殲-31に関する分析
当然過去の情報との重複部分も多いですが、殲-31に関する分析です。
http://13856477078.blog.163.com/blog/static/12101834020128179410825/
志四方にあり 我が国の殲-31ステルス戦闘機を簡単に分析
(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ネット上に出現した我が国の殲-31戦闘機の画像」)
最近、ネット上に我が国の新型戦闘機の画像が出現し、ある情報はこれこそ我が国の枕陽飛行機社が研究開発した殲-31型中型ステルス戦闘機であると指摘している。
興味深いこととして、筆者はこれらの画像が公開された時期に注目する。先週アメリカ国防長官パネッタが訪中した。周知のように、2011年に我が国の殲-20ステルス戦闘機が試験飛行した時、アメリカの前国防長官ゲイツがちょうど我が国を訪問していた。
現在公開されている画像から見て、この機のナンバーは31001で、そのコードネームが殲-31であることを明示しているようだ。これは第1機目の原型機であるが、筆者はこの機に軍の紅星机エンブレム(頑住吉注:こんなのです http://www.afwing.com/intro/plaaf_insignia/plaaf_insignia-1.htm )がなく、中航グループ社の「鶻鷹」の図案が採用されていることに注目する。これは、この機が現在まだ中航グループ独自のプロジェクトに過ぎず、軍の認可を受けていないことを証明するようだ。中航の情報によれば、殲-31は中航内部での名称をAMF戦闘機と言い、中航の自己資金で行われるプロジェクトで、プロジェクトの投資が極めて大きいため、中航はわざわざこのプロジェクトに会計主任というシステムを設けたという。これはこのプロジェクトの秘密保持の程度が比較的低い主要な原因でもあるかもしれない。
(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲-31は以前に出現した殲-60の模型と大同小異のようだ」)
現在の画像から見て、殲-31の全体レイアウトは当時公開された模型と大同小異であり、そばの車両との比率からして殲-31の全長はおよそ16m、全幅は12m近いと分かる。この指標はアメリカのF-35に相当し、その全長は15.37m、全幅は10.65mである。正面から見ると殲-31はF-35のようにむくんでいないようだ。このことは殲-31の機体内部のスペースはF-35のようには大きくない可能性を示している。このため殲-31の機体内部燃料はF-35に及ばない可能性が高い。関連資料によればF-35の機体内部燃料は8トン以上で、一方殲-31は8トンに達しない可能性が高い。殲-31の体積はF-35より小さいかもしれないが(関連資料によればF-35の空虚重量は12トン)、材料と工程の差異を考慮し、また双発戦闘機は1台エンジンやコントロールシステムなどの設備が多いため、殲-31の空虚重量が12トン未満ということは考えにくい。このように殲-31の機体はF-35より重く、燃料もより少なく、このため殲-31の燃料搭載係数も明らかにF-35より低いだろう。このように殲-31は航続距離、作戦半径、滞空時間などの指標においてF-35より低いと思われる。このため筆者は殲-31はステルス化されたミグ-29に相当し、防空をメインとし、制空、対地攻撃を併せ配慮した戦闘機かもしれないと考える。エンジンの噴射口から見て、初飛行用はやはりロシアのRD-93ターボファンエンジンかもしれない。一般に初飛行用の原型機は成熟したエンジンを採用する傾向があり、ラファールAが初飛行時に装備していたのはアメリカのF404ターボファンエンジンだった(頑住吉注:F404はF-18などに使用されるゼネラルエレクトリック製エンジンで、ラファールの量産機はフランスのスネクマ社製のM88エンジンを使用しているそうです)。殲-31は最終的には国産ターボファン中推力エンジンをこれに換えて採用する可能性がある。ある情報は、我が国の渦扇-13型ターボファンエンジンはすでにRD-93に代わってJF-17上で試験飛行が行われたとしている。だが、海外の資料から見て渦扇-13は推力およそ8.7トンで、2台の総推力は17トンを超え得る程度である。殲-31の空虚重量から見て、このクラスのエンジンではやはり無理やりという言葉で形容される可能性がある。このため筆者は、殲-31の最終的なエンジンは我が国が研究開発中の新型ターボファンエンジンかもしれないと考える。その推力は9.5トンに達し得、殲-31の作戦およびグレードアップの需要を満足させることができる。
(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「殲-31の正面は決して豊満ではないようだ」、続いて2枚目「F-35はずっと太っている」 そんなに変わんないように見えるんですが)
機のレドームを見ると傾斜がはっきりしており、これはレーダーアンテナが傾斜していることをはっきり示し、このことはこの機が採用するのがアクティブフェイズドアレイレーダーに違いないということを表している。何故ならアクティブフェイズドアレイレーダーのアンテナは傾斜させることによって相手方のレーダーの探知計測を避けることができるからである。筆者はレドームにはっきりしたノコ刃設計があることに注目する(頑住吉注:細かい段々になっている、というような意味ですかね)。これも相手方のレーダーの電波を乱反射させるために設計されたもので、設計者が前方のレーダーに対するステルス設計を比較的重視したことをはっきり示している。殲-31のコックピットは殲-20のような一体キャノピーを採用しておらず、これは明らかに機のコストを抑えるためである。このことは設計者が機の先進性に重点を置くと同時に機の経済性にも注意したことをはっきり示す。機の空気取り入れルートには前進角がついており、当時の模型と合わせて殲-31が使用するのもDSI空気取り入れルートである可能性があると確定できる。画像から見て、殲-31は機の腹部に弾薬倉を持つ設計を採用しており、弾薬倉は前部降着装置までずっと伸びており、その寸法が大きいことがはっきり示されている。機の正面の画像と合わせて、筆者はこの機がおよそ4発の中距離空対空ミサイル、あるいは2発の空対空ミサイル+500kg以下のクラスの飛騰系列衛星制御誘導爆弾が装備できると推測する。画像から見て殲-31が側面弾薬倉を備えている様子は見られず、こうしたこの機の武器配備に関して言うと、充分な柔軟性に欠ける可能性がある。殲-31の機体は傾斜設計も採用しており、これは主に側面から照射されるレーダー波を屈折させる。同じ理屈でV字型の垂直尾翼になっている。画像から見て殲-20が採用した全体が動く垂直尾翼ではないに違いなく、殲-31が採用する技術が先進性と成熟性を共に重視したものに違いないことがはっきり示されている。この他殲-31の機体後部には基本的にステルス措置、赤外線対策が取られておらず、機首のレドームにさえノコ刃設計が採用されていることと鮮明なコントラストを形成している。このことは殲-31のステルス設計の重点が正面と側面にあり、後面に関しては基本的に考慮されていないことを示している。降着装置方面では、殲-31の前部降着装置はダブルの車輪を採用しており、筆者はその前部降着装置の支柱が比較的頑丈であることに注目する。このような設計は殲-31が簡易な飛行場で発着することを比較的重視していることをはっきり示し、外界の殲-31が艦に搭載されるのではないかとの推測も引き起こしている。
(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲-31が現在装備している可能性があるのはやはりRD-93ターボファンエンジンである。」)
多くの人は不思議に感じるかもしれない。我が国ではすでに殲-20型ステルス戦闘機が研究開発されているのに、何故さらに殲-31型ステルス戦闘機を研究開発する必要があるのか? 筆者は、主要な原因はハイ・ローミックスかもしれないと考える。周知のように、我が国は領土の面積が非常に広く、我が国の空軍に関して言えば、一定の規模を保持して国家の領空の安全を防衛する必要がある。だが現代の作戦機は日増しに非常に高価になり、例えばF-22の単価はすでに3億アメリカドル近くまで高騰し、金持ちであるがゆえに鼻息の荒いアメリカ空軍でさえ受け入れられない高すぎるコストになっている。我が国の殲-20の単価はF-22よりずっと低いかもしれないが、我が国の現在の国力をもって、殲-20を現役のスホーイ-27、殲-11系列と全て交代させることはできても、その装備総数が500機を突破することはおそらく難しい。こうだとすると我が軍の現有の7つの軍区で計算すると、各軍区およそ80機でしかない。機の稼働率を考慮すると、戦闘状態を保持する機はさらに少ないかもしれない。また殲-20は我が軍の主力戦闘装備なので、連合作戦のための、そのトップとなる武器であり、加えて飛行時間ごとの費用が比較的高い。これでは貴重な飛行時間を戦闘パトロールのようないくつかの相対的に簡単な任務の中で費やすこともないかもしれない。同時に周辺国の空軍が続々とT-50、F-35のようなステルス戦闘機を装備し、我が国の空軍で現役のスホーイ-27、殲-11ではそれらに対抗し難いかもしれない。このように、我が国の空軍は相対的に廉価で、経済的なステルス戦闘機に日常の戦闘当番や緊急スクランブルのような任務を執行させる必要があるかも知れず、これこそが殲-31の位置付けなのかもしれない。その設計から見て、まさにいわゆる時宜にかなったステルス概念を採用しており(頑住吉注:あまりに急進的でない、というような意味でしょうか)、主要な脅威の方向におけるステルス設計を採用して機の生存能力を高め、その他の方向は基本的に不処理で飛行機のコストを下げている。このため殲-31は前からのレーダーへのステルスに対しては充分に重視し、ただし後ろからには基本的に処理しておらず、この時宜にかなったステルス性は実際上まさにJSF(頑住吉注:F-35計画)の最初の設計概念である。これは中航グループが何故多くの資金を投じて殲-31というプロジェクトを行ったのかの根本的原因でもあるかもしれない。
(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「パキスタン空軍のF-16は2020年以後交代の必要がある」)
その他、我が国の輸出市場に関して言えば、やはり殲-31のような作戦機が必要かもしれない。現在我が国の輸出における主力作戦機は殲-10とFC-1型戦闘機である。この2種の戦闘機はおおよそ国外の第3世代作戦機のレベルに相当し、アクティブフェイズドアレイレーダーなど新型システム装備後は、国外の第3世代半戦闘機に対抗する能力も持つ。だがアメリカがF-35、ロシアがT-50を市場に投入すれば、我が国のこの2種の戦闘機の競争力はどんどん小さくなる。だが殲-20は殲-20で比較的高価であり、我が国の伝統的顧客にとっては負担できる可能性はごく少なく、しかも国の利器として安易に人の手に渡すこともおそらくない。このように我が国はF-35のように廉価で経済的なステルス戦闘機で国際兵器市場の競争に参加する必要がある。これが中航グループが殲-31戦闘機を研究開発した直接の原因かもしれない。我々は、第3世代戦闘機が1970年代に成熟し、1980年代に先進国の部隊に大量装備され始め、1990年代以後その他の国に拡散したことを知っている。だが第3世代戦闘機の寿命は一般に30年前後で、この数字から計算するとこうした国々の戦闘機は2020年以後寿命に達し、交換が必要になる。現在国際的に更新、世代交代に提供できる第4世代戦闘機としてはF-35の1機種しかない。だが現在生産されるF-35はアメリカおよびNATO加盟国の需要を満足させることが優先され、その後さらにJSFプロジェクトの研究開発パートナー国を優先する必要があることを考慮すれば、その他の国がF-35を購入できるのは2020年以後かもしれないという事情がある。この他F-35はステルス技術に関わり、ステルス技術はアメリカからその空中の優勢を維持するカギとなる重要技術と見られており、このためF-35の販売、使用において比較的多くの制限がある。例えばF-35の維持メンテナンスは、アメリカがコントロールする地域の維持メンテナンスセンターが担当することが必須で、ステルス技術に関わる修理はアメリカ人が担当することが必須である等々である。これはいくつかの国にとっては受け入れ難いかもしれない。もしF-35を買うにしても、F-35の価格が日増しに高騰していることもあり、こうした国はもう1種の戦闘機を買って国家の自主性を保持する傾向になる可能性もある。他のステルス戦闘機とはロシアのT-50だが、この戦闘機は双発の大型戦闘機で、購入価格も安価ではないかもしれず、しかもこの機の航続距離、作戦半径はいくつかの国にとって不必要かもしれない。こうした状況下で、殲-31は彼らのあり得る選択かもしれない。
(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「T-50は2020年以後インド空軍に装備されることになる」)
筆者は殲-31の第1の顧客はパキスタンかもしれないと考える。現在インドはすでにロシアのT-50計画に加入し、インドとロシアが署名した協議に基づき、初のFGFA原型機をロシアで製造した後、2014年にインド空軍基地に到着することになっている。2017年、2機目の原型機がインドに到着し、第3機目の原型機は2019年に製造が完成しインドに到着することが有望である。インド空軍はFGFAが2022年までに空軍で就役状態に入ることを希望している。計画によればインドは最終的に、将来166機のT-50(T-50に基づきインドのために改良した単座型)と48機のFGFA(共同研究開発による復座型)を購入することを確定している。こうなればパキスタン空軍に対し非常に重い圧力を構成する。このためパキスタン空軍はステルス戦闘機でT-50の構成する挑戦に対応する必要がある。パキスタン空軍に関して言えば、国の経済的実力に限りがあるため、殲-20は彼らにとって余りにも高価過ぎるかも知れず、一方殲-31がより適した選択かもしれない。殲-31の航続距離、作戦半径は殲-20に及ばないが、国土が狭いパキスタンに関して言えばすでに充分である。この他のあり得る顧客はブラジルである。ブラジルはずっと西側の推し進めるいわゆる「アマゾン国際化」を非常に警戒しており、しばらく前にブラジル国内にはブラジル空軍が我が国の殲-11B戦闘機を購入することを提案する人がいた。現在ブラジル空軍の主力戦闘機はフランスから導入した中古のミラージュ-2000で、さらにすでに旧式なF-5EM戦闘機もある(頑住吉注:ノースロップ社が1950年代に開発)。このためブラジル空軍にとって殲-31は将来の戦闘機更新の1つの選択かもしれない。その他例えばエジプト、南アフリカ共和国が2020年以後自分たちの戦闘機の更新を考慮する可能性があり、これら全てが殲-31のあり得る市場である。
(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ブラジル空軍が装備するF-5EM戦闘機」)
殲-31戦闘機の登場は、我が国の新世代装備がすでに国際市場に足を踏み出していることを示している。これは我が国の武器装備の国際市場における競争力を非常に大きく増強することになる。過去は経済的実力に限りがあったため、我が国の武器装備の技術レベルは比較的低く、国際市場での競争力が劣った。特にいくつかの大型武器装備ではそうで、このため我が国の武器装備輸出が国際市場で占めるシェアはずっと非常に低かった。これは我が国の国際的地位に不相応で、我が国が国際的な影響力を発揮するのにも損だった。新世紀に入り国の経済、技術的実力が増強するにつれ、我が国の武器装備の技術レベルも明らかに向上し、特に早期警戒機といった高技術装備も国際市場に参入し始めた。殲-31の出現が、我が国の国際的な戦闘機市場での競争の有力な武器になることは全く疑いない。文章がここまで来て、筆者はロシアがインドの資金を借りることを必要としてT-50の研究開発を完成させているのに、我が国の中航グループが何と自分の力に頼って殲-31の研究開発を完成させ得たことに感嘆を禁じえない。これは間違いなく人に感慨を与えることだ。
殲-20の目標が戦場においてF-22と雌雄を決することだとすれば、殲-31の目的は市場でF-35と競争することかもしれない。結果いかんにかかわらず、我が国が世界戦闘機市場の有力な競争者となるのはすでに間近である。
画像を見ただけで「F-35より明らかに強い」と断定するような記述も多く見られる中、この筆者は殲-31の限界にも言及しており、非常に説得力を感じます。