殲-15とミグ-29Kの優劣は

 中国の殲-15艦載機とロシア、インドが使用する、または使用する予定のミグ-29との優劣を論じた文章です。

http://adaofu2.blog.china.com/201211/10671195.html


最近インドはロシア海軍もミグ-29Kを艦載機として採用したことで得意になり、ミグ-29Kの作戦性能はスホーイ-33をはるかに超え、そのため中国の殲-15も超えたのだと考えるまでに付け上がっている。

スホーイ-33はロシアの30年前の製品で、ロシア海軍は30年前からスホーイ-33に対しグレードアップを全く行ったことがない。現役にあるスホーイ-33は航空電子上依然第1世代のスホーイ-27のレベルに留まっており(スホーイ-33のコックピットは全てアナログメーターである)、すでに時代遅れであることをはっきり示している。一方最新のミグ-29Kは航空電子に対し近代化グレードアップが行われ、またオリジナルバージョンのミグ-29Kは航続距離がもともと1つの欠点だったが、最新のミグ-29Kは機体に改良を行い、ストレーキ上の補助空気取り入れ口を廃止し、ストレーキ内のスペースを枠外の機体内燃料タンクに改め、機の背部を拡大して燃料タンクの容積をさらに一歩増加し、ミグ-29Kの航続距離には根本的見直しが行われた。グレードアップ後のミグ-29Kがスホーイ-33を超えるのはすでに問題ではない。だがこの機は殲-15を超えられるのだろうか?

我々はまず、インドが何故ミグ-29Kを選び、さらにロシア海軍もミグ-29Kを選択するのかを見てみよう。

インドが購入した「ゴルシコフ」号のトン数は不足で、スホーイ-33は搭載できない。またロシアは軍事工業の生計のあてを探すことを急ぎ、「ゴルシコフ」号に関する談判の時、ミグ-29Kを抱き合わせ販売することにこだわった。インドには別の選択肢はなく、ミグ-29Kを選択するしかなかった(このためインドの空母購入はいいカモであり、艦載機購入もいいカモだった)。実はインドはミグ-29Kを選択する前、ずっとヨーロッパの国から艦載戦闘機を獲得したがっていた。だがヨーロッパは技術の保護を理由にインドを拒絶した。さらに欧米の戦闘機はスキージャンプ設計に基づいておらず、インドがロシアから購入した改装空母にカタパルト発進システムを追加装備することは不可能である。このため最終的にインドはミグ-29Kを選択するしかなかったのである。

ロシア海軍はなぜ艦載機としてミグ-29Kを選択してスホーイ-33の後継としたのだろうか? 現役のスホーイ-33は航空電子上依然第1世代のスホーイ-27のレベルに留まっている。しかもソ連戦闘機の設計寿命は長くなく、20年近く使用したスホーイ-33はすでに寿命の限界に近づいており、更新を急ぐことが必要である。原則的にはミグ-29Kが享受する航空電子および飛行コントロール技術の進歩はいずれもスホーイ-33に用いることができる。スホーイ-33はより好都合でさえある。何故ならスホーイ-35BMの多くの既存の技術がスホーイ-33と共に分かち合えるからである。だがロシア海軍はミグ-29Kをスホーイ-33の後継とし、しかもスホーイ-33を放棄した。

実はその中には深い意味はない。ロシアには金がなく、しかもロシア海軍にはもはや食欲も海軍が覇を争う世界の大洋もない。わずかに残った「クズネツォフ」号およびその艦載機群は実際上すでに「イメージプロジェクト」となり、海に出ることや飛行員の訓練の維持はすでに非常に骨が折れ、装備調達の継続、使用にはいずれにも非常に高価な大型艦載戦闘機は全く必要なく、ミグ-29Kをでもう十分なのである。ミグ-29Kは中型戦闘機であり、調達や日常の運用費用はスホーイ-33より安い。

さらに重要なのは、ミグ-29Kの技術グレードアップと生産始動費用はすでにインドによって支払い済みで、ロシア海軍は座してその果実を享受でき、直接生産コストに応じて購入すればもうOKなのである。さらにインドの発注がもたらす規模的経済性に益を得て、さらに一歩調達コストは下がった(インドはまたいいカモ)。多方スホーイ-33にはロシアは自分で出資して大規模な技術グレードアップを行い、しかも生産ラインを再開する必要がある。こうだからこそロシアはスホーイ-33を「淘汰」したのである。

こうして見るとインドがミグ-29Kを選択したのは一種の止むを得ない選択で、ロシアがミグ-29Kを選択したのはもっと止むを得ない選択だったのだ。

ここで我々は我が殲-15を見てみよう。殲-11Bから見て、殲-15の機動性はスホーイ-33に全く劣るはずはないし、より先進的なことのみあり得る。航空電子方面では、殲-11Bの航空電子面は当初のスホーイ-27に比べはるかに先進的で、すでに第3世代半の技術領域に入っている。殲-11Bの成熟した技術は殲-15に接ぎ木することが完全にでき、中国の電子技術レベルはいくつかの方面ですでにロシアを超えている。殲-15の標準装備は一平三顕(頑住吉注:コックピットのディスプレイなどの配置のことらしいですがはっきりは分かりません)に違いなく、唯一不足な部分はレーダー方面とエンジン方面である。最近ネット上に明らかにされた画像から見て、「太行」エンジンはすでに殲-15に搭載されて試験飛行を行っている。このためエンジンの難題はすでに解決済みである。

殲-15とミグ-29Kを対比すると、殲-15は大型機で、ミグ-29Kは中型機である。

機動性方面では、殲-15のエンジンには「太行」エンジンが採用され(ロシアのAL-31FNエンジンと同一レベル)、ミグ-29Kが採用しているのはRD93エンジンである。機動性方面において殲-15はきっとミグ-29Kにずっと勝っている。

航空電子方面では、中国とロシアの航空電子技術レベルを対比すると、殲-15とミグ-29Kは互角あるいは殲-15がより優秀である。

航続距離方面では、比較の必要もなく殲-15が優れている。

武器搭載方面では、1つは大型機、1つは中型機であり、殲-15が勝っている。

機載レーダー方面では、ロシアのレーダー技術は中国に比べ高く、これは殲-15が唯一ミグ-29Kに負ける部分かもしれない。だが隔たりはあまり大きくないに違いない。

まとめると、中国の殲-15はミグ-29より強い。


 何と言うか、知識不足の私から見ても過剰な愛国心が目を曇らせているのが手に取るように分かる、ちょっと気持ち悪い文章です。「試験飛行に使われているからエンジンの難題が解決済み」というのが最もひどいですが、その他にも、そもそも技術的にロシアと互角なら殲-20、31登場までのつなぎにスホーイ-35を導入する必要がないはずだろう、などいろいろ突っ込みどころがあります。









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