中国、大型ヘリコプター搭載上陸艦を装備

 中国は空母だけでなくこんな装備も拡充しており、特に台湾が敏感に反応している、という話題です。

http://mil.eastday.com/m/20120530/u1a6589910.html


台湾、大陸の2.2万トンヘリコプター搭載上陸艦の影響はJ20を超える、とする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「国内外メディアは中国の新式ヘリコプター搭載上陸艦に対して極めて大きな関心を寄せている。さらに台湾メディアはその脅威度は殲-20を超越する、としている。」)

原表題:大陸最新の上陸艦に関する派手な宣伝 脅威度は殲-20を超えるとされる

台湾メディア、解放軍の水陸両用作戦能力を推測

台湾の「中央社」28日の報道によれば、大陸は近隣諸国との海をめぐる権利紛争の中で優勢を占め、積極的に海上打撃戦力を発展させているところである。その中で中国船舶重工業集団社(略称「中船重工」)が新たに登場させた2.2万トン級の大型ヘリコプター搭載上陸艦方案が外界の広範な関心を引き起こした。この船が紛争のある海域での作戦に適するだけでなく、台湾海峡の安全にも衝撃を与えるからである。台湾メディアは、この日本の準空母との比較に耐える水陸両用軍艦の両岸の軍事力に対する影響は、解放軍がまさに研究開発中の新世代ステルス戦闘機、殲-20と比べてさらに巨大であるとさえ考えている(頑住吉注:軍事のジャンルでは通常「水陸両用」の意味になる「両棲」という語が使われているのでそう訳しましたが、言うまでもなくこの艦が陸上を走行するわけではありません。また「準空母」は中国の用語で、日本では「空母型護衛艦」と呼ばれていますが、ちょっと無理のある呼称のように感じます。「準空母」もやや政治的意図が感じられ、個人的には「ヘリコプター母艦」がいちばん適切のように思うんですが)。

081の性能は日本の準空母と比較するに耐える

「中央社」はカナダの「漢和防務評論」5月号の報道を引用して、中船重工が登場させた水陸両用ヘリコプター搭載上陸艦は全長211m、空母と似た全通式飛行甲板を採用し、8機のヘリコプターを搭載でき、最大航行速度は23ノット、搭乗可能な人員は1068人、16ノットでの航続距離は7,000海里である、とした。満載排水量が2.5万トンを超えることはこの艦自身の浮力と安定性を非常に良好にさせ、6級の海況下で同時に4機の大型ヘリを離着陸させることができる。また一度に4隻のウクライナ製「野牛」大型ホバークラフトを搭載できる(頑住吉注: http://war.163.com/11/0928/12/7F1O73BH00011MTO.html ホバークラフトね‥‥と思ったらその域を超えてますなこれは)。全体性能は日本の海上自衛隊が装備する「ひゅうが」級ヘリコプター母艦に相当するに違いない。この他、中国の新式水陸両用戦闘艦の武器システムも相当に人を驚かせる。4門の730/1130近距離防空機関砲を採用し(頑住吉注:検索しましたが無数に転載されているこれと同じ文章しかヒットしません。これじゃ口径すら分からないですね)、艦尾にはさらに2基の多機能ロケットランチャーが配備される。同時に大型の3Dレーダー、電子作戦妨害システム各1、対潜兵器システム2基も装備される。

イギリスのジェーン社は、この艦こそ伝説の081型水陸両用艦の設計である公算が高いと考えている。中国海軍の専門家である劉江平は29日、「グローバル時報」のインタビューを受けた時、081は国際国家安全保証業務展で発表した輸出型に過ぎない、と語った。中国の改革解放30年の経験から見て、解放軍が装備する主力装備は全て輸出されておらず、輸出されているのは全て単独で設計されている。例えば中国がパキスタンに輸出した「梟竜」戦闘機であるが、中国空軍は装備していない(頑住吉注:「中国、北朝鮮に最新鋭戦闘爆撃機を輸出?」の項目で筆者が北朝鮮に推奨していたFC-1のことです)。海軍と陸軍の主力装備も同様である(頑住吉注:例えばMBT2000は中国軍が使用していない輸出専用戦車です)。このため現在のところ大陸の海軍が近い時期に直通甲板の水陸両用戦闘艦を装備することを示す直接の証拠はない(頑住吉注:どうもこの段落だけ何を言いたいのか分からないです)。

台湾海軍との力の比率を完全に変える?

率先して外部に向け大陸の水陸両用上陸艦の模型の写真を発表した台湾の「先端科技」誌は次のように指摘する。もし大陸の081型上陸艦の情報が確かなら、そのもたらす戦略の改変と脅威度は去年大陸が明るみに出した殲-20ステルス戦闘機さえ超える。解放軍は全通甲板の水陸両用艦艇配備により、既存の上陸作戦モデルを完全に変え、したがって台湾との海軍力のバランスを「転覆」させるからである。

ある分析は次のように考える。081と解放軍の既存の071型上陸艦の最大の差異は、数量がより多い輸送ヘリおよび武装ヘリを搭載して輸送でき、したがって上陸作戦の立体化が実現する、というところにある。敵が重点的に兵を配備して守備する沿岸の陣地を避け、直接兵員と装備を敵の縦深地域に送り込み、敵の防御が薄弱な側翼や後方で奇襲を展開するのである。これはまさに現代水陸両用戦の精髄である。

解放軍の水陸両用作戦のモデルチェンジを引っ張る

台湾の「中央社」は語る。大陸の軍事を近代化させるモデルチェンジはすでに人を驚かせる成果を挙げており、モデルチェンジには「戦略モデルチェンジ方向」と「軍事科学技術方向」が含まれる。前者の戦略方向は陸から海洋に、地上から空に、であり、後者は小から大、固定から機動、である。軍事専門家は、特に後者に関しては、大陸の解放軍軍事戦略モデルチェンジの必要を満足させるため、航空機、潜水艦、快速艇は正式に、より高く、より遠く、より速く、より正確な、より無音無息な軍事科学技術を備えた時流に乗って生まれた装備へのモデルチェンジが行われると考えている。

報道は言う。大陸の071型水陸両用上陸艦が出現する前、解放軍の水陸両用上陸艦の主力は戦車上陸艦のままで、取られたのは伝統的な第二次大戦の上陸作戦モデルだった。だが2004年に大陸が071型上陸艦の模型を展示した後、作戦モデルにすでに調整が行われた。「中央社」は軍事専門家の話を引用して次のように語る。081型上陸艦の出現後は、より多くのヘリコプターと陸戦隊人員が搭載でき、上陸作戦はより立体的になりかつ縦深の打撃が強化される。解放軍は将来、「軍事上遠距離輸送能力を大幅に向上させる」ことができるだけでなく、「紛争が日増しに多くなる沿海の領土の主権維持問題に関する必要を満足」させることもできる。さらに、「対テロ、対海賊、人道救援、海外公民の安全保護関連の任務執行」もでき、作戦能力はアメリカと並ぶ方向に向かう。

最近の台湾メディアが続けざまに両岸の軍事状況、特に大陸サイドの軍事装備発展の最新の進展について報道していることに対し、台湾のベテランのメディア関係者である○楽義(頑住吉注:「○」は日本語にない漢字)は29日に「グローバル時報」のインタビューを受けた時、次のように語った。これはアメリカが最近発表した中国軍事力報告に対する一種の返答に違いない。アメリカの報告内容は非常に豊富で、4章にわたる内容の中には専門に1章台湾に関連するものがあった。だが台湾「国防部」の反応は相対的に低調だった。台湾メディアは当然どうしたことかと関心を持ち、すぐ台湾軍部に質問した。例えば大陸が配備する某型装備に関し台湾サイドはどんな情報を掌握しているか、外国メディアの報道は事実に属すか否か、である。台湾軍が回答を行えば、すぐにメディアによって報道されるのである。


 台湾はまさに上陸作戦の対象になる可能性が高い地域ですから敏感になるのは当然ですが、言うまでもなく日本の領土に対する脅威にもなり得る存在です。







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