コラムより転載:中国の航空機、空母その他関連小ネタその302

11月18日

 「無人ミサイル艇」関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/china/2018-11-09/doc-ihmutuea8591263.shtml


全世界で最小のイージス艦が航空展に姿を現す フェイズドアレイレーダーと垂直発射システムを装備

毎度無人作戦プラットフォームに言及する時、非常に多くの人がまず思い至るのは空中の無人機だが、ここ何年か各種地上の無人作戦プラットフォームも不断に湧くように現れ始めている。だが水上無人作戦システムで人に比較的深い印象を与えるのはイスラエルの「プロテクター」などいくつかの機種だけしかないようだ。

第12回珠海航空展の多くの展示品の中で、中国船舶重工集団第716研究所(対外的には江蘇自動化研究所と称する)が持参したJARI-USV無人作戦艇は単に模型の形式をもっての出現のみだが、人に新鮮な印象を与えるに足りる。

展示参加サイドの説明によれば、JARI-USV無人作戦艇は今回が初めての国内展示会へのお目見えである。この無人作戦艇は20トン級の小型水上作戦艦艇に属し、メインエンジンはディーゼルエンジンで、水ポンプ推進システムを搭載し、比較的高い航行速度を持ち、航続力も国外の無人作戦艇に比べ比較的大きな優勢がある。この無人艇は非通常艇型を採用しているため、航行適性は通常艇型に比べ比較的大きな向上があり、小型艦艇の上により多くの武器装備、電子設備を搭載するために安定し信頼できるプラットフォームを提供している。

JARI-USV無人作戦艇の武器装備方面は豊富多彩というべきで、艇首にはミサイル・砲合一遠隔操作武器システムを搭載し、遠隔操作武器ステーションの後方には4連装垂直発射ミサイル2組が装備され、2組のミサイルの間は調放(頑住吉注:検索してもほとんどヒットしない語です)式ソナー室で、中央部の上層建築両側には単装324mm対潜魚雷発射装置2基が装備され、あらゆるこうした武器装備は中船重工システム、および航空宇宙システム、兵器システムなどの中で全て適したものが探し当てられ、現有の製品である。電子探知計測、光電子探知計測、データ通信などのシステムは上層建築と艇尾に装備され、このうち上層建築には小型フェイズドアレイレーダーシステムが装備され、4つのレーダーアレイ面の配置方式は艦艇のために全方向の対空探知計測能力を提供している。

宣伝動画から見て、モジュール化設計を採用しているため、この艇はユーザーの需要や異なる作戦の需要を根拠に異なる探知計測設備や武器装備を搭載し、基地の指揮コントロールシステムの遠隔指揮の下、パトロール、対艦、防空、対潜など異なる作戦任務、および海上捜索など非戦争軍事行動を執行することができる。

JARI-USV無人作戦艇は模型の形式をもっての展示のみだが、屋外展示区域では、同一の展示参加商による製品であるJARI-USV無人パトロール艇が実物の方式をもって出現している。(作者の署名:利刃軍事/憤怒的葡萄)


 航続距離は小さいでしょうが、あるいは上陸艦に多数搭載して敵の比較的近距離で発進させることもできるんでしょうかね。

11月19日

 殲ー20関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/china/2018-11-14/doc-ihmutuea9947314.shtml


殲-20の総設計師:殲-20の最も突出した3点は航空展ではいずれも見せることはできない

原題:殲-20総設計師の遺憾:殲-20の突出した点は航空展ではいずれも見せることはできない

11月11日、中国空軍成立69周年のこの日、殲-20戦闘機は初めて4機編隊をもって珠海航空展にお目見えし、人心を興奮させた。

今日(13日)の「焦点訪談」は殲-20戦闘機の震撼のデモンストレーションおよびその背後の物語に焦点を当てる。2011年から始まり、数機の殲-20が試験飛行場に姿を現し、不断に試験飛行し、改良され、メタモルフォーゼし、戦闘機が空軍の戦闘序列に加入するために道ならしをした。だが殲-20総設計師の楊偉にとって、今回の珠海航空展で遺憾だったのは殲-20の最も突出した3点が見せられなかったことである。

殲-20は我が国が自主研究開発した新世代双発大型ステルス戦闘機で、2011年1月11日、殲-20ステルス戦闘機は成都で初飛行に成功した。新世代戦闘機として、殲-20は中国空軍ステルス時代の到来を宣告した。

試験飛行は1機の原型機でもう完成できるものではない。殲-20初飛行の試験飛行員で、空軍某試験飛行局技術センター主任の李剛は、2011年に始まり、数機の殲-20が試験飛行場に姿を現し、不断に試験飛行し、改良され、メタモルフォーゼし、戦闘機が空軍の戦闘序列に加入するために道ならしをした、とした。

「殲-20というこの飛行機は、私の試験飛行人生の中でその試験が最も充分なものだったはずであるが、ならばその最も充分とは、それが非常に多くの以前は飛んだことのなかった科目を飛び、しかも飛ぶこと非常に厳格だったことを意味している。試験飛行員業務自体がまさにこのようなものであり、何故なら試験飛行員自体が直面するリスクは主に2つから来るからである。1つはこのものが比較的新しいこと。もう1つは極限においてだということ。我々はまさに極限の中にあり、不断に極限の中にあり、この過程の中で問題を発見、しかる後に問題を改正し、不断に世代交代する。」 (頑住吉注:この部分は話し言葉なので非常に分かりにくいです。)

今回の飛行デモンストレーションの中で、殲-20は少なからぬ高難度動作を完成させ、殲-20戦闘機の良好な操作コントロール性能とずば抜けた作戦性能を見せつけた。

航空展での殲-20飛行デモンストレーション指揮員、空軍某基地司令員の張偉林は言う。(頑住吉注:この人の話はもっと砕けていて直訳できません。おおよそ「難しいのは垂直上昇。速度が必要だが垂直上昇に入る前の速度は決して高くないので非常に正確な操作が必要。また強大なエンジンの推力も必要。」といったことのようです)

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「垂直上昇」)

だが遺憾はまだあり、航空工業の殲-20戦闘機総設計師、中国科学院院士の楊偉は語る。「殲-20自体その第一に突出しているのはステルス、第2にそれが突出しているのは遠距離打撃能力、第3に突出しているのは情報化作戦能力である。こうした突出した点は、航空展では実際上全て見せることができない。」

殲-20の空中給油技術を紹介する時、番組の画面は秘密保持の需要から出たことかもしれないが、非常に厚いモザイクをかけてあった。説明によれば、給油管は内部埋め込み式で、これはステルスの考慮から出たことである。空中給油能力の具備は殲-20にとってより大きな作戦半径、より長い航続距離を意味している。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「科研人員の視線は新世代装備にまっすぐ投げかけられている。」)

楊偉は語る。「航空武器発展の過程の中で、第3世代戦闘機、第4世代戦闘機は我々が定義したものではない。西側先進国が彼らの戦略の需要、それらの突出した重点を根拠に、第3世代戦闘機と第4世代戦闘機を定義した。全追跡の過程で、我々は基本的に大雑把な発展思想では西側先進国の発展思想通りに追跡してきた。だが第4世代戦闘機の後、我々が第5世代、第6世代と呼べるものは、現在西側先進国に定義がない。しかもはっきり言って彼らの戦略の需要と我々の戦略の需要も完全に同じではない。このため真の将来の創新発展の過程で、我々は需要の上からも技術の上でも、いずれも同じでないだろうし、飛行機の形態の上でも同じでないと私は信じる。」

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「楊偉 本文内のものはいずれも焦点訪談のキャプチャー画像」)


 殲ー20の完成度が高まっていることは疑いの余地がないようですが、航空展で見せられない点がどうかに関しては依然分からないままですね。

11月20日

 中国の無人機関連です。

http://mil.news.sina.com.cn/2018-11-04/doc-ihnknmqw5990686.shtml


中国の新型超長航続時間無人機が試験飛行 将来あるいは対空母・対ステルスが可能か

中国航空ニュースネット10月31日の報道によれば、中国航空工業第一飛行機設計研究院によって設計・研究開発された「啓明星」太陽エネルギー無人機大寸法(全幅20m)技術検証機(以下「啓明星」検証機と略称)が初飛行を完成させ、これは中国航空工業第一飛行機設計研究院が「10m級全幅」技術検証機で長航続時間試験飛行(2018年9月に連続飛行5時間超)を完成させたのに続くまた1つの創挙である。

「啓明星」太陽エネルギー無人機大寸法技術検証機の地上における資料画像 その全幅は20mに達するが、超軽量型材料設計を採用しているため、1人の成年しか必要とせずもう持ち上げられる。(中国航空工業集団有限会社)

中国航空工業第一飛行機設計研究院が公開した公式資料がはっきり示すところによれば、「啓明星」検証機は全機体に超越的に軽い複合材料構造設計を採用し(全幅20m、翼の前後1.1m、総重量たった18.9kg、1人の成年でもう軽々と持ち上げられる)、主翼上に搭載した太陽電池を利用して動力として電力供給し、2万m以上の高空を巡航する、および連続して超越的に長い航続時間の滞空飛行を行う能力を持つ。理論上の滞空可能な飛行は数ヶ月の長さで、軍用および民間用領域いずれにも巨大な発展ポテンシャルを有する。

「啓明星」技術検証機の試験飛行期間に撮影された航空写真 主翼の太陽電池パネルが見える。(中国航空工業集団有限会社)

「啓明星」太陽エネルギー無人機の大寸法技術検証機が成功裏に初飛行する資料画像(中国航空工業集団有限会社)

太陽エネルギー無人機は太陽の輻射をエネルギー源としかつ蓄電池を結合し、結果的に高空長航続時間飛行を実現する飛行機である。昼間、太陽の輻射は太陽電池パネルによって電気エネルギーに転換され、一部分は飛行に用いられ、一部分は蓄電池の中に貯蔵される。夜間が来ると、蓄電池によって放出された電気エネルギーが継続して飛行機の飛行を駆動でき、この繰り返しにより不断の飛行が実現でき、高度が高い、滞空時間が長い優性を持つ。世界初の太陽エネルギー無人機はアメリカが研究開発した「サンライズ1」で、この機は全部で4096ブロックの単一結晶珪素太陽電池パネルを装備し、出力は450ワットだった。1974年11月にカリフォルニア州で成功裏に初飛行し、飛行高度は152mに達し、この時の初飛行は人類の太陽エネルギー飛行時代の到来を象徴的に示していた。

この後、世界各国こぞって太陽エネルギー無人機の技術に対し深入りした研究を行った。例えばアメリカ航空宇宙局(NASA)は1999年に「ヘリオス」大型太陽エネルギー無人機を登場させ、外形寸法は記録を創造する水準に到達し、全幅だけでもう75mあり(米軍現役最大の、全幅68mのC-5輸送機を超えた)、機体全体にカーボンファイバー複合材料による製造を採用した。「ヘリオス」は2001年8月に固定翼機最長時間水平飛行の世界新記録を創造し、この機は2.9万mの高空で持続飛行すること40分間を超えた。

アメリカ航空宇宙局が研究開発した「ヘリオス」太陽エネルギー無人機の試験飛行の資料画像。全幅は記録を創造する78mに達した。この機は2003年にすでに意外な故障により太平洋に墜落した。

アメリカの他、イギリス国防省によって出資され、イギリスのケネティック社によって研究開発された「西風」-6太陽エネルギー無人機はかつて無人機最長飛行時間の世界記録を創造し、この無人機は全長12.2m、全体重量327kg、最大巡航速度は毎秒70mに達し、滞空時間は82時間37分間だった。ケネティック社は後にまた性能がより先進的な「西風」-7を研究開発し、この無人機は2010年7月に太陽エネルギー無人機単一回での飛行時間最長の世界記録を打破し、航続時間は336時間22分間に到達した(2週間の時間に相当)。この記録は現在なお打破されていない。性能がずば抜けているため、イギリスロイヤルエアフォースは後にこの無人機の購入を宣言し、かつ2017年に正式に部隊装備した。

イギリスの「西風」-7太陽エネルギー無人機。この機は2010年7月に太陽エネルギー無人機単一回での飛行時間最長の世界記録を打破し、航続時間は336時間22分間に到達した。

太陽エネルギー無人機の軍用のポテンシャルは非常に大きく、専門家はかつて計算したことがあるが、もし1000機を超える太陽エネルギー無人機を使用して全世界の主要な地域に対する幅広いネットワーク・シームレスなカバーが実現できたら、1機の太陽エネルギー無人機のカバー範囲は200の地上基地に相当する。比較すると、太陽エネルギー無人機の有効搭載荷は離陸重量の20%に達し得るが、通信衛星は0.5%に満たない(頑住吉注:打ち上げに使用されるロケットの総重量の、ということでしょうね)。

また、滞空時間の長さが数ヶ月に達するため、太陽エネルギー無人機はさらに大気圏内の「偵察衛星」に充当でき、偵察衛星の反応速度に比べより速いだけでなく(偵察衛星の運行軌道は相対的に固定されており、特定の目標上空真上を通過する時間も非常に限られる)、しかも使用がより柔軟で、太陽電池に頼ってエネルギーを供給するため、頻繁な燃料補給が必要なく、高い解像度の画像を獲得する総合コストは偵察衛星の1/7でしかない(頑住吉注:私は、ん、意外に高いなと思いましたが)。

超越的に長い滞空時間、超越的に高い飛行高度など多種の優性を持つため、太陽エネルギー無人機は対地偵察任務執行に非常に適している。画像はイギリスの「西風」-S太陽エネルギー無人機が国境パトロールおよび対地探知計測を執行する宣伝画像。

中国の太陽エネルギー無人機に対して言えば、軍用ポテンシャルはさらに量子レーダーを含むものを追加装備した後、高空で敵軍のステルス実戦機に対する探知計測任務を執行し、および高解像度光学偵察設備あるいは遠距離レーダーシステムを搭載すれば、太洋上で敵軍の空母打撃群の動向を偵察するのに用い、かつ友軍が対空母作戦を執行するためにリアルタイムのデータ更新を提供できるなど、将来それに一体さらにどういった発展があるか、人々が刮目して見るに値する。


 戦時になれば撃墜するのは比較的簡単ではないかと思われますが。

11月21日

 殲ー20関連です。

https://www.sydneytoday.com/content-50001973728


それぞれに優劣あり:殲-20の側面弾薬コンパートメントのゲートを閉めてのミサイル発射はステルス性が強く、F-22のゲートを開けてのミサイル発射は速度が速い

殲-20戦闘機はこの前珠海航空展閉幕式でのデモンストレーションは実に素晴らしかったと言える! 特に腹部弾薬コンパートメントと側面弾薬コンパートメントの全部で3つの弾薬コンパートメントを全部開き、ミサイルを場内のカメラのレンズ内に見せつけており、絶対の自信をはっきり示した!

その中で側面弾薬コンパートメントに関する話題もこれと共にホットなポイントとなっている。何故なら我々の側面弾薬コンパートメント内に1発のPL-10E近距離格闘空対空ミサイルがあったからで、これは主に近距離空中格闘に用いる。殲-20には機関砲はないため、その格闘能力は主にこの2発のPL-10ミサイルによって体現される。これはアメリカのF-22戦闘機が装備する2発のAIM-9X「スーパーサイドワインダー」ミサイルに似ている。

興味深いのは、我々の殲-20の側面弾薬コンパートメントに「ゲートを閉めてミサイルを撃つ」の方式が採用されていることで、つまりミサイルコンパートメントのゲートを開き、ミサイル発射レールを下に向け回転させて出し、ゲートを再度閉め、PL-10Eミサイルはこの時機体外部に吊るされ、ゲートを閉めているため、この時機体のステルス性能は依然保証できる。

コンパートメント開閉の全動作は一気呵成で、見ると非常にSF的である。このことは我が国の航空設計の能力を体現してもいる。

これに対応する、世界初の現役第5世代ステルス戦闘機であるF-22戦闘機の側面弾薬コンパートメントはそれにもかかわらず「ゲートを開いてミサイルを撃つ」方式を採用している。

つまり、ミサイル発射過程は、側面弾薬コンパートメントのゲートを開き、ミサイル発射レールを外に向け半分押し出し、ミサイルの誘導弾頭を機体の外に位置させ、一方ミサイルの尾部はまだ弾薬コンパートメント内にあり、ミサイル発射全過程でゲートは決して閉じない。この種の方式のメリットは機械行程が殲-20のゲートを閉じてミサイルを撃つのに比べてより短く、より簡便なことであり、ミサイル発射の速度はいささかより速い可能性がある。

当然欠点はごくはっきりしており、つまりミサイル発射の時、F-22戦闘機のステルス性は極めて大きな破壊に遭う。

ステルスに重点を置くF-22がステルスを破壊する「ゲートを開いてミサイルを撃つ」模式を採用したのは、設計人員が、すでに近距離格闘状態に至っている以上、ならばこちらの飛行機もすでに目標によって発見されていて、この時もはやステルス性を強調することにあまり大きな意味はない! と考えたことである。

そして近距離格闘は時間こそが命で、往々にして1〜2秒の優勢さえも非常に顕著である! このため彼らはより簡便で快速な「ゲートを開いてミサイルを撃つ」方式を採用したのである。

実は、1960年代アメリカのリパブリック社はもう短距離垂直離着陸のD-24戦闘機を設計していた。この迎撃機は高速性を確保するため、ミサイルを全て弾薬コンパートメント内に配置していた。

この戦闘機の側面弾薬コンパートメントは実は可変後退翼の主翼付け根部分にあり、この中に小さな弾薬コンパートメント1つがあって1発のAIM-9「サイドワインダー」ミサイルを収容し、それは「ゲートを閉じてミサイルを撃つ」方式を採用しており、殲-20の設計思想とそっくりだった! 当然この機のこのような設計は主に抵抗を減少させることで、結局のところ冷戦時代の迎撃機は超音速をもってメインとし、できる限り早くソ連の戦略爆撃機を迎撃する必要があったのである。

当然、世界の非常に多くの技術的特徴は共通性を持ち、誰が誰をパクったかの問題は決して存在しない。ただD-24と殲-20というこの2種の相互の差50年の戦闘機が、2つの異なる目標、超音速とステルスゆえに、何と同様の解決方案を採用したのである!

これは歴史の興味深い偶然でもある!


 「ゲートを閉めているため、この時機体のステルス性能は依然保証できる」って言ってますけど、そもそもミサイルを内蔵させるのはステルス性を保つためであり、発射前にミサイルををアームと共に外部に露出させたらこの時ミサイルの外部搭載に近い状態になるわけで、やはりある程度ステルス性は損なわれるはずですよね。わざわざこういう複雑なメカを組み込むに値するほど弾薬コンパートメントをできる限り早く開いて発射し素早く閉めるのに比べてのメリットがあるんでしょうかね。

11月22日

 昨日と似たテーマの記事ですが。

https://jmqmil.sina.cn/ifeng/doc-ihnvukff8522367.d.html?cre=wappage&mod=r&loc=2&r=9&doct=0&rfunc=33&tj=none


殲-20の弾薬コンパートメントが明るみに 6発のミサイル搭載の火力はどうか? 専門家:天才的設計を隠している

今月挙行された第12回珠海航空展で、ずっと低調に就役してきた国産ステルス戦闘機殲-20も気前よくお目見えし、今回の航空展の開幕および閉幕式で機動を大いに見せ、国の人ないし世界の面前で国産戦闘機の風采を見せ、ネット仲間の連続的な賛嘆も引き起こし、祖国由来の空軍の力量に感慨した。

今回の航空展の開幕式の中で殲-20は大いに機動を見せ、ワンセットの低空儀礼的通過、戦闘旋回、空中ロールおよび雲の層への垂直上昇の飛行特技をデモンストレーションし、機体が巻き起こす渦状の流れは軍事マニアたちに殲-20から来る暴力美学を直感的に感じ取らせた。

一方最後の閉幕式の中では、殲-20は再度出動し、大いに機動を見せるのと同時にさらに直接剣をきらめかせ、弾薬コンパートメントを見せ、4発の中距離空対空ミサイルおよび2発の近距離格闘ミサイルを人々に示し、その強大な戦闘力を見せつけた。知られているところによれば、殲-20のメイン弾薬コンパートメント内に装備されるのは霹靂-15中距離空対空ミサイル、側面弾薬コンパートメントに装備されるのは霹靂-10近距離格闘空対空ミサイルである。

このうち、霹靂-15中距離空対空ミサイルは巨大なミサイルで、飛行速度はマッハ4に達し、射程は150kmに達する。世界の同クラスミサイル全領域において先んじた地位におり、殲-20の制空の利器である。一方霹靂-10近距離格闘空対空ミサイルは先進的な赤外線制御誘導を採用し、もって正確な打撃を実現する。

殲-20が弾薬コンパートメントを見せた後、一部の軍事マニアたちは、同じくステルス戦闘機であるF-22は、全弾薬コンパートメントに8発の空対空ミサイルを収容でき、これにより比較すると、6発のミサイルを搭載する殲-20の火力は弱すぎか否か? とした。その後関連の専門家が出てきて、このような心配は全く必要ない、とした。

まず、殲-20の弾薬コンパートメントの長さは約4.7m、幅約2.2m、深さ約0.8mであり、現在世界最大の戦闘機弾薬コンパートメントであり、容積について言えば、殲-20の弾薬コンパートメントは決してF-22に負けていない。また、F-22が搭載するAIM-120C/D型ミサイルの体積なら、同じ比の下で6発搭載でき、もしその他のミサイルに換装しても、4発しか搭載できない。

さらに注意に値するのは、中航が発表した殲-20弾薬コンパートメントモノクロ画像がはっきり示すところによれば、殲-20の内部には交錯式回転搭載架が採用され、搭載数量を6発まで上げることができることである。専門家は、これこそ殲-20が隠す天才的設計で、この技術があれば、殲-20の弾薬搭載量は大いに増し、火力もF-22と優劣がなくなる、とする。要するに、我が国の殲-20にはまだ非常に大きな発展の余地があり、エンジン問題と弾薬コンパートメント設計はいずれも不断にグレードアップされつつある。今回の珠海航空展へのお目見えはシグナルを発しており、それは殲-20はすでに初歩的作戦能力を具備し、中国空軍の実力の象徴だ、ということである。


 メイン弾薬コンパートメントに4発しか入らないのは使用するミサイルが大きいからで、容積的にはF-22に負けないということですが、ミサイルのバリエーションとそれぞれの性能はアメリカのそれに比べてどうなんでしょうかね。

11月23日

https://img1.utuku.china.com/650x0/mili/20181120/25402725-25a9-48bc-9034-5402645d0b75.jpg

 中国の通称「戦略小銃」のセレクターの画像です。セミオート、フルオート、セーフティの他にグレネードという位置があるのが分かります。ただ形状的にあまり使いやすそうには見えないです。

 殲ー20関連です。

http://www.sohu.com/a/275811685_99913295


殲-20の赤外線妨害弾は何故こんなに少ないのか? 飛行機が先進的過ぎ、ミサイルが全くロックオンできない

1950年代末期、赤外線およびレーダー制御誘導の空対空ミサイル、および地対空ミサイルが戦場に進入し始めて以後、固定翼実戦機とヘリいずれに対しても比較的大きな脅威をもたらした。この時それぞれの主要な軍事強国の軍用機は赤外線およびチャフ妨害弾を配備し始めた。赤外線妨害弾の原理は内部に装備するマグネシウム粉末、ニトロセルロース、ポリテトラフルオロエチレンなどの燃焼剤の混合物により、強い赤外線輻射を生じさせ、赤外線制御誘導ミサイルの誘導弾頭を騙して誘導し目標からそらせるというものである。チャフ妨害弾は装填されたアルミ製のテープによって、強烈なレーダー反射信号を形成しレーダー制御誘導武器の誘導弾頭を騙して誘導するものである。チャフ弾と赤外線妨害弾は通常セットで一緒に使用される。

兵個人携帯対空ミサイルやレーダー制御誘導高射砲の脅威に直面し、実戦機とヘリの妨害弾の数は永遠に多すぎということはないだろう。赤外線制御誘導ミサイルは発射時基本的に信号の外への漏洩がないため、過去の第2世代および第3世代戦闘機が遅れず来襲するミサイルを探知計測するのは非常に難しく、作戦空域に数秒間隔で絶えず妨害弾を投擲するしかない。これには大量の妨害弾の装填を必要とする。

例えば米軍のAV-8B「ハリアーII」垂直離着陸戦闘機は、機体尾部に4つのALE-47発射器を装備し、220発の妨害弾を装填できる。アメリカのA-10「ウォートホッグ」攻撃機は、翼端に8つのALE-40発射器を装備し、それぞれに30発の妨害弾を装填し、2つの脚の整流カバーに8つの妨害弾モジュールを装備し、全部で480発の妨害弾が装備でき、「恐怖症」の数量に到達している!

だが第4世代戦闘機の時代になると、戦闘機が装備する妨害弾の数は大幅に減少し、例えばF-22戦闘機は弾薬コンパートメント後部に2列の妨害弾を装備しているだけである。我が国の殲ー20戦闘機の妨害弾の数量も非常に少なく、尾部ブーム表面に2列4組の妨害弾を配置しているだけである。こうした第4世代戦闘機は甚だしきに至っては機体表面に妨害弾投射口が見えず、妨害弾を装填する数も100発に満たない。

妨害弾の数の大幅減少をもたらした主要な原因は紫外線ミサイル接近警告装置、英文の略称MAWができたことである。その最大の優勢は地対空ミサイルに能動的に対抗できることで、光学センサーを利用し、外界から来襲する地対空、空対空ミサイルの赤外線信号、およびミサイルのエンジンの尾翼が形成する紫外線信号を探知計測し、ミサイルの来襲する方位角に対し測定を行い、かつ飛行員のコックピットのモニター上に表示し、早期警戒信号を形成し、飛行員によって機動退避あるいは赤外線デコイ弾発射の方式の採用が決定され、対ミサイル対抗が行われる。

以前紫外線警告装置がなかった時、飛行員は地上のミサイルの脅威を関知できず、目標のない赤外線デコイ弾を大量発射するしかなかった。デコイ弾の数には限りがあるため、往々にして真に対抗を行う時、デコイ弾はすでにいくらも残っていなかった。だが赤外線・紫外線ミサイル接近警告装置があれば、ミサイル接近警告が来た時を待った上でデコイ弾を大量発射できる。

また、F-22、F-35や殲-20戦闘機はさらにより先進的な「アクティブ曳航式デコイ」を搭載することができ、平時は機体内に収納されており、敵サイドのミサイル攻撃に遭遇した時、アクティブ曳航式デコイがすぐに長さおよそ100mのロープによって放出され、信号発射器を利用し、母機に似たレーダー反射信号を発し、搭載機自身のアクティブ妨害機構とダブル点源妨害を構成する。

画像の中のAはF-35戦闘機のALE-70曳航デコイのハッチ、Fは赤外線妨害弾のハッチ。

現代レーザー技術の不断の発展と成熟と共に、現在すでに多くの機種の機載定方向赤外線対抗装備が使用に投入されている。大型軍用輸送機、給油機から大型民間用旅客機やヘリまで全てすでに応用を開始している。現在、定方向赤外線対抗技術はすでに初期の赤外線誘導弾頭の致盲あるいは欺瞞から、赤外線誘導弾頭に対し物理的損傷をもたらすことができるまでに発展し、従ってミサイル対抗能力をさらに一歩向上させている。

現在アメリカや中国などの国はさらにより先進的な機載定方向赤外線対抗システムを開発しており、中波赤外線レーザー装置を使用し、新型赤外線成像制御誘導ミサイルの定方向赤外線対抗システムに対抗でき、激烈な対抗背景下での機載防御の需要を満足させることができる。

ロシアのスホーイ-57戦闘機の機体のコックピット後部と機体下部には2つの101KS-U紫外線ミサイル接近警告システムと2つの101KS-Oレーザー定方向赤外線対抗システム(DIRCM)が装備されている。だがこのシステムはまだ一体に整合できず、分布式装備しかできず、ステルス戦闘機のステルス能力を破壊するだろう。

殲-20戦闘機の機首下方には、「ダイヤモンド」形状の光学ウィンドウが設置され、F-35戦闘機の「光電子照準システム」(EOTS)によく似ており、外表面は数ブロックのメッキされた高精度サファイアガラスによってカバーされ、このシステムは光電子照準および光電子対抗システムを整合することができ、追加で吊り下げポッドを必要とせずもう360度探知計測が実現できる。


 実際の敵ミサイルに対抗する能力は実戦になってみなければ本当には分からないでしょうね。もちろん日米が驚くような水準に達していることもあり得るでしょう。

11月24日

 ロシアから見た「珠海航空展」に関する記事です。

http://mil.news.sina.com.cn/china/2018-11-14/doc-ihnvukfe7664684.shtml


ロシアメディア:中国の某いくつかの新たな武器は先行幅が大きい ロシア、あるいはやむを得ず買うか

ロシアの「独立報」ウェブサイトは11月13日「中国はロシアの『兄貴』となるか否か」と題する報道を発表したが、この報道は、最近の国際航空領域での象徴的事件は、中国珠海国際航空展センターで挙行された2018年中国国際航空宇宙博覧会である、とした。ロシアは最も代表性を持ち、規模最大の展示品を持参し、両国当局者や専門家は軍民の航空、防空等の領域の二国間協力に対し賛美の言葉を惜しまなかった。

ロシアメディアは、中国が展示した量産型および試験型航空武器装備は人に「人を安心させない」結論を出させた、と考える。某いくつかの領域において、中国の隣国に対する先行幅の大きさは、ロシアにもうすぐ彼らから武器を購入せざるを得ない結果をもたらすことになる。

画像はロシアのスホーイ-35戦闘機

報道は、軍事技術協力はロシア・中国関係の最も重要な方向の1つである、とする。珠海航空展ロシア代表団団長で、ロシア連邦軍事技術協力局局長のドミトリー シュジャイェフは語る。「今、ロシアと中国の発注総額は70億アメリカドルを超える。私は、我々の協力規模に対し評価して言えば、中国がロシアの軍用品受注の中に占める比率は安定して高まっており、2013年の5%から現在の14%から15%まで増加している。」

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像はロシアのS-400対空ミサイルシステム」)

報道は次のように考える。最近、西側の制裁と悪性の競争に遭遇したロシアは東方で顕著に活躍してきている。2018年の中国国際航空宇宙博覧会はまさにその証明である。ロシア企業は最も重要な研究成果を持参し、例えばスホーイ-35戦闘機(中国はすでに購入)、スホーイ-32爆撃機(スホーイ-34の輸出版)、Yak-130練習戦闘機、ミル-171Shおよびミル-17V-5ヘリ、S-400系列対空ミサイルシステム、S-300系列対空ミサイルシステム、「ブナ」対空ミサイルシステム(最新版の「バイキング」を含む)、「ドイル」対空ミサイルシステムの各種改良型、「柳」携帯式対空ミサイルシステムと「プレジデント-S」機載防御システムなどの武器である。

ロシア国家技術集団社首席執行官のセルゲイ チェメイゾフは語る。「アジア市場はロシアの主要な市場の1つで、中国はロシアのこの地域最大の戦略パートナーである。中ロ両国の軍用製品領域における協力はロシア国家技術集団社とロシア国防製品輸出社の受注総量の15%以上を占める。」

ロシアメディアの評論は次のように言う。一方において、珠海航空展の初歩的な結果はチェメイゾフの言うところの一切を証明した。中国は20機のリャザンヘリ工場が生産する「アンサット」ヘリと6機のウラン・ウデ航空製造工場が生産するミル-171A2ヘリを発注した。ロシアと中国はAHL大型ヘリプロジェクトを談判中である。双方はまだ充分に一致を達成してはいないものの。水上機領域でも成果があった。

別の方面では、中国の展示参加商の軍民両用製品に対する分析は「人を安心させない」結論を出した。中国の専門家は某いくつかの方面においてすでに非常に遠くを行っており、ロシアの同業者が現在ここから学ばざるを得ない結果をもたらしている。

ロシアメディアは、当然、これがまず指すのは無人機である、と考える。中国の展示参加商の各種量産型、試験型および未来の無人機は人を震撼させる。

この中には著名な「翼竜」、「彩虹」および「雲影」系列無人偵察攻撃機、より大型のTYW-1偵察無人機やXY-280ステルス無人機、偵察・打撃一体のAV500系列無人ヘリがある。リング状のパイプにプロペラを取り付けたX-Hawk-1垂直離着陸無人機、サイズが巨大なX-Hawk-2偵察・打撃一体回転翼無人機、搭載重量2トンのTW356超大型無人輸送機の模型(外形は人にフランスの「ニューロン」無人機やアメリカの艦載無人機であるステルス全翼無人機を想起させる)もある。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像は中国の殲-15戦闘機」)

報道は次のように言う。有人機領域でも中国はすでにいくつかのロシアと併走しあるいは超え、アメリカに追いつきつつある製品を持つ。第5世代戦闘機(二種)、ベクトルエンジンを装備した第4++世代の殲-10B多機能戦闘機、殲-15艦載機、運-20大型輸送機、各種武装ヘリや多機能ヘリなどである。

中国は4台のターボプロップエンジンを装備する「鯤竜」AG-600水陸両用両用機を試験中である。一方ロシアの同類製品であるA-40/42は再び飛ばない可能性が高い。中国は各種類型の早期警戒機を研究開発済みだが、ロシアには1種類しかない。

報道は次のように考える。同時に、ミサイルシステムを忘れてはならない。珠海航空展では、地上および海上目標を攻撃できるWS-600L多機能戦役戦術ミサイルシステム、CM-401対艦弾道ミサイルを使用する地上移動発射装置および艦載発射装置、ラムジェットエンジンを装備したHD-1極超音速ミサイルが展示された。

報道は次のように言う。非常に多くの中国製品からはロシアや西側の同類製品の元素を見いだすのは難しくない。だが重点はここではなく、過去中国の設計師のインスピレーションの来源だった個別の国が、現在ではすでに積極的に中国製品を購入していることである。


 ロシアには中国より劣っている分野があることを公然と認めたくない心理があるようですが、流れからしてもう限界に来ているのかもしれません。