尖閣をめぐる空軍戦力対比

 同じテーマで何回目だろうって感じですが‥‥。

http://military.china.com/important/11132797/20130115/17632065.html


中日の釣魚島に関わる戦闘機を比較:殲-10と日本のF-15J、勢力拮抗

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「F-15Jは現在の日本の航空自衛隊の主力戦闘機であり、航空界の第3世代戦闘機の典型的代表である。日本はこの機を装備して以来、かつて長期にわたり中国に対する空中の優勢を保持した、だが中国戦闘機の更新、世代交代と共に、F-15Jの優勢はすでに存在しない。今釣魚島をめぐる争いがエスカレートし、F-15Jは真っ先に攻撃される目標にもなっている!」)

【グローバル時報記者 馬俊】 先日日本の戦闘機が釣魚島付近において中国軍機にスクランブルをかけた行動は、中日空中戦力の間に意図せず戦闘が勃発することへの外界の心配を強めた。釣魚島周辺海域には日米の百単位の先進的戦闘機と多くの大規模な軍事基地が集まっている。これに比べ中国空軍の能力はどうで、各種の突発状況に対応できるのか否か? 「グローバル時報」記者は14日、複数の中国の専門家をインタビューした。

意図せず戦闘が勃発:双方の勢力は伯仲

日本が最近出動させ中国戦闘機にスクランブルをかけた機種は沖縄の那覇基地から発進したF-15J戦闘機である。これは日本が1980年代にアメリカからの導入を開始したもので、各項目の指標はアメリカのF-15C戦闘機の初期型に相当する。この機は双発重戦闘機に属し、主に戦闘区域の制空権奪取に用い、同時に対地攻撃能力も兼ね備えている。日本の防衛白書が提供するデータは、現在日本の航空自衛隊のF-15J装備総数は202機であるとはっきり示している。だがF-15Jは就役時間が今では普遍的に20年にも達しているので、電子設備はすでに立ち遅れ、機体も老朽化し始めている。2011年末、F-15Jはかつて連続して飛行過程でエンジン部品および垂直尾翼先端が脱落する危険な状況を発生させた。このため航空自衛隊は相次いでこのうち100機のF-15Jに対し各種の改造を行った。また2004年から「中期防衛力調整計画」の中でさらなる一歩のF-15Jに対する近代化グレードアップが開始され、その作戦性能をF-15KなどF-15ファミリーの中で最も先進的な機種に匹敵するに足りるものとした。ただ経費の制限のため、毎年グレードアップを受けるF-15Jはわずかに数機だけである。那覇基地のF-15Jは大部分近代化改良を経ているとされる。

一方F-15Jがスクランブルを企図した対象である殲-10戦闘機は近年すでに中国空軍の象徴的戦闘機になっており、多くの航空展や演習の中で公開され明るみに出ている。アメリカの「グローバルセキュリティ」ウェブサイトの説明によれば、この単発中型戦闘機は、機動性の敏捷さをより強調し、多種の超視距離ミサイルと格闘ミサイルを搭載でき、対地正確打撃武器も搭載できる。就役以来、殲-10は依然不断に改良が行われており、火力コントロールレーダー、電子設備、外形に対し改修とグレードアップが行われることにより、多くのより先進的なタイプを派生させている。

外界が心配する中日戦闘機がスクランブル時に意図せず戦闘を勃発させることに対し、「航空知識」誌の副編集長の王亜男は、戦闘機は日常のパトロールやスクランブル任務執行時、通常武器を満載しておらず、2発の格闘ミサイルを搭載しているだけの可能性があり、甚だしきに至ってはミサイルを搭載せず航空機関砲のみを武装として用いる、とする。彼は言う。もし本当にパトロールでの対峙の中で摩擦が発生したら、双方は主に近距離格闘をメインとする。F-15Jが誇る長い航続距離と超視距離作戦能力はいずれも発揮し難く、殲-10の敏捷な特性により力の振るいどころがある。このため中日の2機種の戦闘機はこの種の場合において少なくとも勢力伯仲である。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「中国航空工業と空中戦力が歴史的飛躍を実現したことの代表として、殲-10の登場と大量部隊装備は極めて大きく中国空中戦力の立ち遅れた局面、かつての中国空軍の『劣をもって優に勝つ』悲壮を改変し、すでに『優をもって優に勝つ』に発展変化させている!釣魚島をめぐる闘争において、我々には必勝の強大な自信がある!」です。)

航空機群と基地の数:中国が優勢を占める

ある匿名の中国の軍事専門家は、中国の沿海から釣魚島までの最短距離は370〜380kmであり、戦闘機の緊急出動時は15から20分しか要さずすぐ到達できる、と漏らす。日本の戦闘機は那覇基地から発進した場合、釣魚島までの距離は420kmであり、双方の実際の距離は大差ない。共同通信社は14日、この種の状況を変えるため、日本の防衛省はF-15J戦闘機を下地島飛行場に派遣し常駐させることを研究中だとした。下地島飛行場は釣魚島から距離が約190kmしかなく、しかも3,000mの滑走路があり、このため防衛省その利用価値は非常に高いと考えている。

沖縄諸島は日本の西南に離れているため、単に地図上で見れば、航空自衛隊が現在釣魚島周辺で利用できるのは那覇基地しかない。ここに配備される戦闘機は主に西南航空混成団の約20機のF-15Jである。だが那覇飛行場は軍民共用でメイン滑走路が1本しかなく、近年沖縄旅行業の発展につれ民間旅機が戦闘機の滑走路を奪う状況が発生することがある。

この他で距離が那覇から最も近い航空自衛隊基地は、遠く九州の新田原および筑城基地である。この両地に配備される戦闘機はF-15J、F-4J、F-2戦闘機がメインである。このうちF-4Jは旧式な第2世代戦闘機であり、現在徐々に退役中である。一方F-2は日本がアメリカのF-16戦闘機を原本に研究開発したもので、多種の日本国産の正確制御誘導兵器が搭載できる。だがこの2つの基地は釣魚島から距離が1,000km以上あり、ひとたび衝突が勃発したら、日本戦闘機が遅れず駆けつけることは難しい。

これに比べ、中国の釣魚島周辺で利用できる軍用基地と戦闘機の数はより多い。台湾メディアはかつて、解放軍は東南沿海の多くの基地にスホーイ-30MKK、殲-11、殲-10など100機以上の第3世代先進戦闘機を配備していると明らかにした。これらの配備はいずれも釣魚島争奪に用いることができる。日本の週刊「時代」(頑住吉注:そんな雑誌も存在しないです。「週刊現代」のことですかね。ちなみに中国語で「現代」のことを「時代」と言うなんてことは全くないです。)も去年12月、中国空軍の東海と台湾地区に対応する南京軍区には少なくとも16の基地があり、9個連隊の戦闘機、3個連隊の攻撃機、2個連隊の爆撃機が配備され、このうち5個連隊は正規の編成の180機の近代的戦闘機を持つ、とした。報道は、数の上でかくも劣勢であり、日本が技術と人員の熟練度のみに頼って補うのは難しい、と認めている。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「殲-10はそれ自体の性能が出色なことを除き、同時に先進的空対空ミサイルを装備しており、敵に対し超視距離攻撃が実施できる。装備レベルが優劣つけ難い状況下では、中日双方の戦闘機飛行員のレベルを見る必要がある。」です。)

戦場の態勢の掌握:日本がより全面的

だが王亜男は考える。現代の空戦はすでに100機の機群規模の大混戦が起きる可能性はあまりなく、より有り得るのは小規模、何度にもわたる高強度の対抗である。この種の状況下では数量の優勢は決して決定的な性質のものではなく、戦場の態勢に対する掌握ができるか否かが極めて重要である。特に情報化された戦場では、早期警戒機が提供する情報は第3世代戦闘機に超視距離作戦能力を充分に発揮できるようにする。早期警戒機の支持の他、超視距離作戦時は戦闘機の飛行性能の重要性も弱まり、航空電子および火力コントロールシステムこそがよりカギとなる重要性を持つ。

ある中国の専門家は説明する。日本は13機のE-2Cと4機のE-767早期警戒機を持ち、早期警戒機装備数最多のアジアの国と称するに耐える。このうちE-767は最も警戒に値する。この機は先進的な「空中指揮所」に相当し、400kmの範囲内の数百の空中目標を探知計測できるだけでなく、30機の迎撃作戦を誘導、指揮でき、さらに電子偵察、相手方の空中無線電信号のキャッチもできる。さらに加えて日本は沖縄本島、与那国島、下地島などの地に配備した地上の監視レーダーがあり、日本は釣魚島付近の戦場態勢掌握能力においてより優勢を持つ。これに対し王亜男は考える。日本は早期警戒機領域においてより優勢を持つが、中国も近年多種の先進的早期警戒機を就役させており、解放軍には局地的な戦場情報のパワーバランスを構築する能力がある。

機が搭載する兵器から見て、F-15Jが装備する超視距離ミサイルは主にAIM-7「スパロー」と少数の国産AAM-4中距離空対空ミサイルであり、より先進的なAIM-120「アムラム」中距離ミサイルではない。アメリカの「安全保障業務ニュース」は、中国が研究開発したSD-10/PL-12中距離空対空ミサイルはAIM-120の最新型と肩を並べるに足りると考えている。

日本のメディアの最近の「日中戦争シミュレーション」の中では、通常自衛隊の飛行員の質がより高いと考えられている。ある中国の軍事専門家は次のように言う。日本の航空自衛隊の訓練は米日連合の枠組みの下に展開され、ずっと実戦を経ていないが、合同演習を通じてアメリカ軍の経験を吸収でき、この角度から言って航空自衛隊に確かにより優勢がある。だが中国空軍は近年装備上更新されているだけでなく、訓練レベルも着実に向上している。中国空軍が年度の「ゴールドヘルメット」賞を設けたこと、そして去年年末に行った大規模対抗空戦審査はいずれも西側の関心を引き起こした。

(頑住吉注:これより4ページ目。画像のキャプションは「最近、アメリカ軍は再度F-22を臨時に沖縄アメリカ軍基地に配備することを決定した。これは2007年以来7回目の配備である。アメリカ軍の存在が中日の争いの構造に影響をもたらすことは不可避である。」です。)

もしアメリカ軍が介入したら:形勢はより複雑に

アメリカ大統領オバマが2日に署名した「国防授権方案」の中には、初めて「釣魚島の防衛に日米安保条約を適用する」ことが加えられた。日本の「産経新聞」も14日、中国空軍機が東海上空でアメリカ軍機を追跡した、とした。連続して絶えない情報は外界に、アメリカが中日の釣魚島をめぐる争いに介入するかもしれないと心配させている。

日本の釣魚島周辺に「兵の駐屯地」が欠乏している困った状況に比べ、アメリカ軍は沖縄本島だけでも嘉手納、普天間など多くの基地を持つ。共同通信社は、14日前後にアメリカ空軍の最も先進的なF-22ステルス戦闘機の、嘉手納基地への第7回目の配備が行われる、と明らかにした。この極東最大とされる空軍基地には、現在すでに50機余りの駐日米軍のF-15戦闘機があり、現地の人はアメリカ軍が将来ここに長期的にF-22を配備するかもしれないと考えている。ある中国の専門家は、もしアメリカ軍が釣魚島の争いに介入したら、その先進的武器と情報化能力は極めて大きく地域の軍事力の比率を変えることになるが、必然的に形勢をより複雑化させもし、もはや簡単な兵種あるいは軍事の対抗ではなく、より高いレベルのゲームとなる、とする。

この専門家は、物事がよく分かっている政治家は皆、軍事的手段は国際紛争解決の中での止むを得ざる最後の一手であり、戦争は決してよい解決方法ではないと知っている、と強調する。もし本当に意図せず戦闘が勃発する状況が起きたら、いかに対応するかは関係各国の危機管理能力に対する試練となる。

(頑住吉注:以後のページは画像とキャプションだけです。5ページ目は「駐日米軍嘉手納空軍基地。ここにはおよそ50機のアメリカ軍のF-15戦闘機が配備されている! もし米軍が武力介入を決定したら、これらの戦闘機はまず動員される先兵となる!」、6ページ目は「日本の航空自衛隊のF-2戦闘機。アメリカのF-16から発展し、多用途の作戦目的に従事する。だがその実際の戦闘力はまだ懐疑に値する。」、7ページ目は「中日米の釣魚島をめぐる空中戦力の対比説明図。戦闘機の数、性能以外に、実はさらに戦場体系の建設等々を考慮する必要がある。この方面において、日米方面の優勢は軽視できない!」、8ページ目は「もし戦争がエスカレートしたら、中国の総合作戦力量は充分に解放、発揮され得る。我々にはあえて戦えば必ず勝つとの自信と成功の可能性がある!」)


 下地島への戦闘機配備、アメリカ軍のF-22などに対し中国が敏感に反応している様子が分かります。












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