中国、世界初の対艦ロケット弾を開発?

 そもそもロケット弾とミサイルの定義の問題があるような気がしますが。

http://military.china.com/news/568/20150625/19897940.html


中国、世界初の対艦ロケット弾を作り出す 北斗を用いて自由自在に打撃できる

長期にわたりパクリというこの言葉がしばしば西側諸国のメディアによって中国の工業製品を形容するのに用いられており、特に近年来中国が一連の新型武器システムを研究開発および生産しているにもかかわらず、いつも西側メディアから「外形が非常に似ている」というこの理由を使って、外国製品の「パクリ」品と定義付けられている。しかしいわゆる「真の金は火を恐れない」というやつで、中国が最近何度か展示した新型武器は西側の専業メディアたちの口を完全に封じている。最近中国宇宙科学技術集団の下に属する第七研究設計院は初めて衛士-64(WS-64)遠距離正確対艦ロケット弾システムを展示し、人々に中国軍事工業人の創新能力に対し刮目して見させた。

今回展示に参加したのはWS系列ロケットシステムの最新改良型WS-64であるとされる。宣伝ビデオの簡単で要領のいい説明を根拠に、このミサイルはこれまでのタイプの戦闘部の品種の豊富さ、異なる性質の目標が有効に打撃できる特徴を継承しているだけでなく、さらに初めて慣性/衛星位置決定+ブロードバンドパッシブレーダー標的捜索の複合制御誘導を採用した、ということを知ることができる。WS-35およびWS-3の慣性/衛星位置決定複合制御誘導体制に基づき、すでにミサイルに敵サイドの指揮センター、倉庫、ミサイル陣地、砲兵陣地、野戦飛行場など点状あるいは面状目標を正確に打撃させることができる。一方装備するアクティブ・パッシブレーダーの応用はWS-64というこの制御誘導ロケットに、初めて移動する艦艇目標を打撃する能力を獲得させ、中国ないし世界初の陸上対艦正確制御誘導ロケット武器システムとした。このことは先進的な作戦飛行機や空中発射対艦武器が欠乏している国にとって非常に魅力があると言える。敵サイドの艦艇を遠距離正確打撃する能力を獲得するだけでなく、さらに作戦の需要を根拠に海岸を封鎖し、かつ海防システムとして使用できるのである。

第一、新型ロケット弾は自由自在に打撃できる 280km以内の艦艇は逃げられない (頑住吉注:「自由自在に」の部分は直接的には「指さしたところが」といった表現が使われています。)

理解されているところによれば、WS-64正確制御誘導対艦ロケットの発射車は泰安特殊車両あるいは類似の大型車両をシャーシとして使用し、良好なオフロード能力と機動性を有し、重装備集群の行進に随伴し、かつ敵に対する打撃任務が遂行できる。ロケット弾の直径は300mmで、8連装のランチャーを採用し、射程は120〜280km、発射準備時間は8〜9分間でしかなく、撃ち終わると直ちに発射陣地を撤収することができる。このロケット砲の戦闘部には親子弾と殺傷爆弾があり、重量は200kgとされ、これは鷹撃-83ミサイルの重量180kgの戦闘部より大きく、かつ戦闘部はいずれも無線電信近接起爆信管を採用している。

このロケット弾の本体は大ストレーキの主翼+先端の尖った三角形の尾翼という空力翼面レイアウトで、尾翼とガス舵を用いてロケット弾の飛行をコントロールし、このうちガス舵は主にロケット弾が垂直に発進した後の旋回、方向転換を担当し、その後の飛行の中で徐々に燃え尽きて本体の重量を軽減する。大部分の飛行の段階ではやはり尾翼によって担当される。この弾はINS/GNSS制御誘導ユニットを追加装備し、精度はすでに一般的な遠距離ロケット弾をはるかに超える。GNSSはGPSおよびGLONASSの信号と共用できるユニットで、将来はさらに我が国の北斗ナビゲーションの信号と共用でき、極めて大きく制御誘導システムの信頼性、適応性を向上させ、より多くのユーザーの需要を満足させることができる。このロケットシステムの円周確率誤差(CEP)は30m未満、レーダー末端制御誘導方式を採用した時は10m未満とされ、基本的に「指さしたところが打撃できる」に相当する。

WS-64正確制御誘導対艦ロケットは垂直発射あるいは傾斜発射方式が採用でき、この種の発射方式には2大メリットがある。1,システムの作戦環境への適応性を高めることができる。例えば都市作戦の中で、高いビルが林立する場所で傾斜発射のロケット弾はビルの上に当たる、適合する発射位置が捜し当て難いという問題を避けることができる。2,システム展開のステップが簡略化され、システムの位置決定、方向決定操作を弾本体に対するデータのインプットに転化し、システムは調平(頑住吉注:レベルなどの意味がありますがこの場合の意味は不明)、屹立を完成させれば即OKで、ロケット弾は発射後インプットされたデータを根拠に自ら射撃方向の調整を自ら行う。

中小国にとって、若干セットのWS-64ロケット砲システムを装備するだけで、もう敵国の威嚇および封鎖打撃になり得、これはまさに中小国の「核兵器」である。海岸から弱小国をいじめることを企図するアメリカに対し、WS-64は絶対にアメリカ人に冷静さを取り戻させることができるものである。

第二、中国のロケット砲技術はダントツ 他国は全く相手ではない

カナダの「漢和安全保障業務評論」の報道によれば、ここ何年か中国は大口径多砲身ロケット砲の輸出の上でしばしば収穫があり、中国人の輸出成績は以下の如しであるとされる。ヨルダン陸軍のWM-120、エチオピア、スーダンがWS-2、WS-1Bを装備、トルコがWS-1を配備、パキスタン、タンザニアがA-100を配備。WS-1を基礎に、INS+GPS誘導システムを追加装備したものをWS-32と称し、もっぱらタイに輸出される。中国北方工業社の目玉商品たるロケット砲製品、300mmのAR-2はすでにモロッコに輸出され、一方370mm口径のAR-3はすでに中国自らの大口径ロケット砲プロジェクトの競争入札に勝利している可能性がある。

WS-1、WS-1B、WS-2多用途ロケット砲(MRLS)のもう1つの特徴は直径が600mmであることで、実際上すでに短距離弾道ミサイルの構造であり、もし末端制御誘導システムを加えたら、非常に容易に弾道ミサイルに変わる、とされる。この設計は非常に賢く、短距離弾道ミサイル開発を希望する国を非常に引きつける。2014年の珠海航空展で、中国宇宙科学工業集団は初めてB611MR対輻射地対地ミサイル武器システムを展示し、この改良型ミサイルが少なからぬ西側メディアの関心を引き起こした。何故ならロケット砲を用いて対輻射地対地ミサイルを発射する、これは人類の歴史上初めてのことに属するからである。

2014年9月、保利集団は初めて対外的に国産新型「陸上基地対潜ロケットブースト魚雷」を展示した。保利が登場させたこの対潜ミサイルのユニークなところは、それが軍艦上に配備されるのではなく、地上の衛士(WS-3)遠距離ロケット砲の1つの弾薬種類だというところにあり、WS-3ロケット砲に対潜機能を付け加えた。保利集団の資料によれば、この対潜ミサイルの射程は100kmに達し、戦闘部は1発の小型対潜魚雷で、慣性誘導+GPS制御誘導を中段制御誘導として採用し、信頼できる攻撃精度を持つ。WS-3発射車自体が対潜探知計測能力を具備することは不可能であり、WS-3が対潜作戦を行う必要がある時は、データリンクに頼って対潜ヘリ、水上の軍艦、陸上基地水中ソナーアレイなどの目標指示を獲得することが必須である。


 凄く画期的なもののように言ってますけど要するにミサイルなら前例があるものをロケット砲から発射できるのは初めてというだけなのでは。ただこうしたものが例えばイランなどの手に渡った場合アメリカ海軍に対しどのくらいの脅威となり得るのかは気になります。ちなみに最近状況がやっと変わりつつあるとはいえ中国の兵器にパクリ品が多いのは誰の目にも明らかな客観的事実ですわな。

















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