トランプ当選で台湾は

 日本ではあまりこの点に着目した記事見ませんが。

http://military.china.com/important/11132797/20161110/30035099.html


トランプのアメリカ大統領当選は蔡英文を絶望させる あるいは台湾を捨てるかと指摘される

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカ大統領トランプ」 まだ大統領じゃないですけどね。)

グローバル時報の報道:「台湾の未来の情勢は峻厳なものと運命づけられた」「おそらくはアジアの孤児に身を落とす」「蔡英文が抱きつこうとしたアメリカの足はなくなった」‥‥アメリカ大統領選挙の結果が発表され、島内が関心を注ぐ熱の度合いは異常に高まり、平素は国際ニュースの報道に熱中しない台湾メディアは次々にリアルタイムで選挙情勢を更新した。トランプの最終的な勝利は台湾各界を大いに驚愕させ、驚きいぶかしむあまり、より多くの台湾の未来に対する悲観的予測もこれにつれ現れている。

TPP談判はおじゃんになる?

トランプが台湾で引き起こしたパニックは、まず株式市場に反映した。台湾の「中央社」の報道によれば、台湾の株式市場は午前中の立会ではまだヒラリーが世論調査で先んじているとの楽観の中にひたっていたが、トランプが徐々に先んじるのと共に、台湾の株は一路下落し、(頑住吉注:台湾の株に関する専門知識ないんで訳せません。ここでは大幅に株が下がった、ということが分かればいいでしょう)。

蔡英文は9日午後声明を発表し、トランプ新政権と協力し、台湾・アメリカ関係が増進を持続でき、アジア太平洋地域の平和と安定を維持保護する重要な礎となることに期待する、とした。蔡英文はさらに「外交部門」に祝いの書簡を送るよう依頼し、彼女は書簡の中で台湾が持続的にアメリカと緊密かつ信頼できるパートナーでいることを重ねて言明した。アメリカの在台湾協会所長の梅健華は9日午後、アメリカの対台湾政策は高度の一致性を維持するだろう、自分はアメリカ・台湾関係が持続的に前向きに発展する自信がある、とした。

だがこの態度表明は決して島内のトランプに対する心配を癒やすことができていない。台湾の中国文化大学教授である楊泰順は、トランプはTPPに反対で、加えてアメリカ議会はTPPに対しあまり熱中しておらず、将来TPPにはより多くの変数が生じることになるだろう、と語った。アメリカはTPPを必要としているとは見えないが、台湾にはTPPを除き何もなく、オバマが任期の最後に急いで議会を通過させれば別だが、さもなければ楽観できないかもしれない。

淡江大学外交・国際関係学科教授の陳一新は、トランプと台湾は相互に熟知しておらず、各方面の政策の不確定性は高い、とする。経済貿易方面では、台湾は積極的にTPPの第二段階談判を勝ち取ろうとするが、トランプ政権がTPPを再始動させる可能性は低い。両岸関係は良くなく、台湾がRCEP(域内包括的経済連携)に参加することは非常に難しい。台湾は経済貿易の上でおそらくはアジアの孤児となり、台湾当局の新南向政策にも連鎖的に影響する可能性もある。台湾経済研究院の院長である林建甫は、台湾はできる限り早くアメリカサイドとFTAを交渉締結するべきで、また台湾は南に向かう力を強化するのと同時に、中国大陸市場を配慮する必要もあり、西に向かう力も不可欠である、と呼びかけている。

国民党の政策会執行長の蔡正元は9日、「トランプのアメリカ大統領当選で、蔡英文がこれに賭けたTPPはなくなった。蔡英文が空想した新南向もなくなった。蔡英文が抱きつこうとしたアメリカの足はなくなった。さらば蔡英文!」とした。

兵器に関する無駄金がより多く?

台湾の元「国防大臣」蔡明憲は、アメリカ政権は来年1月になってやっと交代するので、今後何ヶ月かは台湾の安全保障業務に対し非常に重要なカギたるギャップの時期で、もし大陸の解放軍が蠢動したら、これは台湾に対し非常に峻厳な挑戦で、アメリカは引き継ぎの時期に重大な決定をしないだろうから、台湾の「国安」団体は未来の情勢を重視しかつ準備を整える必要がある、とした。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「資料画像:蔡英文」です。)

台湾の政治学者である廖達hは次のように言う。トランプは基本的に商売人で、将来民主党のように台湾の防衛への協力をしたがらないかもしれず、逆に台湾がより多くの兵器を買うよう要求してくる可能性がある、とする。兵器商は重要な利益団体で、こうした利益を「トランプが見ないことはあり得ない」。廖達hは、トランプが提供する武器も「あまり良く、有用なものになるとは思えない」と語る。

元国民党「立法委員」林郁方は9日次のように語った。アメリカ新政府は対台湾兵器販売の上ですぐに決定をしないだろう、まず人事を手配する必要があり、しかもその後で中国大陸との関係を整理し明確化してやっと決定するだろう。新たな兵器販売を語ろうとするのはおそらく1年後のことだ。彼は例を挙げて、当初共和党の元大統領小ブッシュは台湾に8隻の潜水艦を売ろうと語ったが、最後になっても売らず、民主党の現任大統領オバマ就任後も、今までもうすぐ8年になるが、やはり売っておらず、このためこれにはやはりアメリカがいかにして中国大陸との間の関係を処理するかを見る必要がある、と語った。

両岸関係に新たな挑戦?

「トランプの不確定性で、蔡英文の知恵が試される」 台湾の「週刊商業」は評論し、台湾にとって、蔡英文の最大の挑戦はいかにして中国大陸と対話するかにあり、これは民進党所属の「総統」にとって、先天的にすでに高度の困難があり、もしアメリカのトランプによる情勢の混乱が加われば、絶対により厄介だ、とした。

トランプ就任で「台湾放棄論」が再度起こっている。淡江大学国際研究学院院長の王高成は台湾の「旺報」のインタビューを受けた時、トランプはアジアの安全保障問題であまり深入りし力を入れないだろう、とした。日本、韓国に米軍の軍事費を負担するよう要求するように、「アメリカ優先」を高く掲げ、一方中国大陸はアメリカがアジアの事柄から徐々に離脱するのを見たがる。この時台湾は「トランプによって商売人の姿勢をもって、中国大陸との談判の道具にされる」ことを心配すべきである。

台湾の元「立法委員」邱毅は9日次のように語った。蔡英文はヒラリーが勝ち、アメリカのアジア太平洋戦略は変わらないだろう、台湾はアメリカの足に抱きついていさえすれば万事OKと堅く信じていた。だが予想外に最終的に当選したのは何とトランプだった。邱毅は遠慮なく、「これまでずっと醜女を好かなかったトランプは、おそらく蔡英文を大失望から絶望に到達させるだろう。」と語る。邱毅は、蔡英文の「台湾独立の夢」は砕けることが確定し、「台湾放棄論」が出現しようとしており、両岸統一の大勢はすでにどんどん明朗になっている、とする。だが台湾の学者である黄奎博は、アメリカに暫時「台湾放棄論」の発生はないだろう。もしかすると当選者にこの考え方があるかもしれないが、アメリカ政府の長期にわたる安定し堅固な体制がブレーキの作用をし、新大統領に台湾を捨てるなと提案するだろう。

島内メディアは中国国際問題研究院副院長である郭憲綱の話を引用し次のように言う。アメリカのグローバル戦略の収縮は必然で、加えて中国大陸の総合国力は向上し、アメリカは台湾問題の上でより慎重になるだろう。もし蔡英文当局があまり遠くまで行ったら(過度に「台湾独立」傾向になる)アメリカは必然的に手を出して制約する。ちょうど当初小ブッシュ政権が陳水扁を拘束したようにである。郭憲綱は、アメリカ新政府は依然中米の3つの共同コミュニケを堅持するだろうし、「台湾をもって中国を制する」策略の有効性はすでに低下しているとも認知し、台湾問題は中米の摩擦のポイントとはならないだろう、と考える。「旺報」9日の評論は、世界情勢の発展はアメリカが、中米間系に損害をもたらすことをもって台湾に対する無限の支持を表明することをあり得なくしている、とした。将来蔡英文がもし「アメリカカード」を切って中国大陸に対抗しようとしたら、明らかにこれは進める道ではない。


 台湾の立場は日本より厳しいと思われますが、今後アメリカにできることに限度があるように日本にもできることとできないことがありますからね。















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