コラムより転載:中国の航空機、空母その他関連小ネタその301

11月11日

 これも「珠海航空展」の展示品関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/china/2018-11-06/doc-ihmutuea7527105.shtml


中国初の無人ミサイル艇が明るみに 4発のミサイルを搭載し310海里巡航できる

中国科学技術ネット・科学技術日報広東省珠海11月6日電(記者 竜躍梅 通信員 ファンウェンティン) 11月6日、世界最大の軍事技術展示会の1つ、期間6日の珠海航空展が正式に開幕した。雲洲は広東省の軍民融合企業の優秀な代表として招待を受けて展示に参加し、今回多種の最新のヘビー級無人艇製品が展示に参加し、外界に向け雲洲の世界に先んじた技術的実力および最新の軍民融合の成果を展示する。注意に値するのは、展示会で雲洲が成功裏にミサイル飛行試験を行ったばかりの偵察・打撃一体ミサイル無人艇「瞭望者II」を初めて公開展示することで、これは中国初のミサイル無人艇で、全世界で第2の成功裏にミサイルを発射した無人艇でもあり、国内のミサイル無人艇というこの技術の空白を埋め、重要な戦略的意義を持ち、今回の航空展の新たなハイライトとなる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「雲洲の「瞭望者II」偵察・打撃一体ミサイル無人艇が海上を高速自主走行する」)

雲洲は中国の無人船艇業界の開拓者および軍民融合の優秀な模範で、自主研究開発、核心技術の累積、製品の成熟度から産業応用方面までずっと世界でのリードを保持し、技術の優勢と先発の優勢を持つ(頑住吉注:中国には「後発の優勢」があるという記述は散々出てきましたがこの言葉は初めてのような気がしますね)。今回は中国初のミサイル無人艇をメインとする8種の無人艇製品を携えて展示に参加し、雲洲の無人船艇領域における新技術と新たな成就を充分に展示している。

雲洲が集中して明るみに出した8種の無人艇製品のうち、最もヘビー級なものには最も新しく研究開発に成功した「瞭望者II」偵察・打撃一体無人艇が属し、この艇は少し前に初のミサイル試射を成功裏に行いかつ標的の中心に命中させたばかりで、今回珠海航空展ではまだ初めての公開お目見えに属し、中国初の偵察・打撃一体無人艇でもあるし、イスラエルの「海上騎士」(頑住吉注:「シーナイト」でしょうか、検索しても分かりませんでした)ミサイル無人艇に続く全世界で第2の成功裏にミサイルを試射した無人艇でもあり、同時に国内初の地方民営軍事工業企業と国有軍事工業研究所によって合同で研究開発された水上武器システムでもあり、国家の軍民深度融合戦略に答える模範例となる。

この艇は雲洲が西安現代コントロール技術研究所、華中光電子技術研究所と合同で研究開発したもので、全長7.5m、全幅2.7m、排水量3.7トン、最大航行速度45ノット、22ノットでの標準航続距離は310海里である。4級の海の情況に適用でき、全自主、半自主、遠距離手動遠隔操作、人による操縦など多種の操縦模式を持つ。艇の上には光電子およびレーダーシステムが搭載され、艇首の位置には4連装ミサイル発射装置が搭載され、画像制御誘導方式を採用し、4発の正確ミサイルが発射でき、最大射程は5kmである。この艇は敵情偵察や正確打撃任務を担うことができ、海上の島礁、国境防衛水域のパトロール警戒に用い、海上の中小型目標に対し正確打撃が実施できるし、水陸両用部隊とコンビネーションして岸に近い移動、固定目標に対し正確打撃を実施することもでき、同時に大型目標に対し集群による能力喪失性の打撃(頑住吉注:能力的に撃沈には至らないがレーダーなどを破壊して戦力を事実上なくさせることはできるという意味でしょうね)を行うことができる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「珠海航空展で初お目見えした「瞭望者II」偵察・打撃一体ミサイル無人艇」)

公開の資料は、2017年3月、イスラエルのラファエル社が研究開発した世界初のミサイル無人艇「海上騎士」が成功裏に「スパイク」ミサイルの発射テストを完成させかつスムーズに目標に命中させたことをはっきり示している。「瞭望者II」偵察・打撃一体ミサイル無人艇はイスラエルの「海上騎士」に続く、全世界で第2のミサイル無人艇で、中国初のミサイル無人艇でもあり、現在調べられるうち世界で2つしかない成功裏にミサイル試射を行ったミサイル無人艇である。雲洲によるミサイル無人艇の研究開発成功は、雲洲を中国初のミサイル無人艇の研究開発に成功しかつ成功裏にミサイルを試射した科学技術企業とさせ、雲洲の無人艇技術の成熟と安定を反映しており、かつ国外の関連技術の封鎖を打破し、ミサイル無人艇の科学技術の空白を埋め、我が国を世界第2のミサイル無人艇装備の成功裏の研究開発に成功できる国家とさせ。我が国が無人作戦機の後に続きまたもう1つの無人作戦プラットフォームの研究開発領域で重大な進歩を取得したことを象徴的に示し、中国の無人艇の発展がすでに世界に先んじた水準に足を踏み入れ、世界の科学技術創新と軍事技術の勝負の上で圧倒的競争の優勢を取得することを事前に示している。


 無人機(固定翼、回転翼含め)にも無人戦闘車にも無人艇にも大いに力を入れ、このままだと確かに世界をリードする存在になる可能性は充分あるでしょう。

11月12日

 これも「珠海航空展」の展示品関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/china/2018-11-06/doc-ihnknmqx6981355.shtml


中国の「対戦車」弾薬が初めて明るみに あるいは狙撃手も戦車を打撃することができるか

珠海航空展現場記者はインタビューの時、ある新型国産高精度大口径アンチマテリアルライフルが珠海航空展にお目見えし、しかもスナイパーライフルの他にもう1つ、資料の中にのみやっと出現する「対戦車」弾薬が初めて明るみに出たことに気付いた。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「今回明るみに出た大口径スナイパーライフル」)

湖南兵器工業集団社の下に属する湖南小火器研究所有限責任会社は多数の12.7mm高精度スナイパーライフルを研究開発済みであるが、この種の大口径スナイパーライフルは威力が強大で、主に遠距離アンチマテリアルの使用に用い、主に敵サイドの軽装甲目標や防御のないソフトターゲットを攻撃するのに用いる。1500mの距離内の軽装甲車、指揮車、レーダー、燃料倉庫、弾薬庫、駐機場の飛行機などの重要目標が正確打撃でき、1500m以内の防御ある生体目標に対し正確な殺傷が実施できる。

高精度遠距離スナイパーライフルの他、中国の12.7mm口径対装甲弾薬も初めて明るみに出た。これまで世界各国のアンチマテリアルライフルは軽防御目標のみ打撃できたが、この中国の弾薬の出現は歩兵小火器に対装甲能力が欠けているという欠陥を逆転させることができる。金属タングステンは自然界で硬度が非常に高い金属で、金属の装甲や堅固な防御構築物と真っ向勝負できる。このため通常タングステン弾芯徹甲弾は全て対戦車砲に使用され、通常風帽、弾芯、弾体からなる。中国が今回明るみに出した12.7mmタングステン弾芯サボ付き徹甲弾は、スナイパーライフルに使用できる歩兵用対装甲武器である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中央の初めて明るみに出た12.7mmタングステン弾芯徹甲弾に注意」)

資料がはっきり示すところによれば12.7mmタングステン弾芯サボ付き徹甲弾はサブキャリバー回転安定徹甲弾で、速度が高い、弾道が低伸する、飛行時間が短い、命中精度が高い、運動エネルギーが大きい、装甲貫通威力が大きいなどのメリットを持つ。その中で最も突出したメリットは、同等の口径の弾薬種類に比べ装甲貫通威力が大きいことである。その装甲貫通威力は54式12.7mm徹甲焼夷弾より顕著に優越し、特に大きな角度で着弾した状況下で、装甲貫通性能がより顕著である。しかももし14.5mmあるいは20mm口径の徹甲焼夷弾であっても我及ばずと恥じるしかない。敵サイドの大型装甲目標に直面した時、この大口径徹甲狙撃弾薬を使用する狙撃手は地形の優勢を利用して敵サイドの大型装甲目標の薄弱な部分、例えば砲塔頂部、車体側面後部を攻撃し、有効に敵大型装甲目標を撃ち抜くことができる。


 まあどんなに頑張ってもRPGのたぐいにはかなわないはずですが。ちなみに「戦車の頂部? どうやって撃つ」というコメントに対し、「高地狙撃‥‥」、「ジャンプして撃つ」、「ビルのてっぺんから」という答えが返ってます。

11月13日

 これも「珠海航空展」の展示品関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/2018-11-06/doc-ihmutuea7355540.shtml


中国のJY300無人早期警戒機が珠海航空展にお目見え あるいはF-22が探知計測できるか

今日開始された第12回中国国際航空宇宙博覧会(略称「珠海航空展」、以下同じ)で、中国電科集団第38研究所が研究開発したJY-300無人早期警戒機が広範な関心を引き起こしている。この無人早期警戒機は外形と寸法の上で例えば彩虹4無人機といった種類の偵察・打撃一体無人機の機種に似ているが、それにもかかわらず固体アクティブフェイズドアレイレーダーなどを含む多種の早期警戒偵察レーダーが搭載でき、海空の目標に対し早期警戒監視任務を執行する「万能選手」として戦場で大いに手腕を見せることができる。ならば、この無人早期警戒機は構造設計上どんな独自に到達したところがあるがあり、性能はどうなのか、また未来の空中の戦場でどのような作用を発揮することができるのだろうか?

記者の現場での視察によれば、構造設計の角度から言って、成熟した機体、材料と小型化されたフェイズドアレイレーダー技術のおかげで、JY-300無人早期警戒機は巧妙にレーダーアンテナと無人機の一体化を実現しており、無人機が通常航空電子設備を搭載する機首部分に一体のアンテナ構造とスマート外皮を採用し、小型の固体アクティブフェイズドアレイレーダーのアレイを装備し、機能が強大なフェイズドアレイレーダーと無人機の優美な流線型の機体を渾然一体にさせている。無人機側面の画像の中からのみ、やっとクリアにそのフェイズドアレイレーダーの装備位置が見て取れる。通常の傘型あるいは細長い形のレーダーを直接機体外部に置く有人操縦早期警戒機に比べ、この種の構造は飛行機の空力性能、操縦性および安定性に対するレーダーシステムの影響を非常に大きく減少させ、機体の飛行コントロールシステムや地上操縦コントロール人員の負担を軽減し、使用者に対し「ユーザーフレンドリー型」の特徴を持つ早期警戒機と称するに堪える。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「JY-300無人早期警戒機」)

良好な構造設計はこの無人機の安定性と操作性を保証し、成熟した機体と先進的なフェイズドアレイレーダー技術はそれに突出した早期警戒監視能力を持たせる。航空展現場の、この無人機の研究開発に参加した設計人員の記者向けの説明の言によれば、JY-300無人早期警戒機は正式名称を「JY-300空中無人早期警戒監視システム」といい、航続距離は1000kmを超え、実用上昇限度は5000mを超え、陸上あるいは海域上空での第3世代機に対する探知計測早期警戒距離は約50kmで、中低空の範囲内で第3世代機に対し正確な探知計測が行える。同時に、試験はこの無人機が複雑な気候条件や地形条件(例えば高原や山地など)の地域上空でも使用できることをはっきり示している。その相対的に小型の機体に対して言えば、これはすでに非凡な成績である。設計人員が明らかにするところによれば、現在中電科38所は依然この無人機に対し改良を行っており、将来、その実用上昇限度と航続距離はいずれもさらに一歩向上する余地がある。ステルス実戦機を探知計測できる新型レーダーや機体構造も研究開発中で、グレードアップポテンシャルには期待できる。

未来の海空の戦場の体系化、空の情況の複雑さおよび作戦主体多元の特徴を考慮し、この無人早期警戒機はその性能の特徴を充分に発揮することができる。設計人員は記者に、この無人早期警戒機の探知計測距離と上昇限度が比較的小さい性能指標に基づき、この機は空中の戦場の中低空前線空域(約400km以内)で前に出ての偵察任務を執行することになる、と教えた。この事前に設定された作戦範囲内で、無人早期警戒機は前線地域にいる地上コントロール人員の操縦の下、敵の来襲する第3世代戦闘機や巡航ミサイルなどの武器に対し空中の「監視プローブ」の作用を果たすことになる。中低空の気象条件は複雑なので、対空対地攻撃も往々にしてこの空域ルートから進入し、このためこの空域により多くの中低空フェイズドアレイレーダーを配備する行動は、味方サイドの航空兵や防空兵の戦場態勢関知能力を有効に高めることになる。同時に設計人員は説明し、JY-300無人早期警戒機のコストは相対的に低く、国産の彩虹4無人機におよそ相当し(外国メディアの推測によれば、彩虹4のコストは第3世代戦闘機のコストのたった約20%である)、このためその配備数や損失に抗する能力も相手方の有人操縦実戦機よりはるかに高い。比較的多い数の空中無人早期警戒プラットフォームの助力の下、味方サイドの空中対抗能力は顕著な向上を獲得することになる。

同時に、中電科38所公式発表の資料によれば、JY-300無人早期警戒機はさらに海上の艦船、艦載ヘリや対艦ミサイルなどの目標に対し長時間、遠距離および大範囲の偵察監視が行え、この種の運用方式はこの無人機の航続距離が長いおよび中低空で活動できる性能の優勢を発揮し、遠洋艦隊の中に大量配備し、長時間中低空パトロール任務を執行することができる。このことは艦隊の海上中低空目標に対する探知計測能力不足の問題を改善することになる。無人機の空母への配備の前途の見通しがどんどん明るくなる現実の状況に基づき、無人早期警戒機は将来空母艦載無人機の組成部分となる可能性もある。

また、無人機装備体系の建設発展から語れば、無人早期警戒機の出現は国産無人機機種体系の弱点を補い、かつ無人機の未来の戦場の運用のために新たな可能性を提出した。これまでに国内で研究開発された無人機の絶対的大多数は地上目標に対し監視と打撃の任務を実施するのに用い、空中あるいは海上の目標に対し監視を実施する無人機はずっと「欠席」していた。世界初の無人早期警戒機として、JY-300の出現は中国に対空無人機早期警戒プラットフォームの弱点を補い、かつ未来の無人機技術競争の中で新たな有利な高みを占めさせることが有望である。無人早期警戒機の配備可能な数は多く、かつ人員の損失の恐れがなく、もしそれを指揮コントロールし有人操縦戦闘機や防空システムと有機的に結合することができたら、無人早期警戒機を使用する一方は戦場情報の勝負の勝利者となり、その制空権奪取行動に助力することになる。特に無人早期警戒機が対ステルス戦闘機探知計測能力を持った後は、それは未来のステルス戦闘機の戦場における「天敵」となる可能性がより高くなる。


 無人であることとステルス戦闘機を探知することには関係がないという点が気になりますが、新たな可能性を生じさせる新兵器であるのは間違いないのでは。

11月14日

 これも「珠海航空展」の展示品関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/2018-11-10/doc-ihmutuea8865376.shtml


中国のLW30レーザー防御武器システムが初お目見え ミサイルやロケット弾が迎撃できる

原題:中国のこの武器はあなたに「スターウォーズ」を想起させるか否か?

国産LW-30型レーザー防御武器システムが初めて公開されお目見え!

第12回中国国際航空宇宙博覧会で、中国航天三江集団有限会社によって研究開発されたLW-30型レーザー防御武器システム(LW-30 Laser Weapon System)が初めて公開されお目見えした。

LW-30型レーザー戦闘車は三色迷彩を身にまとっている。楊鉄虎 撮影

LW-30型レーザー防御武器システムはレーダー指揮通信車、レーザー戦闘車、保障設備からなり、近距離正確迎撃武器で、高エネルギー一点集中発射、打撃精度が高い、附帯損失が低い、使用コストが低い、モジュール化、維持保護しやすいなどの特徴を持つ。

LW-30型レーザー戦闘車は定方向発射高エネルギーレーザーを利用し、防空任務が執行でき、無人機、空対地ミサイル、制御誘導爆弾など多種の目標が快速迎撃できるだけでなく、C-RAM作戦任務も担うことができ、地上作戦部隊がロケット弾、砲弾、迫撃砲など間接照準火力の脅威から有効に防御されることを保証し、さらに地上目標の各種光電子設備に対応するのに用いることができる。この他、遠距離探知計測機能を併せ持つ。

LW-30型レーザー戦闘車の外観は普通の軍用トラックと何ら差異はなく、一定の偽装性を持つ。楊鉄虎 撮影

グローバルネット記者は航空展現場でLW-30型レーザー戦闘車が6x6コンテナ型装輪式戦術トラックをシャーシとして採用し、平板上にコンテナを搭載し、その頂部に高エネルギーレーザー照射装置を装備しているのを見た。外観から見て360度および俯仰射撃が実現できる。

LW-30型レーザー戦闘車の作戦コンテナは地上に降ろし、固定防御武器として使用できる。楊鉄虎 撮影

グローバルネット記者はさらに中国航空宇宙科学工業集団社が現場で上映するデモンストレーションフィルムの中から、この高エネルギーレーザー照射装置は昇降できるプラットフォームだということを発見した。

昇降できる高エネルギーレーザー照射装置。楊鉄虎 撮影

紹介によれば、LW-30型レーザー戦闘車の機動能力は強く、反応速度は速く、パワーは30キロワット以下で、持続的に作戦ができる。


 無人機程度ならともかくミサイル、ましてや砲弾や爆弾が破壊できるものなんでしょうか。

11月15日

 これも「珠海航空展」の展示品関連です。

http://fj.people.com.cn/n2/2018/1109/c350372-32266101.html


殲-10Bが用いているのがこれ? 国産ベクトルノズルコントロール装置が明るみに

第12回中国国際航空宇宙博覧会(珠海航空展)が盛大に開幕し、中国航空エンジンの展示区域に、「某型エンジン全権限デジタル電子コントロールシステム」シミュレーション試験プラットフォームが展示され、かつ分解模型の形式をもってこのシステムの各部品の作動原理を展示し、その中のベクトルノズルコントロール装置が人の注目を引いた。

今回の珠海航空展開幕初日、ベクトルノズルエンジンを装備した殲-10B戦闘機が「コブラ」機動、「落葉飄」(頑住吉注:葉がひらひら舞い落ちる、といった意味のようです)など高難度機動飛行動作をデモンストレーションし、人に印象深くさせ、我が国がベクトルノズル領域の研究開発において重大な突破を取得したことをも象徴的に示した。

ベクトルエンジンはノズルが異なる方向に向け回転し、もって異なる方向の推力を生じさせることができる航空エンジンであり、ノズルコントロール装置こそベクトルエンジンの最も重要なカギたる技術の1つである。

現在戦闘機のエンジンに応用されるベクトル推進技術は、主にアメリカのF-22に代表される2次元ベクトルノズルとロシアのスホーイ-35に代表される軸対称ベクトルノズルに分かれる。

ベクトル版殲-10Bが採用するのは全方向軸対称ベクトルノズルで、ノズルの方向は随意に回転できる。コントロール過程の中で、モーターによってプルバーが駆動され、結果的にエンジン尾部噴射口の出口の断面積、方向が調整され、尾部噴射炎に対する回転コントロールを実現する。

戦闘機は飛行過程の中でエンジンが高温高圧の運行状態にあるため、ベクトルコントロールシステムに対する技術的要求は非常に高く、特に全方向軸対称ベクトルノズルは、性能はより優越するが研究開発難度もより高い。このノズルは収斂、拡散するのと同時にさらにベクトル回転の作用を持ち、しかもエンジンや飛行機に対し重大な改装を行わない前提の下で研究開発、検証を行う必要があり、いずれも相当にチャレンジ性を持つ。


 これも量産した場合の信頼性、耐久性がどうかはまだ分からないと思われますが。

11月16日

 殲ー20関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/china/2018-11-12/doc-ihnstwwq8910588.shtml


我が殲-20の弾薬コンパートメント開閉が重要な作戦のディテールを暴露 ある特徴はF-22も達成できず

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「この画像では殲-20が「霹靂-10」空対空ミサイルを伸ばし出した後で閉じた側面弾薬コンパートメントがはっきり見える。」)

[グローバル時報報道 特約記者 劉文祥] 11月11日は中国空軍節、珠海航空展最後の1日であり、4機の中国最新型殲-20ステルス戦闘機があらゆる人の予想を超える素晴らしい動作をもって中国空軍の誕生日を祝い、現場のムードにも点火した。それらは相次いで4機編隊による儀礼的低空通過を見せ、2機編隊でデモンストレーションを行いかつ初めて航空展で公衆に向け内部埋め込み弾薬コンパートメントを開き、最後に単一の機でいくつかのてきぱきした機動動作を完成させた後、急上昇をもって人々の視野の中から消失した。このごく短い何分間かのデモンストレーションの中で、殲-20はどういった性能を見せつけたのだろうか? また初めて見せた内部埋め込み弾薬コンパートメントにはどんな工夫があるのだろうか?

今回の飛行デモンストレーションの中で、最も人の注目を引いた動作は殲ー20が2機で弾薬コンパートメントを開くというもので、初めて公衆に向けその「4+2」内部弾薬搭載設計を見せた。4発の中距離空対空ミサイル+2発の近距離格闘ミサイルである。徐安祥(頑住吉注:空軍中将で中国共産党中央委員)は強調し、殲-20戦闘機が弾薬コンパートメントを開き、旋回の形式をもって飛行場上空でデモンストレーションを行ったことは、殲-20がすでに新型中遠距離および近距離空対空ミサイルを搭載する能力を具備していることを説明している、と語った。

業界内の人は、殲-20が弾薬コンパートメントを開閉する速度が非常に速いことに注意しており、これは実は重要な性能指標である。何故なら弾薬コンパートメントを開いた瞬間、戦闘機のステルス性能を破壊し、かつ戦闘機の機動動作に対し一定の影響があるだろうからである。ゲートを開閉する速度が速ければ、戦闘機の暴露する時間を短縮することができる。第5世代戦闘機は弾薬コンパートメントをのゲートを開き、発射し、ゲートを閉めるのを一気呵成にすることを要求される。今回のデモンストレーションから見て、殲-20の弾薬コンパートメントを開閉する動作はてきぱきしており、予想の効果を達成している。

殲-20が開いた弾薬コンパートメントは、そのメイン弾薬コンパートメントが4発の新型中距離空対空ミサイルを搭載し、2つの側面弾薬コンパートメントに2発の「霹靂-10」近距離格闘ミサイルを搭載することをはっきり示した。「霹靂-10」空対空ミサイルは新世代赤外線成像格闘ミサイルで、大きく軸線を離れた角度で発射する能力を持つ。比較するとF-22は就役したばかりの時はまだAIM-9M空対空ミサイルしか搭載できず、近年になってやっと徐々に最新型AIM-9Xミサイルを追加装備している。殲-20の側面弾薬コンパートメントの設計も一風変わっており、F-22の側面弾薬コンパートメントの構造に比べより簡単で、工程実現が易しい。また、F-22の側面弾薬コンパートメントのゲートはミサイル発射全過程の中で閉じることはできないが、一方殲-20の側面弾薬コンパートメントは「霹靂-10」をコンパートメント外に回転させて出した後、ゲートが再度閉じることができ、従って戦闘機のステルス効果や空力外形に対する破壊を減少させる。今回の飛行デモンストレーションの中で、殲-20は完璧にこの特徴を見せつけた。

もしまだどこかに不足があるというならば、おそらく殲-20のメイン弾薬コンパートメントが現在4発の中距離空対空ミサイルしか搭載できず、基本的にF-35と同等だが、F-22やスホーイ-57はいずれも6発の中距離空対空ミサイルが搭載できることだろう。これは主に国産新型空対空ミサイルの体積が相対的により大きく、搭載量を制限しているからである。だがこのミサイルの大きな体積は射程や戦闘部の重量の増大に便利を提供してもいる。もしミサイルがエンジン技術や材料の上でやや遜色があっても、それは射程の上では決して引けをとらず、甚だしきに至ってはやや超越する。


 しかし数として相手のミサイル搭載数が1.5倍となれば不利に働く場面も当然出てきそうですね。

11月17日

 スホーイ-57関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/china/2018-11-14/doc-ihmutuec0000064.shtml


ロシア軍、スホーイ-57戦闘機の静力試験の絶対秘密の画面を初めて明るみに 主翼が折断される

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ロシア軍のスホーイ-57戦闘機の4機編隊飛行」)

(頑住吉注:原ページのここにある動画のキャプションです。「ロシアのスホーイ-57静力試験で主翼が折断する瞬間の実写」)

最近、ロシア空軍はスホーイ-57ステルス戦闘機に関する最新の訓練の画面を公開し、これには4機密集編隊飛行などの内容が含まれるが、これと共に公開された内容はよりセンセーショナルで、初めて対外的にスホーイ-57が主翼静力試験を行う絶対秘密の動画を見せた。本文はこれにつきあなたのために簡単に分析する。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「スホーイ-57ステルス戦闘機の航空電子および武器システムの紹介」)

スホーイ-57単座双発ステルス多機能戦闘機は、著名なロシアのスホーイ社によって21世紀初めに研究開発され、原型機のT-50は2010年1月に成功裏に初飛行し、2018年2月にはシリアで作戦評価試験を完成させ、すでに11機の原型機が試験飛行に投入され、2019年に制式就役に投入されると見られる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「スホーイ-34がチャプリギン航空研究院で静力試験を行う資料画像」)

静力試験は実戦機の構造あるいはユニットを視察、研究するもので、固定装置と加圧パイプラインによる静負荷の作用の下で、実戦機の構造、部品などの異なる引く力あるいは圧力の作用の下での強度、靱性、変形分布状況をシミュレーションしかつ試験するもので、実戦機の研究開発過程の中で「必ず経るステップ」である。

ロシアの西シベリアに位置するチャプリギン航空研究院は、全ロシア最大の原寸大飛行機静力試験基地を持ち、同時に複数の実戦機に対し試験が行える。建築面積は120×86×25mに達し、試験できる最大寸法は80×80×20m、最大重量500トンの機体である。スホーイ-57の静力試験もここで完成された。

動画の中で、スホーイ-57の主翼はコンピュータ制御の液圧システムによってかけられる強大な圧力の下で、徐々に崩壊しかつ最終的に折断している。この経過を見ると残酷だが、研究開発人員や飛行員にとって、試験が獲得した貴重なデータはスホーイ-57の後続の研究開発に対し極めて重要なのである。

特にスホーイ-57の主翼がどれだけの過負荷の状況下で依然正常な飛行性能を保持できるかを知ることができ、これをもってスホーイ-57の飛行エンベロープ(飛行速度、高度と過負荷を限界とする閉幾何図形であり、これを用いて飛行機の飛行範囲と飛行制限条件を表示する)が確定でき、この点は非常に重要である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像は友軍の戦闘機の主翼下から見る角度で撮影した低空飛行中のスホーイ-57ステルス戦闘機。」)


 第二次世界大戦中の日本では砂袋を吊るしていくといった方法が採られたようですね。ソ連・ロシア系の戦闘機は強度の余裕が西側のそれに比べ少ないともされてますがスホーイ-57でもそうなんですかね。




















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