中国、「遼寧艦」用にロシア製ヘリを大量購入?

 「遼寧艦」が殲-15を運用するにはまだかなり時間がかかると思われ、あるいはヘリ母艦になるのではという見方もありましたが、実際そうとも取れる動きが見られるようです。

http://bbs.miercn.com/201210/thread_132896_1.html


中国、多数のロシア製ヘリを購入 Ka-31は2個空母艦隊への装備に足りる

深海の潜水艦を破壊可能


説明によれば、テスト期間においてKa-27Mヘリはその新しい航空電子システムの潜水艦捜索能力を確認し、さらにその対潜、対水上艦艇戦、防空レーダーの能力をテストする。改良後のKa-27Mヘリは新型の近代的航空電子システムを追加装備しているだけでなく、特殊任務システムに対してもグレードアップが行われ、その使用寿命はさらに一歩10〜15年に延長されたとされる。しかもこのヘリはさらに新型レーダーを追加装備している。この新型レーダーシステムは360度カバーが実現でき、捜索半径がより大きく、しかも同時に数十個の空中および水上目標が追跡できるとされる。

Ka-27M対潜ヘリはKa-27多任務ヘリのグレードアップ版で、ロシア海軍の2010〜2020年の必要性を満足させるのに用いるよう設計されている。その近代化計画は2003年3月に始まり、内容は新世代Liraシステムを使ってそれまでの「オクトパス」対潜システムに取って代わらせることを含んでいる。その輸出型名称は「海龍」ヘリで、レーダー、SD2H無線電信ソノブイシステム、吊り下げ式ソナーSD-7H、光電子監視システムSD5HおよびSD6H電子偵察システムを装備している。

Ka-27M対潜ヘリの前身であるKa-27ヘリは1969年に研究開発が開始され、Ka-25ヘリの代替に用いるよう設計された。1982年、このヘリは旧ソ連海軍に就役し、主に対潜任務執行に用いられる。Ka-27は対潜任務に用いるよう設計されているので、機腹部の魚雷、深深度爆雷及びその他の基礎的武器しか装備していない。機には自動操縦装置、飛行零位指示機、ドップラーホバリング指示機、航路羅針盤、大気データ計算機が装備され、さらに360度捜索レーダー、ドップラーレーダー、深深度ソノブイ、磁気異常探知計測機、赤外線妨害機、妨害物投射機などの航空電子設備が装備されている。Ka-27は深度500mに位置する潜水艦を探知計測、追跡、破壊でき、かつ全天候24時間、時速75kmで巡航できる。

ロシアヘリ株式会社カモフ飛行機製造工場の副理事で担当責任者のコワリョフは、ロシアは間もなく獲得する「ミストラル」級強襲揚陸艦にKa-27M対潜ヘリを装備することになると漏らす。この他、この強襲揚陸艦にはさらにKa-52とKa-226ヘリが配備される。ロシア海軍は4隻の「ミストラル」級強襲揚陸艦の購入を計画しているとされ、すでに2011年6月17日にフランスと2隻、総額12億ユーロの購入契約に署名している。この2隻の強襲揚陸艦は2014年と2015年に引き渡されることになるかもしれない。この他2隻の強襲揚陸艦に関する契約は今年のやや遅い時期に署名されると見られる。

「ミストラル」級強襲揚陸艦はフランスが開発した第4世代強襲揚陸艦で、16機のヘリ、4隻の上陸艇、70両の装甲車および450名の艦員を搭載できる。この艦は18ノットの速度で巡航でき、艦上のSENIT 9作戦管理システムはリアルタイムの指揮コントロールを提供できる。飛行甲板の面積は5,200平方mで、6つのヘリ駐機ポイントが設けられ、このうち5つは16トンのヘリを駐機できる。最初の2隻の「ミストラル」強襲揚陸艦はそれぞれロシア太平洋艦隊と北方艦隊に装備され、それらを装備することはロシア海軍の戦力を大幅に向上させ得る。しかも捜索半径がより広いKa-27M対潜ヘリが加入すれば、さらに一歩ロシア海軍の対潜戦力が向上する。

古い「Ka」、「遼寧」に搭載さる

Ka-27ヘリは多くの派生型を持ち、これにはグレードダウンされたKa-28輸出型やKa-31空中早期警戒機が含まれる。ロシア以外に現在この系列のヘリは多くの国の海軍で就役しており、それらにはウクライナ、ベトナム、韓国(頑住吉注:へ〜、意外)、インド、中国などの国が含まれる。信じられているところによれば、中国はロシアのKa-28とKa-31ヘリの主要な外国顧客である。

ある報道は、中国はかつて1998年にロシアと契約に署名して8機のKa-28ヘリを購入し、これには5機のKa-28対潜ヘリと3機のKa-27捜索救援ヘリが含まれ、当時Ka-27には最新型の「イズムルド」捜索救援システムが装備されていた、とする。2007年、中国はまた相次いで9機のKa-28と9機のKa-31を購入し、これらのヘリはすでに2009年から中国に引き渡され始め、2011年上半期でKa-31ヘリの引き渡し作業はすでに完了している。2010年になった時、中国はまたロシアから第3期、総計9機のKa-28/31ヘリを購入した。

重量12トンに達するKa-28ヘリは対潜ヘリに属し、その主要な用途は全天候での探知計測執行、敵潜水艦の追跡と破壊である。Ka-28ヘリの最大離陸重量は12,000kgで、搭載重量は800kg、最大速度は時速260km、巡航速度は時速205km、作戦半径は200km、航続時間は2時間、実用上昇限度は5,000m、ホバリング(頑住吉注:最大?)高度は2,900mである。この機は1発の自動捜索魚雷、1発のロケット推進魚雷、10発のPLAB250-120型爆雷と2発のOMAB型爆雷を装備できる。この他、さらに1基の加熱できる魚雷コンパートメントを装備し、もって低温気候条件下での武器の信頼性を確保する。

Ka-31ヘリは大型レーダーを装備し、レーダー早期警戒ヘリに属す。この早期警戒機は現在ロシア空母「クズネツォフ」号の唯一の空中早期警戒手段である。中国に輸出されたKa-31早期警戒ヘリはE-801E L周波数帯機載レーダーを装備している。E-801E機載レーダーは主に防空と対艦防御、空や海の状況の監視に用いられるとされる。このレーダーシステムは全方位の周囲7〜250km内の空中、水上目標が捜索でき、同時に40個余りの目標が自動監視コントロールできる。そのレーダーのアンテナの引き込み、展開時間は80秒で、情報更新頻度は10秒、解像度は500m以下で(頑住吉注:は?)、戦闘機などの空中目標に対する最大捜索距離は150kmで、快速艇などの水上目標に対する最大捜索距離は250kmである。

軍事専門家は指摘する。中国の現有の機は空母艦載機に充当することが難しく、こんなに多くのKa-28およびKa-31ヘリを購入するのは主に中国空母に装備するためである。このうちKa-31だけでもう2個空母艦隊に装備することができる。「遼寧」号空母は主に訓練に用いられるが、早期警戒や対潜等の任務執行に用いられる可能性もあり、このため艦載機とレーダーシステムを装備するかもしれない。中国が艦載機領域で依然比較的遅れていることを考慮し、さらに中国がすでにこの機の一定の使用経験を積んでいることを合わせれば、今後の相当長い一定の時間内、この2機種のヘリはいずれも「遼寧」号空母の対潜および早期警戒の主要戦力を構成することになるだろう。

ロシア新社ウェブサイトの報道によれば、ロシア海軍北方艦隊スポークスマンのサージャは、現在北方艦隊は大型駆逐艦上で改良型Ka-27M(NATOは「スネイル」と呼ぶ)対潜ヘリの甲板への着艦と対潜戦テストを行っているところである、とする。彼のリークによれば、現在Ka-27M型対潜ヘリはすでに静止甲板上で行われた降着実験を成功裏に完了し、現段階は主にヘリの主要システムに対するテスト作業が行われている。


 おそらく対潜技術では日本の方がずっと上でしょうし、Ka-28は輸出用グレードダウン型ということですからヘリ母艦に過ぎないならさほどの脅威にはならないかもしれません。


















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