殲轟ー7B戦闘爆撃機

 「飛豹」戦闘爆撃機関連で、昨年12月27日のコラムで紹介した「中国の殲轟ー7Bが明るみに 鷹撃-12を配しイージス艦の悪夢となる」と重複部分もありますが、より詳しい記事です。

http://military.china.com/important/11132797/20131231/18255484.html


専門家:飛豹B、全く新しい飛行コントロールおよび航空電子システムに改装 空戦に直面してファイトあり

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「新たな飛豹戦闘機はより強い対地、対艦打撃能力を持つ」 なおこの記事のキャプションは全て同一です)

仮想される中日東海軍事対抗の対局の中で、国産殲轟ー7「飛豹」戦闘爆撃機は、解放軍サイドの「砲」、「馬」といった種の利器と考えられる(頑住吉注:中国の将棋にはこういう駒があり、いずれも遠くまで動ける駒のようです)。

楽観者は飛豹機群には空中から日本の海上自衛隊の威風堂々の「十、九」艦隊を殲滅する能力があると考えている。一方悲観者は懐疑的で、「飛豹」が搭載する亜音速対艦ミサイルは、日本の6隻のイージス防空駆逐艦が構築する鉄壁の守りを貫き難いと考えている。

だが2013年末、東海の対局という天秤の中国サイドに、非常に重い分銅が加わった。

「グローバル時報」の報道によれば、先日「飛豹」の最新改良型殲轟ー7B戦闘爆撃機の飛行の動画と画像がネット上に明るみに出た。殲轟ー7Bは全く新しい飛行コントロール、航空電子、電子戦システムを搭載しており、また伸縮式受油管はこの機に作戦半径の拡大を獲得させ、加えて翼下の鷹撃-12遠距離超音速対艦ミサイルは、中国海軍航空隊の周辺海域に対する打撃範囲と支配能力を急上昇させるに足りる。

この海空域において、イージス戦闘艦が広げるかの巨大な傘には、いつでもボロボロに穴が開けられ得る。

空中給油に鷹撃-12ミサイルが加われば、イージス艦の防御網を切り裂くことができる

1998年に珠海航空展で明るみに出た殲轟ー7は、中国海軍航空隊の戦闘序列の中では、スホーイー30と「ハイローミックス」を形成する「大衆化」戦闘爆撃機である。「飛豹」は主に対地、対艦攻撃に用いられ、かつ一定の空戦自衛能力を持つ。

殲轟ー7および改良型の殲轟ー7Aのメリットは作戦半径が大きいことである。軍事専門家徐光裕はインタビューを受けた時、殲轟ー7の弾薬搭載量はスホーイー30さえ超える、と明らかにした。だが旧「飛豹」が搭載する鷹撃-81、鷹撃-83対艦ミサイルはのろい亜音速であり、イージス戦闘艦をごく快適に、一糸乱れず迎撃できるようにさせてしまう。

だが殲轟ー7Bはこの弱点に対し非常に目的性を持った「進化」を行った。殲轟ー7Bの822号原型機の画像から見て、背中部分とメインの脚の前方に2つの全く新しい設計のアンテナがあり、コックピット左前方には伸縮式受油管が装備されている。これらの改良は、今年年初の「中国航空報」の中航工業第一飛行機研究院の某型飛行機に対する記述と符合している。すなわち、フライバイワイヤ飛行コントロールシステム、某装置の追加装備、超大型外部吊り下げ搭載物などの搭載、である。

この中の「超大型外部吊り下げ搭載物」は分析家によって広範に、鷹撃-12超音速対艦ミサイルであると解読されている。珠海航空展で明らかにされた資料を根拠にすれば、鷹撃-12は革命的な固体ラムジェットエンジンを採用している。飛行機によって1万から2万mの高空で発射された後、この空気が比較的希薄な高空において、鷹撃-12は最終的にマッハ4の巡航速度に到達可能であり、最大射程は400kmに達する。

スーパー大本営軍事ウェブサイト編集長 李小健の分析によれば、鷹撃-12は速く、かつ遠くまで飛べるだけでなく、打撃精度と抗妨害能力もその強みである。特に、イージスシステムの新世代改良型シースパロー、ラム対空ミサイルシステムに照準を合わせて専用の航路計画が「オーダーメイド」され、「飛豹」と轟ー6K「戦神」爆撃機の「飽和攻撃」の下では、イージス艦の防御網は完全に切り裂かれ粉砕されるのである。

世間では普遍的に、給油機の支援を獲得した殲轟ー7Bの作戦半径は1,700km前後にまで向上し、防御突破能力が超越的に強い鷹撃-12と組み合わされ、この「黄金コンビ」はイージス戦闘艦の悪夢となるだけでなく、さらに中国の東南沿海方向に接近するアメリカ空母戦闘群に対しても有効な威嚇を構成し得る、と考えられている。

(頑住吉注:これより2ページ目)

飛行コントロールの最適化と機体の強化 空戦が必須な時は一戦が可能

外表面からは旧タイプとのあまり大きな差異は見いだせないが、実際には「飛豹」Bの「五臓六腑」は大部分が面目を一新しているのである。

「中国航空報」の報道によれば、殲轟ー7Bは中国の現在最も先進的な電子戦システム、総合航空電子システム、ガラス化コックピットに換装されている他、飛行コントロール・操縦システムにもグレードアップが行われている。

対地、対艦攻撃のため、「飛豹」はしばしば低空飛行し、かつ戦術機動する必要がある。大気が緻密な低空における飛行は、機の操縦性能に対する要求が非常に高く、殲轟ー7は我が国の第1世代コントロール安定増強システム(CAS)を採用した。このシステムは機械操作システムに比べれば先進的だが、世界先進レベルからは大いに立ち後れている。例えばシステムの体積が大きく、また摩擦、金属疲労などの原因により、システムに信号の遅滞が生じる可能性がある。同時に、力が直接機体上に作用するため、容易に機体の振動が伝達され、したがって操縦動作の変形がもたらされる。

李小健は分析し、殲轟ー7Bは現在世界で主流の3軸4剰余度フライバイワイヤシステムに換装されている可能性が高い、と考える。「フライバイワイヤシステムを使用し、飛行員の操縦動作は転換機によって電気信号に変えられ、コンピュータ制御器の処理を経て、さらに電気ケーブルを介してフラップ、補助翼、尾翼などのコントロール面に伝達される。」

このように、伝統的操縦システムの中の機械伝動装置と液圧パイプラインが都合良く省略され、非常に大きくシステムの重量と体積が低下し、機の操縦の品質が顕著に向上した。放寛静穏定度(頑住吉注:英語では「relaxed static stability」と言うようです)など先進的な戦闘機技術と結合し、さらに一歩「飛豹」の機動性能を向上させることができる。同時に、このような措置はさらに地上勤務人員の維持メンテナンス作業量を減少させることができる。

また報道によれば、殲轟ー7Bの機体構造にはさらに大量の複合材料が採用され、「体重」が軽減されており、この挙により節約された重量は、機体の強度の強化に用いられている。体つきはずっと丈夫になり、「飛豹」Bはより激烈な機動動作が行える。

「飛豹」はいつも翼端に格闘空対空ミサイルを搭載しており、しばしば「つんぼの耳、お飾り」とあざ笑われる(頑住吉注:直訳なんでよろしく)。だが今「飛豹」Bはもし止むを得ず空戦に直面した時でも、一戦を交えるファイトがある。


 「スホーイー30と『ハイローミックス』を形成する」とされていますが、今後は国産の殲ー16とコンビネーションされることになるんでしょう。本当にここまで凄いものになっているのかには疑問もありますが。













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