コラムより転載:中国の航空機、空母その他関連小ネタその352

1月1日

 スホーイ-57墜落事故関連です。2回に分けます。

https://mil.news.sina.com.cn/world/2019-12-24/doc-iihnzhfz8043685.shtml


ロシアのスホーイ-57が墜落損壊 張召忠:インドの参加があったことさえ信じられない

ソース:局座召忠

「今日のロシア」ウェブサイトの報道によれば、1機のロシアで最も先進的なスホーイ-57戦闘機が、ロシアのハバロフスク地方の共青城付近で墜落損壊した。幸運なことに、飛行員は射出座席によって安全に射出され、その後1機のミル-8ヘリによって救出された。

消息筋の人物の言によれば、この機はまだロシア航空宇宙軍に引き渡されておらず、アムール河畔共青城ガガーリン航空工場に属していた。知られているところによれば墜落損壊時、この戦闘機はエンジンの試験を行いつつあった。これはスホーイ-57戦闘機が初めて発生させた墜落損壊事故でもある。実はずっと前、局座はかつてスホーイ-57に言及していたが、インドの参加があったことさえ「信じられない」と思っていた。

スホーイ-57戦闘機は2010年には早くももう初飛行したが、今年になってやっと量産が開始され、しかもいまだなおロシア軍入りして就役していない。だがシリア戦争の期間、なお未就役のスホーイ-57がかつてもうシリアの戦場に派遣されて実戦試験を行った。理屈から言えば、この戦闘機がすでに量産されている以上、ならば相当に成熟しているはずで、何故さらにエンジンの試験をする必要があるのだろうか?

スホーイ-57原型機(画像のソース:Wikimedia Commons/Vitaly V。 Kuzmin)

実は、スホーイ-57戦闘機は量産には投入されているが、装備されているのはそれにもかかわらず簡略配置版のエンジン、つまりスホーイ-35と同じ117Sエンジンで、性能は需要を満足させがたい。一方スホーイ-57のために設計された次世代航空エンジン、すなわち製品30エンジンは依然実験中である。このため我々は、この墜落損壊したスホーイ-57が装備していたのは他ならぬ実験中の製品30エンジンの可能性が高いと推測することができる。

しかも製品30エンジンはいまだなお研究開発が完成していないため、第1ロットの量産型スホーイ-57はこのエンジンを装備せず、原型機上の117Sエンジンを継続して使用するだろう。製品30エンジンの成熟を待った後でのみ、後に続いて生産されるスホーイ-57戦闘機はやっとこの新型エンジンを装備し、完備された戦闘力を具備するだろう。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「製品30エンジンを装備した052号機(画像のソース:nationalinterest)」)

現在、今回試験飛行で墜落損壊したのがその中のどの1機なのかはなおはっきりしないし、飛行機のブラックボックスもなお捜し当てられていない。このため機が墜落した原因はなおはっきりしない。だがこの前製品30エンジンの試験飛行任務を担当していたのは052号機であり、052号機は2011年に初飛行し、すでに長期にわたる高強度の試験飛行を行っており、このため事故が出現しても決して意外ではない。

しかも新型実戦機として、試験飛行過程の中で意外な事故が出現し機の墜落がもたらされることは、実は決して珍しくない(頑住吉注:零戦もB-29も深刻な死亡事故を起こしていますね)。製品30エンジンの性能は強大で、F-22戦闘機のF119エンジンとの比較に堪えると称している。ロシアの航空工業も非常に先進的だが、アメリカとでは依然非常に大きな隔たりがある。アメリカと水準が同等なエンジンを設計しようとする難度は相当に高い。このためスホーイ-57の試験飛行中に意外事が出現してもごく正常なことである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「エンジンが火を噴くスホーイ-57(画像のソース:Wikimedia Commons/Rulexip)」)

2011年には早くも、1機のスホーイ-57の原型機がもう試験飛行中に意外事を突発させ、エンジンが突然に火炎を噴出させた。うまいことにこの飛行機はまだ離陸しておらず、このため人員の死傷はもたらされなかった。2014年、また1機のスホーイ-57が試験飛行中に出火した。この時のスホーイ-57が装備していたのはまだ117Sだったが、それでも出火事故を発生させたのである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像のソース:Sputnik / Vladimir Astapkovich」)

1月2日

 続きです。

https://mil.news.sina.com.cn/world/2019-12-24/doc-iihnzhfz8043685.shtml


また、スホーイ-57の発展を制約しているものとしては技術問題の他に、経費不足も重要な原因である。先進的な戦闘機を研究開発するのは実際あまりにも金を湯水のように使うことなので、ロシアの経済レベルは実際負担しがたいのである。ロシアはずっとスホーイ-57のために協力者を捜し当てたがっているが、中国はスホーイ-57の研究開発への参与を拒絶し、一方インドも数十億アメリカドルを投資した後スホーイ-57の進度に不満で最終的に放棄した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「唯一の量産型スホーイ-57。もし墜落損壊したのがこの機なら、スホーイ-57の就役はきっと遅延するだろう(画像のソース:Sputnik)」)

F-22、F-35および殲-20との比較で言えば、スホーイ-57の性能には間違いなく非常に多くの不足のところがあるが、依然非常に多くのハイライトがある。例えば独創的な側面アレイレーダー設計やタンデム弾薬庫構造である。ステルス性能に比べ、スホーイ-57は機動性をより重視しており、このことはロシア式戦闘機と西側の戦闘機の設計理念の異なるところを体現してもいる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「我、空軍、打銭(画像のソース:China Military/Cui Baoliang and Wang Shaofei)」 「打銭」はお金を稼ぐといった意味らしいですが何を言いたいのか分かりません)

また、中国がスホーイ-57戦闘機を導入するか否かに好奇心を持つネット仲間もいる。実はもしスホーイ-57がタイムスケジュール通りにスムーズに就役し戦闘力を形成できれば、我が国が一定数のスホーイ-57を導入することも決してあり得ないことではない。結局のところ我が軍は依然大量の旧式実戦機を留保しており、初期の殲-10、殲-11も間もなく退役する。短時間内、我が国は大量の先進的戦闘機を補充として生産しがたく、ロシア製戦闘機の導入も1つの選択でないこともない。

また、スホーイ-57に対する研究は我が軍の未来の戦闘機設計のために経験と参考を提供することもできる。我が国はすでに独立して2種の異なる機種の第5世代戦闘機を研究開発済みであるが、このような先進的な実戦機を導入し研究できる機会はそれでも非常に貴重である。特に適した国産エンジンがいまだなお使用に投入されていない時、製品30のような先進的エンジンに対し行う研究は依然重要な価値を有する。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像のソース:Sergey Bobylev/TASS」)

だが中国がスホーイ-57を導入するか否かは、主にはやはりロシアサイドの出方を見る必要がある。現在見たところスホーイ-57は設計を基本的に完成させているが、最も核心的な製品30エンジンはいまだなお使用に投入されておらず、現在のスホーイ-57は明らかに需要を満足させることができない。スホーイ-57がもし「質は優れ廉価」を保証することができれば、導入は当然良いことである。だがロシアサイドがもし高すぎる値をつければ、全く導入の必要はなくなる。

今回の墜落損壊事故に戻るが、もし墜落損壊した原型機が本当に製品30エンジンを搭載していたら、1台、甚だしきに至っては2台の製品30エンジンを損失したことになり、間違いなく相当に悲惨、重大なことである。だがロシアサイドは、製品30エンジンは大部分の試験を完成しており、特にカギとなる重要な節目のポイントたる試験はそうであり、このため製品30の研究開発進度は決してこのために停滞に陥らないだろうと見積もられる、と言明する。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像のソース:Wikimedia Commons/Rulexip」)

だがいかに言おうと、スホーイ-57は確実に一歩一歩成熟に向かっている。もしその他の意外事がなければ、2020年、第1機目のスホーイ-57戦闘機がロシア航空宇宙軍入りして就役すると見られる。あるいはロシアに対して言えば、このような戦闘機は、すでに今の条件の下で得ることのできる最も優れた解なのかもしれない。スホーイ-57の設計と研究は、依然我が国に対しても重要な参考にする価値が存在する。


 文中にもあるように軍用機の墜落事故は普通のことでさほど深刻ではないのではないかと思います。それにしても中国の「そちらの条件次第だが安ければ買ってやってもいいよ」という態度は余裕で、日本とは大違いですね。

1月3日

 殲ー31関連です。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-12-24/doc-iihnzahi9595639.shtml


成都飛行機のFC-31の艦載化あるいは最終決定となるか 米軍のF-35とではまだ多大な隔たりがある

最近、航空工業は「多機種の飛行機の求職略歴を明かす」という名のブログの文を発表し、殲-31「鶻鷹」が中国の次世代艦載機となることを暗示し、広大なネット仲間の激烈な討論を引き起こした。そして論争の焦点はこれまでと同様、またも殲-31の性能に関してであり、「鶻鷹」は空母艦載機として適するのか否か、および何故殲-20を艦載化しないのかだった。ならば、2機種の戦闘機の性能のポテンシャルを総合的に考慮すれば、沈陽飛行機の殲-31と成都飛行機の殲-20では一体どちらがより艦載化に適するのだろうか?

空母艦載機の争いと言えば、F-14「トムキャット」の退位とF-18「ホーネット」のアメリカ空母の甲板に対する統治が疑いなく最も良い参考例である。F-14とF-18は2機種の非常に古典的な艦載戦闘機である。前者は大型可変後退翼戦闘機で、ずば抜けた遠距離対空能力とそれぞれの飛行区域間の全体的機動能力を持ち、同時に滞空指標および高速迎撃性能において、F-14は明らかに一段より勝っただろう。一方後者は中型戦闘機として属性の上でよりバランスが取れ、集成化された近代化コックピットは多種の任務を担うことができ、重量が軽くしかも相対的に小型の機体は、この機に突出した近距離低速空戦能力の強さと高いAOA仰角機動性を持たせている。

総合すると難なく見いだすことができるが、F-14は標準の制空戦闘機で、高空高速高機動性に関し持つべきものは全て備えており、F-18は初期のプロペラ攻撃機に似て、強大な攻撃能力を具備するのと同時に、一定の低空低速近距離格闘能力を持っている。艦載戦闘機と空母のコンビネーションの核心は海上の制空権を奪取し、したがって制海権を奪取することであるという考慮から出れば、F-14は明らかにより良い選択である。だが、空母の応用理論は21世紀に入り、特に情報化思想の介入であるが、維持保護可能性が高く、グレードアップポテンシャルが非常に大きく、信頼性が高くかつより近代的なF-18が明らかに新時代のアメリカ空母甲板と空母の作戦の需要により良く適応できる。だからこそ、時代に合わないF-14「トムキャット」は遺憾にも歴史の舞台から退出したのである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「注:殲-20は『半情報化』戦闘機と評価できるだけで、態勢感知能力は持つが、F-35の自動化分析共有能力は具備していない」)

この例により殲-20と殲-31を対比すると、殲-31に比べ、殲-20ステルス戦闘機はずば抜けた空力レイアウトと体型の優勢に頼り、その高空高速性能、超音速巡航能力などの指標は殲-31をはるかに超えていると言えるが、もし殲-31が最終的に登場した時、その全体性能や情報化水準などの指標はF-35と同一クラスに置くことができる。ならば殲-20の絶対的大多数のカタログデータ上の性能は実は全て一定程度打ち消されるだろう。何故か? 何故なら未来の天空だろうと未来の空母甲板だろうと、戦闘機に対する要求はいずれも単に第3世代機時代に皆が追求した機動性能およびF-22で著名な4S基準だけでなく、高度情報化、維持保護可能性、コスト、信頼性などの指標がまた重要なカギだからで、こうしたソフト指標をステルス戦闘機上で実現したければ、往々にして2つの前提条件の上に建立する必要がある。1つは設計の初志、もう1つは技術環境である。

以上は聞くといささか複雑かもしれない。簡単に言えば、艦載機の選択時、我々は設計の始めからもう空母での発着を考慮していた機種を優先的に選択する。例えばフランスのラファールである。もしその他の機種の改良を選択しても、構造がより簡単、維持保護可能性がより高い成熟した機種を選択して改良を行うべきである。ちょうどF-18[ホーネット」のように。同時に、技術の上で、時代の変化の迅速さにかんがみれば、より長い錬磨の時間とポテンシャルを持つ機種も優先して選択する必要がある。例えばF-35系列である。このため、設計のところでもう空母甲板を照準しなお錬磨中の殲-31は明らかに、F-22をベンチマークとしすでに構造、技術が基本的に成熟した制空戦闘機である殲-20に比べより甲板に乗るのに適しているし、アメリカの情報化された第5世代艦載機F-35Cと公海上で勝負するのにも適している。だが、殲-31は技術が未成熟な戦闘機として、沈陽飛行機がこれを証明したければ、任務重くして道遠しが運命づけられている。(作者の署名:浩漢防務)


 ただF-18もF-35も「そんなに強い敵はいないからこの程度でいいだろう」と妥協して空戦能力を最優先していない機種ですから状況の変化によっては不安が生じますよね。本当に殲ー31が相手なら好都合かもしれませんが。

1月4日

 中国の今年の新兵器に関する展望です。2回に分けます。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2020-01-02/doc-iihnzahk1436028.shtml


張召忠:中国の轟-20戦略爆撃機は今年お目見えする可能性が大いにある

原題:2020年はすでに到来、轟ー20はまだ遠いのだろうか?

ソース:局座召忠

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲-20の最新改良型らしきもの」)

ちょうど何日か前、また一組の殲-20戦闘機最新改良型の画像がネット上に出現した。改修後のエンジン噴射口からは、この殲-20が使用するのはもはやロシア製エンジンではなく、最新型の国産エンジンであることが見て取れる。推測によれば、今回明るみに出た黄色い塗装の殲-20こそ国産の「太行B」エンジンの最新ロットを装備した量産型殲-20の可能性が高い。

ずっと前からエンジンの影響を受け、殲-20戦闘機は常に「完璧な状態」をもって就役できておらず、速度、機動性そしてステルス能力の上で一定の制限を受け、就役した数量も多くはなかった。今回明るみに出たニューバージョンの殲-20をあえてすでに「完璧」だとは言わないが、エンジン方面でもはや人の制限を受ける必要がなく、かつステルス性能が増強され、疑いなく巨大な進歩である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「この前明るみに出た『太行』版殲-20」)

2017年には早くも、「太行」エンジンを装備した殲-20の画像がもうすでにネット上に出現し、2年あまりの試験飛行を経て、「太行」版殲-20はすでに基本的に成形されたと推測することができる。画像の中の殲-20改良型は2020年に量産、就役に投入され、我が軍の第5世代機の数量を拡充し、人民空軍の装備水準をさらに一段上げる可能性が高いと見積もられる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『太行』版の殲-10C」 「初飛行する『梟竜』block3」)

この他、「太行」版殲-10Cと「梟竜」block3戦闘機も揃って次々と新年の直前にお目見えした。前者は殲-10系列の中の最新型で、国産エンジンを用いるよう改めた後、殲-16同様100%の国産化に到達した。一方「梟竜」block3は殲-20の一部の先進技術を結合し、作戦能力を大幅に向上させることができ、性能は国際市場の一流戦闘機に負けない。

12月21日、西安飛行機社も勝利の知らせを伝えてきた。西飛はすでに10日前倒しで2019年度の運-20戦略輸送機の生産、引き渡し任務を完成させたという。過去の1年の中で、運-20輸送機の生産量は30機に達し、運-20が使用する渦扇-18エンジンがすでに基本的に成熟し、相当高い国産化水準に到達したことを説明している。

ずっと前から、戦略輸送機の数量不足は常に我が国空軍の深刻な弱点だった。「太った姐さん」運20の大量生産投入は、短時間内に我が国空軍の戦略空輸能力を大幅に向上させることになる。また、運20は特殊飛行機のプラットフォームとして、我が軍が早急に必要とする給油機、早期警戒機など特殊用途飛行機に改装されることもできる。

だが現在の運20は殲-20同様、依然決して「最終状態」ではない。現在の運20が使用する渦扇-18エンジンは実際にはコピー生産したロシア製エンジンであり、我が国が自主研究開発した、性能がより強大さを加えた渦扇-20エンジンはいまだなお未完成である。渦扇-20エンジンの就役後、運20の輸送能力はさらにワンランク上がると見られる。

1月5日

 続きです。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2020-01-02/doc-iihnzahk1436028.shtml


(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「艦載型直-20ヘリ」)

殲-20と運20を除く、「20」ファミリーのもう1人のメンバーである直-20ヘリもすでに正式に就役し、かつ最新型の艦載型を発表している。艦載型直-20は055大型駆逐艦や075強襲揚陸艦上に配備されることになるだろうと見積もられる。我が国の最も先進的な汎用ヘリとして、直-20艦載型は疑いなく海軍の艦載ヘリ運用能力を大幅に増強するだろう。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「SH-60『シーホーク』ヘリ」)

アメリカ海軍や海兵隊の各種「ブラックホーク」を参考にすると、未来において艦載型の直-20ヘリは対潜、捜索救援、偵察、輸送などの各種任務を担い、あるいは代役艦載早期警戒機に使用されることになるだろう。また直-20は対潜武器、あるいは特殊部隊も搭載でき、非常に柔軟な戦術運用能力を具備している。

当然、「20」ファミリーの中で最も神秘的で、最も期待され、最もネット仲間の歓迎も受ける轟-20戦略爆撃機は、依然真の姿を露出させてはいない。非常に多くのネット仲間は揃って、轟-20は今年正式にお目見えしかつ初飛行する可能性があると推測している。確実な情報は決してないが、渦扇-20エンジンなどのプロジェクトの進展を結合させれば、轟-20が2020年というこの重要な時間的節目のポイントを選択してお目見えするのは大いに可能性がある。

世界で最も複雑、最も高価で最も先進的でもある飛行機の1つとして、たとえ航空大国にとってもステルス戦略爆撃機を設計することは極めて困難である。現在まで、全世界でもアメリカだけが成功裏にB-2ステルス戦略爆撃機を製造している。だがB-2の製造コストはあまりにも高く、維持保護のコストも高止まりして下がらないため、ずっと「問題児」で、アメリカ空軍はずっとこの非常に高価な武器の交換を計画している。

2020年、アメリカ空軍のB-21戦略爆撃機も間もなく初飛行する。第2世代ステルス爆撃機として、B-21の主要な改良は生産、維持保護コストの低下にある。もし轟-20も2020年に初飛行できたら、轟-20とアメリカの最も先進的なステルス爆撃機が平行して空を飛ぶことを意味し、これは疑いなく人を興奮させる情報である。

過去1年の中で、各種各様の国産新型武器装備が順にお目見えして就役した。全く新しい「星空迷彩」、国産新小銃、兵個人情報化装備、15式軽戦車、トラック砲、新型遠距離ロケット砲、国産空母、強襲揚陸艦、055大型駆逐艦、攻撃-11ステルス無人機、東風-41および東風-17ミサイル…人の目をまばゆさにくらませ、1つ1つ見ていられなくさせた。

過去を回顧すると、広大なネット仲間にとって2019年は疑いなく人を興奮させる1年だった。2020年、人民の軍隊はまた我々のためにどういった驚きと喜びをもたらすのだろうか? どういった新鋭武器はまもなく就役し、またどういった先進武器が初お目見えするのだろうか? この一切は時間だけが我々に答えを教えることができる。


 「国産航空エンジン、ついに難関を突破、これからは追い越し車線」といった記事は10年以上前からたびたび出、しかしその後にやはり「ロシア製エンジン大量購入」といった情報が出たりしていたわけですが、状況的にとうとう本当にそういった状態になった、あるいはごく近くなっていると見ていいのではないでしょうか。

1月6日

 小火器関連です。3回に分けます。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-11-13/doc-iihnzhfy8881777.shtml


米ロの飛行員がいずれも新たな銃に換え威力をより大きくする 中国は追随する必要があるか?

軍武菌(頑住吉注:筆者)の在翻(頑住吉注:意味分かりません)以前のネット仲間が評論している時にこのような一文を見た。

大胆な構想がある:もし空軍飛行員に配備したら? 現有の飛行員の用いる銃に比べ、80式(頑住吉注: https://baike.baidu.com/item/80%E5%BC%8F%E5%86%B2%E9%94%8B%E6%89%8B%E6%9E%AA )は即拳銃にでき、またストックを加えてミニサブマシンガンに変えることもでき、自衛火力として現在に比べ良いはずである。しかもあのナイフ兼用ストックもちょっと利用して飛行員専用ナイフに改めることができる。このようだとナイフ1本の携帯が少なくなってちょっと生存力が向上し、負担する重量にあまり大きな変化はないし、重量に比べ命はより貴重だ。

このネット仲間は飛行員がマシンピストルを採用して自衛火力を増強することを提案している。ならば軍武菌は飛行員の自衛火力向上に関する話題につき皆とおしゃべりしよう。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカ空軍飛行員最新のGAU-5/Aアサルトライフル」)

飛行員が銃を配備する話題の由来はすでに久しい。最初の軍用機に武器はなく、飛行員は敵軍の「同業者」を発見した時、ある時には接近した後自らの拳銃を用いて射撃を行い、これは一度空戦の雛形と考えられた。空軍の誕生を待った後、高価値の技術将校として、飛行員が銃を配備する制度もこのように留保されてきた。

だがこの時、飛行員の拳銃はもはやすでに空戦の武器ではなく、純粋な自衛をメインとした。このことは飛行員の銃配備の基本模式をも決定づけた。すなわち、拳銃をメインとし、実戦機が不時着、墜落、落下傘降下した後の個人防御専用とする。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカ空軍のF-16飛行員スコット ブリッジズ中佐の自衛武器はM9拳銃」 「ロシアの飛行員は火力がより強いAPSマシンピストルを使用する傾向にある」)

何故絶対的大多数の国が飛行員に拳銃を配備するのかに関してであるが、この点は実によく理解できる。何故なら飛行員の銃配備は飛行員が敵軍の支配区域に落下傘降下した時のみやっと自衛作用を果たすことができるからである。平時には「贅沢品」で、第二次世界大戦後この「贅沢品」の腕の振るい場所は甚だしきに至ってはどんどん少なくなった。この方面は実戦機の技術の発展のおかげで、機の墜落など飛行事故の発生率が大幅に下がり、世界全体の平和の大きな趨勢も実戦機撃墜の可能性をさらに一歩減少させた。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「年初のインド・パキスタン衝突でパキスタン空軍によって撃墜されたインドのミグ-21の飛行員であるアビマンダン ワタマンが使用したのはグロック-26ポケットピストルだった」 少し古い記事なので年初というのは去年のです。)

他の方面では、もし実戦機が衝突の中で撃墜されても、飛行員の身分の特殊性ゆえに、1人飛行員を捕虜にする意義は1人の飛行員を射殺する意義に比べはるかに高い。敵軍にとって、技術将校である飛行員は訓練、学習の中で大量の空軍内部資料を掌握しており、もし情報部門が飛行員の手中から真実の情報を得ることができたら、その価値は何人かの長年潜伏する優秀なスパイをはるかに超える。

歴史上、アメリカはかつてソ連の反乱逃亡した飛行員ベレンコが提供した情報によって、ソ連の大量の軍事情報を獲得した。もし情報が得られなくても、飛行員を捕虜にすることは重要な宣伝手段とし、敵軍の士気を打撃するのに用いることこともできる。このことは飛行員がもし捕虜にされても直ちに生命の危機に直面しないようにさせる。このため「絶対の自衛」を強調する必要もない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「飛行員が掌握する情報はいかなる組織に対しても極めて重要と言え例えばベレンコがミグ-25を操縦して反乱逃亡した後、ミグ-25の実際の性能とソ連極東の防空力量の空虚さが直ちにアメリカによって知られ、最終的に一連の連鎖反応をもたらした。」)

事実、今日になっても飛行員に配備される銃の主流はずっと拳銃である。だがこの伝統も今年やや改変された。今年5月、アメリカのネバダ州ホームマウンテン空軍基地は対外的にある情報を発表し、この基地の第366戦闘機連隊のF-15戦闘機飛行員のためにGAU-5/A小銃を装備すると宣言した。

その後アメリカ空軍司令部スポークスマンのギブソン少佐はこの情報を事実確認し、かつ将来あらゆる戦闘機飛行員のためにこの銃を配備するとした。これだけではなく、今年8月にロシア方面も、戦闘機飛行員のために威力がより強いPP-2000サブマシンガンを装備するとした。同じタイミングで、米ロ両国の飛行員が揃ってロングアームへの換装を洗濯したのである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「M4カービン銃とGAU-5/Aアサルトライフルの対比」 「GAU-5/Aの分解と組立後の対比」)

1月7日

 続きです。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-11-13/doc-iihnzhfy8881777.shtml


アメリカが今回飛行員のために配備すると宣言したGAU-5/A小銃は言われているところによれば空軍専用に設計された新たな銃で、飛行員の使用に供することができるように、GAU-5/Aは一切が体積のために道を譲ったものということができる。伝統的な外観の上で、それはM4の伸縮式ストックを採用し、グリップも後ろに向け折り畳み、もって体積を縮小することができる(頑住吉注:体積は同じだろうと思うんですが中国ではこういう使われ方多いです)。バレルは長さ10インチしかなく、M4の14.5インチバレルに比べさらに短い。さらに重要なのは、GAU-5/Aのバレルユニットが素早く分解できる設計を採用していることで、このことはさらに一歩この銃の貯蔵時の体積を縮小させている。

フルセットのGAU-5/Aは4個の30連マガジンをセットさせて飛行員の射出座席下方の救命パッケージの中に装備され、飛行員が落下傘降下した後60秒以内に組み立てて射撃を展開することができる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「GAU-5/Aのバレルはこのように素早く取り外し、もって貯蔵時の体積を縮小することができる」 「空軍のGAU-5/A小銃の実際の射撃。動画からバレルとレシーバーの一回り隆起した連結部分を見て取ることができる」 「組み立て中のGAU-5/Aアサルトライフル」)

体積は縮小するが、伝統的な構造の上で、GAU-5/Aはやはり標準的なM4カービン銃である。それは依然としてAR系統独特のリュングマン式自動原理を採用し、セレクターの構造上もセミオート/3発バーストの旧式な機構で、もって弾薬に対する消耗の程度を低下させている。

計画に照らせば、空軍は少なくとも2137セットのGAU-5/A小銃を装備し、F-15C、F-15E、F-16、F-22、A-10、B-1、B-2そしてB-52上に装備し、その範囲は各種戦闘機、攻撃機、爆撃機を包括する。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「全戦闘機の救命パッケージは戦闘機の射出座席下方に置く必要があり、このため体積に対する制限は極めて厳格である」 「組み立て中の戦闘機救命パッケージ。このうち右側の赤いものがGAU-5/Aのバレルユニット」)

アメリカが専用に新たな銃を研究開発したのに比べ、ロシア航空宇宙軍が装備を計画するPP-2000は本国の現有のサブマシンガンを直接持ってきて用いるものである。PP-2000はロシアが2004年に登場させたコンパクト型サブマシンガンで、ストック折りたたみ時は350mmしかなく、空虚重量は1.4kgしかない。体積が小さく重量が軽いため、実戦機の射出座席下方の救命パッケージ内に置くのに非常に適している。

また、PP-2000の口径もロシア製および西側で主流の9mmx19拳銃弾薬と兼用できる。ロシア基準の7N21および7N31拳銃弾薬はいずれも強装薬の徹甲弾で、後者は甚だしきに至っては15m内で8mmの均質鋼板を撃ち抜くことができ、それに防弾衣に直面した時に依然一戦交える力を持たせることができる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「一方ロシアが今回換装するPP-2000の体積は非常に小さく、甚だしきに至っては片手で使用できる」 「全自動射撃時もより良く制御される」)

だが何故米ロ両国は次々に飛行員に与えるものをロングアームに換えることを選択したのだろうか? 実はこれは彼らが同様の問題にぶつかっているからである。前に軍武菌は飛行員が降着した後の安全問題に言及したが、これは実は通常の状態に過ぎない。しかし現代の中東、西アジアそしてアフリカ地域の低烈度作戦の中では、どんどん多くの通常ならざる結果が生じている。宗教過激派、民族衝突などの問題は飛行員の安全性に大量の不確定要素を出現させ、飛行員が降着後に攻撃に遭う、甚だしきに至っては虐殺される状況がしばしば発生している。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「2011年にリビアで墜落損壊したF-15E戦闘機の残骸」)

1月8日

 続きです。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-11-13/doc-iihnzhfy8881777.shtml


戦乱地域の憤怒した一般民も落下傘降下後の飛行員の死傷をもたらす。

例えば、2018年にロシアのスホーイ-25の飛行員フェリボフがシリアで墜落した後、直ちに過激組織の襲撃に遭い、その後フェリボフは一歩一歩間近に迫るテロ分子に直面し、身につけて携帯していたAPSマシンピストルを利用しての自衛に効果がない状況下で、手榴弾を爆発させ敵を道連れにして死んだ。

一方さらに早い2014年、ヨルダンのF-16飛行員カサシベイはシリアで墜落した後過激テロ分子によって捕虜にされ、かつ次の年に火刑に処され生きたまま焼死した。まさにこうした生々しい例が、米ロ両国が飛行員のためにロングアームを配備することを選択し、もって飛行員が敵国に不時着した後の自衛能力を増加するのを促した、ということができる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ロシアのスホーイ-25の飛行員だったフェリボフの戦死後、救出人員は射殺したテロ分子の手中から彼の装備していた銃APSを発見した」 「フェリボフは死後ロシア連邦英雄の称号を授与された」)

実際、これは決して各国にとって初めての飛行員のための自衛火力増加の選択ではない。ソ連のアフガニスタン侵入戦争の期間には早くも、ソ連はもうミル-24など容易に攻撃に遭うヘリの上にAKS-74Uショートアサルトライフルを装備し、もって機クルー人員の墜落後の自衛能力を増加させた。このやり方は甚だしきに至っては一度ソ連解体後まで留保された。

比較してみれば我々は難なく気付く。現在の作戦環境と作戦対象はソ連のアフガニスタン侵入時とそっくりであると。そして米ロが飛行員のために自衛火力を増加する原因も難なく理解される。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ソ連のアフガニスタン侵入時、ソ連軍のミル-24の飛行員は右ももの片側にAKS-74Uショートアサルトライフルを吊って火力を増加していた」 「AKS-74U専用に研究開発されたホルスター」)

これに対し我々にもかつて血なまぐさい戦例がある。

1958年10月、チベット反乱平定包囲討伐の戦闘の中で、我が軍の1機のツポレフ-2爆撃機が機械的故障が原因で反徒の集結地に不時着した。不時着の過程の中2名の実戦機乗員が犠牲となり、幸いに生存したがその身に重傷を負った機長で空軍大尉の周庭彦とナビゲーション員の温勲太中尉は射界に限りがある自衛機関銃、54式拳銃ないし落下傘刀に頼って情報を聞いて駆けつけてきた百名以上の反徒の包囲攻撃に反撃するしかなかった。最終的に2人は我が軍救援部隊が駆けつける前に弾が尽き力尽きたため壮烈な犠牲となった。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「解放軍がかつて装備したことのあるツポレフ-2爆撃機」)

この事故の後、我が軍はチベットで反乱平定任務を執行するツポレフ-2機クルーに思い切って一個歩兵突撃チームの火力を飛行機に運び込み、それぞれに標準の54式拳銃(3つのマガジンを配備)の他に、それぞれにさらに54式サブマシンガン(10個のマガジンを配備)を配備し、またさらに1挺の53式軽機関銃(5個のドラムマガジンを配備)と4発の手榴弾があり、携帯する弾薬の総数は1700発近かった。

冒頭でかのお仲間が言及した中国空軍飛行員のために自衛火力を増加する構想に関しては、実は間違いなく必要がある。現在に対して言えば作戦の需要があまり重要でないに過ぎない。我が国空軍の国防は決して米ロの現在のかの種の越境して他国に進入しての作戦任務ではなく、飛行機に不時着や落下傘降下が出現したら、一般に全て我が国の国境内に落ち、あまり多くの地上での自衛の需要はない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「我が国の飛行員が配備する銃はやはり単純な自衛をメインとする。画像のホルスター内は77式拳銃(ソース:空軍公式サイト)」)

このため、現在我が国の飛行員は長期にわたり64、77など小型自衛拳銃をメインとし、かつ徐々に現代の11式ポケットピストルに換装している。だがもしひとたび越境作戦が発生したら、飛行員の兵個人自衛武器を向上させる必要は充分にある。(作者の署名:軍武次位面)


 まあしかし圧倒的に優勢な敵に包囲された場合、持っているのが拳銃だろうとサブマシンガンだろうとショートアサルトライフルだろうと助かる望みが非常に薄いことに大差ないような気もします。パイロットに地上戦の充分な訓練をさせる余裕もないでしょうし。どちらかと言えば心理的に安心感を与える要素の方が強いのでは。



























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