イージス艦の弱点とは

 「致命的弱点」というんですが‥‥。

http://military.china.com/critical3/27/20131012/18085838.html


米軍のイージス艦、致命的弱点を暴露 4発の「鷹撃」でこれを沈められる

イージスシステムの主戦防空武器は名声赫赫たるスタンダード2系列ミサイルであり、ほとんど知らない人はいない。だが、あなたは本当にこのミサイルを知っているだろうか? 大多数の人が関心を注ぐのはその射程であるが、射程はごく漠然としたもので、このミサイルに対する真の認識を持ちたければ、その作戦過程から理解を開始することが必須である。

スタンダードミサイルの作戦模式は次のようなものである。第1段階。発射後予定のプログラム通りカーブして目標の所在するおよその方位に向かって飛び、この過程では制御誘導を必要としない。第2段階。データリンクから伝えられる指令を受信し目標への接近を継続する。この段階の目標情報はフェイズドアレイレーダーに頼って獲得され、無線電信によってミサイルに送られ、これは無線電信指令制御誘導と呼ぶ。当然、もし指令を受信しなくても、慣性誘導に頼ることができるが、これでは盲人と何ら変わらない。第3段階に至ると、ミサイルはすでに目標に非常に近くなっており、この時イージス艦上のAN/SPG-62照射レーダーが目標への照射を開始する。ちょうど暗闇の中の懐中電灯のように目標を「照らす」のである。だがこのレーダーの波束は非常に狭く、本当に懐中電灯のようである。ミサイルが照射レーダーの信号を受信するのは目標を「見た」のと同じで、そこで命中まで自主的に攻撃する。この過程をパッシブレーダー制御誘導と呼ぶ。このため、スタンダード2ミサイルの制御誘導過程は簡単に、中段慣性/無線電信指令+末端パッシブレーダー制御誘導、と呼ぶことができる。

この過程から、我々はイージスシステムがSPYフェイズドアレイレーダーに頼ってスタンダードミサイルのために目標の方位情報を提供し、AN/SPG-62レーダーの目標への照射に頼ってミサイルのために末端制御誘導を提供するのだ、ということを見て取ることができる。1隻のイージス艦は同時にどのくらい多くの目標を迎撃できるのかと問われるだろうか? この重要問題はこの艦が何基のAN/SPG-62照射レーダーを持っているかによって決まる。現在1隻のアーレイ・バーク級駆逐艦は3基のAN/SPG-62を持ち、一方タイコンデロガ級巡洋艦には4基ある。こんごう、あたご、世宗大王はアーレイ・バークと同じである。それぞれのAN/SPG-62は理論上同時に4つの目標を照射でき、3基のレーダーは最多で12の目標を照射できる。だがこれは4機の敵機が好都合にひとかたまりになっている極端な状況下においてであって(1つの懐中電灯で同時に4匹の蚊を照らす?)、敵機がやや分散しさえすればもう達成できなくなるのである。

ここで我々はいくつかの状況に注意する必要がある

1、地球の曲面率の影響を受け、照射レーダーは水平線以下の目標を照射できるのか否か? もしできなければ、海面に近い目標はおよそ40kmの範囲しか照射できず、高空の目標はこの影響を受けない。

2、レーダーには死角があり、往々にして全部の照射レーダーが同時に機能はできない。この時死角にいるレーダーにも目標を照射できるようにするには、軍艦は方向転換することが必須である。

3、照射レーダーの作動距離。初期型は92km、現在はきっとこの距離にはとどまらない。

最新型のスタンダード2ミサイルは200km以上の射程が達成できる(これは高空の射程で、低空ではこの数字には遠く及ばない)。だが射程がさらに長くなっても照射レーダーの直線視野内で作戦しなければならず、水平線以下の目標に対しては無力で、40kmの範囲内で超低空飛行で来襲するミサイルを迎撃できるだけである。実際には40kmというのも理論に過ぎず、目標から80km離れてミサイルを発射することが必須で、これで初めて40kmでこれを迎撃できるチャンスがあるのである。たとえ世界で最も先進的なSPY-1フェイズドアレイレーダーでも、80km以遠、水平線以下、海面を雑波(頑住吉注:電波のことを言っているのか本当の波のことを言っているのか不明です)の援護下で飛行する対艦ミサイルを発見しようというのはやはりほとんど不可能であり、このため実際の迎撃距離は40km未満である。正常な状況下では、40km前後というのは発見距離であって迎撃距離ではなく、何秒かの追跡を経て目標を分配し、データをミサイルにインプットし、ミサイルを発射し、カーブし、加速を開始する。もし相手が超音速ミサイルだったらこの時はすでに30km未満になっており、2発による迎撃だったら、第1発目は15kmのところで、第2発目はおよそ13kmのところで再度迎撃する。その後はすぐ近接防御武器の迎撃範囲に入る。イージスシステムでも超音速対艦ミサイルに対しては1回の迎撃チャンスしかないことが見て取れる。なるほど冷戦時代ソ連の超音速ミサイルが迎撃不能とされたわけで、当時の技術レベルに照らせば、間違いなく1回の迎撃機会すらなく、近接防御砲に頼って一か八か運に任せるしかなかったのである。

イージスシステムの高空目標に対する迎撃能力はどうなのか? これは相当に強い。1隻のイージス艦は十何発かのミサイルを連続発射でき、非常に多くのミサイルがしばらくはまだ明確な攻撃目標を持たないが、距離が不断に接近するにつれ、システムは目標を分配してミサイルを誘導し敵機に接近させ、最後の段階でレーダー照射の誘導を受けるだけで即OKである。何基かの照射レーダーはこの過程で指名するように順に目標を照射するが、それぞれの目標上にとどまっている時間はいずれもごく短く、最初から最後までずっと1つを照射している必要はない。多数のイージス艦から組成される艦隊では、その高空防御網はほとんど密にして風も通さないものである。


 何故か「4発の『鷹撃』でこれを沈められる」というところまでの説明がないですが、説明から多数の方向から超低空で同時に超音速のミサイルがやってくれば迎撃が間に合わなくなる可能性が高い、ということは分かります。
















戻るボタン