韓国次期大統領就任でTHAAD問題はどうなるか

 現在よりTHAADに否定的な大統領が誕生する可能性はかなり高そうですが。

http://military.china.com/important/11132797/20170310/30316420_all.html#page_2


朴槿恵弾劾に遭う 次期韓国大統領はTHAADの配備を停止するか?

半年近く上演された韓流ドラマがついに大団円を迎えた。たった今、韓国の憲法裁判所の裁定は朴槿恵弾劾案を通過させた! 朴槿恵は即時大統領の職務を免ぜられ、韓国の歴史上初めての弾劾に遭って退陣した大統領となる!

大統領の職権行使を中止させられた93日後、この選挙時には韓国と結婚したと言明した女性は、ついにはやはり暗然と退陣する運命から逃れられなかった。

韓国の憲法によれば、朴槿恵が弾劾された後、韓国は60日以内に大統領選挙を行い、次期大統領を選出することが必須である。韓国連合通信社の言い方に照らせば、大統領選挙は5月初めに行われる可能性が高い。

THAAD韓国入りの主要な推進者である朴槿恵の退陣は加速しつつあるTHAAD配備プロセスに影響するのか否か?

外事児(頑住吉注:筆者でしょう)は、これまで多くの大統領候補者がTHAADに反対する言論を発表していたことに注意する。ならば、この種の可能性はあるのかないのか。

次期韓国大統領は就任後THAAD配備を停止する?

我々はまず目下における何人かの人気の候補者を理解しよう。


韓国の世論調査機構Realmeterが昨日発表した世論調査のデータによれば、現在支持率ランキングベスト5の候補者はそれぞれ次の通りである。

文在寅(36.1%)、黄教安(14.2%)、安熙正(12.9%)、李在明(10.5%)、安哲秀(9.9%)。

現在64歳の文在寅は共同民主党の元党首で、支持率はすでに連続10週トップを走っている。

盧武鉉の親友として、文在寅はかつて盧武鉉政権の秘書室長(幕僚長に相当)(頑住吉注:日本だと官房長官に近い感じですかね)の職を担当し、「盧武鉉の影」と呼ばれた。盧武鉉同様、文在寅も社会福利への支出増加を主張し、北朝鮮と多く接触することを奨励し、平民階層と若者の歓迎をすこぶる受けている。

文在寅は2012年の大統領選挙に参加したことがあるが、最終的に微弱な劣勢をもって朴槿恵に敗れた。

興味深いことに、2人はさらに2014年に議会で盧武鉉弾劾案の上で間接的に矛を交えたことがある。文在寅は当時盧武鉉の弁護士として、極力議会での弾劾案通過を阻止した。朴槿恵は弾劾を発起した野党、大国家党の幹部の1人で、メディアによって投票後満面の笑みをたたえるのを撮影された。

朴槿恵の停職期間に大統領の職権を代行する黄教安は最近支持率が急上昇し、安定して第2位にいる。

黄教安は28年にも達する検察官の生涯を持ち、かつて2回韓国政府の法務庁長官を担当した。2015年6月、黄教安は朴槿恵によって韓国第44代国務総理に任命された。

しかし黄教安にとって、朴槿恵との複雑に絡んだ関係は最終的に、「勝つも朴槿恵、負けるも朴槿恵」となるかもしれない。

安熙正は忠清南道の知事(中国の省長に相当)で、文在寅と同じく野党の共同民主党に属する。

安熙正は学生時代に学生運動に参加したことが原因で、何度も学校によって退学を強制され、しかも後には政治活動に参加したことが原因で3回入獄もしている。2010年から、安熙正は連続して2期忠清南道知事を担当し、指導能力は現地民衆の認可を獲得している。

だがもし文在寅と安熙正がいずれも大統領選挙に参加したら、必ずや共同民主党の票を分散させるだろう。

もう2人の候補者にはいずれも鮮明なあだ名があり、李在明は「韓国のトランプ」と呼ばれ、安哲秀は「韓国のビル ゲイツ」と見なされている。

京畿道城南市市長の李在明は「親しい者ゲート」事件後朴槿恵を罵ったがゆえに関心を引き起こし、同時に韓国政界の中で朴槿恵の辞職を要求する「第一人者」として、迅速に政治的スターに上り詰めた。

安哲秀博士はソウル大学医学部を卒業し、後に方向を転じて韓国第1世代リスク企業家となり、韓国初のアンチウィルスソフト開発に従事する企業を創設した。

安哲秀はかつて2012年の大統領人気候補者で、後に選挙参加を放棄して文在寅支持に転じた。安哲秀はかつて何度も韓国の貧富の分化が深刻な現象を批判し、サムスン、ヒュンダイなど大財閥企業の制約を主張した。

この5人の候補者の基本的状況を理解し終わり、我々はさらに彼らのTHAADに対する態度を見てみよう。

現在最も人気の候補者である文在寅は去年12月大統領選挙参加を宣言した時にかつて、「現在の政治の形勢の下でTHAADを配備することは決して適当ではなく、配備問題は次の大統領の任期内まで延ばして処理すべきで、外交手段をもってTHAAD配備の考慮し直しを推進すべきである。」とした。

文在寅はさらにかつてツイッター上で文を発表し、韓国外交の最優先課題は、韓中関係がTHAAD配備問題が原因で損害を受けるのを阻止することである、とした。

だが外事児は、文在寅のこの後のTHAADに対する反対の立場がやや軟化し、THAAD配備というこの既成事実を受け入れる可能性を暗示しているらしいことに気づいた。

現政府の首脳である黄教安は今回韓国がTHAADを加速して配備する主要な推進者である。今月初め、彼はかつて公然と、韓国は迅速にTHAAD配備を完成させるべきであるとした。去年7月、星州郡住民がTHAAD配備に抗議した時、黄教安はかつて朴槿恵の代理でそこに行ってなだめたが、予想外にも現地住民から鶏卵を投げられた。

安熙正も韓国のTHAAD配備がすでに決定事項で、この決定に現実に逆転が出現することは非常に難しいと考える傾向にある。だが彼は同時に、もしTHAAD配備が韓国の安全の保護のためでも、政府がTHAAD配備プロセスに対しスピードアップするのは正しくない、としている。

李在明と安哲秀はいずれも強烈にTHAAD配備に反対している。

李在明は今月6日に行われたニュース発表会で明確に、もし自分が韓国大統領に当選したら、THAAD配備撤回を宣言する、とした。彼はさらに、THAAD配備は中国と韓国にとってルーズルーズだと強調した。

安哲秀も同様に、政府は当然THAAD配備決議過程に関し国民に向け詳細に説明し、さらに積極的に努力して中国政府と協議を行うべきだと考えている。その所属する党派である国民の党は、政府が議会の同意を経ずにもうTHAADを配備したのは憲法に違反しているとする。

もし選挙戦がまもなく始まるとしても、最終的に誰が青瓦台の主人として入るかはまだ言いにくい。

結局のところアメリカ大統領選挙の大逆転劇を経た後では、現在の世論調査は決して最終的な結果を意味せず、さらに候補者の続くパフォーマンスに頼らねばならない。

だが全体的に言って、黄教安を除くその他の4人の候補者のTHAADに対する態度は全て中立反対寄りに向かっている。予見できるのは、新大統領就任後、韓国のTHAAD配備に関する立場にある程度の変化があるはずだということである。

外事児が最後に言いたいのは、THAAD配備は中韓いずれに対しても良いところはなく、韓国が慎重に考慮し得るよう希望する、ということである。


 アメリカや日本の立場からすれば黄教安政権誕生が最も都合がいいということになるんでしょうか。現在の流れからすれば難しい気がしますが、朴槿恵失職で韓国国民がある程度の満足をすれば相対的に保守政権継続の可能性はアップするかもしれません。



















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