中ロ、新型航空エンジンを共同開発?

 中国の航空技術最大のネックが解消されることになるんでしょうか。

http://military.china.com/news/568/20150907/20340221.html


中ロ、あるいは新型エンジンを合同研究開発か スホーイー35用117Sを基礎に

ロシアの週刊「軍工信使」9月2日の報道によれば、中ロの航空装備領域の協力方面の談判においては、エンジン製造とヘリプロジェクトを当然に単独で深く検討するべきである。この方面において、中国との合同研究開発は、ライセンス生産に比べずっと有利だろう。

すでに周知の成績を取得しているが、中国のエンジン研究開発商や生産商は依然一連の技術的問題に遭遇している。動力装置は過去ずっと中国航空工業の薄弱な部分だった。中国は「太行」系列大推力アフターバーナーハイパワーターボジェットエンジン方面で成績を取得したと言明しているが、しかしこの種の研究開発成果は依然大規模に国産航空装備に配備されてはいない。

問題を解決するため、中国はまだロシア連合航空エンジン製造集団の製品を購入している。2015年初めまでに、ウファエンジン製造生産連合体は中国向けにAL-31Fエンジンを供給する契約の履行を完了し、一方「礼砲」ガスタービン製造科学生産センターは中国向けにAL-31FNアフターバーナー付きエンジンを輸送した。現在「礼砲」社はすでに中国向けに第2弾のこのエンジンを引き渡す契約を完成させ、中国向けに第3弾のAL-31FNを引き渡す契約を履行する準備を開始している。中国空軍主力戦闘機の殲ー10はこのエンジンを装備する。中国の新型殲ー10B戦闘機も同様にAL-31FNおよびその改良型エンジンを装備すると見られる。ロシア連合エンジン製造集団の元総裁マサロフは、かつて2014年12月に、同社所属企業は中国のために第4弾のAL-31FNエンジンの製造を開始する可能性がある、とした。

ロシアのエンジンメーカーはさらに中国との合同研究開発プロジェクトの実行可能性を研究しており、特に中ロはスホーイー35S戦闘機に装備される117Sエンジンを基礎にした協力プロジェクトを討論する可能性がある。

2014年11月、ロシア連合エンジン製造集団と中国航空技術輸出入総会社は珠海航空展でRD-93エンジンを合同で改良する協定を締結した。主要な内容はエンジンの推力を増加すること、関連の製品の中国向け供給を組織することである。2014年末までにロシア連合エンジン製造集団はすでに中航技とRD-93エンジンの販売、知的財産権の監督、使用期間の技術メンテナンス、および大修理とエンジン大修理の組織を援助する契約を締結した。このエンジンは主に中国とパキスタンが合同研究開発したFC-1「梟竜」/JF-17「雷電」戦闘機に装備される。推測によれば、中国第5世代最新型ステルス戦闘機である殲ー31もこのエンジンを装備している。

2005年にロシア国防輸出社と中国サイドはFC-1/JF-17戦闘機のために100台のRD-93エンジンを供給する基礎的な契約を締結した。この契約はすでに2010年に完成している。また契約はさらに枠外で400台のこの機種のエンジンを購入する選択項目を規定し、これに基づき双方は2014年に、2016年までに中国向けに100台のRD-93を供給する契約を達成した。

ロシア連合エンジン製造集団と中航商用飛行機エンジン社は、協力してエンジンを研究開発する願望を表明し、ロシアの将来旅客機MS-21のためにPD-14エンジンを研究開発した時に得た経験と技術方案を利用する可能性がある。中ロ企業はさらに積極的に、中国のC919機のためにCJ-1000エンジンを製造するプロジェクト方面の談判を回復した。その中にはロシアの会社がエンジンプロジェクトに対し技術審査を行う実行可能性の問題が含まれる。

だが、現在ロシアはまだ中国において作戦機の航空エンジンをライセンス生産する問題を考慮していない。中国もむしろそれぞれ一定の時間を隔ててロシアから各種の機種の航空エンジンを購入し、もって本国空軍の実戦機および輸出型実戦機に装備したがっている。

これと同時に中ロはさらに将来大型輸送ヘリを合同研究開発中である。今年5月「ロシアヘリ」株式会社と中航工業は枠組み協議を成立させ、このためこのプロジェクトの実践作業プロセスが始動した。双方はあらゆる構造設計方面の協力、および新型の大型ヘリ量産準備の問題を討論することになる。このヘリは「先進大型ヘリ」(AHL)と命名されたとされる。専門家の見積もりによれば、2040年までの、中国のこの新型ヘリに対する需要は200機あまりを超える可能性がある。AHLの計画上の離陸重量は38トン、キャビン内の最大商業搭載荷は10トン、外部吊り下げ最大搭載荷は15トンである。このヘリは猛暑の気候、高山およびいかなる気候条件の昼夜の使用にも適合し、各種各様の最も広範な任務執行に適合する。これには輸送、疎開、消防およびその他の任務が含まれる。このヘリの製造はロシアのミルー26ヘリプロジェクトで累積された科研成果を基礎に展開されることになる可能性がある。

現在「ロシアヘリ」社と中航工業はすでに初歩的にAHLヘリに対する技術的要求を確定しており、かつ継続してその外形の問題を協議している。AHLヘリ研究開発と生産の全体的契約は今年年末までに締結されると見られる。その動力装置にはPD-14ガスタービンを基礎にしたPD-12Vエンジンが使用される可能性がある。

「ロシアヘリ」株式会社は同時に中国市場向けに2種の最新型ヘリのセールスを開始し、すなわちKa-226T小型およびミルー38中型ヘリである。中国サイドのこの2機種のヘリ購入の前途の見通しは、それらが中国空域で使用する航行適性ライセンスを得られるか否かに関係がある。この前のある報道は、双方はすでにKa-226Tヘリの件につき談判を開始している、とした。ロシアの会社はさらに中国サイドが中国でミルー38ヘリを合同生産するよう提案する準備をしている。

2014年6月までのデータをを根拠にすると(その他のルートのデータはやや異なる可能性がある)、中国陸軍は全部で534機の中型軍用輸送ヘリを持ち、これには252機のロシア製ミルー17/ミルー171ヘリ、255機の国産直ー9ヘリ、および19機のS-70C2とSA342ヘリが含まれる。

全体的に言って、中ロのいろいろな用途の航空装備領域における協力はすでにテイクオフ段階にある。もし以前は単に軍用機領域の協力だけが討論されていたというならば、現在では民間用航空機領域でもすでに具体的な協力の措置が取られ始めている。双方はエンジン製造および航空殺傷兵器領域でも協力を継続している。現在の政治および経済情勢にかんがみれば、ロシアの中国の戦略協力は特殊な意義を持ち、中国が遠くない将来ロシア航空装備最大の販売市場の1つとなる可能性が排除されない。(編集翻訳:林海)


 中国の文章を読んでいるとエンジンの問題は解決されたみたいな印象を受けがちですが、実際はまだまだということのようです。スホーイー35用でもある117Sの改良型が殲ー20に使用される可能性はありそうですが、ロシアは戦略的にも構造設計などの分野で協力しても製造の肝となる重要部分は教えないのでは。
















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