日本も「THAAD」を配備へ?

 中国にとって韓国への配備ほど嫌ではないかもしれませんが。

http://military.china.com/news2/569/20161125/30051283.html


日本も「THAAD」を配備しようとする? 専門家:東北アジアの国の利益に損害を与える

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「米軍の『THAAD』システムがミサイル迎撃試験を行っているところ(アメリカのロッキード・マーティン社ウェブサイトの資料画像)」)

日本の共同通信社11月20日の報道によれば、日本政府関係者は20日、防衛大臣の稲田朋美は12月中旬にアメリカに属するグアム島への訪問を計画し、すでにこの件につき最後の調整を行っている、と明らかにした。日本はこの行動で米軍最先端の陸上基地ミサイル迎撃システム「THAAD」の実地調査を計画している。日本の防衛省は「THAAD」」システムを導入し、北朝鮮の「ミサイルの脅威」に対応することを考慮中である。

日本の「THAAD」配備に対する興味はすでに久しい

日本のNHKなどのメディアの最近の報道によれば、北朝鮮の弾道ミサイルに対応する能力を強化するため、タカ派女性長官(頑住吉注:原文ママです)に交代したばかりの日本の防衛省はアメリカ製「THAAD」ミサイル防衛システム導入の歩みを加速しつつある。ならば、日本の今回のグアム島訪問は日本がすでに「THAAD」システム配備に着手していることを示すのか否か?

これに対し、外交学院教授の周永生の回答はイエスだった。彼はこのことは日本が以前に暴露した韓国の仲間に加わり「THAAD」を配備する政策がすでに正真正銘推進過程の中に入っていることを意味している、と考える。

中国社会学院日本研究所外交研究室主任の呂燿東も、日本の「THAAD」配備には疑いの余地はなく、時間の問題でしかないと考える。続けて彼は付け加え、「2015年には早くも、日本の防衛大臣だった中谷元がかつてアメリカのハワイで、日本は『THAAD』ミサイル防衛システム導入を討論中である、としていた。当時あるメディアの報道は、中谷元の態度表明は曖昧だが、日本が『THAAD』を導入する一件は基本的に確定でき、技術操作レベルに入っていると考えていた。」と語った。

今回の日本のグアム島訪問では決して日本が初めて「THAAD」を配備しようとしていると伝えられたわけではない。事実、日本のこのシステムに対する興味の由来はすでに久しい。

日本メディアの報道によれば、2003年には早くも、小泉純一郎内閣がいわゆる「日本版ミサイル防衛計画」を通過させ、アメリカのミサイル防衛システムの導入を決定した。この後、何度かの変更や補充を経て、日本はこの計画を根拠に、すでに相当の規模のミサイル防御体系を建立済みである。

2008年、「THAAD」システムはアメリカ本土で使用に投入された。たった1年後、日本の「毎日新聞」はニュースを暴露し、防衛省はアメリカから「THAAD」を購入する件を討論中で、このシステムの技術性能と運用コストの研究に着手している、とした。

また、日本現地メディアが明らかにしたところによれば、日本は2006年および2014年に日本本土に2カ所の「THAAD」システムと同種のX周波数帯レーダーを配備済みである。

日本公立のNHKテレビ局もこの前報道し、中韓が韓国への「THAAD」配備問題につき関係が緊張している際、日本の防衛省も「THAAD」を導入するか否かの決定をできる限り早くする、とした。日本の国内はこれまで普遍的に、この国がもし「THAAD」を導入するにしても、5年中期防衛計画が2018年に終わった後のことだと考えていた。報道は、防衛省の決定はこの時期が2018年以前へと前倒しされる可能性があることを意味している、とする。

同時に、日本の時事通信社のこの前の報道も、北朝鮮が「遠距離ロケット」を発射した後、日本は本国のミサイル防衛システム建設の歩みを加速し始め、「イージス」ミサイル駆逐艦の数を増加し、同時にそれが搭載する迎撃ミサイルの機種をグレードアップする計画である、とした。

「THAAD」が通常20kmから150kmまでの高度で来襲するミサイルの迎撃を担当することにかんがみれば、日本はこのような末端段階高層迎撃システムの助けを借りて、上では「イージス」ミサイル防衛システムと接し、下では「パトリオット」ミサイル防衛システムと接する、3層の対ミサイル体系を構成することを希望している。

安全を隠れ蓑に軍事力を強化

日本の共同通信社の報道によれば、アメリカに属するグアム島への日本の今回の訪問は北朝鮮の日増しに激化する「ミサイルの脅威」に対応するためである。

日本経済新聞の報道によれば、少し前北朝鮮が第5回核実験実施を強行した後、日本の元防衛大臣森本敏は「北朝鮮の核、ミサイル開発はすでに予期を越える速度をもって推進されている」とした。

周永生は日本の「THAAD」配備は純粋に付和雷同に属すると考える。彼は「日本にはすでに『パトリオット』があって低空迎撃を行い、日本にとってすでに充分と言えるが、日本にはさらにスタンダード3型高空迎撃システムがあり、高空迎撃にも問題はない。韓国は相対的に薄弱なので、韓国が『THAAD』システムを配備するのはまだ理解できるが、日本への配備は純粋に余計なことに属する。」と語る。

(頑住吉注:これより2ページ目)

周永生は北朝鮮への防備は口実に過ぎず、決してその主要な目標ではなく、軍事技術の角度から言えば、日本が「THAAD」システムを導入するのは国内の現有の二層の対ミサイル体系の穴を補い、より完備された三層の対ミサイル体系を構築し、これをもって周辺国に対する威嚇を強化するためだ、と考える。

中国現代国際関係研究院日本研究所副研究員の霍建崗はメディアのインタビューを受けた時、「日本にとって、防御を増強することは最も良い進攻の強化に他ならないと言える。『THAAD』導入により、日本の軍備をより完備させ、日本を軍事大国にさらに一歩近づけることもできる。」と語る。

また霍建崗は分析し、オバマはもうすぐその任を離れるが、「アジア太平洋地域再バランス戦略」をトランプの時期に継続して貫徹させるため、トランプの政策が明らかになる前に乗じて米日の同盟関係を強化するのもその中の1つの考慮の要素だと評価される、とする。

東北アジアの国の利益に損害

霍建崗は次のように考える。表面的に見れば、「THAAD」導入はさらに一歩アメリカとの対ミサイル方面における協力を増強できる。日本のミサイル防衛システムは高層から低層まで全てアメリカが提供しており、「THAAD」はこの協力をさらに一歩進めることができ、「アメリカのアジア太平洋地域再バランス」戦略の中で日本というこの「前線基地」をより強固にさせることもできる。

「前線基地」を強固にする助けになることの他、「THAAD」はさらに米日韓三国対ミサイル同盟の建立を推進する可能性がある。オバマ政権が推進した「アジア太平洋地域再バランス」戦略の中には、とっくに対ミサイルシステムの設計があり、しかも米日韓対ミサイル連盟の建立は重要な内容の1つである。

しかしこの挙はそれにもかかわらず東北アジアのいくつかの国の利益に脅威を及ぼす可能性がある。周永生は次のように指摘する。「THAAD」配備はその他の国の正当な利益を侵害する。各国には全て地域の安全業務に平等に参加する権利があり、全てに地域の安全を維持保護する責任もあり、いかなる国も全て地域の安全業務を独占することを図るべきではない。現在、アメリカはいわゆる安全への脅威を名目に、極力同盟体系を作り出し、中ロの正当な安全の利益と戦略の利益に対し損害をもたらしつつある。

ロシア衛星ネット11月23日のニュース報道によれば、ロシア国防大臣のセルゲイ ショイグは、中ロは軍事と軍事技術領域で協力すべきで、このことは地域の安全を強化することに有利で、かつ戦略の安定に対しポジティブな影響がある、とした。彼は付け加え、両国は地域の議題につき立場を緊密に協調し、その中には東北アジア地域の安全問題が含まれる、とした。

周永生は、日本の「THAAD」配備はその対ミサイル能力を向上させ、ひとたび米日が一致を達成させれば、このグレードアップを阻止することは非常に難しく、中ロは自身の防御能力を強化しまた戦略の水準を高めることから対抗を行うしかない、と考える。

韓国の「THAAD」配備の時、中国海洋安全・協力研究院の院長である戴旭はメディアのインタビューを受けた時に早くも、中ロの対応手段は実は少なくなく、例えば遠距離ロケット砲や短距離ミサイルの配備を増加することで、これは「THAAD」が迎撃できないものだ、と語った。


 日本が「THAAD」配備を行うことが「各国には全て地域の安全業務に平等に参加する権利があり、全てに地域の安全を維持保護する責任もあり、いかなる国も全て地域の安全業務を独占することを図るべきではない」に反することで、中国が現にやりつつあることは反しない、という理屈は理解不能ですが、防御兵器を装備することを他国にとやかく言われる筋合いはなく、また中国が嫌がっているなら手段として有効なのかなとも思えますね。












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