中国の平和維持軍の歩兵戦闘車が攻撃を受け死傷者が出る その2

http://military.china.com/jszmt/02/11173748/20160719/23094863.html?noadaptive


中国サイドの戦闘車は本当に一撃にも堪えないのか?

襲撃遭遇事件発生後、少なからぬ人は国産の92B型装輪式歩兵戦闘車の防御性能に対し非常に大きな疑問を提出した。説明を必要とするのは、92系列装輪式歩兵戦闘車の基礎設計は国内の1980年代の水準に相当するに過ぎず、我が軍の中ではすでに新式装備とは評価されなくなっていることである。最新改良型92Bは主に30mm機関砲を装備した新式砲塔に換装しているが、防御性能方面には決して何らの向上もない。

92B型装輪式歩兵戦闘車は73mm低圧火砲、100mm低圧火砲、SPG-9無反動砲が発射する低速グレネード、低速成形炸薬弾の攻撃に直面した時、防御性能最強の前面装甲だろうと防御性能最弱の頂部装甲だろうと、いずれも堪えられず、人員の死傷がもたらされるのは避け難い。実は我々には防御能力がより良く、火力がより強い09式装輪式歩兵戦闘車があるのだが、平和維持部隊は決して戦争しに行くのではないことを考慮してかもしれないが、その装備は「適度、使用に充分」を原則とすべきとされており、このため中国の平和維持部隊は性能が並な92B型装輪式歩兵戦闘車しか装備していないのである。

実はもし欧米の最新型装輪式歩兵戦闘車であったとしても、その頂部装甲は低速グレネードや低速成形炸薬弾の攻撃を防ぎ止め難く、ひとたび命中されれば、やはり人員の死傷がもたらされるだろう。現場の画像やビデオから見て、命中された92B型装輪式歩兵戦闘車は瞬間的にもう車載消火爆発抑制システムを始動させ、火炎を消火し、車内の弾薬が致命的爆発を発生させるのを避けた。このため車内の7人のうち、まだ5人が幸いにも生存したのであり、さもなければ人員の死傷はさらに大きかっただろう。

全体的に言って、今回襲撃に遭遇した92B型装輪式歩兵戦闘車は決して設計および製造の過程の中で重大な欠陥が存在したことをはっきり示してはおらず、実戦の試練を受けたのである。やはり砲弾によって貫通されたが、はっきりしているのは歩兵戦闘車の設計上の防御能力を超えたからだということである。当然今回の血の教訓は、我々に歩兵戦闘車の防御能力を向上させる重要性を認識させた。人の生命は非常に貴重であり、平和維持部隊にとって、平和を維持するのと同時に自己保存をより必要とする。これには人員の訓練の強化を必要とするだけでなく、さらに先進的な装備と理念の支えを必要とする。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「輸送途中の99Aメインバトルタンク」)

平和維持部隊は大型装備を必要とするか否か?

すでに前述したが、平和維持部隊の任務の特殊性ゆえに、その装備は一般に「適度、使用に充分」を原則とし、進攻性の非常に強い武器はごく少なくしか装備されない。しかし国連平和維持行動の歴史上、メインバトルタンク、155mm自走カノン・榴弾砲といった種類の「平和維持の重器」が出現したことが確かにある。ならば1つ問題が出てくる。中国の平和維持部隊は大型装備を必要とするのか否か?

中国が海外に配備する平和維持部隊には、工兵および医療部隊のほか、さらに歩兵部隊がある。このうち工兵および医療部隊には最も基本的な自衛武器しかなく、一方歩兵部隊は軽装機械化部隊に属し、92B型装輪式歩兵戦闘車、装甲猛士突撃車(頑住吉注:http://news.qq.com/a/20160428/040538.htm)、軍用輸送車などの装備を持ち、一般の武装襲撃に対応できる。だが今回の南スーダン政府軍と反政府軍の衝突から見て、双方いずれもメインバトルタンク、武装ピックアップ、4連装高射機関銃、迫撃砲などの大型武器を出動させており、こうした大型武器の火力は中国の平和維持部隊よりもはるかに強いだろう。万一戦車などの大型武器がやってきて襲撃される事件が出現したら、我が平和維持部隊の手中には戦車に対抗できる武器が1つもなく、非常に危険な状態に置かれるだろう。

現在中国の平和維持部隊の任務区域は多くがアフリカの南スーダン、マリおよびアジアのレバノンなどの国にあり、中国本土からの距離がいずれも非常に遠く離れている。もし大型装備を配備しようとすれば、まず輸送困難の問題に直面するだろう。戦略空輸力量が薄弱なため、現在中国の平和維持部隊が使用する92B型装輪式歩兵戦闘車、装甲猛士突撃車、軍用輸送車などは全部海運に頼って任務区まで到達している。だが海運の適時性は悪すぎ、突発事件ゆえに平和維持部隊の配備を緊急に必要とする地域に対して言えば、「遠くの水は近くの乾きを解決し難い」である。だが国産運ー20大型軍用輸送機の大量装備と共に、長期にわたり中国軍を困らせていた「戦略空輸力薄弱」の問題は、ひとまず解決されることが有望である。

運ー20があれば、中国の平和維持部隊が必要とする大型装備はすぐに快速配備し、敏速に配置することができる。装備の防御能力がより良い装軌式歩兵戦闘車が装備できるだけでなく、さらに攻撃能力がより強いメインバトルタンクを装備することができる。このようになれば、任務区域内の各種武装組織に対しても極めて大きな脅威で、より良く平和維持部隊自身の安全を保障することができる。このため、大型装備を持つ平和維持部隊を建設しかつハイリスクな任務区域に配備することは、未来の中国軍の1つのあり得る選択肢でもあると言える。


 ここでも運ー20の話になるとは思いませんでしたが。まあ歩兵戦闘車の防御力に限界があるのは当然のことで、たしかに中国のそれが劣っているということにはなりませんね。















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