VT-4は「アーマタ」に勝る?

 コラムでも紹介しましたがこういう主張が出て、ロシア人が反論しています。反論については次回紹介する予定です。

http://military.china.com/critical3/27/20150612/19829805.html


99Gは強いだけで弱くはない! 中国がロシア製T-14メインバトルタンクを購入することはないだろう

ロシアの抵抗戦争勝利70周年記念閲兵式でデビューして以後、ロシア製T-14「アーマタ」メインバトルタンクはすぐ名を成し、世界の世論は次々にこの戦車は中国が次に購入しようとする3種のロシア製装備の1つとなるはずだと推測している(頑住吉注:他の2種は何なんですかね)。だが日本の外交学者ウェブサイトが6月9日に発表した「この中国戦車はロシアの『アーマタ』メインバトルタンクを打ち負かせるか?」という題の報道は、中国は最近そのVT-4戦車は自動化技術、柔軟性、火力コントロールシステム方面でいずれもロシアのT-14「アーマタ」メインバトルタンクを超越しており、しかもVT-4は技術が全体的にT-14に比べより信頼性が高いと言明している、とした。またT-14は閲兵式前のあるリハーサルの中でもうその伝動装置に深刻な問題が出たことを暴露し、一方VT-4がこのような問題に遭遇したことは全くない。しかもVT-4戦車はさらに世界クラスの火力コントロールシステムを持ち、この方面でロシア人は依然努力して中国を追いかけている。

国内の資料がはっきり示すところによれば、VT-4型戦車は主に未来の情報化戦争に適応するために研究開発された全く新しい型のメインバトルタンクであり、つまり著名なMBT-3000で、中国の自国用99式戦車の輸出バージョンとされ、主にいくつかの富裕な国あるいは大国向けにセールスされるメインバトルタンクである。一般の人は皆、世界の戦車領域では、動力、火力、防御力が戦車設計の三要素であると知っている。ハイエンドの輸出製品として、VT-4は多くの項目の技術装備の上で大いに技量をつぎ込んだと言うことができる。資料の説明によれば、この戦車の主要な技術データは以下の通りである。全長10.1m、全幅3.4m、全高2.3m、戦闘重量52トン、1,300馬力水冷タービン増圧電気コントロールディーゼルエンジンを装備。技術性能上この戦車は時速70kmに達し得、最大航続距離は500km、渡れる水の深度は4.5m、2.7m幅の壕を跨ぎ越すことができる。

火力コントロール方面では、VT-4戦車は狩-殲式火力コントロールシステムを装備し、車長と砲手の照準鏡はデジタル成像能力を持ち、しかもいずれもサーモグラフィー装置を装備する。だが最も重要なのは、この戦車が味方サイドの戦場上のあらゆる戦闘車両と遅れず情報を共有できる「聡明な大脳」を持つことである。説明によれば、VT-4のあらゆる部品はデジタル化ネットワークを基礎に構築され、全戦車集群がデジタル化通信によって集団作戦を実現でき、このことは味方サイドの戦闘力を大幅に向上させることができる。車載総合モニター端末によって、それぞれの戦車が全てデジタル化ネットワークに頼って味方サイドのあらゆる戦車の位置を了解し、かつ敵サイドの目標情報を表示し、戦場の全方向の透明を実現する。先進デジタル化指揮コントロールシステムの支持があれば、VT-4戦車は遅れず戦闘車両の各種作戦データを理解するのと同時に、さらにその他の作戦プラットフォームと情報を共有し、相手方をはるかに超える「知能指数」をもって戦場の勝利を奪取することができる。

武器装備方面では、VT-4メインバトルタンクは排煙装置とサーマルジャケットを持つ125mm口径スムーズボア砲を装備し、自動装填装置による装弾を使用する。この砲は尾翼で安定するサボ付き徹甲弾、ハイエクスプローシブ榴弾、成形炸薬弾を発射できるだけでなく、さらに射程が5kmのレーザー制御誘導砲射ミサイルを発射することができる。その補助武器方面では主砲と並列の7.62mm同軸機銃があり、車長はさらに砲塔上方の12.7mm口径遠隔操作武器ステーションを操作し、地上あるいは空中目標の打撃に用いることができる。弾薬搭載量の上では、この戦車は全部で40発を搭載し(22発は装填、18発は予備弾薬)、多種の砲弾を発射することができる。これには運動エネルギー弾とハイエクスプローシブ対戦車弾が含まれ、発射速度は毎分8発にも達する。またこの戦車はさらに8門の76mm煙幕弾発射器、4門の76mm発煙弾発射器を搭載する。

またリークによれば、VT-4は戦車アクティブ防御システムを選択装備することができる。これにはレーザー致盲の「ソフト殺傷」システムと「ハード防御」システムが含まれ、このことは非常に大きく戦車の戦場生存能力を向上させることになる。またその標準装備には空調システム、超圧式集体NBCシステム、新型防火/防爆検査測定・抑制システム、慣性ナビゲーションシステム、グローバル位置決定システムなどが含まれる。動力方面では、この戦車は1,300馬力の動力パッケージによる駆動で、非常に顕著な機動コントロール能力を持ち、最近行われた対外公開デモンストレーションの中で、VT-4メインバトルタンクは垂直障害乗り越え、壕の跨ぎ越し、運動射撃、煙幕放射などの項目をデモンストレーションし、ずば抜けた作戦性能を見せつけた。

(頑住吉注:これより2ページ目)

VT-4の総設計師の語るところによれば、VT-4は世界最新の作戦技術を採用し、アメリカのM1A2「エイブラムス」メインバトルタンク、ドイツの「レオパルド2」メインバトルタンクのたぐいの近代化された第3世代戦車に比肩し得る。こうした戦車に直面して、VT-4戦車がより多く体現するのは後発の優勢である。ある報道は、世界で主流の戦車に比べ、VT-4の優勢は同等の火力コントロールレベル、火砲技術と防御能力を保持するのと同時に、より軽量化され、ややもすれば60トン前後の外国軍戦車に比べ速度の上で一定の優勢があり、同時に価格がリーズナブルで、国外の同クラス戦車に比べ比較的大きい価格の優勢がある、と考えている。

最近不断にある外国メディアは分析し、中国はロシア製T-14「アーマタ」メインバトルタンクを気に入って、今後それを購入し、かつその技術を使用してコピー生産することを希望するかもしれないと言っている。だが実は、ロシア製T-14「アーマタ」戦車は決して先んじた製品ではなく、その最大のハイライトは2項目しかない。初めて分布式ミリ波レーダーを採用したこと。初めてトップに置かれた全自動武器ステーションを応用したこと。もしこの2項目を排除したら、T-14「アーマタ」メインバトルタンクには1つもいいところがないとは言えないが、少なくとも何らより良い見所はない。またこの戦車の武器ステーション技術の上で、ロシアは決して優位を占めておらず、それを初めて実際に応用した国だというだけである。一方分布式ミリ波レーダーは、非常に多くの国もすでに採用しており、これには中国の99A式が含まれる。いずれもロシア式分布レイアウトを採用していないだけである。このため、中国はきっとT-14「アーマタ」メインバトルタンクを購入しないだろう。何故なら中国のVT-4輸出型戦車に比べさらにハイエンドの自国用99G戦車は、技術の上でより出色で、やや改良を加えればすぐ全面的にT-14「アーマタ」を超越することができるからである。当然、輸出用のVT-4だろうと自国用の99A式だろうと、それらが最も優秀なのはやはりその自動火力コントロールシステムと情報化装備であり、この点はおそらくT-14「アーマタ」が足元にも及ばないところである!


 「この2項目を排除したら〜1つもいいところがないとは言えないが、少なくとも何らより良い見所はない」なんてことを言ったら例えばF-22にも似たようなことは言えますよね。無人砲塔やレーダーに関しても「コロンブスの卵」みたいな話ですし。


















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