フィリピン・中国関係をめぐるニュースをまとめて

 もちろん日本にも大きく関係してくる内容です。

http://military.china.com/important/11132797/20130717/17950247.html


フィリピン、国際法廷が中国・フィリピンの南海の争いに対する仲裁手続きを開始、とする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。」)

【グローバルネット報道 記者 周旭】 シンガポールの「連合朝刊」7月17日の情報によれば、フィリピンが提出した中国との南海の争いの仲裁請求に対し、フィリピン外務省スポークスマンは16日、国際法廷の仲裁手続きはすでに開始されており、フィリピンサイドは全力で協力している、とした。

報道によれば、フィリピン外務省スポークスマンのヘルナンデスは16日マニラにおける記者会見で、フィリピン政府はオランダのハーグで中国・フィリピンの南海の争いに関する案件の仲裁法廷がすでに正式に成立したことを非常に「喜んで」見ており、仲裁手続きもすでに開始されている、とし、しかも中国は国連海洋法条約に「違反」したと語った。

ヘルナンデスは次のように語った。「我々がずっと堅持してきた立場は、中国が主張する『九段線』は国際法上拡張性のもので、度を超えており、違法だ、というものだ。」 彼はさらに、フィリピン総検察部門は全力で仲裁法廷に協力し、もって仲裁プロセスの公平、公正を確保し、かつ国際法に符合した、拘束力ある判決を達成させる、とした。

中国外交部当局者はかつてこの件に回答する時、次のように明確に指摘した。中国の南海における主張は明確かつ一貫したものだ。中国サイドは終始、歴史的事実と公認の国際法を根拠に、当事国間の直接の談判によって南海の争いを解決するよう主張している。大量の実践は、当事国の直接の談判が領土の主権と海洋の権益をめぐる争いを解決する最も有効な道だと証明している。

(頑住吉注:2〜4ページ目の画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

(頑住吉注:5ページ目)フィリピンの座礁した上陸艦こそ中国の主権を侵犯する行為である

(頑住吉注:6ページ目)フィリピンの南海における行動はすでに中国の最低ラインに挑戦している

(頑住吉注:7ページ目)中国にはフィリピンの上陸艦に対し一方的な行動を取る権利がある

(頑住吉注:8ページ目)南海の平和の維持保護は中国の一方的な事情ではない


 2つの国がある領土は自分のものだと互いに主張して争いになっている時、話し合って解決するのは不可能に近いことです。かつてはこれを戦争で決着していたわけですが、現在ではこうした客観的第三者に判定してもらう方法があるわけで、フィリピンには主張に自信があり、中国は自信がないから客観的判定を嫌がっている、と取られてもしかたがない、というか実際そうでしょう。中国には「門前払い」になるという期待があったようですが、手続きが開始されたのなら今後いい方向に向かう可能性が高いでしょう。もちろん「拘束力ある判決」を中国が無視する可能性も高いですが、そうなれば中国に対する批判がますます高まるはずです。

http://military.china.com/important/11132797/20130716/17947742.html


フィリピン、中国との南海の話し合いを拒絶 平和の道はすでに尽きた、とする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「フィリピン外務省スポークスマンのヘルナンデスは、『フィリピンが中国との南海の争いで二国間協議を継続することはすでに不可能だ』と言明した。」)

【グローバル時報総合報道】 「フィリピン毎日質問者報」の報道によれば、フィリピン外務省スポークスマンのヘルナンデスは15日、フィリピンサイドは何度か(中国と)協議を行うことを企図したが、中国サイドの南海の領土をめぐる争いの上でフィリピンに向け発せられている明確なシグナルは「談判の必要があるが、まず南中国海全体は中国のものだと認めることが必須だ」というものであり(頑住吉注:ひで〜、何のための話し合いよ)、このため「フィリピンが中国との南海の争いで二国間協議を継続することはすでに不可能だ」と語った。ヘルナンデスは当日さらにメディアに書面を配布して声明し、声明の中には8つの、フィリピンサイドの南海に関する立場を支持する「事実」が列挙され、弁解を行うことを企図した。

先日、フィリピン外務大臣ロサリオはヨーロッパで南海問題に関し中国を非難し、フィリピンはすでに争いの平和的解決のための一切の政治および外交的手段を尽くし終わり、国際仲裁という法律的手段で解決を求めるしかない、と語った。中国外交部スポークスマンの華春瑩は12日、フィリピンサイドのいわゆる「すでに争いの平和的解決のため一切の政治および外交的手段を尽くし終わった」は全く事実ではない、とした。フィリピンが南海問題を国際仲裁に提出することに関しては、中国サイドはすでに何度も立場を表明している。中国サイドは仲裁に充分な国際法の根拠があることを受け入れない(頑住吉注:えっ?)。華春瑩はさらに、中国サイドは何度もフィリピンサイドに、現有の協議メカニズムを回復して利用する、あるいは新たな協議メカニズムを建立することを提案しているが、今に至るもまだフィリピンサイドの回答はない、とした。(曁佩娟)

(頑住吉注:2ページ目の画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。3ページ目。「7月12日、中国外交部スポークスマンの華春瑩は定例記者会見で、中国は断固国家の領土の主権と海洋権益を維持保護し、一貫して談判、協議によって領土、海洋の争いを解決するよう力を尽くす、とした。」)

(頑住吉注:4ページ目)フィリピンが不法に侵略占領する中国の領土である仁愛礁。

(頑住吉注:5ページ目)中国の南海地域で不法に侵略占領されている島礁。

(頑住吉注:6ページ目)フィリピンの空軍装備は非常に遅れている。

(頑住吉注:7ページ目)フィリピンは単価6,000万アメリカドルのグリペン戦闘機の購入を欲している。

(頑住吉注:8ページ目)フィリピン大統領はハイテンションでフィリピンの海空軍の実力を向上させる必要があると言明している。


 中国の記事を読むときには常に視点が中国寄りになることを警戒する必要がありますが、中国の記事を読んでいても一方的に中国が悪いとしか思えないというのはよっぽどですね。「談判の必要があるが、まず南中国海全体は中国のものだと認めることが必須だ」という無茶苦茶な主張を紹介しておいて(別の部分には反論しているのに)反論がないということはその通りなんでしょう。言うまでもないですが裁判になったら当事者間の話し合いは行われなくなって当然です。

 さて、次は非常に傾向の違う記事です。

http://military.china.com/news2/569/20130715/17946318.html


フィリピンの各界、政府の米軍に対する基地の再度開放に対し「狼を部屋の中に引き込む」ことだと批判

22年前、フィリピンはスービックとクラークを米軍の海空軍基地として使わせることを止めた。だがメディアは最近、フィリピン政府にはこれらの軍事基地を再建して「米日などの盟友」の使用に開放する意志がある、と報道した。フィリピン社会各界は政府のこの計画に対し非難続出で批判が絶えない。どんどん多くなる声は、フィリピンは「狼を部屋の中に引き込み」、アメリカの中国抑止の道具に充当されてはならず、自身の利益から出発して独立自主の外交政策を制定すべきだとアピールしている。

フィリピンの一部の団体は一貫してアメリカのフィリピンにおける軍事的プレゼンスに反対しており、政府がより多くの軍事施設を開放することに反対している。フィリピン新愛国連盟書記長レイエスは最近声明を発表し、政府の計画は地域の緊張した情勢を激化させることにしかならない、とした。彼は、アメリカがより多くの使用権を探し求めるのは、「彼らが我々の国家利益を保護したいからではなく、彼らの地域内における利益を促進しようとしているからだ」と語る。彼はさらに、「大統領は、外交政策の制定は決して電子ゲームのように、キャラが死亡後に生き返ることができるものではないのだ、ということを理解することが必須だ。」と揶揄する。フィリピン農民運動組織は、フィリピン政府の米日に軍事基地を使用させる計画は憲法違反であり、信頼に背き、「弾劾を検討しているところだ」とした。7月4日は「フィリピン・アメリカ友好の日」であり、当日多くの団体がアメリカ駐フィリピン大使館にデモ行進し、「部隊訪問協議」の廃止などのスローガンを掲げ、米軍のフィリピンにおいて行う軍事活動に抗議した。

フィリピンの多くの大物議員も政府のやり方に対し疑問を呈している。元上院議長エンリケは、アメリカにフィリピンの軍事基地の使用を「しばらく許す」ことは「実際には憲法違反を回避する狡猾な手段であり」、最終的には最高裁判所の裁定を必要とするかもしれない、と警告する。上院議員オスメンナは政府に、外国軍隊は「どのくらい長く」「どんな施設を使用」でき、「どのくらいの人が来るのか」などの問題を説明するよう要求している。上院議員ナンシー ビーナは、上院は外国向けの軍事基地開放に関する条項を厳しく審査すべきであり、何故ならこれは「違法である可能性が高い」からだと考える。下院議員ウォールデン ベイリューズは政府に、大国の軍隊のためにフィリピンの施設を使用させるために1つの政策の枠組みを制定し、もってフィリピンの国家利益に影響することを免れるべきである、と提案する。

フィリピンメディアの政府のやり方に対する非難はすこぶる多い。影響力が最大の新聞「毎日質問者報」は社説という形式で、「基地に向けノーと言おう」と呼びかけた。社説は、盟友がフィリピン軍事施設に入ることを許すフィリピン政府の考え方が一体何のためであろうとも、過去10年「部隊訪問協議」を行ってきた状況から見て「入ることを許す」は嘘で、「外国基地」が正しい、と短い言葉でずばり言い当てている。社説は、フィリピンは1991年にやっと米軍のフィリピン最後の軍事基地を閉鎖したが、まさか時間がすでに長く過ぎすぎて、フィリピン人、特に統治階層はすでに過度にアメリカに頼る危険を忘れ去ってしまったのか? と問うている。「マニラ時報」は7月5日にコラムニストのティガロの文章を発表し、政府の一方的に親米の外交政策を批判した。文章は、フィリピンはハイテンションでワシントンのアジア太平洋地域回帰政策を助ける存在に充当されており、政府は中国を脅すために憲法の危機というリスクをいとわず、盲目的に再度アメリカにスービックおよびクラーク空軍基地の使用を許そうとしているが、まさか政府は、自らがアメリカが中国を悪役に仕立てる傀儡にとなる一方で、アメリカ人は逆に中国とどんどん接近していることに気付かないのか? と説いている。フィリピン最大の中国語新聞、「世界日報」は7月3日に社説「海空基地再建の目的はどこに」を発表し、やっとのことで基地を取り戻し、国家主権を体現したのに、今また米日を迎え入れようとしており、この挙は疑いなく狼を部屋に引き入れる行為だ、と説いた。歴史上、アメリカはフィリピンの植民地宗主国であり、日本はかつてフィリピンを侵略したことがある。その暴行と悪事は民衆の記憶に依然新しい。米日が来た後、どんな結果が生まれる可能性があるのか? ひとたび南海で衝突が発生したら、米日は頼りになるのか? 人々はこれに対し疑問を持っている。

フィリピンの学者も批判的な見方を表明している。外務省元副大臣ラウロ バーハは先日、「米国の回帰の危険」という文章の中で次のように語った。フィリピンにおけるアメリカの軍事的プレゼンスはどんどん多くなり、もたらされる不幸な事件も不断に出現し始めている。フィリピン海域に行ってゴミを捨てる、アメリカの軍艦が海洋公園の珊瑚を破壊する、アメリカの無人機がフィリピン領域にいわれなく出現する等々である。バーハは、政府の「入ることを許すことの増加」計画がフィリピンにとってメリットかデメリットかはまだ非常に語り難いが、フィリピンはとっくに「部隊訪問協議」検討し直すべきであって、現在の検討はより緊迫が突出している、と考える。5日にフィリピン大学法学院で行われた「中国の勃興の地域に対する影響」フォーラムにおいて、フォーラムの主催者でフィリピンの著名な弁護士ハルイ ルオジーは、多数の中国人から見てフィリピンはアメリカの傀儡であり、アメリカの中国抑止のコマに充当されている、とした。一方アメリカはフィリピンに対しいかなることも請け合ってはいない、と。彼は、フィリピンが本国の利益から出発し、独立して外交政策を制定する時が来たのだ、と考える。彼のこの見方はその場の非常に多くの人の賛同を得た。(本報マニラ7月14日電 本報駐マニラ記者 付志剛)


 これに関してはオーバーに報道している可能性も考えられますが、こうした意見が存在することは事実なんでしょう。「アメリカがより多くの使用権を探し求めるのは、彼らが我々の国家利益を保護したいからではな」いってそんなの当たり前でしょう。日本だってもちろんアメリカが純粋な好意で守ってくれるんだとは思ってませんし、究極的な理想を言えば国内に外国軍の基地なんてない方がいいに決まってます。しかし南シナ海の情勢がさらに緊迫している状況で、アメリカ軍基地がなくなったことが中国の進出を招いた現実を見てもなおこんな理想論を言う人がたくさんいるようではちょっと心配です。ちなみに日本に関しては、フィリピンが攻撃を受けたことを理由に中国と戦うなんてことは不可能であり、フィリピンが受け入れるメリットはなさそうな気がしますが。

http://tuku.military.china.com/military/html/2013-07-16/217462_2372033.htm

 7月12日、フィリピンに引き渡されるため航行中の沿岸警備隊の中古「ハミルトン」級巡視艦がハワイに到着したという画像集です。ハワイ在住のフィリピン人が国旗を振って熱烈歓迎してます。艦に掲げられている国旗もすでにフィリピンのものが最も大きく、艦尾に「ラモン アルカラズ」というフィリピンでの名称も塗装されてます。砲も搭載されサイズも大きいですが、やはりデザインは古臭いですね。























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