ロシア、中国の次世代爆撃機を予測

 ロシアが次世代のステルス爆撃機を開発しようとしていること、中国が「バックファイア」を導入するという噂、さらにB-2に似たステルス爆撃機を開発中との噂については何度かお伝えしましたが、今回のはかなり論理的で「冷めた」見方です。
http://military.china.com/important/11132797/20121226/17602455.html


漢和:中国の次世代爆撃機がアメリカのBー2を超えることを望むな

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「生産ラインから下りたばかりの最新改良型轟ー6爆撃機。現在やはり中国は轟ー6の深く掘り下げた改良を継続し、ポテンシャルを掘り起こす路線に沿い、事実に照らし正しく国産爆撃機を発展させている。」 黄色い塗装は殲-15同様プライマーですかね)

【グローバルネット総合報道】 カナダの月刊「漢和安全保障業務評論」12月号の報道 原題:ロシアと中国の爆撃機発展思想

文章は中国の次世代爆撃機はあるいはロシアに似た道を行くと考え、中国の次世代爆撃機のエンジンレイアウトを大胆に推測している。しかもロシアの次世代爆撃機の研究開発の道は困難に満ち、アメリカのBー2のレベルに達することは不可能で、中国に関してはさらに望んではならない、と断定している。

文章は、中国は過去10年来爆撃機研究開発に関し、ずっと「研究する、と研究しない」の間で論証、徘徊していると考える。一方ロシアはすでに次世代爆撃機(PAK-DA)の基本設計概念を正式に確定し、しかもツポレフ設計局によって2012年に初歩的設計が開始され、2017年にサンプル機が製造され、2020年に空軍に引き渡され、2025〜2030年に月産1機の速度で空軍に装備される。ロシアの次世代爆撃機の若干の思想からは、中国の爆撃機の発展の道を見て取ることができる。

文章は言う。ロシアの次世代「大型爆撃機」はあるいは依然ツポレフ-160爆撃機を基礎にさらに一歩改良したものかもしれず、若干の想像図は依然可変後退翼だが双垂直尾翼の使用に改められ、角度は内側に傾き、機体は鋭角が避けられていることをはっきり示している。別の想像図は単一の垂直尾翼を使用している。新たな戦略爆撃機に要求される総重量は100〜120トンクラスである。極超音速に達する、すなわちマッハ5を超える飛行速度さえ必要とされる。ロシアにマッハ5以上の極超音速戦略爆撃機を研究開発する能力があるかどうかは疑うに値する。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「中国の新型轟ー6が巡航ミサイルを発射する想像図。新型ミサイル武器の装備は、旧式爆撃機の作戦効能と実用寿命を非常に大きく開拓展開した。」です。)

ロシアの117SエンジンはT-50上で試験飛行しているところで、推力は14,968kgである。推力:重量比は10.5:1で、これはロシアの現在最も良いエンジンである。一方中国の直面する状況はより厳しく、アフターバーナーを使用して推力13,200kgのWS-10Aしかない。このため、未来のPAK-DAと中国の轟ーX戦略爆撃機の最も現実的なエンジンレイアウトは依然117Sの4発、そしてWS-10Aの4発と大胆に推測する。こうであればPAK-DA、轟ーXの最大水平飛行速度はマッハ1.25〜1.5前後に達し、これは相当に見るべきものがあり、B-1Bに近い。

文章は言う。1世代前のロシア式、アメリカ式爆撃機の等級からは、現在中国空軍に就役する轟ー6爆撃機は中型爆撃機に属すべきだ、ということが見て取れる。轟ー6Kは6発のCJ-10巡航ミサイルを搭載でき、全て外部吊り下げである。しかも搭載する短距離ミサイルの数は吊り下げ架、弾薬倉に制約される。次世代のロシア製大型爆撃機には、射程が2,000kmに達するKh-555巡航ミサイルおよび研究開発中のKh-101/102巡航ミサイルの搭載が要求され、それらはいずれも核弾頭を搭載でき、射程は2,500kmを超える。これらの巡航ミサイルは弾薬倉内に置くことが必須で、もってステルス、防御突破能力の強化に便とする。これは轟ー6Kとの最大の差異である。

文章は考える。PAK-DAはB-2の完全ステルス、亜音速模式を選択せず、高速、半ステルスという思想を選択する。これはロシア航空工業のレベルの基本的現状にも符合する。中国の未来の爆撃機も類似のロシア式化された道を行くと信じる。B-2の研究開発にはより高いレベルのステルス材料技術とエンジンが必要とされ、ロシアは現段階ではこのレベルに達することが不可能である。PAK-DAの研究開発の道にすらまだ多くの技術的困難が存在する。中国はなおさら望んではならない。

(頑住吉注:以下のページは画像とキャプションだけです。3ページ目は「地上勤務人員が新型の轟ー6のために対艦ミサイルを搭載している。中国の各類型の対艦ミサイルは技術的にも実戦機能的にも相当に先進的である。」、4ページ目は「これは海軍のために研究開発された改良型轟ー6である。先進的対艦ミサイルを搭載すれば、依然強大な威嚇力と殺傷力を持つ。」、5ページ目は「アメリカ軍の現役装備であるBー2戦略爆撃機は20機しかなく、現在すでに生産停止されている。その先進的エンジン、ステルス技術などの一連の領域はいずれも中国とロシアの現有の技術レベルをはるかに超えている。」、6ページ目は「ロシアの1世代前のツポレフ-22M3「バックファイア」爆撃機。中国がすでに購入したのではないかとの噂がある。主要な性能パラメータは非常に強大と言えるが、技術的にはとっくに遅れており、しかし我が国の現在の技術レベルではそれでも製造できない。」、7ページ目は「ロシア軍の現役であるツポレフ-160戦略爆撃機。アメリカのB-1B爆撃機と基本的に同一レベルにさえ属すが、数は極めて少ない。」、8ページ目は「ロシア軍が依然比較的多数装備しているツポレフ-95遠距離戦略爆撃機。この機には独特の重要な作用があり、大型レーダーを配備し、アメリカ空母戦闘群を追跡、監視し、かつ対艦ミサイルのために制御誘導を提供する重任を担っているのだ!」)


 中国軍のレベルが低いと批判する外国メディアの記事を紹介しながらキャプションはそれに必死に反論するパターンが多いですが、今回はその反論にもいまいち力強さがなく、それだけこのジャンルは中国の不得意とするところなんでしょう。

 推測に関しては、戦闘機への搭載に向かない大直径だが高出力のエンジンはないのか、また何故4発なのか、という疑問を感じました。










戻るボタン