異世代機間コンビネーションの問題 その1

 従来は世代が違ってもさほどの問題はなかったんでしょうが。

http://military.china.com/important/11132797/20171004/31541282_all.html#page_2


戦竜の威:F-22から見る 殲ー20はいかにして第3世代機とコンビネーション作戦するか

最近、国防部が行った定例記者会見で、国防部ニュース局局長、国防部スポークスマンの呉謙大佐は記者の質問に答える時、殲ー20機はすでに部隊に装備され、試験と試験飛行の作業は計画通りスムーズに推進されつつある、とした。これは中国軍が初めて公開の場で殲ー20の就役を実証したもので、中国はこれによりアメリカに続く第2の第4世代ステルス戦闘機の装備を宣言した国ともなった。

殲ー20就役後、いかにしてこの先進的なステルス戦闘機と現有の作戦体系を融合させるか、特に多くの機種の非ステルス第3世代戦闘機とコンビネーション作戦するかは、中国空軍が直面する最も重要な課題の1つとなる。この方面において、第4世代ステルス戦闘機研究開発と使用の先行者として、アメリカ空軍の状況には疑いなく非常に多くの中国空軍が学習しまた参考にするに値する経験、教訓がある。

F-22の封鎖とF-35の開放

先進的、強大かつ完備された空中作戦体系構築しようとすれば、異なる機種、甚だしきに至っては異なる世代の実戦機間の情報交換や共有を実現することは極めて重要と言うべきである。米軍の現役の2機種のステルス戦闘機であるF-22「ラプター」とF-35「ライトニング」IIは研究開発の年代が異なるため、データリンクシステムの設計構造上にも非常に大きな差異がある。このことは現在米軍の空中作戦体系の中で、この2種のステルス戦闘機とその他の非ステルス第3世代戦闘機との間の情報共有、甚だしきに至っては2種のステルス戦闘機間の情報共有にさえ完全に異なる効果を出現させている。

F-22はデータリンクのシステム設計構造上、低い被キャッチ・探知計測性能を突出させ、もって全機のステルス効果を保証する。

このため、この機は全く新しく研究開発された機間飛行データリンク(IFDL)および現有のLink 16データリンクを採用した。IDFLは主にF-22戦闘機間の高い脅威、全ステルス状態下の暗号化されたデータ伝達に用い、それはナロービーム指向性アンテナ設計を採用しているため、敵サイドに無線通信信号に対するキャッチや探知計測を実施するのを非常に難しくさせ、抗妨害能力がより強い。また、IFDLはミリ波周波数帯で作動し、波長は比較的小さく、このためそのアンテナおよび全システムの寸法、体積、重量もより小さく、元々内部空間が非常に逼迫しているステルス戦闘機レイアウト設計に有利だった。一方Link 16データリンクは全方向アンテナを採用し、低い被キャッチ・探知計測確率という性能を持たないため、低い脅威および非作戦状態下でのデータ送受信にしか用いることができない。高い脅威、全ステルス状態下では、F-22戦闘機のLink 16データリンクはその他のプラットフォームが送ってくる情報をキャッチするだけで、自身はいかなるデータも発送しない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「F-22戦闘機は作戦状態下でIFDLを利用して同型戦闘機間でデータの送受信を行うしかない。」)

もしアメリカ空軍の当初希望した700機あまりのF-22戦闘機を購入し全面的にF-15戦闘機に取って代わらせる構想通りで、全部がF-22によって組成される全ステルス空中優勢機隊が建立されていたら、このようなデータリンク設計はまだ完全に理解できたと言うべきである。だが、F-22戦闘機購入数の再三の圧縮と共に、このことは直ちにこの機とその他の非ステルス第3世代戦闘機とのコンビネーション作戦が必須であることを意味した。だがF-22とその他の非ステルス第3世代戦闘機間を横断する情報共有の最大の障害は、F-22のIFDL+Link 16データリンクという設計構造に他ならない。

F-22戦闘機は作戦状態下でIFDLを利用して同型戦闘機間でデータの送受信を行うしかなく、その他の非ステルス第3世代戦闘機に向け情報を発信することはできない。このことはF-22戦闘機を使用上長期的に空中作戦体系の外に遊離させ、その他の非ステルス第3世代戦闘機と有効な戦術コンビネーションが実現できなくさせ、極めて大きくその作戦ポテンシャルの発揮を制限した。

今年の「レッドフラッグ」演習の中で、同じくステルス戦闘機であるF-35Aの飛行員はさらに本機上の多用途先進データリンク(MADL)がF-22戦闘機の飛行員との情報共有が実現できず、最も原始的な言語による対話方式を利用して意志疎通を行うしかないことに恨み言を言った。

比較すると、F-35「ライトニング」IIステルス戦闘機は研究開発の年代が比較的遅く、さらに加えて全ステルスに対する要求が相対的にある程度下げられていたため、最終的により先進的、開放的な連合戦術無線電システム(JTRS)+MADLのコンビネーション模式を採用し、ほとんど完璧に同型戦闘機間および戦闘機とその他のステルス、非ステルスプラットフォーム間のデータ通信問題を解決した。このため、近年来アメリカ空軍の「レッドフラッグ」演習の状況からは、F-35「ライトニング」IIステルス戦闘機が現有の強大な空中作戦体系の支持の助けを借りて、どんどん恐るべき作戦の実力を発揮していることが見て取れる。

当然、アメリカ空軍もとっくにF-22戦闘機のデータリンクの設計構造方面における情報共有問題を意識するに至っている。だがIFDLの研究開発年代は比較的早く、最大通信帯域は238kb/秒しかなく、現代の空中作戦のデータ通信の要求を満足させられるにはほど遠い。このため、F-22戦闘機就役後に計画、実施された一連の「増量」改良プロジェクトの中では、継続してこの機の対地攻撃性能、制御誘導武器搭載と発射の能力を向上させる他、最も重要な1項目はデータリンクの設計の改良だった。





















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