「日中間ホットライン開設」に対する見方

 読者アンケートを行っている「軍情視界」がこの問題を取り上げています。

http://military.china.com/zh_cn/jqsj/044/


日本、対話をいたずらに叫ぶ 誠意はいかほどか

現段階では中日対話を行う条件は成熟していない

イントロダクション:最近、中日関係はヒートアップを続け、まず日本人が釣魚島を巡航する中国の無人機を撃墜すると揚言し、続いて国際慣例に違反して軍艦と戦闘機を公海に派遣して中国海軍の演習を追跡させ、さらに大規模な「島奪取」演習に至る、等々である。中国サイドの強烈な反応を見た後、またあわてて自らの行為につき弁解を行い、かつ「中日間にホットラインを開設し、もって相互の猜疑を避ける」提案をした。本来、中日が誤解を消し去り、適時に効果の高い意志疎通メカニズムを建立するというのは建設的な措置であると言える。しかし、日本の前後の矛盾した行いと関連付ければ、人にその誠意に対する疑いを生じさせずにはおかない!

「中国との対抗」揚言から「中日ホットライン」提案まで

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「明確に中国に照準を合わせた『島奪取演習』」)

中日が意図せず戦闘を勃発させる可能性急増

あるいは、石原慎太郎というこの日本政界の「古狸」が去年の盛夏に「島購入のどたばた劇」を画策した当初には、自らの一見巧妙な小細工が、中日関係を60年来最低の谷底に陥れるとは夢にも思わなかったかもしれない。甚だしきに至ってはあの時、非常に多くのごく普通の中国人も日本人もまだ、戦争は自分から遙かに遠く離れた事情であると考えていた。だが今「撃墜」、「包囲」、「反撃」、甚だしきに至っては「戦争」といった文字がとっくに両国メディアの第一面、甚だしきに至ってはトップニュースを占拠している。たった1年の時間内に、中日両国民間の意識に根本的な変化があった。これだけではなく、事態の進展はすでに舌戦の範疇を超えてもいる。同一の期間、中日両国の軍隊は大規模な軍事演習を行い、あたかも事実上の軍事対抗を形成したようである。両国の軍事演習の仮想敵はいずれも相手方である可能性が高く、ひとたび意図せず戦闘になれば、両国間に本来すでに存在する古い恨みが活性化し、結果的に真の意味での戦争が引き起こされる可能性が大いにある。戦争の暗雲が再度東アジアの上空を覆っている、というのは全く誇張ではない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「安倍のいわゆる「中日対話」の言論には全く誠意はない」)

日本サイドは対話で問題を解決する必要があると強く呼びかける

中日両国間の緊張関係が一色触発の時、人々はまた別の声を聞いた。11月1日、日本の防衛大臣小野寺五典はメディアのインタビューを受けた時、中日の軍にホットラインを開設し、もって相互の猜疑を避けることが非常に重要だ、と語った。この前にも小野寺は中日双方に海上連絡メカニズムを建立することを提案している。これと呼応して、日本の首相安倍晋三もかつて、上層の対話の形式をもって中日両国間に存在する問題を解決すべきであると語ったことがある。安倍は日中関係を戦略的互恵関係とさえ形容し、いくつかの事件ゆえに、膠着状態にある中日関係に関する対話の門戸を閉じるべきではない、とした。日本の民間にも、中日が対話を行い、もって問題を解決するようアピールする人がいる。京都産業大学世界問題研究所所長東郷和彦教授はある民間のフォーラムで、日本と中国の間には非常に多くの難題があるが、両国はできるだけ早く現在の危険な状態から脱するべきだ、とした。解決のルートは結局のところやはり対話に頼るというものである。東郷は、この対話がまず民間レベルから起こされてもかまわない、とさえ提案している。

日本人の対話に関する誠意はいかほどか?

もしこういった発言を聞いて、日本サイドが本当に中日関係を緩和したがっているのだと思う人がいたら、大間違いである。同じ安倍晋三のこの「中日対話」の叫び声がまだ消えないうちに、またいかにして「中国に対抗するか」の話題を語り始めたのである。10月26日、安倍はアメリカメディアのインタビューを受けた時、「日本はすでに、より強硬な態度を採って中国の影響力に対抗する準備ができている。日本は世界の状況の改善のためにより大きな貢献をすることを希望し、そのルートの1つはアジアにおいて中国に対抗することだ。」と語った。翌日、彼は朝霞基地で行われた閲兵式でまた、「我々は、現状の改変を許さない決心を表明する。」と語り、中国の「武力の勃興」を許さないと言明した。安倍の言行不一致と日本サイドが揚言する釣魚島上空の中国軍機「撃墜」、日本の軍艦と戦闘機の中国海軍演習区域への強引な侵入などの事件を関連付ければ、日本の政治家のいわゆる中日対話の誠意がいかほどか? と気付くのは難しくない。

中日の新たなる危機は火薬臭に満ちている

中国軍、西太平洋の公海で演習を行う

日本、中国軍の正常な演習に対し大騒ぎする

せっせと刀を研ぐ日本の自衛隊

日本問題は中国の戦略的意志と忍耐を試す絶好の機会でもある

相互信頼の建立は「中日ホットライン」開設の前提である

本来、両国あるいは両派の間の緊張関係を緩和するために高層のホットラインを開設するというやり方は過度にとがめるほどのことでもない。結局のところ、便利に双方の上層が適時に意志疎通、対話し、結果的に適切な措置を取ることをもって、適切に双方間にすでに存在する緊張関係を緩和する、というものである。冷戦時期には早くも米ソ首脳間にかのホットラインが開設されて多くの危機を解決した。中日両国に限っても、中日ホットライン開設の話は何ら新鮮なことではない。2005年には早くも、当時日本の防衛省事務次官の任にあった増田好平が中日間の軍事ホットラインの開設を提案していた。しかし数年経ったというのに、小野寺はまだ古い話を再度持ち出してきている。中国人がテーブルについて話をしたくないのか? そうではない。日本の政界要人の中日関係方面におけるああした自己矛盾した言論を見てみよ。どの立場に置き換えても、その対話に対する誠意をある程度疑わせる。そして「信頼」はまさに「中日ホットライン」開設の前提なのだ!

中日関係はどこに行くのか?

安倍晋三というこの個人に対し、非常に多くの中国メディアが「ステレオタイプ化」した描写をし、彼は右翼勢力に操られる傀儡に過ぎないと考えている。実は、この見方は皮相的に過ぎる。よく知られたベテラン政治家として、安倍は非常に「民意」というこのカードを切るのに長けており、彼は外交方面で不断に領土、憲法改正などの議題を騒ぎ立て、かつ隣国に対し再三強い態度を示し、求めるのは現実の効果であって、頭脳の衝動の産物ではない。中国にとって、このような日本に直面することは、自らの戦略的意志と戦略的忍耐心を試す絶好の機会でもあると言える。中日関係は、アジア太平洋ないし世界の平和に関わり、このため充分に重視することが必須である。中国の遠大な目標はローカルパワーから世界的影響力を持つ大国になることである。日本は、中国の勃興の道の上にある無数の試練の中の1つに過ぎないのである。それは道を遮る石ともなり得るし、ブースターともなり得る。もし我々が日本から来る挑戦を経験、鍛錬とし、矛盾を動力と化し、挑戦をチャンスと化せば、きっと中華復興の偉大な夢が実現できる。

各方の声

王宝付:日本が受け身の状態にある原因は中国に対する判断を誤ったことにある

最近、日本は時に対外的に優勢を占めていると言い、時にはまた劣勢にあると言い、この自己矛盾した心理状態は、日本が釣魚島問題においてずっと都合の良い立場を占めたがり、中国に対する判断を誤ってきたことに源がある。

さらに多くの声

外国メディア:中国と日本、すでに「闘鶏」状態に陥る

香港メディア:中日がもし開戦すれば、日本は中国艦隊に重大な損傷を与えられる

日本の学者:日本には対中国開戦の気迫も能力もない

杜文竜:現在中日にホットラインを開設する政治的基礎はない

現在中日がホットラインを開設する政治的基礎はない。何故なら日本は再三中国周辺で挑発行動を行い、しかも能動的で悪意ある挑発がある。この種の状況下では、ホットライン開設の必要はない。

さらに多くの声

外国メディア:解放軍が前面に出て日本に対する交渉を行うのは尋常ならざること

日本の学者:日本が釣魚島を力づくで巻き上げるのにきっぱり反対

日本の教授:中日の外交戦の結果は安倍の予想外

ネット仲間の調査

あなたは中日関係は以下のどんな結果になると思いますか?

遅かれ早かれ大きな戦争になる 48.7% 298票

小規模軍事衝突勃発の可能性がある 21.9% 134票

「不戦不和」の冷戦局面が維持される 20.27% 124票

局面に緩和が達成される可能性がある 3.76% 23票

アメリカに前面に出て調停するようお願いする 1.8% 11票

はっきり言えない 3.6% 22票

総票数 612票

米ソホットライン

「レッドテレフォン」とも称し、クレムリンがアメリカ国家軍事指揮センターを介してホワイトハウスと結び、アメリカとソ連の領袖が直接通信できるようにさせた通信システムである。ホットラインは最初はハリス社によって設計され、冷戦の期間アメリカとソ連の領袖の直接の通信に用いられた‥‥

結び

最近、日本は中国と対話を行うと叫ぶのと同時に、多くの策を尽くして中国サイドがその「島購入」の既成事実を黙認するよう企図している。この両面性のあるやり方は中日関係が再三ヒートアップする根本原因である。釣魚島問題に対する中国の態度は鮮明で、終始同じである。もし日本サイドが確かに中国との間の緊張関係を緩和する意志があるなら、誠意を見せ、実際の行動をしていただきたい。


 まあもう少しすれば中国の体制が大きく変わる可能性もなくはなさそうですし、しばらく様子見でもいいような気がしますが。というのはこの文の状況認識とは異なり、船の体当たりがあり、日本人が実質人質になり、レアメタルが禁輸に近くなり、反日暴動が多発していた状況に比べ現状が大幅に悪化しているとは思えないからでもあるんですが。本当に向こうでは「たった1年の時間内に、中日両国民間の意識に根本的な変化があった。」という実感なんでしょうか。少なくとも日本では「日中戦争勃発か」がトップニュースになったりはしてませんがね。
















戻るボタン