ISが無人機を多用?
いつもとはだいぶ違う無人機関連の記事です。
http://military.china.com/news2/569/20161117/30042001.html
無人機、戦地の寵児となる! ISの無人「爆撃機」手榴弾を空中投下
コストが低廉な商用小型無人機はイラクのモスルの戦場で重要な作用を発揮し、偵察に用いられるだけでなく、さらに殺傷力を持つ武器に改装されている。
前線で作戦行動中のイラク政府軍人員は14日、過激組織「イスラム国」は無人機を「爆撃機」に改装し、手榴弾を搭載して政府軍に向け投擲している、と語った。
(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ISは頻繁に無人機を使用して作戦を行う。(アメリカのヤフーニュースネット)」)
新戦術
作戦に参加するイラク警察官フセイン ムアイェドはフランス通信社記者に、「イスラム国」が最近飛ばした1機の無人機がモスル以南で1発の手榴弾を投下し、目標はある政府軍の掩体だった、と教えた。
ムアイェドは、今回の攻撃で人員の死傷はもたらされなかったが、「イスラム国」のこの最新の作戦手段はすでに政府軍の重視を引き起こしている、と語った。今までに、彼らはすでに3回の類似の攻撃に遭っている。
ムアイェドは、「イスラム国」武装人員はすでに無人機を用いて偵察を行うのに満足せず、さらにそれを殺傷武器として用いることを試みている、と語る。
ある姓名を公開されたがらない米軍当局者は、「イスラム国」は先月1機の発泡樹脂板材質の自作無人機を北部のクルド人自治区の首都エルビルまで飛ばし、地面に落ちた後2名のクルド人民兵によって奪い去られた、と明らかにした。この2人は営舎内で無人機を分解している時、内部に置かれた爆発装置によって爆死させられ、2名のそばにいたフランス兵士が負傷した。
アメリカが主導する「イスラム国」打撃の多国連合軍メンバーとして、フランスはイラクに約500名の軍人を駐留させ、これにはクルド人自治区に配備される特殊部隊が含まれ、主要な任務はクルド人民兵の訓練である。
多国連合軍スポークスマンで、米軍上佐のジョン ドゥリアンは当時この事件を「トロイの木馬」式攻撃と称した。あるフランスの消息筋の人物は、これは「トラップ式」無人機攻撃だとする。
情報戦
イラク政府軍もこの2003年のイラク戦争以来規模最大の戦役の中で無人機を広範に使用し情報の捜索収集を行っている。
プロのコンピュータプログラマー出身のムアイェドは無人機の専門家である。彼は1台の大型トラックを改装してできた装甲車内でコンピュータのモニターを注視し、遠隔操作装置を操作しながら、「現在我々(の無人機)は危険な区域に進入しようとしており、『イスラム国』人員はまさにここにいるのだ」と語った。
ムアイェドは、自分は無人機が偵察した情報をイラク陸軍や多国連合軍と共有し、彼らが砲撃や空襲の中で敵サイドの目標をロックオンするのを助ける、と語る。
ムアイェドは、政府軍が使用する商用無人機の大部分はアラブ首長国連邦やトルコから購入したもので、価格が低廉で、合計価格はおよそ2.6万アメリカドルである、と説明する。こうではあるが、政府軍が使用する無人機はそれでも「イスラム国」の無人機に比べ「ワンランク高い」。
ムアイェドが最も心配するのは「イスラム国」が無人機に化学兵器を積むことである。アメリカのCIAの情報は、「イスラム国」はかつてイラクやシリアで何度も化学兵器を使用し、かつ塩素ガス(頑住吉注:第一次大戦で初めて使用された毒ガスですね)やマスタードガスなどの化学兵器を製造する能力を持つことをはっきり示している。
アメリカのシンクタンクであるアメリカ基金会の高級研究員ピーター シンは、過激組織の無人機はこれをもって戦場のバランスを打破するには不足だが、それにもかかわらず過激武装人員が戦闘中に学習し、継続的に自らの能力を向上させることができることをはっきり示しており、この点は逆により人を不安にさせる、と考える。
米軍の消息筋の人物は、彼らも「イスラム国」がより多くの「武装無人機」を使用する動向に関心を注いでいる、と明らかにする。米軍はより多くの対無人機設備、例えば電子妨害設備を配備することになる。
無人機は北朝鮮も重視しまた多用しているようですし、「ラジコンに毛が生えた」程度のものとはいえ見かけより大きな働きをする可能性もあるんですね。日本でもテロの可能性はありますし、不審な無人機が落ちていても近づかないことですな。ちなみに旧日本軍の風船爆弾も広い意味では無人機と言えなくもないでしょうが、あれも知らずに触った民間人に死者を出していますね。