殲-31に対する各国の反応

 殲-31初飛行に対する各国メディアの反応、と中国は言っているんですが‥‥。

http://military.china.com/zongziji/news/11124958/20121103/17508477.html


外国メディア:殲-31のステルス能力は劣る 実戦投入には10年必要

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「隔たりは小さくないが、我々はすでに非常に大きな進歩を勝ち取った。中国の現在の状況に対し、我々はいたずらに思い上がってもいけないし、やたらに自分を卑下してもいけない。そうした態度を保持するべきである!」)

【香港の「南華朝刊」ウェブサイト10月31日の報道】 題:中国がデモンストレーションした新たな第5世代ステルス戦闘機

中国航空枕陽飛行機工業集団によって製造された新型ステルス戦闘機殲-31の原型機は今日午前10時32分に初飛行した。試験飛行は10分間行われた。枕陽飛行機は中国第2のステルス戦闘機の原型機開発に19カ月しか用いなかった。この機の位置付けは、中国の主要な輸出戦闘機となる、というものである。この機はさらに、成都飛行機によって製造された体積がより大きくコストもより高いかもしれない殲-20の後を引き継ぐことになる。

中国は新世代の殲-31をテストし、したがってアメリカに次いで第2の、2種の第5世代ステルス戦闘機を持つ国となる。

中国は去年1月に初の第5世代戦闘機殲-20をテストした。殲-20は成都飛行機設計研究所によって設計、生産された。その試験飛行成功はかつて世界を震撼させ、多くの人はこの研究所がいかにして厳格な秘密保持状況下でこの先端機を開発したのかに対する疑問を提出した。

カナダの「漢和安全保障業務評論」編集長平可夫は、殲-31はアメリカのF-22とF-35ステルス戦闘機の混合版だと言う。

軍事専門家は、今日の試験飛行は北京が世界に向けその先進的軍事技術をデモンストレーションする始まりに過ぎないと言う。

【イギリスの「週刊ジェーン安全保障業務」ウェブサイト10月31日の報道】題:中国最新のステルス戦闘機、天空に向け飛ぶ

中国の目撃者は、中国第2の第5世代ステルス戦闘機が今日初飛行したと語る。枕陽飛行機工業集団の枕陽飛行機310工程機種(一部の人はこれを「殲-31」と称する)は双発、低可見性戦闘機である。このコードネーム「鶻鷹」の戦闘機は複座の殲-11BS戦闘機に随伴飛行されて初飛行を完了した。この機は降着装置を下げた状態で飛行を終え、これは試験飛行の標準的プロセスである。

この戦闘機が初めて枕陽飛行機の工場で明るみに出たのは今年9月だが、その模型は存在してすでに長年になる。中国の消息筋の人物は、この機は中国の将来の空母の次世代戦闘機に発展し、しかも空軍で就役するかもしれないと語る。あるアジアの軍事関係の消息筋の人物は次のように語る。この戦闘機は殲-20に比べ体積が小さく、すでに地域のより大きな憂慮を引き起こしており、ほどなく就役するかもしれない。何故ならこの機にはあまり多くの複雑な要求がされておらず、研究開発コストもより低いからである。この消息筋の人物は、殲-20は研究開発の困難に直面しているところだ、とする。彼は具体的に困難の所在を指摘していないが、そのうち1つの困難はエンジンかもしれない。伝えられるところによると殲-20の15トン級ターボファンエンジン(WS-15エンジンとも呼ぶ)は架台試験段階にあるが(頑住吉注:つまり飛行どころか機に組み込んでの地上試験すらまだだということですね)、このプロジェクトに関する情報はまだ多くない。

殲-31の動力装置の発展はより先に進んだ段階にあるかもしれない。2008年にガスタービン研究院はある9.5トンのベクトル推力ターボファンエンジンの具体的パラメータと模型を披露した。このエンジンが殲-31に使用される可能性が高い。中国から見て、このようなデビューはこのエンジンに対する高度の自信を意味しているのかもしれない。

【オーストラリア連合ニュース社北京11月1日電】 中国第2のステルス戦闘機が初の試験飛行を行った。これは中国軍事近代化事業の最新の進展である。

2011年初め、中国初のステルス戦闘機殲-20がデビューし、中国初の空母は9月に就役し、今後さらに殲-31のような戦闘機を搭載できる空母が建造されると予想される。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは1ページ目と同じです。)

軍事工業科学技術の進歩は神速

【インドアジア通信社北京11月1日電】 中国第2のステルス戦闘機が昨日初飛行に成功した。これはロシアのエンジンを使用した中型戦闘機である。

専門家は直ちにこれを中国軍事航空業のマイルストーンと呼んだ。特にその設計と製造方面において。

【アメリカの「WIRED」誌ウェブサイト10月31日の報道】 中国最新のステルス戦闘機が今日初の試験飛行を行った。このことは中国の野心に満ちたステルス戦闘機計画が大きな一歩を踏み出したことを示す。いずれにせよ中国は2つの異なる機種のステルス戦闘機に対しテストを行っており、このことはこの勃興中のアジアの大国をこの領域においてアメリカのすぐ次にランクさせ、ロシアの前に走り出させた。アメリカは現在3種のF-35ステルス戦闘機のタイプを開発中である。ロシアのT-50はすでに登場して3年、日本のATDXステルス機は組み立て中である。

【フランス新社北京11月1日電】 中国第2のステルス戦闘機はすでに初の試験飛行を完了した。この機は長い年月にわたって配備されることはないが、それでも中国空軍の戦闘力を大々的に増強させた。中国初のステルス戦闘機殲-20は2011年に初めてベールを脱いだが、2018年までは現役状態に入れないと見られる。中国初の空母は9月に就役し、その後さらに多くの、航空機を搭載可能な空母が出現すると予想される。

軍事専門家平可夫は言う。殲-31は殲-20より機動性が高いようで、その降着装置はこの機が艦載機として設計されたことを示している。殲-31はアメリカ最新の「第5世代」ステルス戦闘機に類似しているが、エンジンの出力がやや小さく、レーダー波を遮る高級複合材料もやや少なくしか使われていない。「設計という角度から言って、殲-31はアメリカの最新戦闘機に及ばないようだ。外見はよく似ているが、材料と品質はやや劣るだろう。」 試験飛行の過程は長いので、この機は10年近くの間に作戦に投入される可能性は大きくない。平可夫は言う。「この機は少なくとも7、8年を要してやっと商業的に販売するレベルに到達できる。」

【アメリカの月刊「エアフォースマガジン」11月号の文章】 アメリカ太平洋空軍司令部司令ハーバート カーライル上将は語る。アメリカ空軍は自分たちが遭遇する可能性のあるいかなる敵に比べてもずっと強大なはずだと当然に考えることは二度とできない。中国に最近出現した第2のステルス戦闘機の原型機に関しある人が問うた時、この原型機はF-22と極めて似ており、最適化を経た後非常に高い操縦性を有するだろう、とし、カーライルは中国の技術的進歩の迅速さを認めた。彼は言う。「ステルス能力方面において彼らは我々より遅れているが、彼らはまだ発展しており、どんどん良くなる‥‥我々に技術的にどんな優勢があろうとも、この優勢は長くは続きはしないのだ。」

【シンガポールの「連合朝刊」ウェブサイト11月1日の報道】 中国第2のステルス戦闘機殲-31、昨日初飛行に成功

中国の総合的国力の向上につれ、中国軍事工業科学技術も迅速に進歩し、一連の重大な進展を勝ち取った。これには次のものが含まれる。初の空母が就役したこと、自主研究開発による北斗位置決定ナビゲーションシステムが今年アジア地区をカバーすることになること、殲-20戦闘機の研究開発の進展が順調で、2機の原型機がすでに何度もの試験飛行検証を行っていること、第2砲兵隊が一連の新型ミサイルを装備していること、新型駆逐艦と護衛艦が大量生産段階に入ったこと、等々。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションはやはり同じです。)

一連の謎が推測を呼ぶ

【香港の「南華朝刊」ウェブサイト11月1日の報道】 中国第2の、体積がより小さい双発ステルス戦闘機がすでに試験飛行に成功し、軍事分析家は、この機は将来空母での任務を執行するかもしれないとする。今回の試験飛行は人々の、中国・アメリカ間に新たに出現した軍事対抗に関する討論を増加させる可能性が高い。

軍事分析家は言う。この新戦闘機の設計は、解放軍がこの戦闘機を用いて「遼寧艦」のような空母を武装し護衛する可能性があることを示している。解放軍は現在まだ空母艦載機を持たない。

カナダの「漢和安全保障業務評論」編集長平可夫は言う。本来言われていた国際市場でこの機が売り出されるというのに比べ、枕陽飛行機工業集団がごく初歩段階にある解放軍空母艦隊にこの機を装備するという方がより興味深い。彼は言う。「私の知るところによれば、解放軍空軍はこのプロジェクトに参与していないが、海軍が投資者に含まれるか否かははっきりしない。」

【アメリカの隔月刊「外交政策」ウェブサイト10月31日の報道】 注意に値するのは中国初のステルス戦闘機殲-20とは異なり、我々があまり多くの殲-31が駐機している、あるいは飛行試験前の高速滑走をしている画像を見ないことだ。

一部の人々は推測する。殲-31は軽攻撃機あるいは艦載機の作用を発揮する可能性があり、より大型の殲-20の補充なのではないか、と。人々は殲-20がソ連のミグ-25戦闘機のような高速迎撃機か、でなければ敵の基地や船舶を排除するステルス戦術爆撃機なのではないかと推測している。

しかしステルス戦闘機の外形を持つことは中国機が真のステルス機であることを意味しない。現代のステルス戦闘機は新型レーダー吸収外層を持ち、さらに使用時機の熱信号を隠し、また電子設備により発見されない技術がある。中国の新たなステルス戦闘機がどんな能力を持つのかに関しては依然観察が待たれる。

【日本の「外交学者」誌ウェブサイト10月31日の報道】 人々は依然殲-31が殲-20に取って代わるのか、それとも殲-20の補充となるのか、と推測している。現在人々が見ている殲-31のタイプは通常発着であり、殲-20やロッキード・マーティン社のF-35A戦闘機と同じである。しかし軍事サークルに出現したコンピュータで制作した機の画像は、この機がさらに空母から発着するタイプを持つ可能性があることをはっきり示している。分析家はさらに一歩進んで、殲-31は輸出され、F-35と競争になるかもしれないと推測する。

中国海空軍はさらに5年を必要としてやっと新世代戦闘機が就役し始めるのを見ることができるかもしれない。だがこのことは間違いない。軍事専門家はこれまで中国の技術的難題を克服する能力を過小評価していた。

【アメリカの「WIRED」誌ウェブサイト10月31日の報道】 今に至るも殲-31に関する疑問には依然多くの答案がある。この戦闘機は殲-20の競争機種なのか? あるいは殲-20の補充に過ぎないのか? この機は中国初の空母上で発着することになるのか? あるいは厳密な意味での陸上基地用ステルス戦闘機なのか? 

こうした問題に対し我々は答案を持たない。このステルス戦闘機のエンジン、電子設備、武器の開発状況に関しても我々は分からない。我々はこの戦闘機の原型が何なのかも分からない。この機がアメリカのF-22とF-35に外形上似ていることは西側の人間の推測を呼んではいるが。


 殲-31はこんなに世界から注目され、世界が中国の能力に驚いているのだということを強調したいんでしょうが、もう何度も書いたように「外交学者」なんていう日本の雑誌は実在しませんし、「WIRED」誌公式ウェブサイト( http://www.wired.com/ )にも殲-31関連の内容は見つかりません。「『WIRED』がこんなことを言っている」が2回登場するのはうっかりミスですかね。低評価もありますけどこれらはあまりにリアリティを失わない範囲で中国が外国からこんな風に見られたいと思っている、ということを示す内容なのかもしれません。












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