コラムより転載:中国の航空機、空母その他関連小ネタその347

11月13日

 中印の空母関連です。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-11-08/doc-iicezuev7990262.shtml


中国の新たな空母はもうすぐ就役 インドの空母はやっと終わりの段階だがまず4億アメリカドル支払う必要がある

我が国の002型空母第8回目の航海試験が終わるのと共に、どんどん多くの兆しは、この艦が正式引き渡しの日まですでに遠くないことを示している。偶然の一致か否かは知らないが、同じくインド初の国産空母「ヴィクラント」号にも、最近新たな進展が伝えられた。この艦の建造を請け負うインドのコーチン造船工場が発表した情報によれば、彼らは最近すでにインド海軍と「ヴィクラント」号空母第3段階建造契約を締結済みである。某種の意味から言って、この協定の正式締結はこの「全世界から賞賛される」空母の建造の進度が、まもなく新たな段階に入ろうとしていることをも象徴的に示している。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「インド国産空母の建造進度は新たな段階に入ろうとしている」)

知られているところによれば、このいわゆる第3段階建造契約であるが、その主要な内容は「ヴィクラント」号の艦上の各種これとセットになる設備を港で試験の上で受領することと、間もなく行われる海上航行試験を包括する。また、契約はさらに造船工場がこの艦が後で行う艦載武器と艦載機の試験のために技術的支持などのサービスを提供することを要求している。全体的に言って、見たところまるで「ヴィクラント」号の全建造工程が間もなくまとめの段階に入ろうとしているかのようである。当然、その前にインド海軍は契約の要求に照らしコーチン造船工場に向け300億ルピーの費用を支払う必要がある(約4.23億アメリカドルに相当)。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「インド海軍は『ヴィクラント』号のまとめ段階のために4.23億アメリカドル支払うことになる」)

この艦の具体的な海に出ての試験の時期に関しては、実際今年7月には早くももうすでに言及されていた。当時に「インド教徒報」がインド海軍の軍艦の生産と購入を主管するA.K.サクサイナ海軍中将の話を引用したところによれば、「ヴィクラント」号は2020年初めに停泊試験と造船工場試験を展開することになる。主に動力システムを研究開発した造船工場が航海試験を完成させるのを待った後、この艦はやっとインド海軍に引き渡されるだろう。彼らによってさらに一歩の試験と検査の上での受領作業が行われる、この重要な時間の節目たるポイントは、暫時2年後の2021年と定められている。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「この前の報道は、『ヴィクラント』は2021年にインド海軍に引き渡されるとしていた」)

当然、もしこの艦のこの期間の試験が全部順調で、かつ2021年に時間通りインド海軍に引き渡されても、それは決してこのインド国産空母が就役状態に入れることを意味しない。事実、その前に「ヴィクラント」号はさらにインド海軍の手中で、期間2年の艦載機と空母の協同の試験を行うことになる。つまり、その正式就役の時期は、すでに2023年以後のこととなる可能性がある。その初歩的作戦能力(IOC)ないし完全作戦能力(FOC)の生成に関しては、おそらくまだこれを基礎に先送りしなければならないだろう。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「就役の前、この艦は2年の艦載機試験作業を行うことになる」)

たとえ2023年というこの就役時期でも、すでに「ヴィクラント」号のプロジェクト立ち上げ批准、正式着工および最初の慌ただしい進水からすでに、それぞれまるまる24年、17年、11年の時間が過ぎ去っている。だが、もしこうであっても、インド海軍参謀長のスニール ランバ上将はこの空母の建造工程は遅延していないと公然と宣言している。このようなのんびりした態度は、あるいは本当にインド人民特有の楽観的精神のしからしむるところか、と言わざるを得ない。当然ある一点は肯定できる。もし「ヴィクラント」号が継続して遅延したら、皆おそらくこの空母と我々の003型とではどちらが先に就役するのかと推測するはずである。 (作者の署名:噛花熊)


 経済力の差、国力の差もあるものの最大の要因は中国と違って国民の意思とは無関係に軍事最優先でやれる国ではないということでしょう。それは日本にも言えることですが。

11月14日

 ロシア海軍関連です。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-11-07/doc-iicezuev7776964.shtml


ロシアの極超音速ミサイル、艦に搭載へ スクラムジェットエンジンを用い速度はマッハ10

作者の署名:噛花熊

ロシアの赤星テレビ局10月31日の報道によれば、ロシア大統領プーチンは最近カリーニングラードの「琥珀」造船工場で試験が行われつつある20385型護衛艦の第1号艦、「轟鳴」号を視察した。「轟鳴」号の現任艦長であるロマン ドフジャロフ中佐とこの艦を見学した期間、プーチンは彼らが早期にスムーズに国家試験をパスしたことを祝ったほか、メディアに対し公然と、このロシア海軍で最も先進的なミサイル護衛艦は、同国最新型の「ジルコン」極超音速対艦ミサイルを配備することになる、とした。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「プーチンは20385型は『ジルコン』極超音速対艦ミサイルを配備することになるとした」)

ロシアで最も早く明るみに出た極超音速武器の1つとして、ロシア当局は「ジルコン」対艦ミサイルに対する宣伝を非常に重視しているが、このプロジェクト自体はそれにもかかわらずずっと濃い霧の中にある。大多数の状況下で、外界は普遍的にこのミサイルはロシア・インド合同開発の「ブラームス-2」に極めて強い技術のルーツがあると考えている。今年の年初、ロシア大統領プーチンは連邦議会に向け国情諮問を発表する時対外的に、「ジルコン」対艦ミサイルの最大速度はマッハ9にも達し、かつ1000kmを超える射程を持つと明らかにした。だが、その真の姿はそれにもかかわらず依然としてまだお目見えできていない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「外界は普遍的に『ジルコン』と『ブラームス-2』には関係が存在すると考えている」)

またさらに提示しておく必要があるのは、これまでのロシア当局の関連の言い方に照らせば、「ジルコン」は吸気式ラムジェットロケットの動力を採用することになっており、もしこの説が実証を得たら、このミサイルが技術の角度から言って、すでに我が国の東風-17に半世代先んじていることを説明する。結局のところ東風-17は技術的難度がより簡単な滑空ブースト技術路線に属すに過ぎないのである。このため、この2つの機種の最大速度がいずれもマッハ10クラスに近くても、「ジルコン」は全過程スクラムジェットロケット動力に頼り、より高い末端残存速度を保証し、自身の防御突破能力の向上に用いることができる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「もし『ジルコン』がスクラムジェット技術を採用していたら、東風-17に先んじているだろう」)

間もなく「ジルコン」を配備する20385「轟鳴」級に関しては、ロシア海軍で現在最新型の護衛艦である。このクラスの艦は20380級を基礎に改良してできたもので、前のタイプに比べ、20385型の主要な変化はより先進的な「一体化総合周波数技術」および「マルチ周波数帯フェイズドアレイ」艦載レーダーシステムを応用していることである。このため、皆その排水量がやっと2500トンだと見てはならない。その技術水準についていえば、ほとんど現在のロシア海軍の中で技術含有量最高のものであり、就役したばかりの22350型護衛艦さえも、それと同列に語るのは難しい。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「20385型はロシア海軍で現在水上艦艇の中で技術含有量最高のものである」)

前述の20385型護衛艦の他、ロシアの「情報報」の今年のやや早い時期の報道も、22800型および21631型を含む一連の軽護衛艦も、将来小型化された「ジルコン」極超音速対艦ミサイルを装備することになるとしていた。「小船が大砲を担ぐ」の典範として、以上のこの2機種は同様に3S-14 UKSK汎用垂直発射装置を設計、配備している。シリア戦争の期間、22800型および21631型はかつて「クラブ-NK」巡航ミサイルを発射し、シリア国内の過激武装分子に対し正確打撃を行った。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「この前にもある情報がロシア海軍の小型護衛艦も『ジルコン』を装備することになると明らかにしていた」)


 比較的小型の艦を多数揃えて迎撃の難しい極超音速対艦ミサイルをそれぞれに配備させれば圧倒的に優位なアメリカ空母戦闘群に対抗できる‥‥んでしょうか。射程1000kmなら理論的にはF/A-18の行動範囲外から攻撃できそうですが。

11月15日

 インド国産戦闘機関連です。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-11-08/doc-iicezzrr8015243.shtml


インドの軍事マニア、LCAと殲-20を対比:LCAのステルス性はより強い 勝利を獲得するチャンスあり

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「LCA」)

近年来、インドは航空工業領域で一定の成績を取得している。国産のLCA戦闘機が就役しかつ艦載型を研究開発し、スホーイ-30MKIを組み立て生産する能力を具備し、国産の「ノースポール」軍用ヘリを海外に輸出した。一連の成果はインドのネット仲間をいい気にもさせ、国外最大の問答の場であるQuoraにおいて、インドのネット民が最近このような問題を提出した。「外国の軍事専門家の眼中においては、殲-20とLCA戦闘機をいかに対比するか?」 しかしこのインドのネット仲間がまだ決して軍事専門家の回答を待つことなく、逆に一群のインドの軍事マニアが次々に自らの答案を出している。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲-20」)

絶対的大多数のインドの軍事マニアはやはり比較的理知的で、小型のLCAと殲-20のような大型戦闘機を比較する人はおらず、LCAはパキスタンの「梟竜」戦闘機と比較するべきで、殲-20はおそらく各方面いずれにおいてもLCAを圧倒するだろう、と考えている。Anil Bakshiという名のインドのネット仲間は次のように評価する。「LCAがその他の国の肯定を獲得したければまだ非常に長い行かねばならぬ道がある。この戦闘機はまだ決して実戦の試練を経ておらず、比較的小さい機体はその発揮を制限してもいる。当然殲-20も実戦の試練を経ておらず、もし本当に交戦する日が来たら、勝者は先に発砲した側になるだろう。このことはすでに歴史によって無数の回数証明されている。」

だが異なる答案を出す一部のインドの軍事マニアもいる。彼らは「LCAの機体はより小さく、かつ複合材料を大量に使用しており、ステルス性能の上で優勢を持つ。一方殲-20の機体は大きくさらにエンテ翼を持ち、ステルス性能はLCAに及ばないはずである。さらに加えてLCAは小型で敏捷であり、近距離空戦の中で大いに優勢を占める。LCAが戦術により方法を講じて殲-20に接近しさえすれば、勝利を獲得するチャンスを持つ。」と考える。

インドの軍事マニアの視点は非常にはっきりと根拠を持たず、現在の航空技術をもって見れば、機体が小さいことは決して機動性がきっと強いことを意味せず、しかもLCAの飛行速度は殲-20のような速さには遠く及ばず、さらに加えてLCAの燃料搭載量はより少なく、実戦の中でLCAが殲-20に追いつくチャンスは全くなく、殲-20と近距離空戦を行うというのは全く荒唐無稽である。しかも両機がもし近距離空戦を行ったら、殲-20はエンテ翼の援助の下で機動性でも絶対の優勢を占め、LCAに勝利を獲得するチャンスを全く与えないだろう。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲-20の内部に置かれた弾薬庫」)

そして機体が小さいことはレーダー信号が小さいことを決して意味せず、さもなければミグ-21のステルス性能はF-22に比べ強いはずではないだろうか? 殲-20は実戦状態下でミサイルを弾薬庫内に置くことができるが、LCAはミサイルを外部搭載するしかなく、この点だけでも双方のステルス性能が同じランクにないことを決定づける。LCAの設計は1980年代に始まり、何のステルス性能も全く考慮されておらず、いわゆるステルス性能が強いというのは純粋に滑稽な話に属する。

インドがLCAに頼って殲-20に対抗するというのは荒唐無稽で、インドの第5世代機AMCAがスムーズに就役するのを待った後でのみ、インドはやっと殲-20に比肩するステルス戦闘機を持つ可能性がある。だがLCAのぐずぐずしたな研究開発進度から見て、AMCAは就役までおそらくまだ30年待つ必要がある。 (作者の署名:兵器次元)


 心情的にはインドに味方したいところですが最後の30年はちょっとオーバーかも、という以外まあその通りだろうな、としか思えないです。

11月16日

 中国との関連は今のところ薄いですが。

https://military.china.com/tu/06/11119688/20191113/37390915_all.html#page_1


ドイツの銃器の巨頭HK社が破産し売りに出される 中国の財団が潜在的買い手となる

【グローバル時報総合報道】 ドイツの「世界報」12日の報道は、ドイツ最大の小火器製造企業ヘッケラー&コック(Heckler-Koch)が損失により破産し、売りに出すことをを計画している、とした。アメリカ、フランスなど西側の投資者はこぞってこの著名な老舗兵器会社を引き継ぐことを希望している。

報道によれば、最近ヘッケラー&コック社はドイツ経済省に対し、いかにしてこの会社を売却するかに関する計画を提出し、かつ大株主の同意を獲得した。ドイツの週刊「焦点」などのメディアは、現在、潜在的買い手にはアメリカ、ニュージーランド、ルクセンブルク、フランス、イギリスおよび中国などの国の財団が含まれる、としている。武器製造はドイツの「カギとなる重要業界」に属するため、この種の合併・買収活動は、ドイツ政府の審査と批准を必要とする。審査と批准の時、専門家グループはドイツの「対外貿易法」を根拠に、外国の投資者がドイツの国家の安全に脅威を及ぼすか否か審査するだろう。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「MP5系列サブマシンガンはHK社一代の神作と称するに堪える」)

ヘッケラー&コック社は1949年に設立された。創設時、社はミシンの部品、オフィス機器の部品、自転車や家庭用器具などを生産していたが、冷戦の時期、同社は武器製造を開始した。

同社の歴史上最も成功した製品としてはG3小銃が挙げられる。この小銃は西ドイツ連邦国防軍の標準制式小銃となり、全世界を範囲としても広範に使用された。専門家は、G3が受けた歓迎の程度はAK-47のすぐ次だと考えている。後に、ドイツ連邦国防軍は同社が生産するG3のグレードアップ世代交代製品、G36自動小銃を用いるよう改めた。ヘッケラー&コック社は近年来不法にメキシコに向けG36自動小銃などの武器を販売した嫌疑に関わり、間接的に現地で血なまぐさい事件が絶えない結果をもたらしたと指摘された。このため、ドイツ政府は2016年末にもはや同社に向け非NATO加盟国に対する小火器の輸出許可を出さないことを決定した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「G3小銃、G36小銃、HK416アサルトライフルも全てHK社の古典的製品である。画像はHK416小銃」)


H&Kも拳銃はブローニングタイプのショートリコイル、小銃はガスオペレーションとかつてのような強い個性がなくなり、まあ実用的にはそれで正解なのは分かっていても珍銃マニアとしては寂しかったですが会社自体は存続してもらいたいですね。

11月17日

 中ロのヘリ関連です。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-11-08/doc-iicezuev7987712.shtml


中国のヘリの弱点は相変わらず 3台の輸入航空エンジンを装備して依然ロシアの双発機種にかなわない

ここ何年か、中国の経済的実力はロシアを大幅に超越し、統計データによれば、ロシアののGDPは、わずかに中国の広東省との比較ができるに過ぎず、これは歴史的性質の時であり、中ロ両国の百年以上の強弱の対比は急激に変化し始め、ロシアから超越的強さが中国に転じている!

中国経済は急速に成長し、軍事工業にも無比の推進力を提供してもいる。中国の殲-20戦闘機、055駆逐艦、99Aメインバトルタンクはロシア製品にはるかに先んじ(頑住吉注:T-14に関しては異論が多いでしょうが)、某一部の楽観的なお友達は、核ミサイルと原潜を除き、ロシアの軍事工業には現在すでに一つも良いところがない、と思っている。事実、真相はどうなのか? まさか中国の軍事工業の実力はこのように強大で、ロシアはすでに一撃にも堪えないのだろうか?

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「これは中国最強のヘリAC313で、3台の外国のエンジンを装備している」)

これは当然真ではない。中国の軍事工業は努力、奮発し、1つ1つの弱点を補い、1つまた1つとロシアを超越しているが、某いくつかの業界では、それにもかかわらず依然立ち後れており、これは争いのない事実である。高原ヘリを取り上げて語ろう。中国最強のAC313中型ヘリは、3台のエンジンを装備し、それにもかかわらず性能指標はロシアの双発ヘリであるミル-38に及ばない。これはまさに明らかな証拠である!

AC313ヘリは3台の先進的なプラット&ホイットニーのエンジンであるPT6B-67A型エンジンを採用し、それぞれのエンジンは長さ1.9m、高さ0.9m、最大出力は1427キロワットにも達し、3台のエンジンの総出力は4281キロワットで、運搬搭載能力は、機内貨物4トン、外部搭載5トンである! 最大離陸重量は13.8トンである!

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「30年前に研究開発が開始された双発のミル-38ヘリ。性能は中国のAC313ヘリに比べより強い」)

AC313ヘリは2010年に初飛行し、2011年に8000mの海抜を飛び、国産ヘリの飛行記録を創造した。2012年には時速336kmという国産ヘリの飛行速度記録を一挙に創造した。

一方ミル-38ヘリは2004年には早くももう初飛行を完成させ、プロジェクトの始動は遠く1994年で、後に株式に関する紛争ゆえにあまりにも長い時間遅延し、しかも投資不足ゆえに、試験飛行の進展が緩慢で、元々のロシアサイドの千機以上のミル-8ヘリに全面的に取って代わらせるのに用いるという考え方はずっと実現することがなかった。だがこのヘリはやはり傑出した性能を示し、この飛行機は2台のエンジンを採用し、輸出バージョンはプラット&ホイットニーPW-127TSエンジンを採用し、1台あたり1864キロワットで、一方国内装備バージョンは2台の国産のTV7-117V/VMエンジンを採用し、出力は2059キロワットにも達し、双発での総出力は4118キロワットで、中国のAC313ヘリの4281キロワットに比べわずかに小さい。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ミル-38ヘリ最大の優勢は、運搬搭載能力がより強いことである」)

似たエンジンの総出力だが、ミル-38ヘリのカギとなる重要性能指標はそれにもかかわらず中国のAC313に比べより強く、機体内部搭載荷は6トンにも達し、一方中国の飛行機は4トンしかなく、飛行機の外部搭載能力では、ロシアの飛行機は7トン、中国の飛行機は5トンしかなく、隔たりは顕著である! 最大離陸重量は15.6トン、貨物を外部搭載しての最大離陸重量は16.2トンと、中国の飛行機に比べ2トンあまり重い!

原因はどこにあるのか? 国外の先進的なエンジンを採用した後、2種の飛行機そ総出力の相互の差はいくらもなく、だが中国のヘリの運搬搭載能力はそれにもかかわらず大幅に立ち後れている。これはロシアヘリ社がミル-38の中国市場参入に対し自信満々な原因でもある。しかもロシアのヘリはさらに一定の価格の優勢を有する。最も可能性があるのは中国のヘリの重要なカギたるローターシステムの設計と伝動システムに小さからぬ弱点が存在することで、これは中国の38トン大型ヘリが伝動システムをロシアに直接アウトソーシングしている主要な原因でもある!

中国は近年軍事的実力が爆発的に伸び、軍事マニアに無比の栄誉をもたらしているが、我々は少なからぬ業界で我が国の積み重ねがまだ非常に劣り、深刻に経験が欠乏し、某いくつかの時に開発された製品は決して絶対的実力がロシアを超越しないのも見る。これは比較的長期の過程である。結局のところ、よそは過去半世紀あまり何十機種を自主研究開発、少しずつ製品を性能を改良してきたのであって、この種の長期の累積は、決して無償ではない。このため、我々は謙虚、慎重な作風を保持し、不断に努力する必要がある! (作者の署名:大水)


 まあまだこんなところが不足だから思い上がらないようにね、と冷静な分析ができるのも余裕の表れでしょうが。

11月18日

 例の「空飛ぶ円盤みたいな武装ヘリ」関連です。2回に分けます。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-11-08/doc-iicezzrr8058907.shtml


中国のUFO武装ヘリは共通軸反転ダブルローター設計を採用 速度は武直-10を倍超える

作者の署名:兵工科技

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像の注釈:『スーパーグレイトホワイトシャーク』武装ヘリ。それはSF映画の中のUFOに非常に似ている」)

2019年10月10日から13日、第5回中国天津国際ヘリ博覧会が天津で盛大にしておごそかに行われた。今年の天津ヘリ博には素晴らしい飛行デモンストレーションや多くのヘリの静態展示があったが、参観者の視線は「スーパーグレイトホワイトシャーク」という名の、形がUFOに似た武装ヘリによって全て吸引されたようで、次々に足を止めて進まなくなった。甚だしきに至っては国内外メディアはこの外形設計が独特な、SF感たっぷりの武装ヘリに対し大きな紙面での報道も行った。ならば、この「スーパーグレイトホワイトシャーク」という名の武装ヘリには、一体どんな独特のところがあるのだろうか?

新型高速複合式ヘリ

「スーパーグレイトホワイトシャーク」武装ヘリは未来のデジタル情報化された戦場に照準を合わせて設計された複合式翼身融合高速ヘリ構造タイプである。外形から見て、「スーパーグレイトホワイトシャーク」は各種SF映画の中の宇宙人のUFOのようで、下部は巨大なリングで、頂部の中心は突起して膨らみを形成し、下部のリングの側壁には4つの矩形に近い開口が対称に分布している。外形から見てこの飛行機はどうやってもヘリとは関連づけられず、それを飛ばすことはましてや滑稽な話のように感じる。

だが実は、「スーパーグレイトホワイトシャーク」下部のリングは実際にはそれに揚力を提供するプロペラを内蔵しかつ巨大なダクトを形成している。同時にプロペラが異物を吸入し損壊をもたらすのを避けるため上部にはローターのネット状カバーが設置されている。だからこそ側面からは、ローターの回転の中心上部の膨らみが実際にはこの飛行機の並列の操縦室だということが見て取り難いのである。操縦室前方には2つの風よけが設置され、もって操縦員が視察を行うのに便としている。

機体両側には対称に2つのターボジェットエンジンが装備されて飛行機が前に飛ぶために充足した動力を提供している。リングの側壁は中心軸線に沿って対称でありかつ前後に配置された矩形の開口を呈し、これはダクト式推進システムのための吸気口と排気口である。

このため、「スーパーグレイトホワイトシャーク」武装ヘリは実際にはダクテッドファンを採用して揚力を提供する複合式ヘリである。だが「Speedhawk」、X-3などの普通のヘリから改良されてできた複合式ヘリとは大きく違っている(アメリカの「Speedhawk」高速ヘリは「ブラックホーク」ヘリのテイルローターをダクト式推進プロペラに換え、かつ機体前部に一対の固定翼を追加装備してできたものである。ヨーロッパのX-3は「ドルフィン」ヘリを基礎にテイルローターを撤去しH字型尾翼に換えたもので、機体前部両側に短い翼を設計し、かつ両方の翼端にそれぞれ1台の伝動装置駆動の5枚プロペラを配置して前向きの引く力を生じさせている)。「スーパーグレイトホワイトシャーク」の設計は決して途中での転職式の改装ではなく、最初からもう高速複合式ヘリをまっしぐらに目指しており、このためそれは以下のいくつかの方面の鮮明な特徴を持つ。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像の注釈:アメリカの『Speedhawk』複合式ヘリ。それは『ブラックホーク』ヘリのテイルローターをダクテッド推進プロペラに換え、かつ機体前部に一対の固定翼を追加装備してできたもので、多くの欠陥が存在する」)

共通軸反転ダブルローター設計を採用

「スーパーグレイトホワイトシャーク」は著名な共通軸反転ダブルローター設計を採用しており、「Speedhawk」やX-3が採用する単一ローター設計ではない。

11月19日

 続きです。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-11-08/doc-iicezzrr8058907.shtml


通常レイアウトのシングルローターヘリ最大の問題は、テイルローターを配置してローターが回転する時に機体に対し生じさせる逆方向のトルクのバランスを取る必要があることに他ならない。一方共通軸反転ダブルローターヘリの上下2つのローターは回転速度が同じで、逆向きに回転し、それにちょうどうまく逆のトルクをバランスさせ、このため追加でさらにテイルローターを配置する必要はない。

「Speedhawk」やX-3がテイルローターを取り消しすことができたのはそれぞれ、推進プロペラ後部の方向舵にあらかじめ傾斜角を設けたこと、そして両側の引いて進ませるプロペラの引く力の差によって逆トルクをバランスしたことによる。だがこれは必然的に前進のための動力の効率低下をもたらすだろう。一方共通軸反転ダブルローターは前に飛ぶ動力装置を追加装備した時この方面の問題を心配する必要がない。このためそれが前に飛ぶ時の速度が大幅に向上する。

単独の動力システム

「スーパーグレイトホワイトシャーク」の前に飛ぶ動力装置は専門に設置された2台の小型ターボジェットエンジンで、それは独立した動力装置であってローターシステムの動力発生と決して機械的な関連がなく、構造が簡単、安全で信頼性が高いなどのメリットを持つ。現在の大多数の複合式ヘリの推進装置は依然ローターを駆動するターボシャフトエンジンのところから一部分の動力を分けて出させて駆動を行っており、これは伝動機構の複雑性を増加するだけでなく、さらにメインエンジンの負荷が大きいこと、および安全性方面の問題をもたらしている。

また、ダクト配置を採用したターボジェットエンジンは非常に大きな程度上レーダーに戻る電波および噴射口のところの赤外線特性を下げ、発見される確率を下げることもできる。

翼身融合設計

「スーパーグレイトホワイトシャーク」は翼身融合体設計を採用し、外形に対する最適化によって、それが前に向かって飛ぶ時、全機体自身が翼面となり、一定の揚力を生じさせることができる。このため「Speedhawk」やX-3のようにさらに追加で固定翼面を設計する必要がなく、さらに一歩外形を簡略化しかつステルス能力を向上させている。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像の注釈:『スーパーグレイトホワイトシャーク』の全体レイアウトの図および性能のパラメータ」)

性能は先進的

「スーパーグレイトホワイトシャーク」は全長7.6m、全高2.85m、ローターの直径4.9m、2名の乗員を搭載でき、各種先進技術を採用しているため、その最大離陸重量は6トンで、最大水平飛行速度は650km/h、実用上昇限度は6000m、片道航続距離は2950kmである。

比較すると、普通のヘリを改良してできた高速複合式ヘリは、まだ決して根本からヘリが高速で前に飛ぶ時の前後に行くローター気流が非対称という問題が解決されていないため、騒音および振動問題が非常に突出し、しかも水平飛行速度は往々にして500km/hを突破し難く、速度が比較的遅く、「スーパーグレイトホワイトシャーク」の650km/hには及ばず、ましてや片道航続距離は同列に論じ難い。

結びの言葉

「スーパーグレイトホワイトシャーク」武装ヘリは現在まだ概念製品でしかなく、多くの設計方面がまだ非常に原始的および不成熟なことが目立っているが、我々が見るべきなのはあえて創新、あえて探索、あえて開拓する精神である。遠くない将来、このヘリがきっと概念から現実に向かい、青空を飛翔するものと信じる。


 前の記事で「翼身融合」は通常ブレンデッドウィングボディのことだがこの場合の意味が不明、と書きましたが今回分かりました。固定翼機とはちょっと違いますけど機体自体が揚力を生む、ということでまあ同じですね。ただこの筒みたいな機体が揚力を生むというのがちょっと納得いきません。また性能の上でいくら凄いことを言ってもまだ飛んでもいないわけですからまさに取らぬ狸のなんとかですね。




























戻るボタン