ロシア、全翼形式の巨大輸送機を開発?

 想像図を一見しただけで胡散臭いですが。

http://www.hinews.cn/news/system/2015/03/23/017421813.shtml


ロシアの未来の巨大輸送機は200トン輸送できる アメリカメディア:ただのトリック

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「PAK-TA(想像図)」 続いて2枚目「PAK-TAの飛行(想像図)」)

ロシアのRTテレビ局は同国の新式巨大輸送機PAK-TAの想像動画を発表し、この全翼式空力レイアウトを採用した大型機は人に与える印象が深い。だが明らかにロシアの現有の国力をもってしては、計画通り2024年にこのスーパー大型機の研究開発を実現しようとするのには難度がある。アメリカの「商業内幕」ウェブサイトは直接的に公然と文章を掲載して嘲っている。すなわち、「ロシア、自分たちが本当にこの種の馬鹿げた大型機を作っていると皆に信じさせようとする」と。

大型輸送機のデータは驚異的

ロシアメディアの報道によれば、ロシアは現在全く新しい大型輸送機を設計して作り出しているところであり、将来は超音速をもって戦車や弾薬を世界のいかなる場所にも輸送できる。

ロシアの「視点報」3月19日の報道によれば、ロシアの「イリューシン」航空総合体社長のヴィクター リワノフは、ロシア軍事工業企業はすでに次世代輸送機の研究開発に着手しており、プロジェクトの名称は暫定的に「輸送航空隊未来航空システム」(PAK-TA)とされている、と明らかにした。研究開発作業は今世紀20年代末に終わると見られる。

これはロシアが初めて対外的に明らかにする新世代軍用輸送機の研究開発計画である。ロシアの専門家は、ロシア軍の輸送航空隊の装備は確かに速やかな更新が必須で、現役の改良型イリューシン-76はすでに老いぼれている、と考える。「ロシアの英雄」の称号を持つ、ロシア国立飛行試験センター副主任で、ベテランの試験飛行員であるイゴール マリコフ上佐は、新世代輸送機の研究開発はすでに当面の必要事項で、「イリューシン-76は改良を経てはいるが、結局のところすでに立ち後れ、騒音が大きいだけでなく、しかも機載設備が古い。」と指摘する。マリコフは同時に、ロシア軍で現役のアントノフー12輸送機群の数もごく少なく、かつ寿命を延長しての使用状態にある、と指摘する。

ロシア軍事工業委員会の説明によれば、このまだ設計段階の新概念輸送機は名前を「PAK-TA」といい、将来は超音速をもって飛行し(時速2,000km)、しかも200トンにも達する有効搭載量を持つことが有望である。

現在「PAK-TA」プロジェクトはすでに多種のタイプを設計済みで、この飛行機は2024年に製造されると見られ、このことはさらに10年前後過ぎるとロシア軍中央司令部は装甲部隊を世界のいかなる場所にも配備できることをも意味している。説明によれば、新型輸送機の主要な任務はアーマタ大型戦車やその他の火砲、ミサイルシステムを含む大型軍事武器を輸送することである。

クレムリンの対外宣伝メディアであるRTテレビ局の報道によれば、この設計はロシア軍事工業委員会による描写だといい、このコードネームがPAK-TAである新型輸送機は超音速飛行能力を持つことになり、しかもさらに巨大な搭載荷を搭載できる。クレムリンは2024年までに80機のこの飛行機を製造する計画である。PAK-TA計画はモスクワが果たす、次の10年内のその飛行機隊更新の約束の言葉の一部分である。ロシアは2020年までに1,300億アメリカドルを投入してその空軍の近代化を実現する計画で、現在彼らは依然ソ連時代の飛行機を使用している。

ロシア国内外市場への供給を欲する

マリコフは、PAK-TAの具体的性能指標は潜在的顧客と協議した後で確定し得るようにする必要がある、とする。彼は同時に付け加えて、新型輸送機は主にロシア軍に供給されることになり、「『風洞』による初歩的試験の結果はすでに何種かのあり得る方案を決定づけ、現在ジューコフスキー流体空気力学研究所によってさらに一歩の深入りした研究が行われつつある。」と語った。

マリコフは、ジューコフスキー研究所の他、ミヤンシシェフ設計局やその他の軍事工業企業も新型輸送機の科研作業に参加している、と事実確認した。現在ロシア軍は「PAK」(「未来航空システム」)から名前が始まる一連の新型軍用機研究開発プロジェクトを展開しつつあり、これには「PAK-FA」(前線航空隊未来航空システム、コードネームは「T-50」)、「PAK-DA」(遠距離航空兵未来航空システム)が含まれる。

マリコフは、コンピュータモジュール化設計技術が日増しに発達していることにかんがみれば、リワノフが言うところの研究開発時間の進度は完全に使用に充分であると考える。「新型機が既定の時間内に作り出されることは完全にあり得る。」 だがもし完全に新型のエンジンを採用するなら、その研究開発時間は飛行機自体に比べより長くなるかもしれない。

マリコフは次のように指摘する。PAK-TAは「経済的、静音」の技術要求に符合するべきであり、何故ならこの機は将来国内市場に提供されるだけでなく、しかも対外的に輸出されるだろうからだ。そして国外ユーザーは飛行機のコストパフォーマンスと低騒音を非常に重視する。「当然さらにその搭載重量を確定することが必須で、その1回の搭載輸送能力に対し評価をするべきである。大型機を作ることもできるし、やや小さく作ることもできる。もしロシア国防省がそれを利用して戦車を搭載する必要があれば、戦車の異なる機種を根拠に輸送機の機体のサイズを確定するべきである。だがどのようであろうと、新型機は少なくとも2両のKAMAZ(頑住吉注:ロシア最大の自動車メーカーの1つ)自動車を運転して乗り込むことができ、つまりはイリューシン-76よりもやや小さい可能性がある。」 マリコフはさらに付け加え、新型輸送機は非凡な航続性能を持ち、1回の空中給油を経れば「ロシアの大半を」飛び越すことができるべきである、と語った。

アメリカメディア、文章を掲載し辛辣にあざけり皮肉る

アメリカの「商業内幕」ウェブサイトは文章を掲載し次のように言った。「ロシアが提出する新型軍用輸送機方案は巨獣クラスの飛行機である。それはもしこの種の飛行機が本当に飛ぶことができたらであるが。あるいはたとえロシアが真面目にそれを製造しようとしていると曖昧に表明しただけであっても。」

文章は、PAK-TA計画はモスクワが果たす、次の10年内のその飛行機隊更新の約束の言葉の一部分である、とする。ロシアは2020年までに1,300億アメリカドルを投入してその空軍の近代化を実現する計画で、現在彼らは依然ソ連時代の飛行機を使用している。
 
文章は、だがこの飛行機の原型機が製造され、かつ試験飛行を開始するまでは、この飛行機の飛行性能がどのくらい良いかを語る方法はなく、あるいはそれは結局のところ現実に変じることはできないかもしれない、とする。ロシアの第5世代戦闘機であるT-50はすでに設計の問題に遭遇している。インド空軍の言うところによれば、ロシアとインドが合同研究開発するバージョンのT-50戦闘機は依然多くのステルスおよびエンジンの問題に直面している。たとえこの飛行機がすでに開発の後期段階に入っている(とロシアが言明している)にしてもである。

文章は、より基礎的なレベルから言うと、ロシアは誰に頼ってこの200トンの貨物が搭載できる風変わりな試験性飛行機を開発するのだろうか? と疑問を呈する。たとえまず1機の原型機を作り出し、かつそれを青空に飛ばしてもすでに驚異的な成功である。さらに80機製造しようというのであればなおさらではないか。「現在、この飛行機はロシアの美しい願望でしかない。それはクレムリンの宣伝のトリックで、目的は彼らが軍事の近代化を推進しつつあることをはっきり示し、同時に人々にロシア軍事工業複合体の技術能力に対し実際のレベルを超えた印象を生じさせることである、という可能性もある。」

文章は最後に次のように総括している。「だが、たとえPAK-TAがクレムリンが粗雑に作った心理戦の玩具に過ぎなくとも、少なくともこの新たな飛行機の概念図はやはり非常に壮観である。(頑住吉注:以後詩的な表現が使われているようで意味不明です)」


 ロシアが経済的にそんなに多くの新型機開発プロジェクトを今後支えて行けるかどうかは怪しく、優先順位からすればこれなんかは下の方なのでは。














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