中国にはすでにB-2を作る能力がある?

 最近再び話題になっている中国の戦略爆撃機関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20150716/20020395.html


専門家:中国の軍事工業の実力が激増 基本的にB-2を研究開発する能力を具備

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の未来のステルス爆撃機(説明図)」 なお画像のキャプションは3ページ目までこれと同じです。)

「一千回一万回の抗議は戦略爆撃機が翼を一振りするのに及ばず」 非常に多くの人はプーチンのこの名言を聞いたことがある。「プーチン大帝」によって戦略核戦力の代表視されるのは、人を震え上がらせる大陸間弾道ミサイルや原潜ではなく、ロシア人のシコルスキーが第一次大戦直前に発明した戦略爆撃機なのである。

昨日1機のロシア空軍のツポレフ-95戦略爆撃機がハバロフスクの国境地域で墜落損壊した。明らかにこのことはロシアの戦略爆撃機が近年来不断に巡航の強度を高めていることと関係がある。

最近中国の国家英文新聞「中国日報」は紙面全てをもって「中国は遠距離爆撃機開発を計画する可能性がある」との文章を発表し、轟ー6系列は空軍が「戦略軍種」たる需要を満足させ難い、とした。このことはフランス通信社などの外国メディアの高度の関心を引き起こし、これは中国が戦略爆撃機を開発する「宣言書」であると考えた。

中国は戦略爆撃機を必要とするのか? 我が国の未来の戦略爆撃機はどのようなものなのか? この2つの人の心を激動させる問題を携え、記者は銭報シンクタンクの著名な軍事ウォッチャーである 李小健と宋忠平に教えを乞うた。

何故大金をはたいて戦略爆撃機を開発する必要があるのか

シンクタンクの視点:戦略爆撃機はすでに我が国の「三位一体」核戦力最大の弱点になっている

今年1月、中央軍事委員会主席の習近平は陜西に位置する爆撃機部隊を視察し、かつ新型の轟ー6K中遠距離爆撃機に乗り込んだ。その後習近平は、すでに解放軍空軍は戦略軍種と位置付けられている、とした。

視察者ネットの報道によれば、最近軍の会議で空軍はすでに戦略爆撃機を優先発展プロジェクトと定め、「中国日報」、「航空知識」誌などの当局メディアはさらに頻繁にそう知らしめている。

多くの兆しが、中国はすでに先進戦略爆撃機開発の決心をしているとはっきり示している。

核大国の「三位一体」戦略核戦力は陸上基地戦略ミサイル、海上基地戦略原潜、空中基地戦略爆撃機から構成される。「空軍の古い轟ー6爆撃機は速度は遅く、航続距離は短く、搭載弾薬量は少なく、ステルス能力が全くなく、空中基地核威嚇としてはいわゆるないよりいくらかましというやつで、『三位一体』の一番の弱点となる。」と 李小健は言う。

「1970年代には早くも、ソ連のあり得る侵入に対応するため、中国は戦略爆撃機設計方案を提出した。コードネームは轟ー8で、轟ー6を基本に拡大し、翼に4台のターボファンエンジンを吊り下げ、設計上の弾薬搭載量は18トン、航続距離11,000kmだった。」  李小健は、だが技術の蓄えと研究開発経費不足により、轟ー8プロジェクトは1971年9月に終わった、と説明する(頑住吉注:最長でも1年9カ月で放棄されたわけですね)。

(頑住吉注:これより2ページ目)

「白天鵝」と「黒蝙蝠」のどちらが我々の手本なのか?

シンクタンクの視点:B-2のステルス路線が唯一の選択

中国の未来の戦略爆撃機はどのようであるべきなのか? 「白天鵝」ツポレフ-160の超音速路線を行くべきなのか、それとも「黒蝙蝠」B-2の超ステルス路線か?

これに対し業界と民間には多くの意見の食い違いがある。「航空知識」副編集長の王亜男は、ツポレフ-160の超低空防御突破能力は必須だと考える。B-2は日増しに完備される対ステルス探知計測体系の面前では、そのステルス効能は非常に疑わしいという。一方軍事科学院の杜文竜は、未来の戦略爆撃機はB-2の低い探知計測可能性の道を行くことが必須で、それでこそ生きるチャンスがあるのだ、と考える。

これに対し 李小健は次のように分析する。「ツポレフ-160は高空では最速でマッハ2.1に達し得るが、こんなに大きなレーダー反射面積のでかぶつは、非常に容易に現代の防空体系の面前に暴露する。先進的な遠距離対空ミサイルあるいは戦闘機が発射する空対空ミサイルは普遍的にマッハ3〜4に達する。爆撃機がどれだけ早く飛んでもミサイルより速いということはないのだ。」

アメリカが我々の門前に建立した3本の列島線という防衛ライン、および巨大な太平洋という天然の障壁に直面して、ツポレフ-160といったような非ステルス爆撃機は航続距離はアメリカ本土に達するのに十分だが、独立してアメリカおよびその盟友の空中および海上防衛ラインを突破することはできない。「このため、B-2に似た純ステルス爆撃機の研究開発こそ、唯一の選択なのだ。」

我が国には本当に戦略爆撃機研究開発の能力があるのか?

シンクタンクの視点:中国は基本的に戦略爆撃機研究開発の条件を具備している

B-2の単価は24億アメリカドルにも達し、イージス駆逐艦に比べてもまだ高く、これまでで一番高価な飛行機である。合格点の出せる大型民間旅客機さえまだ作り出していない国が、さらにデラックスな戦略爆撃機を作りたいというのは、きっと贅沢な望みである。これは長期にわたる、中国が自ら戦略爆撃機を研究開発することに対する人々の典型的心的態度である。

だがシンクタンクの専門家は皆に注意を促す。中国軍事工業の実力の爆発的発展と共に、古い観念をちょっと変えなければならない、と。

「2011年1月の殲ー20初飛行から、2012年の『鶻鷹』初飛行まで、さらには2013年の『利剣』の初飛行まで、3種のステルス実戦機の空力レイアウトはそれぞれエンテ式、通常式、全翼式で、中国のステルス実戦機研究開発能力がどんどん強くなっていることを証明している。2013年初めには運ー20戦略輸送機が初飛行したが、世界で大型軍用輸送機を研究開発できる国は戦略爆撃機を研究開発する能力も持っており、大推力ターボファンエンジン、超越的に大きな金属構造部品加工技術、超大型複合材料外皮技術などは、両者に共通である。」  李小健は、中国は基本的に戦略爆撃機研究開発の条件を具備していると考える。

「中国の航空エンジンは確かに相対的に立ち後れているが、亜音速のB-2を作りたいなら、エンジンはかえって簡単だ。」  李小健は、B-2に用いられるF118ターボファンエンジンは、実はF110からアフターバーナー燃焼室を取り去った簡略化バージョンであり、中国の「太行」エンジンはF110と同源であり、簡略化を加えるのに何の障害もない、と明らかにした。

宋忠平はより楽観的なのが目立つ。「相対的に言って、中国のステルス、飛行コントロール、航空電子、材料技術は、動力技術に比べより実力がある。しかも中国には世界最先端の風洞体系があり、最適化され、最も合理的な空力外形を設計することができる。」

(頑住吉注:4ページ目)米軍のB-2ステルス爆撃機


 「亜音速のB-2を作りたいなら、エンジンはかえって簡単」というのはちょっとなめてんの? と言いたくなりますが。しかし現在のステルス機を確実に探知するレーダーが開発される可能性もあれば、プラズマステルス技術などが予想外に発展してステルス機がステルス形状をしている必要がなくなる可能性もないとは言えず、莫大な研究開発費をかけて次世代戦略爆撃機を作るというのは一種の大博打でもありますね。












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