タイ、中国の潜水艦購入を棚上げ

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http://military.china.com/important/11132797/20150717/20027805.html


2つの原因がタイの中国潜水艦購入暫時棚上げをもたらす!

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

新華社北京7月16日電 新華社「新華国際」客戸端の報道によれば、タイメディアは15日、タイ国防大臣バーウェイ ウェンスワンは、中国から3隻の潜水艦を購入する計画を暫時棚上げし、この兵器購入方案を内閣の審査に提出するのを遅らせると事実確認した、と報道した。

タイは何故最初中国の潜水艦を購入しようとしたのだろうか? また今暫時計画を棚上げしたのは何故なのか? 新華社国際客戸端があなたのために1つ2つの点を明らかにする。

計画は再評価を必要とする

タイ国防大臣バーウェイ ウェンスワンは今月初め、タイ海軍はすでに360億タイバーツ(約10.6億アメリカドルに相当)の資金を費やす計画を批准しており、中国から3隻の潜水艦を購入する、と言明した。ロイター社は、バーウェイ ウェンスワンは中国から潜水艦を購入する計画の断固たる支持者であるとする。

しかしバーウェイ ウェンスワンは15日、この方案を暫時棚上げすると言明し、原因は海軍には真に潜水艦を必要とするか否かを継続して評価する必要があることだとした。

「我々は現在待っており、内閣の批准には提出しないだろう。」 バーウェイ ウェンスワンは語る。「現在海軍は、こうした潜水艦は購入に値するのか否か、それらはタイ海軍の戦力をどのくらい増加させることになるのか、明らかにすることが必須だ。」

タイは1990年代からもう潜水艦の購入を考慮し始め、ドイツも韓国も潜在的供給者と考えられた。タイはこれら両国と協定を締結したことは全くないのではあるが。

提示しておくに値するのは、東南アジアのいくつかの国の海軍が最近こぞって新装備を買い足し、潜水艦も主要な更新範囲の1つだということである。

現在ベトナムはすでに6隻のロシアの「キロ」級潜水艦を購入している。シンガポールは4隻の中古潜水艦を持つ他、またドイツに2隻を発注した。インドネシアは韓国に3隻の潜水艦を発注した。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「中国海軍新型通常潜水艦」です。なお以後のキャプションは全てこれと同じです。)

棚上げは経済状況が良くないせい

タイの最も主要な英字新聞の1つである「バンコクポスト」の報道は、タイ海軍は元々S26T潜水艦、つまり中国の039元級と041元級の改良型を購入するつもりだった、とする。この契約は元々潜水艦、関連の武器装備、8年用いる部品、養成訓練の費用を包括した。

またS26Tは水中に21日潜航でき、他国の潜水艦より強く、価格も相対的に低かった。もし維持保護が当を得ていれば、この潜水艦の寿命は35年に達し得る。

元々の計画は良かったのに、何故今度は暫時買わないつもりになったのか? 「バンコクポスト」は、タイ経済の情勢が良くなく、海軍がこの時に「国が大変な苦労をして得た税収」を費やして艦艇を購入することを提案しており、このことは一部の民衆の不満を引き起こしている、と分析する。民意の圧力はタイ海軍が兵器購入方案を棚上げした主要な原因の1つである。

「バンコクポスト」はさらに一歩推断し、兵器購入の暫時停止は決して取り消しを意味せず、タイ海軍が現在取るのは先延ばし策で、一定の時間が過ぎ、時機と条件が成熟した状況下で、兵器購入の件は改めて俎上に上る可能性がある、と考える。

あるタイの分析者は、タイの暫定政権の就任後、軍の背景ゆえにアメリカとの関係が冷却に向かい、このことはタイと西側諸国の兵器販売の往来に影響している、と考える。


http://military.china.com/important/11132797/20150717/20027917.html


ロシアメディア:アメリカ、タイを反中国戦線に引き込むことを欲する その中国潜水艦購入を阻む

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の039B型潜水艦はAIP動力システムを採用しており、水中に長時間留まることができ、装備するソナー探知計測設備、火力コントロールシステムや魚雷武器はいずれも世界一流レベルである。」)

ロシア衛星ネット7月16日の報道によれば、タイは中国からの3隻のディーゼル・電池潜水艦の購入を暫時停止する。タイ副首相で国防大臣のバーウェイ ウェンスワン上将は、国営の軍テレビ局を通じてこの交易の暫時棚上げを宣言した。上将は、この交易の停止を言明するのは、中国の潜水艦買い入れはタイの軍備の優越性を補充することを民衆に向け詳細に説明する必要があるからだとした。

タイ軍備委員会はすでに5月にこの交易を批准しているが、交易は内閣の最終決定を必要とする。このプロジェクトの建造価格は11億アメリカドルである。これと同時に首相のプラユット チャンオチャは、国営医療保険計画の財政支出に比べ、潜水艦購入というこの措置はより合理的である、とした。この声明はメディアや社交ネットワークの先鋭な批判に遭った。だがこれと同時に、軍備購入問題の上で将軍たちは決して「民主をもてあそぶ」ではない。しかもタイには潜水艦が全くなく、あらゆる調達プロジェクトは(ロシアからの軍備購入を含め)全て終始実施されていない。ロシア科学院東方学研究所の専門家ドミトリー モシャケフは「衛星」ニュース通信社に対し、ワシントンはバンコクに向け巨大な圧力をかけている、とした。

彼は次のように語る。「アメリカの某種の国家同盟を利用して『中国を包囲』する政策の枠組みの下で、中国の東南アジアにおけるいかなる挙動にも密接に関心を注ぎ、そしてこうした国はあるいは多くあるいは少なく全て中国と関係がある。当然アメリカはタイに対し巨大な圧力をかけ、しかもタイのエリート層に影響する可能性は非常に高い。この種の状況下では、まさに潜水艦の購入を取り消さず、遅延させる決定が最もよくアメリカのこのゲームの中での利益に迎合しているのである。このゲームにはタイの参加があるだけでなく、アメリカはさらにベトナム、マレーシア、ミャンマー、フィリピンをいずれもこのゲームに引き込む。フィリピン、ベトナム、マレーシアに比べ、タイは反中国陣営の中で相当に受動的である。今アメリカはタイを活発に変え、タイを彼らが考える某種の程度上中国の東南アジアにおける拡張の第一線に対応する国家戦線にも引き入れることを企図している可能性がある。」

ロシア、ドイツ、フランス、スウェーデン、韓国もタイに向け本国で生産する潜水艦を購入するよう提案していた。だが今年5月タイ軍は中国から3隻のS-20ディーゼル・電池潜水艦(NATOのコードネームは元級潜水艦)を購入すること選択した。これは中国が最も新しく研究開発したディーゼル・電池潜水艦で、当然ロシアが輸出する商業改良型「キロ」級877型潜水艦と、輸出型「アムール」級1650型潜水艦を購入後に獲得したロシアの技術を利用している。この潜水艦は中国によって自主研究開発されたものだが、騒音特性の上ではロシアの潜水艦とは比べられない。中国潜水艦の騒音低下レベルはまだロシアに及ばない。しかしこの潜水艦はそれでも騒音が極めて低いために同クラスの潜水艦の中の優秀者と見なされている。この潜水艦は標準配備の武器を搭載でき、これは魚雷と射程120kmのC-80型ミサイルである。軍事専門家コンスタンティン シフコフは、中国の潜水艦の価格はタイ軍の歓迎を受ける可能性がある、と考える。

彼は次のように語る。「こうした潜水艦に吸引力と競争力がある主要な原因は、中国人が定めた投げ売り価格であり、彼らはこれをもって製品の市場での普及を保証している。中国の潜水艦の性能には優勢はない。一連の性能の上でロシアの「キロ」級潜水艦より弱いし、増してや「アムール」級潜水艦は論じる必要もない。ドイツの同クラスの潜水艦とも比べられない。ついでに言っておくと、アメリカには中国がこの型の潜水艦を研究開発することに対し幾分の憂慮があるが、主には決して潜水艦の技術性能のせいではなく、アメリカの情報機構が中国が潜水艦を開発している事実を軽視したからである。

中国・タイ両国にはまだ2つの国家プロジェクトがある。1つはラオスを経て昆明とタイ南部の港をつなぐ鉄道建設であり、もう1つはケラ運河である。運河完成後は南海とアンダマン海がつながることになり、マラッカ海峡の代替ルートとなる。北京は極力このプロジェクトへの参与を否認しているが、タイ社会の反中国感情は依然不断に高まっている。彼らは、中国の専門家が中国の金を使ってケラ運河を建設することは、中国が運河およびタイに対し主導的地位を占める結果をもたらすだろう、と語る。バンコクが急いで中国から3隻の潜水艦を買いたがらないのは、火に油を注ぐことを恐れているからかもしれない。

(頑住吉注:2ページ目)中国が以前に提供、輸出したS-20潜水艦の模型。この潜水艦はAIPシステムを持たない039A潜水艦をベースに研究開発され、現在まだ輸出の記録はない

(頑住吉注:3ページ目)今年1月、中国企業はタイ軍に向けS-26T型潜水艦を紹介した

(頑住吉注:4ページ目)タイ海軍は中国の039A/B型から派生したS-26T潜水艦の購入を計画している


 アメリカが干渉したという説に証拠は示されていませんが、まあありそうなことではあります。タイの民衆の中国に対する警戒感が高まっている、またタイの民衆には軍主導の政府を公然と批判することが少なくともある程度でき、政府も民衆の感情に配慮せざるを得ない、というのも1つのポイントでしょう。



















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