中ロ対潜演習

 中ロ海上合同演習の中でも注目度が高いと思われる対潜演習を中心とした記事です。

http://military.china.com/important/11132797/20140525/18521515.html


中ロ潜水艦と水上艦艇、初めて自主対抗

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:中国海軍が装備するロシア製のキロ級通常潜水艦」)

新華ネット鄭州艦5月24日電(新華社記者 李宣良、丁汀) 太陽の光は雲の層を突き抜け、広大な東海の海面を一面の金色に染めた。

鄭州艦の操縦室内で、艦長の李一剛は海面を見下ろしながらも無心で鑑賞していた。彼が率いるこの「東海の旗艦」と呼ばれる中国海軍で最も先進的なミサイル駆逐艦に向かって殺気が迫ってきた‥‥

24日午前、中ロ「海上連合-2014」軍事演習は合同対潜演習を展開した。「青軍」の2隻の潜水艦はすでに海底の深いところに潜伏し、随時中ロの先進ミサイル駆逐艦に向け攻撃を発起する準備をしていた。

「前方区域に敵潜水艦の活動あり!」 水上艦艇艦隊は迅速に捜索隊形を展開し、大きな幅をとって前進した。

「対潜は海軍作戦の中で難度が比較的高い課目である。」 第一水上艦艇艦隊の指揮員で東海艦隊某駆逐艦支隊支隊長の厳正明は記者に教えた。「潜水艦の隠蔽性能の向上と共に、対潜作戦の非対称性は日増しに顕著になっている。」

今回の対潜演習は「自由対抗」の方式を採り、すなわち潜水艦と水上艦艇が背中合わせの状況下で自主的に攻撃と防御を展開した。これは中国と外国の合同軍事演習では初めてのことである。

「我々はまる1日捜索しても、潜水艦の影すら発見しないこともあり得る。」 厳正明は、「だが戦場は対面を重んじる場ではなく、我々は最大の程度で実戦に近づけることが必須なのである。」と語った。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは1ページ目と同じです。)

艦体ソナー、曳航ソナーがひとしきりの耳を刺す電子騒音を伝えてきた‥‥だが潜水艦の活動のいかなる兆しもない。「ヘリ、ソナーを吊せ!」 李一剛は果断に命令を下した。

水上艦隊と対抗を行うのは、「水中のブラックホール」と呼ばれる某新型潜水艦で、出色の水中隠蔽性能、機動能力、防御突破能力を持つ。

「捕まえる」努力をするのと同時に、水上艦艇はさらに「防ぐ」と「攻める」の準備を整えることが必須である。水上艦艇は艦載対潜ミサイル、魚雷、爆雷、ヘリ、駆潜艇を利用して合同の攻撃を行うことができる。これと同時に、潜水艦も艦載ソナーなど電子システムと武器に頼って水上目標の捜索、攻撃が行える。

勝負は予測し難く、それぞれの将兵はあえてほんの少しも気を緩めない。1つ1つのデータ、1つ1つの指令が、艦・機の間、中ロ艦艇の間、艦隊と合同指揮部の間で止まることなく伝えられる。

追跡と対追跡、妨害と対妨害、攻撃と対攻撃‥‥迫真の現代対潜作戦活劇が海と空の間で上演される。

午後、実兵演習実施最後の課目‥‥海上での実際の武器使用である。合同指揮部は鄭州艦に主砲を用いて10km離れた目標に対し攻撃を実施するよう命令した。

起伏する海面上に、曳航されたターゲットが隠れたり現れたりする。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは1ページ目と同じです。)

「発砲!」前甲板に位置する主砲が猛烈な炎を噴出させた。記者の耳に重い錘が地を打つような非常に大きな音が伝わってきて、艦体がはっきり振動するのが感じられた。

鄭州艦の100mm口径主砲は発射速度が速く、精度が高く、自動化の程度が高い。火砲の照準、操作、射撃は全て船室内で完成され、甲板上には1人の将兵も見られない。2分にもならず、12発の砲弾が撃ち終えられた。

遠いところの海面上で、1発1発の砲弾が目標に命中し、硝煙が水や霧と混じって空に立ち上った‥‥

停泊地防御、合同航路護衛から合同対潜、主砲射撃まで、艦隊の指揮艦を担当する鄭州艦は今回の演習の中でスムーズに7つの実兵課目演習を完成させた。

偶然の一致だったのは、鄭州艦が隷属する東海艦隊某駆逐艦支隊が、中国海軍「駆逐・護衛艦部隊のゆりかご」であり、かつて一江山島作戦(頑住吉注:1955年の台湾との戦闘)から「3.14」海戦(頑住吉注:1988年のベトナムとの戦闘で、先日紹介した「毛沢東最後の一戦」では「赤瓜礁海戦」とされていました)までの「七戦七勝」の輝かしい戦績を作り出したことである。

「(頑住吉注:「七戦七勝」に続く)第8回目の戦闘はいつでも起こり得、我々は常に準備する。」 演習全体を指揮した李一剛の声はとっくにしわがれていたが、精神は依然充実していた。

この時、夕日が海面を赤く染め、凱旋する戦士たちの顔をも赤く映し出した。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「最近、中国が最も新しく建造した039B改良型潜水艦の新たな画像が再度ネット上に明るみに出た。」です。)

昨日は中ロ「海上連合-2014」軍事演習最後の1日であり、演習参加双方は演習海域で合同対潜、合同捜索救援、および海上の実際の武器使用といった3つの課目の演習を行った。

中国サイドの潜水艦、「青側の兵」を演じる

昨日午前8時、合同対潜および合同捜索救援が演習海域で同時に展開された。

合同対潜演習の中で、中ロ双方それぞれ3隻の水上艦艇が組成する2つの艦隊が「赤サイド」を演じ、中国サイドの2隻の潜水艦が演じる「青サイド」と自主対抗を展開した。合同演習指揮部が定めた状況は次の通りである。合同演習指揮部は、某海域に「青サイド」の潜水艦の活動を発見して通報し、合同指揮部は「赤サイド」に自ら作戦行動を展開し、潜水艦捜索、対潜を行うよう命令する。2つの艦隊は指令に基づき、対潜ヘリ、艦載ソナーなどを運用して厳密な捜索を行う。中ロ双方の派遣人員は海空のリアルタイムの態勢と音響ビデオシステムに基づき、全面的に双方の演習参加艦艇の海上演習の状況を掌握する。

理解されているところによれば、潜水艦と水上艦艇の自主対抗は中ロ合同演習の中で初めてのことに属し、中国と外国の合同軍事演習の中でも初めてである。これまでの中ロ海上軍事演習の多くは基礎的課目だったが、双方の協同のレベル、マッチングの程度が高まるにつれ、両国海軍の交流、協力は徐々に深入りし、伝統的安全対応領域の演習が行えるようになったのである(頑住吉注:対海賊などから正規軍同士の戦闘の演習へ、ということでしょう)。

(頑住吉注:これより5ページ目。画像のキャプションは「最近明るみに出た画像から見て、この潜水艦の艦橋の頂部には3本の白線という神秘のラインが出現しており、ネット仲間たちによってイメージ的に『三道杠』と呼ばれている。
」です。)

演習に参加した軍艦、今日帰港

昨日の演習最後の課目は海上の実際の武器使用で、これは今回の軍事演習の目玉でもあった。

理解されているところによれば、いわゆる実際の武器使用とは実弾射撃で、艦艇の主砲は口径が大きく、射程は短いが威力は大きく、主に海上目標に対し射撃を行う。副砲は防空に用い、射程が長く、発射速度が速いが威力は相対的に小さく、主に空中目標を打撃する(頑住吉注:射程が長い、短いの基準は主砲と副砲で違うようですね。後者は分かりませんが、前者は多分ミサイルとの比較でしょう)。またさらに対潜ミサイル、爆雷などの水中目標への模擬攻撃もあった。

海軍軍事学術研究所の研究員張軍社は、昨日の演習の中の海上での実際の武器使用演習は難度がある程度高く、特に空中目標に対する打撃はそうだ、と語る。海上の実際の武器使用の主要な目的は艦艇の反応能力の鍛錬、指揮システムや火力コントロールシステムの協同能力の検証であり、この他さらに砲手の技術が良く、設定された目標に対する反応速度が速いことが要求される。

今日、演習を終えた両国軍艦が軍港に戻り、総括を行った。26日、演習総指揮部はさらに記者会見を開いて演習の成果を総括し、かつ双方部隊および軍艦指揮官が参加した討論会および閉幕式を行った。上海市民にも鄭州艦とワリヤーグ号巡洋艦に乗って見学する機会があった。

(頑住吉注:これより6ページ目。画像のキャプションは「最も新しく明るみに出た039B改良型潜水艦。その艦橋頂部の三本の白線に注意。」です。)

水上艦艇、「水中のブラックホール」を探し求める

(頑住吉注:何故か内容が繰り返しになっているので重複部分は省略し、7ページ目に飛びます。)

中ロ、留保することなく武器の性能を見せる

「総合性、実戦化、信頼度という3つの方面から見て、今回の演習はいずれも中ロ両国海軍合同演習の新たな高みに到達した。」 鄭州艦艦長の李一剛は24日、新華社記者のインタビューを受けた時、「『海上連合-2014』は演習1回、1戦を戦い、1歩進む、の目的を実現した。」と語った。

中ロ「海上連合-2014」軍事演習の中で、鄭州艦は第1水上艦艇艦隊の指揮艦を担当し、中国サイドの演習参加部隊の「旗艦」でもあった。鄭州艦の所属する第1艦隊には、中国サイドの3隻の艦艇の他に、さらにロシアサイドの「パンジェリェイェフ海軍上将」号大型対潜艦がいた。3つの艦艇艦隊は全てこの種の中ロ双方の艦艇が混合編成される方式で組成された。

「演習の総合性はこれにより非常に大きく向上した。」 李一剛は、演習行動計画段階の共同での計画策定から、海上艦隊行動の相互の協同まで、さらに特戦分隊のコンビネーションしての行動まで、中ロ双方の演習参加部隊は多くのレベルから深入りした連合を行った、と語る。

李一剛は、今回の演習行動の手配、課目の設置、戦術協同は、いずれも中ロ両国海軍の相互信頼の程度がさらに一歩向上したことを体現した、と考える。合同防空、対潜、対艦突撃などの課目の演習中、双方の軍艦と飛行機上の多種のレーダー、ソナー、光電子システム、通信などの電子設備は全て平行して使用され、双方の武器装備の戦術的特徴、技術性能とデータは全て相手方に向け開放された。新華社電による。


 ということはある程度接近すればかなり機密度の高い電子信号が獲得できたはずで、中国戦闘機が過激な反応をしたのはそれが原因の1つかもしれませんね。




















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