殲ー16

 スホーイー30の中国版と言われますが‥‥。

http://military.china.com/important/11132797/20140218/18347170.html


全能の戦闘機殲ー16が明るみに:爆弾兼ミサイル武器庫 超強力なレーダーを配備

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ネット仲間が作成した殲ー16の爆弾投下の想像図。誇張のきらいはあるが、この機の多用途の作戦用途の意義と、比較的マッチしてもいる。」)

重装備を搭載し、大量の正確制御誘導武器を用いて地上、海面の目標を打撃することもできれば、軽装で出陣し空中の制空権争奪の戦団に加入することもできる。これこそ現代航空隊の「全能の戦士」、大型多用途戦闘機である。

湾岸戦争の中で驚異的な戦績を挙げたアメリカのF-15E「ストライクイーグル」がこの潮流をリードした。その後、ロシアのスホーイー30系列も突然登場し、国際兵器市場でよく売れた。

中国の先進的軍事装備井噴(頑住吉注:本来は油田からの原油の噴出のことで、ここでは爆発的発展)の時代にあって、このような「全能の戦士」がどうして欠席し得るだろうか? 元宵節(頑住吉注:旧暦1月15日の夜)前後、世間に噂が伝わってすでに久しい殲ー16戦闘機が、国内の伝統的メディアで明るみに出た。

シンセン衛星テレビの報道によれば、今回明るみに出た殲ー16は、初めて飛行する姿で出現し、機首の「1601」のコードナンバーは、その殲ー16原型機の身分を示していた。最も先進的なアクティブフェイズドアレイレーダー、国産WS-10「太行」エンジンと、殲ー16のこの全身の姿は、この機に極めて高い期待値を獲得させる。

外国メディアは普遍的に殲ー16を中国版スホーイー30と見なしている。だが専門家の見たところ、技術的な「後発の優勢」に頼って、殲ー16の戦力は最も先進的なF-15であるシンガポール空軍のF-15SG(頑住吉注:サイレントイーグル)に肉薄し、スホーイー35と共にスホーイー27「フランカー」ファミリーの中の最もすごい役割となることが有望である。

特別良く搭載できる

飛ぶ「爆弾トラック」兼「ミサイル武器庫」

もしベテランの軍事マニアでも、ちょっと見には殲ー16の、その原型たる殲ー11と比べての先進性が一体どこにあるのか見いだせない。何故なら殲ー16と殲ー11BS複座戦闘機は実際似すぎており、ほとんど前脚だけが違うからである。殲ー16はダブルタイヤを採用し、一方殲ー11BSはシングルタイヤである。このことは、殲ー16の「体重」が増加していることを意味する。

「殲ー11系列は10の搭載架を持ち、最大外部搭載能力はおよそ6トンになる。こうした指標は空戦専用機にとってはすでに充分だが、遠距離打撃をメインとする多用途戦闘機にとっては、まだやや不足だ。」 国防科学普及作家張明は記者に教える。F-15Eは11の搭載架を持ち、最大外部搭載能力は11トンに達し、一方スホーイー30MKKの搭載架は12で、最大外部搭載能力は10トン近い。

「フランカー」ファミリーを熟知している人は皆知っているが、その機腹部中心線には2つの搭載架があり、両側の空気取り入れルートの下にそれぞれ1つ搭載架があり、菱形の分布を呈する。だが、大型ミサイルは長すぎるため、その「腹」の底には実際には1発しか搭載できず、一方空気取り入れルートは構造強度不足で、かつ低すぎるため、1トンを超える武器は搭載できない。そして主翼の搭載架は全て外側寄りで、充分丈夫ではなく、そこで殲ー11は1発の1.5トン爆弾しか搭載できない。

だが殲ー16はスホーイー30同様、機体構造の強化後、両側の主翼付け根部分に各1重搭載架が増え、このようにして1.5トンの大型ミサイルが3発まで増加し、もしあまり長くない1トン級武器の搭載に変更したら6発まで増加する、という可能性が極めて高い。

このように多くの強力な搭載架があり、もし「ストライクイーグル」に学べば、それぞれの重搭載架は「ブドウの房」のように6発の100kg余りの小直径爆弾を搭載し、ならば1機の殲ー16は42発の爆弾を搭載でき、正真正銘の「爆弾トラック」となる。

「殲ー16をF-15Eと比べると、搭載能力はそれぞれに長所がある。」 スーパー大本営軍事ウェブサイト編集長 李小健は分析する。「F-15Eの機体両側の形状を保持する(頑住吉注:機体に密着し流線型の)燃料タンク、それぞれ3つの前後に配列された重搭載架は、大量の爆弾を搭載できるが、それぞれの翼の下には1つの重搭載架しかないため、大型ミサイルはいくらも搭載できない。一方殲ー16の翼の下には搭載架が多く、機体の下の縦向きの空間が充足し、特別にミサイル搭載に長けている。」

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「米軍のF-15E戦闘機とスホーイー30、殲ー16は基本的に同等である。だがアメリカサイドは電子技術および正確制御誘導武器システムの優勢に頼って、F-15Eの総合作戦機能をより出色なものにさせている。客観的に言って、殲ー16の実際の能力はまだ観察が待たれる。」です。)

特別良く見ることができる

スーパーレーダーはF-22、殲ー20と同ランク

全身に爆弾、ミサイルを満載することは当然威風堂々で非常に人を恐れさせるが、現代の戦闘機のより重要なカギは、さらにレーダー、航空電子、エンジン、電子戦システムなどの機載設備にある。

レーダー技術は中国軍事工業の得意分野である。「中国早期警戒機の父」王小謨は自慢げに、空警ー2000早期警戒機が背負うアクティブフェイズドアレイレーダーは、現役の「世界で最も先進的な機載レーダー」であると語る。一方すでに量産されている殲ー15、殲ー10Bなどの新機種はいずれもこの種の現在最も先進的なレーダーを装備済みで、ならば負担の大きい対空・対地というダブルの重大任務を引き受ける必要がある殲ー16が、F-22、殲ー20など第5世代戦闘機の標準装備であるアクティブフェイズドアレイレーダーを採用するのは理の当然である。

一方米軍で現役のF-15E上のAN/APG-70火力コントロールレーダーは、依然として時代遅れのパルスドップラー体制を採用している。

「先進的なレーダーと電子設備の支持の下、殲ー16は新世代国産先進武器弾薬を使用できる。」  李小健は例を挙げ、殲ー16の翼端架の寸法は比較的小さく、最新の国産格闘ミサイルである霹靂-10を搭載する可能性が高い、とする。

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国産「太行」エンジンついに「行に (頑住吉注:「行」には「よろしい」、「あり」といった意味があります)

さらに「プラスのエネルギー」を加える情報は、殲ー16が国産「太行」大推力ターボファンエンジンを標準装備済みだ、というものだ。

ここ何年か以来、「太行」は軍事マニアたちを愛させもし、恨ませもする名前である。エンジンは長きにわたって中国軍事工業最大の弱点であり、「太行」はこの「心臓病」の縮図であり、「不太行」(頑住吉注:あまりよろしくない)とあざけり風刺された。

沈陽黎明社が研究開発した「太行」はロシアのAL-31Fエンジンに取って代わるのに用いられる。2004年には早くも、「太行」を装備した量産型殲ー11Bが初飛行に成功した。だが報道によれば、後に試験飛行および使用中に次々エンジンの信頼性に深刻な問題があることが発見され、軍の不満を引き起こした。中国は改めてAL-31Fを購入するよう迫られた。輸入された「心臓」に制限されて、殲ー11系列の生産量はずっと上がっていかない。

だが種々の兆しは、「不太行」が徐々に「行」になり始めていることを示している。大量に新たに就役した殲ー11BSは「太行」を装備ずみであり、去年末に明るみに出た画像は、「太行」が全く新しい設計の噴射ノズルを採用していることをはっきり示している。

「AL-31Fに比べ、『太行』のバイパス比はより大きく、このため『太行』の爆発力は不足だが、より燃料が節約され、作戦半径拡大に有利である。」  李小健は、「太行」がひとたび信頼性の問題を解決すれば、自身のこの特性は逆に、しばしば長距離奇襲を必要とする殲ー16に非常に適する、とする。(記者 屠晨マ)

(頑住吉注:3ページ目)ネット仲間が作成した殲ー16の想像図

(頑住吉注:4ページ目)ネット上に流れ伝わる殲ー16とスホーイー30MKKの対比図

(頑住吉注:5ページ目)ネット上に流れ伝わる殲ー16試験飛行の画像。

(頑住吉注:6ページ目)機体側面のコードナンバーに依拠して、この新型戦闘機はネット仲間によって殲ー16と命名された。

(頑住吉注:7ページ目)これは以前流れ伝わったいわゆる殲ー16戦闘機の方案。ステルス性能が強調され、これは皆の理想の期待である。

(頑住吉注:8ページ目)画像は中国海軍航空隊が装備するロシア製スホーイー30MKK多用途戦闘機。ロシア系の航空武器装備しか使用できない。


 殲ー16そのものより中国製戦闘機用エンジンが本当に「あり」になりつつあるのかが気になりますが、エンジンの性質からして制空戦闘機にはやや不向きなものかもしれません。

 直接関係ないんですが、同じ記者による、「全能の戦闘機」、「爆弾トラック」といったキーワードが登場し理解の参考になる記事をもう1つ紹介します。

http://military.china.com/news/568/20140218/18348377.html


専門家:質の高い全能の戦闘機が発展の趨勢となる 効果の低い武器は生命に対する冒涜

「全能の戦士」の啓示:質こそが王道

1970年代初め、アメリカのマグダネル社がF-15を研究開発する時かつて、「空対地攻撃には1ポンドの代価も支払わない」とのスローガンを提出した。何故なら彼らが必要としたのは「空中の優勢」を持つ戦闘機だったからである。

しかし、その後の物語は非常に劇的なものになった。F-15もF-16も、最初は制空権を争奪する「天の寵児」だったが、後にはいずれも戦争の中で「爆弾トラック」とされ、スマートで洒脱な「剣客」から満面に凶悪な表情を浮かべた「用心棒」に変わり、しかも非常に良くやってのけたのである。

エース試験飛行員で空軍理論家の徐勇凌はこれに対し次のように説明する。「第4世代戦闘機の推力:重量比は比較的高く、翼面荷重は小さく、天性のものとして大量の対地攻撃弾薬搭載能力を持ち、特にF-15とスホーイー27のような重戦闘機は、その能力がより突出している。また技術の発展と共に、ワンセットのレーダー・航空電子装備は空戦と対地攻撃というこの2大任務に堪え、このことも多用途戦闘機の普及を押し動かしている。」

表面的に見れば多用途戦闘機は機能が単一の制空戦闘機や戦闘爆撃機に比べ価格が高く、大変な浪費のように見える。だが徐勇凌は記者に、ある時にはこのように簡単には計算できないのだ、と注意を促す。

「現代の戦争の現実は再三、廉価だが効果の低い武器は軍人の生命に対する浪費と冒涜である可能性が高い、ということを証明している。正確制御誘導武器はどんどん正確に打撃できるようになり、射程はどんどん長くなり、ああした種類の『一切をかえりみず敵陣に突入し、敵を殺すこと千、自らの損失八百』の専業攻撃機はすでにほとんど消え、戦闘爆撃機も日増しに崖っぷちとなっている。」 何故なら、先進弾薬を使用する多用途戦闘機がそれらに取って代わり得るからである。

徐勇凌は、さらに計算する必要があるのはもう1つの経済的帳簿である、とする。「現代の飛行機の発展の趨勢はどんどん高価になるというもので、いかなる飛行機を全く新しく研究開発するのにも巨資を費やす必要がある。戦闘機の生産数は過去のようなややもすれば何千機ということには二度とならず(頑住吉注:第二次大戦時には万単位すらありました)、何百機かでもう非常に多いのである。このため、ある実戦機を全く新しく研究開発するたびに、その機にできる限りいくつかの仕事を多くできるようにし、機種プラットフォームの種類を減少させ、後方勤務保障体系を簡略化する、これが実は最も資金が節約される選択なのである。」

100機の多用途戦闘機は100機の制空戦闘機として使用でき、100機の対地攻撃機とすることもでき、需要に基づいて随時調整できる。同じ金で50機の戦闘機と60機の低空攻撃機が買える。前者の戦術的柔軟性がずっと高いことはごくはっきりしている。

このため、「全能の戦士」が大人気であることの我々に対する啓示は、現代の武器を評価すれば、質が数に勝る、ということである。本報記者屠晨マ


 じゃあF-35はいい線を行っていることになるんでしょうかね。しかし多用途機に制空をやらせたら制空専用の戦闘機よりは劣る場合が多いでしょうし、他の用途も基本的に同じはずです。

















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