日中のロケット技術を比較する

 まあ戦略ミサイルに大きな制限がある日本には最初から大きなハンデがあるわけですが。

http://military.china.com/important/11132797/20161104/30029865.html


長征五号初飛行に成功 中日のロケット技術水準はどちらがより強いか?

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「11月3日20時43分、我が国初の大型運搬ロケットである長征五号が中国の文昌宇宙発射場で点火し空に上った。新華社記者 郭程による画像」)

澎湃新聞特約執筆原稿

11月3日、中国の長征五号ロケットが海南省の文昌発射場で発射に成功し、これは中国の運搬ロケットの輸送力の初めての大型運搬ロケットグループ入りである。長征五号ロケットは中国の運搬ロケット新技術の集大成者で、その研究開発成功は将来より大きくより先進的な運搬ロケットを開発するために隊伍を鍛錬し、技術経験を累積した。

中日はいずれも宇宙大国であるが、非常に長い一定の時間、中国の運搬ロケットの技術水準が相対的により高かった。長征五号ロケット発射成功後、中日の運搬ロケットの対比に改変が発生するのだろうか?

日本の運搬ロケットの先進性

日本は1970年2月11日、中国より2ヶ月先んじ、成功裏に初の人工衛星である「おおすみ」号人工衛星を発射した。この衛星は重量がたった9.4kgだったが、中国の東方紅一号衛星は重量が173kgに達した。当時日本の宇宙専門家も、日本のロケットと中国のロケットには5年の隔たりがあると認めていた。

だが日本がアメリカのトール デルタのロケット技術を導入した後、日本のロケット技術水準は中国を超越し始めた。

日本はトール デルタロケット技術を導入するのと同時に、徐々に国産運搬ロケットの研究を開始し、最終的に国産のH-II型高性能ロケットを研究開発した。H-IIロケットは商業上決して成功しなかったが、日本の運搬ロケット発展に対してはマイルストーンたる意義があった。

H-IIロケットの研究開発過程の中で、日本は先進的な百トン級LE-7多段燃焼循環液体酸素液体水素エンジン、LE-5A膨張循環液体酸素液体水素エンジンを開発した。これは当時のロケットエンジンの中でハイエンドの設計に属し、性能は相当に出色だった。日本のLE-7エンジンとアメリカのSSME、LE-5A、RL-10エンジンはそれぞれ当時世界にこれしかない多段燃焼循環Oxyhydrogen machine、膨張循環Oxyhydrogen machineでもあり、ロケットエンジンのハイエンドのG2と称するに堪えた。

H-IIロケットのコストは高すぎたので、日本はその後H-IIAロケットとH-IIBロケットを研究開発し、前者はH-IIロケットを基礎に改良してできたもので、性能にはやや遜色があるが技術や設計がより信頼性の高いLE-7AおよびLE-58液体酸素液体水素エンジンを使用し、ロケットの運搬係数は相当に出色だった。後者はH-IIAを基礎にさらに一歩改良し、最上段部の直径が5.2mまで増加し、最上段部は双発のLE-7Aエンジンを使用し、16.5トンの搭載荷を国際宇宙ステーションの軌道に送り込むことができる。H-IIBロケットは日本最大にして最も先進的な運搬ロケットだが、HTV貨物運搬宇宙船の発射任務に用いられただけで、しかも発射費用が比較的高いため、2020年以後退役することになる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「発射台上の中国の長征五号ロケット。中央テレビのニュース画像」です。)

現在、日本は新世代のH-III運搬ロケットを研究開発中で、これは日本が創新を偏愛する伝統を継続し、ロケットエンジンの設計は同様に非常に素晴らしい。H-IIIロケットはH-IIBロケットの直径5.2mの液体酸素液体水素最上段部を継承し、新たに研究開発されたLE-9大推力液体酸素液体水素エンジンを使用する。これは開放式膨張循環液体酸素液体水素エンジンで、開放式膨張循環という独特の設計により、ロケットエンジンの膨張循環の高い信頼性と開放式循環の大推力の統一を実現し、世界ロケットエンジン設計の上で独自の一家をなしている。

H-IIIロケット第2段は初期にはLE-5Bエンジンを使用し、後期には開放式膨張循環のLE-11エンジンを使用するよう改められる可能性がある。これは推力が約27トン、真空比推力467秒の液体酸素液体水素エンジンで、有史以来総合性能最強の上段エンジンと称するに堪える。

長征五号の大飛躍

中国の現役運搬ロケットのエンジンは依然1960年代の技術に基づいており、ロケットの全体設計がどう変化しようとも、1990年代のロケットエンジン技術を使用する日本の運搬ロケットと勝負することはできないい。

1980年代、中国は同様に新世代運搬ロケットの研究開発計画を提出したが、種々の原因により21世紀初めになってやっとロケットの研究開発は正しい軌道に足を踏み入れた。2000年および2001年、120トン級液体酸素灯油エンジンと50トン級液体酸素液体水素エンジンが相次いで研究開発がプロジェクトとして立ち上げられ、2006年に国は長征五号ロケットの研究開発プロジェクト立ち上げを批准した。

長征五号ロケットは「二段半」設計構造タイプのロケットで、日本のH-IIAおよびH-IIBロケットに似ており、さらに似ているのはその第一段と第二段が期せずして同じくいずれも液体酸素液体水素エンジンを使用していることである。だが長征五号ロケットブースターは高圧燃焼補助循環液体酸素灯油エンジンを使用し、一方日本のH-II系列ロケットが使用するのは固体燃料ロケットブースターである。長征五号ロケットのブースターは120トン地上推力のYF-100高圧燃焼補助循環液体酸素灯油エンジンで、比較的高い比推力と総沖(頑住吉注:意味を説明しているページが見つかりません)を持つ。長征五号ロケットの第一段が使用するYF-77液体酸素液体水素エンジンと第二段ののYF-75D液体酸素液体水素エンジンの性能は、H-IIBロケットのLE-7AおよびLE-5Bエンジンにわずかに遜色があるが、ロケット運搬係数はやはり比較的高く、長征五号の全体設計の成功を体現している。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「11月3日夜20:41、我が国の新世代大型運搬ロケットである長征五号が海南省文昌宇宙発射場で発射に成功した。2006年の正式プロジェクト立ち上げから今に至るまで、長征五号は「十年一振りの剣を磨き」、核心技術は完全な自主知的財産権を持ち、我が国の今まで運搬能力最大のロケットである。」です。)

中国の新世代運搬ロケットの中の大型ロケットである長征五号ロケットは全長56.97m、そのうち最上段部分の直径は5m、全部液体酸素液体水素エンジンを使用し、ブースターには4つの直径3.35mの液体酸素灯油エンジンが配置されている。イメージ的に言えば、長征五号のブースターは長征二号ロケットのような太さがあり、最上段は横に置いてももう2階建ての建物の高さがある。

公式の資料は、長征5号ロケットは離陸重量879トン、離陸推力約1,078トン、静止軌道への運搬能力は14トンで、運搬能力の上で日本の運搬能力最高のH-IIBロケットよりもはるかに高いとする。もし将来のH-III系列ロケットの中で運搬能力最高の機種だったとしても、運搬能力は我が国の長征五号ロケットに比肩することはできない。

長征五号ロケットは運搬能力と運搬係数の上で日本の運搬ロケットに対する超越を実現したが、我が国の工業的基礎、特に基礎材料、機械などの部分が日本に立ち後れているため、長征五号ロケットの技術水準は日本の現役運搬ロケットとでは依然一定の隔たりがある。特にロケットエンジンの上での隔たりは比較的顕著である。たとえ初飛行時期が日本のH-IIロケットに比べ20年あまり遅かったにしても、長征五号ロケットであるYF-77液体酸素液体水素エンジンは依然推力および比推力という2項目のカギとなる重要な性能上、まだ日本のLE-7液体酸素液体水素エンジンに立ち後れている。長征五号の第二段が使用するYF-75Dエンジンもこの2項目の指標上やや遜色がある。

だが、長征五号ロケットの後、我が国はさらに220トン推力の液体酸素液体水素エンジンおよび25トン級、460秒真空比推力の上段液体酸素液体水素エンジンを研究開発しており、これは将来的に中国をロケットエンジン技術の上で日本を超越させ、中国運搬ロケット技術が全面的に日本を超える助けになる。


 つぎ込む金も日本とは大違いでしょうし、意思とか決意性の上でもかけはなれていそうですし、このまま行けばそうなるでしょうかね。

















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