054A型護衛艦の価格の内訳を分析

 現在中国で最も先進的とされる護衛艦ですが。

http://military.china.com/nrzh/11172851/20150725/20077357.html


中国の054A型護衛艦の価格はどれだけ高いのか 外国人はこう計算している

戦闘艦はいかなる海軍、ないしいかなる国家にとっても最も貴重な資産の1つである。強大な海防の建立のため、艦艇の建造に巨大なマンパワーおよびマテリアルパワーを投入する必要がある。本文は国外の公開されている資料に依拠して執筆し、中国海軍の054A型駆逐艦(頑住吉注:何故かここだけ駆逐艦となってます)の解剖を企図し、もって皆に軍艦が一体どれだけ高価なのかに対し、比較的細緻な理解を持たせるのに便とする。国外専門家の見積もりによれば、1隻あたりの054A型護衛艦の建造価格は3.48億アメリカドルで、購入価格は3.65億アメリカドルである。ならば、こうした金は結局のところどういった場所に費やされるのか?

外国の専門家は054A型護衛艦のコストに対し分解を行い、主に艦体と設備、推進システム/配電システム、武器や電子設備などいくつかの部分を含むと考え、かつ材料に用いるコストと労働力コストを計算した。こうした数字は単に国外の艦艇建造の経験に依拠してなされた推論に過ぎず、054A型護衛艦の実際の建造費用を示すのではないことにご注意ありたい。まず、我々は円グラフを見よう(頑住吉注:明らかにどこかからの引用なんですけど出典を示さないところが中国らしいです)。

054A型護衛艦のコストの具体的状況は次のものを包括する。労働力コストが7,500万アメリカドルで22%、武器システムのコストが8,400万アメリカドルで24%、電子設備のコストが1.02億アメリカドルで29%、推進システム/配電システムのコストが3,200万アメリカドルで9%、船体と設備のコストが4,500万アメリカドルで13%、その他の支出が1,000万アメリカドルで3%である。以下各項目の支出の詳細な状況をそれぞれ紹介する。

電子設備:1.02億アメリカドル、29%。このうち054A型護衛艦が採用する作戦データシステムはZKJ-4B/6で、このシステムはフランスのトムソン-CSF社が研究開発したTAVITACシステムをコピー生産したものである。アメリカ海軍学院「グローバル海軍武器指南」の見積もりによれば、TAVITACシステムは「ラファイエット」級護衛艦の総コストの5%未満を占め、価格は2,000万アメリカドルである。ZKJ-4B/6作戦データシステムがTAVITACシステムに類似していることを考慮すると、このためその価格は2,000万アメリカドルと見積もられる(頑住吉注:中国製だしコピーで開発費をかけてないわけで、もっと安いのでは)。

382型対空捜索レーダーは、サーブ社がオーストラリアに販売したレーダーに似ており、このため価格は1,500万アメリカドルと見積もられる。054Aのソナーはイギリスロイヤルネービーが購入する2087型ソナーに似ており、このためその価格は2,000万アメリカドルと見積もられる。外国の専門家の見積もりによれば、054A型護衛艦のメインエンジンコントロールシステムの費用は1,500万アメリカドルである。残るはいくつかのこまごました電子設備のコストである。

(頑住吉注:これより2ページ目)

武器:8,400万アメリカドル、24%。054A型護衛艦の最も高価な武器は垂直発射システムである。アメリカの8ユニットのMK-41型垂直発射システムの価格は1,500万アメリカドルである。外国の専門家の見積もりによれば、054A型護衛艦の8ユニットモジュールのコストは1,000万アメリカドルで、このため垂直発射システムの総コストは4,000万アメリカドルである。第2番目に高価な武器システムは730型近接防御武器システムで、アメリカのファランクス1セットのコストは560万アメリカドルで、このため2基の730型近接防御砲の価格は1,100万アメリカドルであるという可能性がある。残る費用は76mm主砲と対艦ミサイルなどの武器の購入に用いる(頑住吉注:数が違うとはいえ主砲の方が安いんですかね)。

マンパワーの費用:7,500万アメリカドル、22%。外国の専門家の分析によれば、3,000〜4,000トンクラスの護衛艦の建造は250万〜1,080万労働時間を必要とし、1隻の054A型護衛艦の建造は320万労働時間を必要とする。外国の専門家は造船工場一般の労働コストを根拠に総マンパワーコストを計算した。

船体と設備:4,500万アメリカドル、13%。外国の専門家は、054A型護衛艦の使用する1トンあたりの鋼のコストは2,000アメリカドルと見積もっている。一方この護衛艦が使用する合成材料とレーダー電波吸収材料はアメリカの護衛艦が使用するコストを根拠に計算を行った。

推進システム:3,200万アメリカドル、9%。054A型護衛艦の推進システムの中で最大の比重を占めるのは4台のPielstick/Shaanxi PA6ディーゼルエンジンである。外国の専門家の見積もりによれば、1台あたりのディーゼルエンジンのコストは500万アメリカドルである。残りは推進システムのその他のコストである。

その他の支出:1,000万アメリカドル、3%。こうした支出は武器、マンパワー費用、推進システム、船体、電子設備など以外の費用を指す。

外国の専門家は2013年初めにタイ海軍に提供された3隻の護衛艦のオファー価格を根拠に見積もりを行った。当時タイ海軍は10億アメリカドルの金を用いて3隻の054A型護衛艦を購入することを計画した。このため1隻あたりの護衛艦のコストは3.33億アメリカドルである。だが中国方面の出したオファー価格はこの数字より高かったようで、1隻あたりの建造コストは3.5〜3.75億アメリカドルだった。だがこの中ではさらにある要素を考慮するべきで、すなわち中国海軍のために生産される054A型護衛艦のコストは輸出型護衛艦よりも低いだろうことで、このため外国の専門家の見積もり値は3.48億アメリカドルである。この他造船工場の利潤を考慮する必要があり、このため中国海軍が購入する054A型護衛艦の価格は3.65億アメリカドルという可能性がある。

最後に、我々は中国海軍が1隻の054A型護衛艦購入に用いる3.65億アメリカドルで何ができるのかを見てみよう。こうした金を用いて、中国は次のことができる。13機の殲ー10戦闘機を購入する。10機のスホーイー30MKK戦闘機を購入する(頑住吉注:中国製単発機とロシア製双発機であんまり変わらないですね)。1.775億ガロンの燃料油を購入する(97機のスホーイー30戦闘機を600回満タンにできる)。64,000名の解放軍下級将校の給料を支払う(頑住吉注:1年あたり?)。

(頑住吉注:これより3ページ目)

外国の専門家による054A型護衛艦のコストと価格の見積もりは決して正確ではないが、我々が054A型護衛艦が一体どれだけ高いか理解するためにおよその輪郭を提供することができる。こうした費用はまだ単に建造と購入の費用だけに過ぎないのであって、もし艦艇が海に出る燃料や補給、使用する武器、維持保護やメンテナンスの費用を算入したら、054A型護衛艦の総運用コストは3.65億アメリカドルというこの数字をはるかに超える。だがもしこうだとしても、054A型護衛艦はアメリカが建造する沿海域戦闘艦に比べ安価である。アメリカ海軍最新の武器明細によれば、沿海域戦闘艦の価格は4.8億アメリカドルである(頑住吉注:うーん、そんなに安いですかね)。もし運用費用を算入しても、054A型護衛艦は沿海域戦闘艦に比べ安いのである。

現在まで、中国が購入した054A型護衛艦はすでに2桁の数を超えている(頑住吉注:すでに21隻進水し、うち18隻が就役しています)。中国海軍近代化の過程の中で、054A型護衛艦は単に我々が配備する先進的な艦艇の中の一種類でしかなく、この他さらに052C/D型駆逐艦、空母、攻撃原潜、通常潜水艦やその他の武器プラットフォームがあり、こうしたプラットフォームを購入し運用しようとするのに必要とされる金はまさしく天文学的数字である。

一部の未成熟な若者はしばしば「打」の字を真っ先に置く(頑住吉注:すぐ戦争すべきだと言う、くらいの意味でしょうか)が、いかなる決策権を持つ指揮官にとっても、国家がこのように大きなマテリアルパワーやマンパワーを投入したら、彼のいかなる決定も責任重大なのである。こうした人は国家の貴重な資産に対し責任を負い、国家の安全に対し責任を負う必要がある。やはりあの古い話、「兵者、国之大事、死生之地、存亡之道、不可不察也」である。


 最後のは孫子の兵法で、戦争は国家の存亡にかかわる重大事なので軍人は慎重に計画しなければならない、といった意味のようです。どうも全体的に欧米と同ランクの製品を使ったら同じ価格になるとして高く見積もり過ぎているのでは、という気もするんですが。日本には同クラスの艦船自体がないので直接の比較はできませんけど、まあはるかに高いんでしょうね。














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