コラムより転載:中国の航空機、空母その他関連小ネタその194

8月15日

 ぜんぜん内容の違う、ミグー29系艦載機に関する記事を2つ紹介します。

http://military.china.com/news2/569/20160812/23275363.html


ロシア空母、新型ミグ艦載機を受領 ミグの老社長、かつて自ら試験操縦

【グローバル軍事8月12日の報道】 「ロシア報」8月11日の報道によれば、「クズネツォフ海軍元帥」号空母が新たな戦闘機を受領した。これらの新型ミグー29KR艦載機は初めてその甲板上に着艦した。ミグ艦載機を生産するミグ飛行機製造集団は説明し、Rの文字はロシアを表す、とする。この略称は少し前に出現したものである。こうした艦載機では単座型ミグー29Kと複座型ミグー29KUB戦闘機が最も有名である。

新たな戦闘機は「クズネツォフ海軍元帥」号の航空兵連隊を補充することになり、時間の推移と共に、空母上の主戦飛行機であるスホーイー33に完全に取って代わることになるかもしれない。ミグー29KRはスホーイ系ファミリーに比べより近代化された飛行機で、空戦、対艦ミサイルの迎撃、地上および海上目標の攻撃が行え、ほとんどあらゆる航空爆弾とミサイル武器が搭載でき、これには重量1トン半のKAB-1500KR爆弾が含まれる。

ミグ艦載機はすでに何度も「クズネツォフ海軍元帥」号の甲板上で発着を実施している。ミグ飛行機製造集団の社長セルゲイ ケロテコフはミグー29KUB上で自らの艦載航空兵飛行員としての能力を検証さえした。彼は飛行機に対し満足を感じた。問題は、主客的および客観的原因により、ミグ艦載機の誕生が異常に困難だったことにある。決してあらゆる人が全てこの戦闘機がほとんど過酷なまでの要求に符合しているとは信じていない。だが事実は、この種の心配が思い過ごしだったことを証明している。飛行機は最終的に大成功を獲得した。

「クズネツォフ海軍元帥」号は現在遠洋航海を準備している。訓練を行うのは飛行員だけではなく、さらに艦上のあらゆる単位がある。8月中、下旬、この艦は第35船舶修理工場のドックで出発前の最後の準備を行うことになる。10月末、「クズネツォフ海軍元帥」号は地中海に入ることになると見られる。空母は疑いなく保護を得ることになる。

アメリカ空母に随行するのは通常1つの艦隊である。一方「クズネツォフ海軍元帥」号が安全で心配がないことを確保するためには、1隻の大型対潜艦で充分である。「セベロモルスク」号がこの類に属する。ロシアとアメリカの空母建造理念は異なる。アメリカは大洋の彼岸に建造する浮遊飛行場、ロシアが建設するのは正真正銘の巡洋艦で、もし独力でも自衛ができる。

海軍は準備結果を根拠に「クズネツォフ海軍元帥」号にどのくらいの数およびどういった種類の飛行機を搭載するかを最終決定することになる。現在空母上に着艦できるものにはミグー29K/KUB、スホーイー33、スホーイー25UTGがある。


http://military.china.com/news2/569/20160812/23274543.html


またロシアにはめられた? インドのミグー29K艦載機には致命的欠陥が存在

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「インド国産『ヴィクラント』号空母が2015年6月初めに第3回目に進水した後、時間はすでに1年あまり過ぎ去った。最近、またある新しい工程の進度を示す画像がインターネット上に出現した。画像だけから見ると、進展は大きくないようで、艦体右側に取り付けられた艦橋は依然空箱で、基本的にいかなる設備も装備されていない。」 でも少なくともある程度ステルス性を考慮したらしい未来的っぽい雰囲気の設計ですな。)

【グローバル軍事8月12日の報道】 インド空母に再度まずい情報が伝わった。アメリカの「安全保障業務ニュース」ウェブサイト10日の報道によれば、インド政府は報告し、インド海軍「ヴィックラマディヤ」号空母の主力戦闘機ミグー29Kは故障により頻繁に出勤率が極めて低い結果をもたらしている、と言明した。だがもしこのような困った状況に直面していても、一部のインド海軍当局者は依然ミグー29Kは「現有の最も良い選択」だと言明している。

報道は次のように言う。2004年および2010年の2回の発注を根拠に、インドはロシアから45機のミグー29K艦載機を購入し、価格は22億アメリカドルだった。それらは「ヴィックラマディヤ」号と建造中の国産空母「ヴィクラント」号に配備されることになる。

この報告の提供するデータによれば、2010年2月から今まで、設計の欠陥によりこうした戦闘機の40台のエンジンがいずれも正常に使用できない結果がもたらされた。報告は、「ミグー29K上に装備されるRD-33MKエンジンは一大進歩と考えられているが、その信頼性は疑うに値する。」と言明する。この戦闘機の実際の性能は予想に比べ21〜47%低くなったとされる。しかもこうした飛行機に存在する欠陥と問題は、それらの使用年限の減少をもたらし、したがってインド海軍の作戦能力に影響する。

この前さらにあるインド当局者は、今に至るも「ヴィクラント」号上のロシア航空設備はセットを完成していない、とした。もし計画通り2018年に試験航海を行っても、ミグー29Kが予定の出勤率に全く達しない状況下では戦闘力を形成することはできない。

インド軍の将官は、ミグー29Kは依然インド空母艦載戦闘機の最も良い選択だとの考えを堅持している。彼らは、2種の戦闘機、すなわちミグー29Kとスホーイー33だけが「ヴィックラマディヤ」号空母の甲板上で短距離スキージャンプ発進および制動着艦ができ、このためミグー29Kに代わるより良い選択はない、と言明する。こうした維持保護性と性能の欠陥問題の根源は、ロシア軍事工業総合体の比類のないほど劣った品質管理、および「過去25年の中でロシア工業がインド海軍に提供した悲惨で目も当てられないアフターサービスにある。」 インド元海軍参謀長のアチョンプラカシーはロシア軍事工業企業を非難して、ロシアはインドに別の選択がないことを知っており、しかも彼らはインドの政治家が永遠にこのため彼らに圧力をかけることはないだろうと信じているのだ、と語った。


 ロシア自ら使用しようとしている飛行機が箸にも棒にもかからないほど劣っているとは信じられませんし、今時インドに極端なモンキーモデルを売りつけているとも考えにくいですが、どういうことなんでしょうか。あまりなめたことをすればインドが国産空母にF-35を搭載すべくアメリカと交渉するということも全くあり得なくはないと思われますが。古い飛行機を無理して使っているからということもあるでしょうが、インド空軍の事故率は高いとされ、整備スタッフの技量に問題があるということも少なくとも一部はあるのかも。

8月16日

 ロシアの国際軍事競技関連です。

http://war.163.com/16/0814/10/BUE26V6800014OVF.html


国際軍事競技閉幕 中国は優勝1、準優勝18、3位2を獲得

中新社モスクワ8月13日電(記者 王修君) 現地時間13日、「2016年国際軍事競技」がモスクワ州で閉幕した。中国代表チームは1枚の金メダルを獲得し、将兵は普遍的にこの成績に対し満足を感じている。

ロシア国防省によって組織された「2016年国際軍事競技」は7月30日に開始され、8月13日に終わった。2週間の時間内、中国を含む19カ国、121の隊伍が「戦車両項目」(オフロードおよび射撃)、飛行機の標的射撃、航空降下、上陸など23種目をめぐり激烈な競争を行った。このうち、ロシアチームは最も人気の「戦車両項目」を含めて全部で20種目の金メダルを獲得し、カザフスタンが狙撃手および砲兵射撃の2枚の金メダルを獲得し、中国チームは「忠誠な友」軍用犬競技の1枚の金メダルを獲得した。

中国チームが獲得した金メダルは多くないが、競技に参加した中国の将兵は普遍的にこの成績に対し満足を感じている。

中央軍事委員会訓練局訓練指導所の所長である蔡躍東は当日中新社記者に対し次のように言った。中国チームは大多数の種目の中で第2位の成績を取得し、第1位に比べ差異は大きくなく、第3位、4位との落差は非常に多かった。しかも中国チームは総合評価種目の競技の中で少なからぬ単一項目第1位を獲得した。「今年の中国の成績は普遍的に去年よりも優れ、全体成績には非常に大きな進歩があった」。

また蔡躍東は、中国軍が競技の中で発揚した勇敢に戦い、あえてハードに戦い、あえて第1位を争う精神の風貌も人を満足させた、と考える。

ある「工程方程式」工程種目競技に参加した中国工程兵は記者に、工程種目競技の中で、中国チームは優勝を獲得できなかったが、中国チームがロシアに来た後の訓練時間が短く、競技に使用する装備に差異があったなどの問題を考慮すれば、自分とチームメイトは取得したこの成績に対し満足を感じる、と教えた。

中国サイドの将兵のパフォーマンスはロシアサイドの賞賛も獲得した。今回の競技の総審判長であるウェリヤソフは中新社記者に、中国軍人は競技場で力を振り絞って戦い、「最も良い一面を見せた」と教えた。

事実、中国軍人は競技成績以外の収穫をより重視している。

蔡躍東は次のように語る。「2016国際軍事競技」の背景設置、ルール制定、武器装備の要求などは全て実戦に近い。中国軍は競技を通じ、ロシア軍の作戦思想を理解しただけでなく、しかもロシアサイドの設計した競技プロセスやルールの学習、研究を通じ、自身がロシア式武器を使用する時のいくつかの妥当でない習慣を正し、したがって中国軍の訓練水準を向上させた。

蔡躍東は次のように考える。国外の競技に参加する回数の増加と共に、中国軍人の心的態度も不断に調整され、どんどん成熟するのが目立っている。また、世界の軍事競技に参加することにより、中国は一定数の外国語、組織、審判や訓練方面の人材を養成した。このことは中国が将来「国際軍事競技」のいくつかの種目を挙行することに対し非常に大きな助けになる。

2015年にロシアは初の国際軍事競技を行い、17カ国から来た57の隊伍が14種目の勝負に参加した。今年の競技は参加隊伍が増加しただけでなく、さらに初めて競技場所をカザフスタン国内に拡張展開した。

「2016国際軍事競技」競技ニュースセンターが当日発表した情報によれば、全部で7万名の軍人が競技および競技に関連する準備活動に参加した。


http://tuku.military.china.com/military/html/2016-08-13/237482_2773560.htm


戦車両項目決勝戦:中国の96B、転輪が外れ車両交換 惜しくも第2位を獲得

8月13日夜、ロシアで行われた戦車両項目決勝戦の中で、中国チームの96Bは第2位を獲得した。

96Bの全過程のパフォーマンスは非常に目を引き、3つの車両グループの射撃成績は優秀だった。すなわち、第1車両グループはRPG標的に3発全部命中、戦車標的に3発中2発命中、高射機関銃標的2発中1発命中だった。第2車両グループはRPG標的に全部命中、戦車標的に3発中2発命中、高射機関銃標的に全部命中だった。第3車両グループは高射機関銃標的で1つミスがあったのを除き、その他の標的に全部命中した!

だが第2車両グループがまもなく終点に到達するという時、解放軍の96B戦車109号車は水の入った穴に入るのが激しすぎたからかと疑われるが、戦車の左側の転輪1個が故障して脱落する結果をもたらした。臨時に109号車を交換するのにいくらかの時間をロスした。素早く競技用車を交換したものの、中国チームは第2車両グループの競技終了時、やはりロシアチームに58秒だけ立ち後れていた。

最後の車両グループの勝負の中、96B戦車103号車は109号車故障ゆえに心的態度に決して影響することはなく、各項目の射撃種目の中で目を奪う実力を発揮した。このことは96B戦車の火力コントロールシステムが非常に優秀であることも証明した。転輪の故障問題に関しては、やはり競技参加チーム帰国後を待って、軍事工業部門が戦車に対する詳細な検査測定をした後でさらに論を定める必要がある。

最終的に、中国の96Bは総所用時間36分20秒をもって銀メダルを獲得し、ロシアチームは第3車両グループが射撃を全部命中させて第1位を獲得した。

中国チームが競技を終えた後、会場全体のロシアの観衆も身を起こして解放軍のために拍手し歓呼した。これは解放軍の実力に対する肯定であり、中国戦車に対する賞賛でもあった。中国戦車は競技の中でそのずば抜けた性能をも証明した。我々は各国の戦車が随時ぶつかる可能性が必ずあるだろう突発的故障ゆえにあらゆる96Bを否定してはならない。昨日の競技の中で、ロシア軍のT-72戦車にも油漏れの故障が出現したのではなかったか。このためさらに皆に理性的に競技を見てもらいたい。司会者が言ったようにである。「全競技を見終わった皆さん、もし〜」


 最後はスラングを含む砕けた話し言葉なので全く意味が分かりません。ロシアが多くの種目で金メダルを獲得し、またカザフスタンが金メダルを取得した2種目はいずれも自国で開催した種目で、相変わらずホームタウンデシジョンが極端だったことが伺えます。その中で多くの2位を獲得したなら中国軍の実力が示されたと言っても間違いではないでしょう。転輪の脱落に関してもこれだけでは確かに何とも言えないですね。

8月17日

 「THAAD」韓国配備関連です。

http://war.163.com/16/0814/09/BUE0AMCS00014OVF.html


韓国の千名あまりの与党党員、「THAAD」問題が原因で離党申請

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「韓国民衆がアメリカ大使館前で集会、デモし、米軍の『THAAD』配備に抗議」)

新華社ソウル8月12日電(記者 姚h琳) 韓国野党第一党の共同民主党は連日来、韓国政府の「THAAD」配備問題の上での固執した立場に対し批判を行い、政府が「THAAD」配備問題を考慮し直すことを要求している。

共同民主党党首選挙中の金相坤は11日YTNテレビ局のインタビューを受けた時、「THAAD」配備問題の上で、政府がもし終始現在のように固執、専制で、国民との意志疎通を拒絶するならば、国民の大規模な抵抗を招来するだろう、とした。

「THAAD」配備に反対意見を持つ6名の共同民主党議員は8月8日から10日に中国を訪問し、中国サイドの「THAAD」韓国入り関連問題に対する立場を理解し、かつ韓国・中国関係につき意見交換した。こうした議員の訪中前、韓国大統領朴槿恵は公開の場で彼らを批判し、彼らは国益を重んじるべきであって、この時に訪中すべきではない、とした。与党新国家党スポークスマンはこうした議員の中国行きは「売国と変わらない」とさえ称した。

金相坤はこれに対し回答し、朴槿恵がこのようにこうした訪中する議員のなす努力を批判し誹謗するのは、大統領のあるべき姿勢ではない、と語った。「THAAD」は単に国際関係に関わるだけでなく、しかもさらに経済、軍事、安全保障の問題に関係し、総合的に考慮すべきである。彼は「THAAD」配備の問題を考慮し直すべきだと考える。

また韓国メディアの報道によれば、共同民主党院内代表の禹相虎は先日議会で朴槿恵の訪中議員に対する批判の言論につき謝罪するよう要求した。共同民主党元党首の文在寅も社交メディア上で、政府が国益のために努力する議員を非難したことは人の心を寒からしめる、とした。

韓国政府の「THAAD」配備の決定は韓国国内で強烈な反撃に遭っている。韓国の多くの民衆は、政府の「THAAD」配備関連の決策は軽率すぎ、民意を聞き取った後調整を加えるべきである、と考えている。共同民主党の他、韓国野党第二党の国民の党もこの決定に反対している。同党の院内代表である朴智元は、「THAAD」配備は韓国に対しいかなるメリットもなく、さらには朝鮮半島の安定に無益である、とする。与党新国家党内部にも疑問の声が少なくない。韓国メディアの報道によれば、「THAAD」配備が計画される地域の4,000名あまりの新国家党党員の中ですでに1,000名あまりが離党申請書を提出済みで、「民意無視」の与党とはっきり線を引くことを誓っている。


 対立が深まっているようですが私は決定が覆ることはないだろうと思います。

 オーストラリアが中ロの演習を偵察するとしていることに関する記事です。

http://military.china.com/important/11132797/20160808/23240540.html


中ロ軍事演習はいかにアメリカ・オーストラリアの監視に対応するか? 専門家:レーダーをONにするのを発見されてはならない

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『海上連合-2013』中ロ合同軍事演習の中国サイドの演習参加艦艇の艦隊」)

人民ネット北京8月8日電(記者 黄子娟) 外国メディアの報道によれば、オーストラリアは軍事力量を動員し、9月に南海で行われる中ロ海上合同演習に対し偵察監視を行う。軍事専門家の曹衛東は、中央テレビ「今日のアジア」のインタビューを受けた時、我々は当然できる限り電磁スペクトルの暴露を減少させ、例えば火力コントロールレーダーをONにする時機および方向などの暴露を避けるべきである、とした。また、さらに「偽を示し真を隠す」を達成し、真の核心情報を隠蔽する必要がある。

「オーストラリアニュースネット」の報道によれば、オーストラリアは軍事力量を動員し、9月に南海で行われる中ロ海上合同演習に対し偵察監視を行う。「シドニーモーニングヘラルド」の少し前の報道によれば、オーストラリアは南海における中ロに対する偵察監視を、米軍と共同で実施するはずである。あるオーストラリア国防省の消息筋の人物は、オーストラリアが中ロを監視する最も簡単な方式は演習区域に向けP-3C海上哨戒機を派遣することで、1隻のコリンズ級通常潜水艦を出動させることも選択肢の1つである、と明らかにした。この消息筋の人物は同時に、オーストラリアサイドは水上艦艇を出動させない可能性があり、駆逐艦などの水上艦艇を出動させる可能性がよりあるのはアメリカ海軍である、とした。

今年7月の定例記者会見で中国国防部は、中ロ両国海軍は9月に南海の関連海空域でコードネーム「海上連合-2016」の合同軍事演習を行う、と言明した。これは両軍の定例性の演習で、主旨は中ロの全面戦略協力パートナーシップを強固にし発展させ、両軍の実務的友好協力を深化させ、両国海軍が共同で海上の安全の脅威に対応する能力を増強することにあり、演習はいかなる第三者に照準を合わせたものでもない。ロシア海軍作戦訓練局の局長ヴィクター ケチェマゾフ海軍上将はこの前ロシアニュース社に向け、ロシアサイドは少なくとも4隻の艦艇を派遣して今回の演習に参加し、中国サイドの演習参加艦艇はより多いだろう、とした。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「資料画像:『海上連合-2013』中ロ海上合同演習中、中国海軍演習参加軍艦が対潜ロケット爆雷を発射して水上目標を打撃する。」です。)

明白に第三者に照準を合わせていない演習を、アメリカ・オーストラリア軍は何故密接に追跡監視しようとするのだろうか? 「シドニーモーニングヘラルド」は1つの牽強付会な説明をした。これは中ロという2つの軍事大国の貴重な情報を獲得する絶好の機会であり、アメリカ・オーストラリアの戦闘艦や飛行機は中ロに近づきすぎる必要なくレーダーおよび電子信号などの情報を獲得できる可能性がある、と。

アメリカとオーストラリアは一体演習の偵察行動の中からどんな情報を獲得したがっているのか? 曹衛東は次のように言う。1つ目は演習の規模で、中ロ双方の出動兵力状況の関連情報を獲得する。2つ目は装備の類型で、主に新型装備に焦点が当てられるはずである。3つ目は演習の科目の情報を獲得する。

中国の対抗措置に言及して曹衛東は次のように考えた。中ロ両軍が軍事演習を行う時、あちらサイドは付近で偵察を実施し、この種の状況下では、このため我々はできる限り電磁スペクトルの暴露を減少させるべきで、例えば相手方によって火力コントロールレーダーをONにしたのを発見されてはならない。また、さらに「偽を示し真を隠す」で、相手方に偽物を見せ、真の核心情報は隠蔽する必要がある。また、我が方の艦艇と飛行機も演習海域と空域に対し警戒と保護を行うだろう。

(頑住吉注:3ページ目)中ロ両国が手を携えての協力は大勢の赴くところであり、世界の平和と安定に対しポジティブな作用がある


 「明白に第三者に照準を合わせていない演習」って明らかに建前ですしこういう場合の情報収集は当然でしょう。

8月18日

 ロシアの「国際軍事競技」関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20160816/23298773.html


国際軍事競技での中国の成績は抜群 あるいは次回いくつかの種目を引き受けるか

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国を含む19カ国、121の隊伍が『戦車両項目』など23種目をめぐって激烈な競争を行った」)

新華社モスクワ8月14日電 特別インタビュー:順位は同じ、収穫はより大きい 「2016国際軍事競技」中国代表チーム役員の蔡躍東に聞く

新華社記者 吉黎


「2016国際軍事競技」は現地時間13日夜モスクワ郊外のアラビノ軍事基地で幕を下ろし、中国代表団は1種目の第1位、18種目の第2位、2種目の第3位というずば抜けた成績を取得し、総合順位は第2位だった。

中央軍事委員会訓練局訓練指導所の所長である蔡躍東は、順位の上から見れば、中国代表団は去年同様第2位だが、今年の第2位はより多くの成績、尊重、栄誉を内面に包含しており、単純な勝ち負け比べではない、とした。

蔡躍東は当日新華社記者のインタビューを受けた時に次のように説明した。去年の競技の中では、中国は18種目の中の12のイベントに参加した。一方今年中国代表団は全面競技参加ということができ、23種目のうち21種目に参加し、ロシアを除き、中国は競技参加種目最多の国で、競技参加種目は陸海空主要軍兵種および主要専業をカバーした。

蔡躍東は、この種の全面協力の姿勢は中国軍が積極的に外に出て行く戦略の自信を体現しており、過去の「あえて出て行かない」から現在の「積極的に出て行く」までで、さらに将来はさらに来ることを招待するだろうし、中国軍を対外交流と協力の道の上でどんどん深入りさせ、効果もどんどん顕著になる、と考える。彼はさらに、双方は来年のこのイベントの開催地点につき協議を行っているところで、中国サイドはいくつかの競技種目を引き受ける意志がある、と明らかにした。

蔡躍東は語る。競技成績から見て、中国は初めてある種目の団体第1位を手にし、これは画期的である。競技過程から見て、中ロには非常に多くの方面で実力に優劣がなく、中国代表団が相手に圧力を倍にも感じさせる状況がしばしば出現した。ロシアチームがあらゆる優位を占め尽くす中、中国軍人は客としての場で作戦し、勇ましく戦い、実力を見せ、各国競技参加選手の尊敬を勝ち取った。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「スヴォロフ突撃第3日目の競技」です。)

蔡躍東は、ロシアサイドの人員との接触の中で、中国の実力の進歩は相手方に驚愕を感じさせ、ある人は競技場は中国ゆえに素晴らしかったとさえした。「彼らは内心から我々に敬服し、第2位は同様に第1位の栄誉を享受する」と蔡躍東は誇らしげに語った。

だが蔡躍東は次のようにも率直に言った。ロシア軍との接触の中で中国軍にはやはり非常に多くの弱点があると感じるに至った。単に平和な環境の下での中国軍について言えば、このような実戦的な練兵の場なしではダメである。ロシア軍は実戦経験豊富な部隊であり、我々のロシア軍に対する理解が深入りするにつれ、ロシアサイドの非常に多くの科目の設計、ルールの設計が実戦の角度から出発して非常に有意義であると感じ、我々に対し非常に多くの啓発がある。

蔡躍東は言う。過去我々は自ら門戸を閉ざして練兵していたが、今国から出て世界の舞台に上がっている。開始時の不適応、どうしてよいのか分からない状態から今のどんどん成熟し、自信をつけるまで、実際上これは我々の隊伍の鍛錬、優良な作風の養成、新たなイメージを見せる過程である。我々はどんどん多くの経験を積み、どんどん多くの人材を養成および備蓄しており、収穫はすこぶる豊富である。

(頑住吉注:資料画像:「戦車両項目」競技現場)


 今年は去年に比べ何故か個々の競技の詳細な説明の記事が非常に少なかったです。去年はロシア軍を有利にする操作があったと指摘する内容も目立ちましたが今年はそれもほとんどなかったですし。今後中国で一部種目を開催することになるのかもしれませんが、ロシアで行った競技はロシアが基本的に全て優勝、カザフスタンで行われた2つの競技はいずれもカザフスタンが優勝しており、仮に中国で開催された競技で中国が優勝しても、果たして開催国チームに対する贔屓がなくなって真の実力が示されたのか、今度は中国が自国チーム有利になるよう操作したのか判別が難しいでしょうね。

8月19日

 台湾関連です。

http://war.163.com/16/0812/09/BU8P5UF700014OVF.html


ロシア:台湾が新型潜水艦を研究開発するのをアメリカが助ける? 完成品はあるいは非常に高価かつ凡庸か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:台湾海軍の海竜級潜水艦(画像はネットから)」)

【グローバル軍事8月12日の報道】 新たに成立した台湾潜水艦開発センターは相当短時間内に通常動力潜水艦の建造方案を提出することになり、費やされる資金は9,500万アメリカドルという計画である。ロシアの軍事専門家であるワシーリ コーシンは8月11日衛星ネットのために書いた評論の文章の中で、アメリカはこの新式武器建造方面で台湾地域に向け広範な援助を提供すると見られ、アメリカの軍事的利益という角度から出発し、このことは彼らに対し一定の意義がある、と指摘した。

潜水艦は台湾が有力に中国大陸のあり得る対台湾軍事行動を抑止するのを助けることのできる数少ない武器の1つである。台湾に潜水艦作戦艦隊が出現することは、アメリカのためにあり得る危機に対し反応する追加の時間をあらかじめ留保し、軍事力を発揮しその他の方向に展開する活動の助けになることができる。

アメリカは原潜の研究開発方面で世界の前列に位置し、理論的に言って彼らはディーゼル・電池動力潜水艦を生産、製造するワンセットの技術をほとんど持っている。例えば、大部分の原潜の電子システム、水中音響システム、武器コントロールシステムはディーゼル・電池潜水艦にも用いることができる。しかし、某いくつかの原因から、アメリカはこうした極端にデリケートな技術を台湾に移転することに同意しない。あるいはアメリカ人は性能がやや劣る簡略化バージョンのシステムを移転することを選択するかもしれず、このことも台湾の潜水艦の性能に影響するだろう。

通常潜水艦特有のシステムに関してはずっと複雑だろう。例えば、中国大陸の新世代通常潜水艦にはAIPシステム(非空気依存推進装置)が装備されており、日本の新型潜水艦上にも同類のシステムが装備されている。一方アメリカにはこの種のユニットを生産した経験がない。

当然、潜水艦の研究開発はロシアの新型潜水艦がより強力な電池を用いて代替したことを真似ることができ、アメリカの原潜にも自主研究開発の電池がある。だがこうした電池は通常潜水艦の電池に比べ小さくかつ荒削りで、何故なら少数の緊急状況下でのみやっと使用できるからである。原潜も予備ディーゼル発電器を使用し、台湾のディーゼル・電池潜水艦のディーゼル発電装置となり得るかもしれない。だがこれと同時に、この種の装置が近代化の前線水準に符合するか否かは分からない。

最後に、まだいくつかの組織設計に関連する問題があり、この方面ではさらにアメリカ人と台湾人の経験不足の影響を受けるだろうが、単独で外国の専門家を招くことは一部の問題を解決することができる。

こうであっても、アメリカが台湾向けに水中音響や騒音低下方面の先進技術を移転したがらないことも大いにあり得ることである。さらに通常潜水艦の動力システム製造の上での経験の欠乏が加わり、あるいは台湾が最終的に価格が非常に高いが性能は凡庸な潜水艦を完成させる結果をもたらすかもしれない。


 日本も援助したいところですが大陸の反発もあるでしょうし技術が最終的に大陸の手に落ちる可能性も否定できず、難しいところです。次は戦車関連です。

 ロシアの無人機関連です。

http://military.china.com/news2/569/20160815/23292139.html


ロシア版「リーパー」! ロシア、「アルタイル」大型無人機を試験飛行

参考情報ネット8月15日の報道 外国メディアは、ロシア軍事工業の消息筋の人物が、ロシア製「アルタイル」大型無人機の試験飛行作業はすでに開始されていると明らかにした、とする。

インターファックス通信社8月13日の報道によれば、この消息筋の人物は、新型の大型無人機はすでに7月中旬リャザンで飛び、続いてこの飛行機は多くの試験飛行科目を通過することになる、とした。

彼は、この無人機は国防省が2011年末にリャザンの「シモノフ設計局」科研生産連合株式会社にした発注を根拠に研究開発されたものだ、とした。

彼は、この無人機は離陸重量が約5トンで、中高度長航続時間無人機に属す、と語る。この飛行機は上翼単葉+V字型垂直尾翼構造で、全幅約28.5m、全長11.6mである。

無人機の機体は連合飛行機製造社によりリャザンのある工場で製造され、2台のライヘーリン航空エンジン社のディーゼル動力プロペラエンジンを配備する。

ロシアの無人機専門家であるダンニース フェイドゥジノフ は、「アルタイル」無人機はアメリカの「リーパー」無人機のロシアバージョンに違いない、と語る。

彼は「この2種の無人機はサイズが似ていて、同一クラスに属し、このことは人に、『アルタイル』は偵察観測能力を持つだけでなく、さらに攻撃任務が執行できる、と推測する理由を持たせる。」と語る。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:ロシア製『アルタイル』大型無人機」)


 無人機領域で大きく出遅れた感のあるロシアですが追いつくべく努力しているようです。ないわけではないですけど航空用ディーゼルエンジンというのは珍しいですね。V字型垂直尾翼はステルス性を考慮しているのかと思いますが、その他の部分はステルス性とは無縁な感じで、どうも先入観のせいかこなれていないデザインに感じるんですが。

8月20日

 「THAAD」韓国配備関連です。

http://military.china.com/news2/569/20160818/23321558.html


韓国国防長官:もし北朝鮮が核およびミサイルを捨てたらTHAADは配備しないだろう

17日、韓国国防長官の韓民求は慶尚北道星州郡に赴き、現地の『THAAD反対闘争委員会』メンバーと懇談会を行い、現地住民の意見を傾聴し、同時に彼らに向け星州郡がTHAAD配備地点に確定された過程を説明した。だが、懇談会は最終的に物別れに終わった。

韓国の紐西斯通信社の報道によれば、17日午後2時から、懇談会は非公開会議の形式をもって進行し、対外的には公開されていない。韓民求は低姿勢で、「この前国防省がTHAAD配備地を発表する前、星州住民に向け十分な説明が行えなかったし、あなたたちの諒解を得る努力もできておらず、これに対し私は丁重に謝罪する。」と態度表明した。続けて彼は説明し、北朝鮮から来る脅威は日増しに厳しくなり、THAADシステム配備決定は国家と国民の安全を防衛することから出た自衛措置である、とした。「ある一点は非常に明確で、もし北朝鮮が核およびミサイルを捨てたら、韓国はTHAADシステムを配備しないだろう。」 彼は星州住民が政府および彼本人の「切迫した家を保ち国を守る苦衷」を多く理解するよう呼びかけた。

韓国のNews1ニュースウェブサイトは、韓民求は20分間の時間を用いて「THAAD反対闘争委員会」に向け星州郡がTHAAD配備地に選ばれた過程を説明し、かつ相手方に関連の背景資料を提供した、とする。だが、「THAAD反対闘争委員会」は資料を見た後直ちに強烈な疑問を提出し、資料に含まれる内容は極めて内容が浅く、国防省がより詳細な「シミュレーション結果」を提供するよう再三要求した。星州郡がTHAAD配備地に確定された後、現地住民はすぐ政府に詳細な決策過程およびシミュレーションに関する資料を要求したとされる。

韓国MBNテレビ局は、全懇談会は2時間近く持続し、星州郡と国防省の主張は対立を形成し、特にTHAADの「その他の配備選択候補地」に関する討論では、星州郡内部の意見にも食い違いが出現した、とする。韓国の「国民日報」の報道によれば、懇談会で、ある人は郡内のその他の配備選択候補地の方案に言及し、その他の委員の強烈な反駁に遭い、ある人は直ちに退場し、もって抗議の意を示し、その後懇談会はもはやいかなる進展も取得しなかった。「THAAD反対闘争委員会」関係者は、自分たちの要求は、「星州郡へのTHAAD配備決定を撤回し、かつ原点に回帰して配備問題を改めて考慮すること」だと明らかにした。だが韓民求は、もし郡内の意見が一致したら、政府は星州の別のところにTHAADシステムを配備することを考慮することになる、とした。

「韓民族ニュース」は、時33日を隔て再度星州を訪問した韓民求だが、彼を迎えたのは200名あまりの手に「国家安全保障の維持権を売り渡し、売家売国しアメリカの属国となる」「農民が闘士となることを迫ることができる韓国政府は本当に有能だ」「THAADに代替する方案を探し出そうとする? 朴槿恵弾劾」「君たちは一体大韓民国国防省か、それともアメリカ合衆国国防省か?」などのプラカードを掲げた現地住民だった。

韓民求は懇談会を終えた後、非常に苦労して郡政府の門前を埋めた民衆を突っ切って星州を離れた。その過程で、憤怒した現地住民は強烈な抗議を表明し、さらに一部の民衆は彼に対し水をかけた。ある韓国メディアは、韓民求は先月15日かつて国務省総理に随伴して星州郡を訪れ、当時星州郡民は「鶏卵を投げる」「ペットボトルを投げる」などの方式をもって彼らを出迎えた、とする。【グローバル時報駐韓国特約記者 済冬 本報特約記者 恵真】


 ヒステリックになって論理的な話し合いができなくなるのは相手が日本人の場合だけじゃないんですね。

 ロシアの次世代原潜関連です。

http://war.163.com/16/0818/08/BUO6L61D00014OVF.html


ロシア、第5世代潜水艦「ハスキー」を研究開発:極超音速ミサイルを装備

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ロシアのヤーセン級原潜(資料画像)」)

参考情報ネット8月18日の報道 外国メディアは、ロシアの孔雀石設計局社長のウラジミール ドロフェイイェフは、ロシアは2020年以降第5世代潜水艦を完成させることが有望で、同社はすでにロシア国防省と関連の研究開発契約を締結したと言明した、とする。

ロシアの「新情報報」ウェブサイト8月16日の報道は、ドロフェイイェフはメディアに、「第5世代多機能原潜の研究開発作業は現在すでに開始されており、これは885/885Mヤーセン級原潜に取って代わることになる。」と教えた。ヤーセン級原潜の優勢は各種武器を搭載し、したがって有効に核戦略抑止でない任務を執行できるところにある。新たな潜水艦もこの特徴を持ち、かつより完備されるだろう。

2013年には早くも、ロシアはもう新世代原潜の問題を討論し始めていた。ルビー中央設計局社長のイゴール ウェイニットは当時ロシア潜水艦部隊記念の日の前日に、同社はすでに第5世代原潜および通常潜水艦の設計に着手している、と言明した。1年後、当時海軍総司令の任にあったヴィクター チャーコフ上将は、サンクトペテルブルグの孔雀石設計局は重任を委ねられ、新たな潜水艦の開発に従事する、と正式に態度表明した。

ロシア海軍の二大トップ設計局はすぐに新たな潜水艦に対する開発構想を提出したが、彼らのパラメータに対する見方はこのようにかけはなれており、唯一吻合するのは新潜水艦が旧潜水艦に比べ騒音を低下させる必要があることだけである。ひとたびこうなると、いかなる戦術技術性能上ある程度の向上があった潜水艦も、全て第5世代の名を冠され得る。

この春、人々は新潜水艦が「ハスキー」と命名されることを知った。その切り札は「ジルコン」極超音速ミサイルで、その設計上の飛行速度はマッハ6にも達し、射程は400kmに達し得る。「ハスキー」はさらにそれ専用に研究開発された新型弾道ミサイルを搭載することになる。軍はその他のディテールに対してはひた隠しにしている。


 潜水艦にとって静かなことは極めて大事ですがより静かになっただけで次の世代とは言い難いでしょう。どんなものになるんですかね。

8月21日

 科学知識ないんでそもそもどういう話なのかよく分かってないんですけど。

http://military.china.com/important/11132797/20160818/23317817.html


中国の量子通信、信頼できないと批判される:ひとたび妨害に遭えばすぐ飾り物に

【グローバルネット軍事報道】 8月16日早朝、世界初の量子科学実験衛星「墨子」号が成功裏に打ち上げられ、中国は世界で初めて衛星と地上の間の量子通信を実現できることになる(頑住吉注:全然どうでもいいですけど墨子というのは博愛や平和主義を説いた人です)。だが量子通信をめぐる論争は決して中断することはなく、ネット上ではすぐさまいくつかの量子通信に疑問を呈する言い方が出現した。中国科学技術大学合肥微尺度物質科学国家実験室副研究員の袁嵐峰は17日「グローバル時報」のインタビューを受けた時、量子通信は疑問の中で壮大に発展しつつあるが、技術的性質に対する疑いは量子通信の戦略方向の発展を阻止することはできない、とした。

量子の複製不可の特性は、量子通信の安全性の根本的ソースである。盗聴者がもし量子信号をキャッチしたければ、それに対し測量する必要があるが、このことはシークレットキー情報を持つ量子の状態を破壊し、したがって発見される。この理論により、この種の盗聴できず複製できない情報伝達方式は、情報伝達の絶対的安全を保証できる。これは唯一の物理の上から情報の安全を保証する方式で、過去の計算の複雑性を基礎にした伝統的なパスワード通信に比べずっとクレバーである。

だがある人は、「つけ入る隙がないにように見える量子通信方式は、実際には情報の安定性の犠牲をもって代価とするのだ」と疑問を呈する。何故ならひとたび敵サイドのいかなる形式の侵入行為が存在していても、それが盗聴でも、複製でも、妨害でも、安定した量子通信はいずれにしても実現できなくなるからである。「この意味から言って、量子通信は敵サイドが存在しさえすればすぐ役に立たなくなると言え、このようなシステムは、最終的にやはり飾り物に身を落とすしかない。」

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「潘建偉院士、実用化された量子通信製品が遠距離秘密保持通信を行うのをデモンストレーション。新華社発」です。)

袁嵐峰は次のように言う。量子通信の過程で、量子が測量された時状態の突然の変化が発生し、通信双方はひとたび状態に変化があったのに気づけばすぐ通信を停止するだろう。このため盗聴は確かに通信を妨害するだろう。だがこれは決して量子通信が有用でないと言うのと等しくない。彼は次のように考える。まずこの種の敵対的妨害は1回的性質のものである。次に、安全だが妨害される可能性がある量子通信の比較対象は、スムーズだが秘密漏洩の可能性がある伝統的通信であるべきだ。通信が阻害され断たれるのに比べ、秘密漏洩はよりあってはならないことである。特に安全性の要素が一切を圧倒する特殊な需要の中では、量子通信の地位は取って代わり難い。さらに、量子計算機が実用化された時、伝統的通信は完全に秘密のないものに変わるだろう。その時になれば、もし量子通信手段がないと、中国には選択肢がなくなることになるだろう。

「このため、多少の技術的性質の問題があろうとも、量子通信は国家の戦略方向として、大きな力を入れて発展させていくべきである。これは80%と90%の差であって、0と1との差ではない。量子通信の技術的性質の問題は発展の中で不断に改良できるが、その前提はきっとそれをやっていくことで、やらないではきっとダメなのである。」

量子通信に関してはこれまでずっと各種各様の反対の声や視点が存在し、量子通信や量子計算、すなわち全量子情報学科を全て偽科学視する人さえいる。袁嵐峰は「グローバル時報」記者に対し次のように教えた。「『自然』、『科学』、『物理評論速報』などのトップクラスの学術定期刊行物を見てみれば、全世界の非常に多くの科学者がこぞって量子通信や量子計算方面の研究に従事していることに気づくだろう。これは近年来の科学界の重点的発展領域である。こうしたプロジェクトは何度も年度十大科学突破などに入選し、国際的公認を得ている。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「5月25日、中科院量子情報・量子科学前線卓越創新センター内の量子模擬実験室で、作業人員が超冷原子光晶格プラットフォームのレーザーサーボシステムをテストしている。このプラットフォームは冷原子の量子状態を人工的に操縦し、したがっていくつかの操縦し難い、複雑な物理システムのメカニズムをシミュレーションできる。」です。)

「量子情報の研究者は決して閉ざされた団体ではなく、正反対に彼らは量子情報に対する疑義を歓迎し、不断にあらゆるあり得る手落ちを探求し、さらに補う方法を探す。」 袁嵐峰は例を挙げて次のように語った。1984年に提出されたBB84量子パスワード協議が安全であるか否か、ずっと疑う人がいた。1999年になってやっと安全性の証明が完成し、文章が「科学」上に発表された。これは1つのマイルストーン的な仕事だった。後に大部分の手落ちは測量装置由来だということが発見され、このためまた安全性が測量装置と無関係な量子シークレットキー分発技術が発明された。この新技術は2013年全世界物理学十大進展および2014年中国十大科学技術進展の1つと評価された。袁嵐峰は、「まさにこの種の不断の疑問の声と改良の中でこそ、全学科は不断に進歩する。これは科学研究の通例である。」とする。【グローバル時報記者 倪浩】

(頑住吉注:4ページ目)2016年8月16日1時40分、我が国は酒泉衛星発射センターで長征二号丁運搬ロケットを用いて成功裏に世界初の量子科学実験衛星(略称「量子衛星」)を発射した。


 まだどういう方向に進むかはっきりしない分野のようですが、戦略的に重要な役割を果たす、この技術を持たないと大きな不利になるという可能性もあるということなんでしょうか。















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