イラン、巡航ミサイルを開発

 ハリボテと言われたステルス戦闘機とは違うようです。

http://www.hinews.cn/news/system/2015/07/03/017660894.shtml


イランの新たなミサイルの射程は2,500kmを超える ウクライナのミサイルをコピー生産したか

(頑住吉注:原ページのここにある2枚目画像のキャプションです。「イランの『サーバルキャット』巡航ミサイルの尾部の特写」 続いて3枚目。「『サーバルキャット』の原型であるKh-55巡航ミサイル」)

西側との原子力に関する談判は進展を取得したものの、「備えあれば憂いなし」を深く信じるイランはあえて全く国防建設をおろそかにはしていない。現在イラン初の国産陸上基地遠距離地対地巡航ミサイル「サーバルキャット」がすでに正式に部隊に装備されている。外界は、「サーバルキャット」ミサイルが2,500kmを超える射程と比較的大きい戦闘部の搭載荷を持つことを考慮すると、もし大量に部隊装備できれば疑いなく非常に大きくイラン周辺の敵対勢力に対する軍事威嚇能力を強化するだろう、と分析する。

イスラエル人によって「掲短」される (頑住吉注:「掲短」は短所を暴露するといった意味のようです)

イラン国防大臣ダヘーガンは「サーバルキャット」ミサイルは良好な無線電波対抗措置を持ち、レーダーの探知計測をかわすことができ、ほとんど迎撃できず、国家の安全を維持保護する有力な武器である、と言明する。このミサイルがもたらす戦略的威嚇力に関し、ダヘーガンは高い評価を与えた。だが長期にわたりイランに警戒する態度を持つイスラエルはイランの遠距離打撃能力が日増しに強大になるのを心配する他、イランの短所を明らかにすることも忘れていない。あるイスラエルメディアはイラン国産の「サーバルキャット」ミサイルは実は「まがいもの」で、その原型はかつてイランがウクライナから密輸してきたKh-55である、と言明する。

イスラエルの「新情報報」は2005年、ウクライナ最高議会議員のオミャンリチェンコは、元大統領クチマは1999年に国防部門と税関が、多数のKh-55ミサイルを搭載した貨物船1隻をオデッサから出て行かせるのに暗黙の許しを与え、この船はトルコ、ギリシャ、キプロス、シリアへの停泊を経、空輸でミサイルはイランのテヘランまで輸送された、とする。

オミャンリチェンコの言い方に照らせば次の通りである。Kh-55は元ソ連空軍と海軍の主力作戦装備だった。ソ連解体後、ウクライナ国内には千発以上のKh-55巡航ミサイルが備蓄され、ウクライナ、ロシア、アメリカが達成した三者協定に基づき、ウクライナは581発のKh-55ミサイルをロシアに引き渡すべきことになっていたが、ロシアサイドは575発しか受領していないと言明し、明らかに一定数のミサイルが第三国に流れた。「新情報報」はさらに、アメリカをちょっと皮肉ることも忘れず、アメリカのイラン問題における優柔不断を非難し、イランの遠距離打撃能力が日毎強化されるのを座視することは、イスラエルの「生存の需要」を全くかえりみないものだ、とした。

イラン人自らの思考

イランの公開の報道の中では、「サーバルキャット」ミサイルは同国の航空工業組織によって研究開発されたとされているだけで、まだ具体的メーカーは公表されていない。軍事専門家はイランが発表した生産の画像から分析し、「サーバルキャット」は著名な「流星」、「阿修羅」、「泥石-2」などの弾道ミサイル同様、いずれもシャーヤンに位置するシャシード ヘマート工業集団によって製造されたとしている(同集団はアメリカと国連によって制裁リストに入れられている)。

外観から見て、「サーバルキャット」巡航ミサイルはKh-55と極めて似ている。本体中段には2枚の伸縮可能な矩形の翼があり(全幅は3,100mm)、本体尾部には3枚の尾翼があり、本体後部下方には1台の小型ターボファンエンジンが吊り下げ装備されている。発表された画像を根拠に、「サーバルキャット」ミサイルは全長7.5m、直径533mm前後と見積もられる。また軍事専門家の推断によれば、「サーバルキャット」ミサイルが搭載できる弾頭は重量450kg前後で、最大射程は約2,500〜3,000kmである。イランのファールス通信社の言によれば、「サーバルキャット」ミサイルの弾体には複合材料での製造が採用され、そのレーダー反射断面積は0.1平方mしかない。Kh-55と異なるのは、「サーバルキャット」ミサイルは尾部にグリル式尾翼が付属した固体燃料ロケットブースターが追加されていることである。これはイランが元々戦闘機から空中発射するKh-55を地上の搭載車からの発射に改めたため、ロケットブースターに頼ってミサイルのために当初における速度と高度を提供する必要があるからかもしれない。

イランは「サーバルキャット」が採用する制御誘導方式を明らかにしていないが、外界は普遍的に、「サーバルキャット」ミサイルは飛行の中段で慣性制御誘導と衛星位置決定制御誘導の使用を結合させ、飛行の末端段階では赤外線制御誘導あるいはアクティブ・パッシブレーダー複合制御誘導を採用し、したがってミサイルに「ファイアアンドフォーゲット」の能力を持たせている可能性がある、と推測している。イランのテレビ局が公表したある映像資料の中では、1発の長距離飛行を経た「サーバルキャット」ミサイルが目標の建築物の十字を描いたターゲット中心に直接命中しており、それが極めて高い打撃制度を持つことをはっきり示している。

小さな「サーバルキャット」、大いに意味を持つ

実は、1985年にソ連がKh-55巡航ミサイルを初公開した時に早くも、このミサイルは空力レイアウトがアメリカの「トマホーク」巡航ミサイルに酷似しているためにふざけて「ホマホークスキー」と呼ばれた。今Kh-55のコピー生産品らしい「サーバルキャット」は、「トマホーク」と同列に論じられるのか否か?

イスラエルのミサイル問題専門家であるウージー ルビンは、イランの軍事科研事業は「追走路線」を実行し、努力して「非対称の打撃」能力を向上させており、その目的は中東の範囲内にイランの戦略的威嚇効果を確立し、周囲の敵意を持つ国や勢力に軽挙妄動するなと警告することであり、このため弾道ミサイル、巡航ミサイル、遠距離斉射ロケット砲、そしてミニ潜水艦が重要な発展の方向である、と考える。具体的に巡航ミサイル領域に至り、イラン軍はかつて2種の発展路線に直面した。1つは超音速巡航ミサイルの開発、2つ目は亜音速巡航ミサイルの開発である。超音速巡航ミサイルは確かに未来のミサイルの発展の趨勢であるが、その体積は大きく、重量は重く、価格は非常に高く、イランの国力をもってしては少数装備しかできない。亜音速巡航ミサイルは容易に迎撃に遭うが、地面をかすめるような超低空飛行の優良な能力を具備しさえすれば、かえってより有効に敵サイドの空中防衛線を突破できる。しかも亜音速巡航ミサイルは価格が安く、大量装備でき、ひとたび飽和攻撃を実施すれば同様に威力を巨大なものにできる。このためイランは最終的に技術的リスクがより小さい亜音速巡航ミサイルを開発対象として選択した。「サーバルキャット」巡航ミサイルはまさにその成果の1つなのである。

またロシアの「導報」の報道によれば、ここ何年か以来、イランの軍事装備建設の発展は急速で、「発展速度は爆発的な状態を呈し」、1996年から2000年の間にイランは全部で新たな装備40種余りを配備したが、2014年にはもう新たな装備の配備が100種を超えた。経済情勢が「穏やかな中に上昇あり」となるのと共に、連動した軍事費投入が不断に増加し、イランの装備発展の勢いは依然衰えない。(黄山伐)


 実際に「地面をかすめるような超低空飛行の優良な能力を具備」しているかどうかはちょっと怪しいような気もしますが、核弾頭を搭載した迎撃困難なミサイルに発展する可能性もあるはずで、欧米により大きな譲歩を迫るカードにもなり得るでしょう。
















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