台湾のミサイル誤射関連2題

 まだいろいろ分からないことが多いですが。

http://war.163.com/16/0705/08/BR6T96FQ00014OVF.html


台湾の誤射された雄三ミサイルは何故自爆しなかった? 台湾メディア:戦備弾だったため

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「雄風-3ミサイル」)

参考情報ネット7月4日の報道 台湾メディアは、外界は7月1日に台湾海軍が誤射した雄三ミサイルには明々白々に自爆装置があったのに、何故誤射後自爆させられず、漁船に命中し船長の黄文忠を不幸な死亡に至らしめる遺憾事をもたらしたのか? に関心を注いでいる、とする。台湾海軍と台湾安全保障業務主管部門の言い方を総合すると、原因はこのミサイルが戦備弾だったことからきており、さらに加えて目標海域にまさに漁船がいて、自爆装置未始動をもたらしたことだった。

台湾の「中央社」ウェブサイト7月4日の報道によれば、海軍が7月1日午前に雄三ミサイルを誤射して以来、外界はずっと1発のミサイルがどうしてこんなにも容易に発射されたのか? に関心を注いでいる。また発射後、何故リモートコントロールし、甚だしきに至っては自爆させられなかったのか?

台湾海軍司令部は事件発生当日の記者会見で、台湾海軍将校の梅家樹中将は、このミサイルには自爆装置があり、緊急状況あるいは軌道をそれた時は自爆命令が下され、何故自爆装置が始動しなかったのかは、後で整理し、特定項目調査に納められるだろうとしている、とした。

だが、台湾海軍司令の黄曙光上将は7月1日夜左営で開かれた記者会見で、記者の質問に答える時明確に、「これは戦備ミサイルで、自爆システムがある」としていた。


黄曙光は簡単に要領よく自爆システムの作動方式を説明した。ミサイルは発射後に某距離に達すると捜索装置がONになり、予定の目標に向かっていくだろう。もし目標を通過したら、短距離の捜索を行い、もしまだ目標を捜し当てなかったら、継続して進んでゆき、某距離に達すると自爆するだろう。

だが黄曙光は、ミサイルが虚偽の目標の位置に達した時、ちょうどうまくこの船があり、この落下点と目標とは距離が1.9km近くあった、とも指摘する。

一方台湾安全保障業務主管部門が7月2日に整理した10問10答では、一般にミサイルの自爆装置は外界による強制自爆と内部での自爆に分けることができる。演習訓練や試験の時は、ミサイルには外界による強制自爆装置が取り付けられ、もって安全を確保するだろう。任意の時にミサイルに対し自爆命令を下すことができる。戦備ミサイルは内部に設けられた自爆装置しかなく、今回誤射されたミサイルは決して演習弾訓練や試験弾ではなかった。


 「戦備弾」というのは要するに実弾だと思うんですが、それは外部からの操作で自爆させることはできず、標的に命中せず通過してしまったらその後自爆するものの、目標区域に漁船がいたから命中した、ということでしょうか。しかしなら何故弾頭が爆発しなかったんでしょうか。漁船の構造が弱すぎて爆発する前に貫通したというなら分かりますが、爆発したのなら「何故ミサイルの発見が難しいのか」の説明の時そう書くでしょうしね。

http://military.china.com/important/11132797/20160705/22987214.html


台湾のミサイル奇襲を大陸はどう防ぐ? 専門家:最も怖いのはその打撃が正確でないこと

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「台湾の『雄風-3』超音速対艦ミサイル」)

【グローバル軍事7月5日の報道 グローバル時報特約記者 張亦馳 グローバル時報記者 馬俊】 台湾の「雄風-3」超音速対艦ミサイル(以下雄三と略称)の漁船誤射事件は最近両岸で強烈な反応を引き起こしている。非常に多くの人が関心を注ぐのは、もしこの「漁船キラー」(頑住吉注:「空母キラー」をもじった揶揄ですね)が海に落ちず大陸にまっしぐらにやってきたら、解放軍はこれを迎撃できるのか? である。「グローバル時報」記者は4日このことにつき多くの中国の軍事専門家にインタビューした。

雄三の2種の飛行模式

ある専門家は説明し、対艦ミサイルは発射前、まず艦載レーダーあるいは外部の目標支持を源とする火力コントロールシステムによって目標が指示され、しかる後に目標の距離、方位、速度および味方サイドのミサイルの飛行に関するパラメータを根拠に、ミサイルと目標の遭遇ポイントとミサイルに搭載するレーダーをONにする時間を計算する、と語る。ミサイルは発射後まず上昇し、しかる後に巡航高度に入り、慣性あるいはプログラム制御誘導をもって目標区に向かって飛び、予定の地点で末端制御誘導弾頭をONにして捜索、ロックオンを行い、最後にさらに一歩高度を下げて急降下攻撃を実施する。

雄三というこの種の超音速対艦ミサイルにはさらに高空弾道と超低空弾道の区別がある。超音速対艦ミサイルはマッハ3以上で超低空飛行を行うと非常に大きな衝撃波抵抗をもたらし、有効射程を大幅に短縮させる。このため大多数の超音速対艦ミサイルは高空弾道を採用し、発射後まず2万m前後の高空まで上昇する。この高度の空気は希薄で、抵抗は大いに低下し、加えて高空弾道は最初の運動エネルギーをポテンシャルエネルギーに転化することができ、一方末端ではまたポテンシャルエネルギーを運動エネルギーに転化することができ、最大限合理的にエネルギーを運用し、ミサイルの射程を2〜3倍に延長することができる。島内メディアはかつて、雄三ミサイルが超低空弾道を採用した時の最大射程は約120kmで、一方高空弾道なら300km、甚だしきに至ってはより遠くに到達可能であると明らかにした。

高空模式はより迎撃が容易

中国の軍事専門家である李傑は説明し、高空弾道を採用した雄三ミサイルを迎撃しようとするのは、実は相当に容易である、と語る。超低空飛行模式に比べ、高空弾道は相手のために4〜5分の早期警戒時間を増加させ、したがって充分な準備を行うことになるだろう。もし雄三の飛行高度が高かったら、大陸のレーダーは地球の曲面率の影響を受けずに最も遠い距離で来襲するミサイルを発見できる。防空システムにも多層の迎撃を実現する充分な条件がある。

カナダの「漢和安全保障業務評論」の以前の報道は、解放軍は東南沿海に大量のS-300系列および「紅旗-9」防空システムを配備している、とした。このうちS-300PMU1およびS-300PMU2は飛行機に対する最大射程がそれぞれ150kmおよび200kmで、弾道ミサイルに対する迎撃距離は約30〜40kmである。分析によれば、マッハ3以上で飛行する雄三ミサイルに対応しようとすれば、その迎撃難度は飛行機と弾道ミサイルの間であり、S-300は100km以遠で第1回目の迎撃が行えるはずである。加えて解放軍の艦艇の上の「海紅旗-9」防空システムがあり、もし準備が充分だったら、高空飛行する雄三に対し2〜3回の迎撃が行える。雄三は弾頭と本体が分離しないミサイルだということを考慮すれば、もし迎撃するミサイルの破片が命中したとしても、基本的にそのコントロールを失わせ墜落させることが確保できる。このため迎撃の成功率は相当に高い。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「紅旗-9ミサイル」です。)

超低空の迎撃実施は試練

比較すると、超低空模式で飛行するミサイルの迎撃はよりいくらか難しい。今回の雄三誤射事件から見て、このミサイルは超低空飛行模式を採用する可能性が高い。その落下点と発射点の70kmという距離も雄三が超低空飛行する120kmの最大射程内である。この距離はすでに艦載対海捜索レーダーの視距離を超えており、このためこのミサイルはある模擬作戦区域をインプットされただけで、結果として関連区域内でちょうど1隻の漁船があって難に遭わせた可能性がある。これは台湾軍が発表した調査結果とも符合する。

李傑は、超低空飛行する雄三を迎撃するにはまず困難が早期警戒の上にある、と語る。東南沿海には高山がないため、地上に配備するレーダーは地球の曲面率の影響を受け、遠距離外で海をかすめるように飛行する目標を探知計測することができない。ある噂は、今回雄三の誤射後、たった1秒すぎると大陸のレーダーにもう反応があったとしているが、誤射ポイントと大陸との距離を根拠にすれば、解放軍のレーダーが高山の上に配備されてのみ、やっと今回の発射が探知計測できる。また、雄三の飛行高度は低いので、目標をロックオンする距離は近く、S-300、「紅旗-9」などの防空システムは1回の迎撃しかできず、迎撃難度が加わる。もし雄三が海軍艦艇あるいは重要戦略目標に向かって飛んだら、艦載の「海紅旗-16」および30mm機関砲および重要目標を防衛する近接防御システムにまだ迎撃のチャンスがある。だがまさにネット仲間の言うように、真に人を心配させるのは「雄三の打撃が正確であることは怖くないが、その打撃が正確でなく、目標をあまりにも遠く離れ、防空システムの保護が欠乏した地域に落ちることが怖い。」である。

李傑は、一般的な状況下では、巡航ミサイルの奇襲に防備するのは世界的な難題である、と考える。アメリカはテロ分子が巡航ミサイルをコンテナを用いてアメリカの海岸まで運んで奇襲を発動するのに防備するため、かつて海岸付近に多数の大型係留飛行船を配備し、境界線に沿って24時間不断に対地探知計測する空中偵察網を組成することを計画した。だが費用が高すぎ、このプロジェクトは議会に否決された。

当然、いわゆる「超低空ミサイルの奇襲には防備し難い」というのは単に平和な時期に対してである。もし高度警戒警備状態が発生した時あるいは戦時には、超低空飛行する雄三の迎撃はずっと容易になる。まず、持続的に空中でパトロールする早期警戒機あるいは事前に配備された気球搭載レーダーがいちはやく発射されたミサイルを発見できる。迎撃方面では、早期警戒機が目標情報を事前に発表し、地上防空システムに多層の迎撃を組織させ、またさらに戦闘機に頼って中距離空対空ミサイルを利用して迎撃に参与させることができる。

(頑住吉注:これより3ページ目)雄三ミサイルの試射の画面(台湾の「中科院」 提供「中央社」)


 これも実際やってみないとどのくらいの率で迎撃できるのか実際のところは分からないでしょう。

















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