ロシアメディア、中国の大規模演習の目的は防御ではなく進攻であると指摘

 ロシアメディアによる中国陸軍の評価です。

http://military.china.com/important/11132797/20130613/17888276.html


ロシアメディア:中国軍、近代化された武器に大量に換装し大戦争に備える

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「99式メインバトルタンクの装備は疑いなく非常に大きく中国陸軍の戦闘力を向上させた。だが、これは中国軍が依然『追走者』の地位であることを変えることはできない。」)

ロシアの週刊「軍工信使」6月12日一期は「中国大戦争の準備よし 中国軍近代的武器に換装し進攻性演習を行う」という題の文章を発表した。筆者は政治・軍事分析センターの副所長アレキサンダー ヘラムーチンである。文章は、ずっと以前から中国はいつも同一クラスの各種装備をテスト中で、その中から優秀なものを選ぶこと、改良することが不足している、とする。これらの試験サンプル品は間違いなく少量生産である。この方面において中国は「石橋をたたいて渡る」の原則に従っている。彼らが見て最も良い成果が取得された後に続いて、最も成功したサンプル品の大規模生産に転じ、規模はロシアやヨーロッパが夢想もしない規模に至るのである(頑住吉注:ごめんなさい、この部分何言ってるのかよく分かりませんが、全体の論旨にはあんまり影響ない前置きと考えていいようです)。

文章は、もし中米間に軍事衝突が勃発するなら、それは海上と空中において発生する、と指摘する。相応に、アメリカと西側の新聞も、解放軍海空軍の発展に最も関心を注いでいる。だが解放軍陸軍にも海空軍と同じプロセスが生じている。すなわち数を保持すると同時に質も急激に向上しているのである。

戦車、全速で更新

文章は、1980年代の大軍縮にもかかわらず、解放軍は依然全世界で人数が最多の軍隊であり、同時に質もまた大幅に向上している、と指摘する。

大規模戦争に対応するため、中国は世界最大の戦車部隊を建立した。現在中国軍はすでに少なくとも4,000両の近代化された96式および99式戦車を持っており、しかも1対1で新旧を置き換えている。つまり、徹底した質の更新は数の犠牲を代価としてはいないのである。96/96A戦車はすでに中国の7つ全ての軍区で就役し、99式は現在沈陽、北京、蘭州の3つの軍区でのみ就役している。だが徐々に全部の軍区をカバーすることになる。

文章は、中国の最大に大衆化された戦車は少なくともロシアの最大に大衆化された戦車に遜色ない、と考える(頑住吉注:「大衆化」に違和感がありますが数で勝負のローエンド戦車ということでしょうか)。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「先進武器装備と鮮明なコントラストを形成するのは、依然大量な古い旧式武器装備が依然就役し、しかも中国軍の近代化の一大足かせになっていることである。」です。)

戦闘車両の性能はずば抜けている

文章は、中国はWZ-502歩兵戦闘車(すなわちZBD-04)をトップとする水陸両用戦闘車ファミリーを作り出した、とする。WZ-502はロシアのBMP-3の砲塔を装備し、すでに300両のこの型の歩兵戦闘車が海兵隊に装備され、その生産はまだ継続されている。だがその後解放軍は、水陸両用性は防御性を弱めたことに気付いた(頑住吉注:そりゃ常識でしょう)。そこで新たな改良型であるWZ-502Gが登場した。

装甲防御の強化は歩兵戦闘車の渡水能力を低下させた。だが中国が情報源のデータによれば、WZ-502Gの砲塔および車体前部は30mm徹甲弾の1km離れた攻撃を受け入れられ、車体側面は14.5mm弾薬の200m離れた攻撃を受け入れられる。

最新式の歩兵戦闘車以外に、各種装甲兵員輸送車や装甲車両も解放軍に装備されている。これには対ゲリラ戦に用いる「防地雷対待ち伏せ攻撃車」(MRAP)が含まれる。

火砲の威力は強大

中国の火砲の発展は迅速である。例えば、PLZ-05式155mm自走カノン榴弾砲が部隊に装備中である(すでに少なくとも250門受領)。

文章は、ロケット砲は解放軍陸軍の伝統的得意分野であるとする。この国はソ連の武器および完全自主の基礎上に大量の斉射ロケット砲を製造した、と指摘する。世界で威力最大、射程最長の斉射ロケットシステムはまさに中国が研究開発した「衛士」-2である。最初のタイプは射程が200kmだったが、改良型の「衛士」-2Dは射程が350〜400kmに達する。アメリカ、ロシアいずれのロケット砲も技術指標方面において「衛士」-2にはかなわない。

総じて言えば、ロケット砲を使用しての地上の大面積目標の打撃は、航空隊を使用するのよりずっと有効で、しかも高価過ぎる飛行機やさらに高くつく飛行員を損失するリスクもないし、高価過ぎる燃料を消耗することもない。いくらかの弾薬を消耗するだけであり、しかもロケット弾は航空弾薬に比べずっと安価である。ロケット砲の命中精度不足という欠陥に関しては1回でより多数のロケット弾を発射することで補うことができる。現在ロケット砲が使用するのは「衛士」-2を含めて全て制御誘導弾薬であるからなおさらである。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「中国陸軍航空隊はついに武直ー10などの専用攻撃ヘリを持ち、ついに西側の強国の軍隊のように真の空地一体戦が行えるようになった。」です。)

また、「衛士」-2のそれぞれの発射装置には1機の無人偵察機があり、さらに一歩命中精度を向上させることができる。作戦威力の上で、ロケット砲は戦術ミサイルをもはるかに超えているし、ロケット弾は価格もより低い。航空隊や戦術ミサイルと比べてのロケット砲の主要な欠陥は射程の不足だが、中国は現在すでにこの欠陥を消し去っている。

最近まで、真の攻撃ヘリが欠乏していることが中国陸軍の弱点だと常に考えられていた。だが今ではこの問題はすでに克服されている。ロシアと西側の技術を使用した武直ー10が引き渡され就役したのである(すでに60機あり、さらに生産継続中)。

軍事演習の規模は空前

文章は、解放軍陸軍の演習は非常に興味深い、とする。

2006年9月、中国が空前の規模の沈陽および北京軍区の演習を行った。この2つの軍区は中国の7大軍区の中で実力最強であり、ロシア東部国境に近い。2009年、中国はまた沈陽、蘭州、済南、広州の4大軍区でコードネーム「跨越-2009」の史上最大規模の軍事演習を展開した。

これらの演習の方案と「台湾への攻撃占領」あるいはアメリカの侵略への反撃とは無関係だというのは明らかである。「台湾奪取」の行動は海空上陸のはずで、島上の陸軍の戦闘区域の面積はごく小さく、東西幅は150kmを超えない。このため1,000km以上の急襲はあり得ない。また、最も台湾に近い南京軍区が演習に参加しなかったということもある。またアメリカの進攻は海上および空中から発動される可能性しかなく、高精度武器を使用して中国の軍事および経済施設を打撃することになる。解放軍の巨大な人数の優勢ゆえに、陸上攻撃は自ら滅亡を選ぶのに等しい。

また、文章は中国がその他の国の襲撃に遭うことはあり得ないとする。何故ならそれは相手にとって自殺と同じだからである。このため、戦略規模の演習の展開は防御のためではない。演習の中で訓練されたのは進攻性の行動である。

(頑住吉注:4ページ目)さらに見ておく必要があるのは、陸軍航空隊を含め、中国軍の武器装備は相当に多くの領域上、依然まだ「ありなし」の問題が解決されただけである、ということだ。

(頑住吉注:5ページ目)画像は中国陸軍の装輪式歩兵戦闘車。主に威力がより強い30mm戦車砲に交換されている。

(頑住吉注:6ページ目)だが非常に多くの部隊では初期タイプの装輪式歩兵戦闘車が依然使用されている。

(頑住吉注:7ページ目)一定の技術レベルを持ち、コストがより低く、戦術技術総合性能が出色で、信頼性が高く実用的な武器こそ中国軍の主力装備である。

(頑住吉注:8ページ目)水陸両用突撃車は数が多くない総合性能が先進的な国産武器装備の1つである。


 通常キャプションは本文とは別人が書いているんですが、この記事では同じロシアメディアの記事からの引用らしいですね。それはともかく中国の演習が進攻性だという理屈はもっともなんですが、軍隊というものの性質を考えれば可能性は低くともインド、ロシアによる進攻への反撃も含めあらゆる事態への対応を準備するのは当然ではないかという気もします。













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