ミグー29Kvs殲ー15

 ロシア、インドの艦載機と中国の艦載機の比較論です。

http://military.china.com/critical3/27/20131105/18128996.html


空論大勝負:インドのミグー29Kは何に頼って殲ー15と勝負を決するか

最近ロシアメディアはそのインドのために改装する「ヴィックラマディヤ」号空母の整備状況を明らかにし、その中で最も人の関心を引きつけたのはロシア製ミグー29K「海支点」(頑住吉注:意味も英語の訳語も不明)艦載戦闘機の発進訓練で、これは再度人々のミグー29Kと殲ー15のどちらが優れどちらが劣るかの論争を引き起こした。今回公開された動画の中で、我々は「海支点」の対艦武器を搭載しての発進テストを見ることができ、負荷重量の上で、最近中国が公開した殲ー15の最大重量発進の画面と非常に近いが、これは新たなミグー29Kの最大発進能力にはほど遠いのである。ならばミグー29Kは本当に中国の主力艦載機殲ー15より優れているのだろうか?

実はインドの、中国の新たな空母に照準を合わせた各種の勝負心はずっと止んだことがない。当時殲ー15の成功裏の着艦実施はインドを刺激し、インドはすぐに1名のロシア飛行員にミグー29Kを操縦してインドの「ヴィックラマディヤ」号空母上で着艦試験を行わせるよう手配し、「世界を震撼させた」。ロシアは弟インドが安心する助けになるためにも殲ー15に対し控えめな分析を行っており、ロシア人はまず殲ー15とその前身スホーイー33の対比を行い、当然インド人もミグー29Kの作戦性能はスホーイー33をはるかに超越しており、このため理の当然としてスホーイー33のコピー製造版である殲ー15も超越している、と考えている。

分析は、画像から見て殲ー15には外形上ロシア製のスホーイー33とのはっきりした差異はほとんどなく、殲ー15には2台の国産のWS-10A(アフターバーナー使用時の推力13.5トン)エンジンが装備されている、とする。このエンジンの推力はスホーイー33が使用するAL-31Fに比べほとんど1トン高い。2台のWS-10Aに頼り、殲ー15の最大飛行速度はマッハ2.4に達し得、明らかにスホーイー33のマッハ2.2を超えている。全体的に言って、殲ー15の飛行指標はスホーイー33より低くはなく、やや高い可能性が高い。だが話をロシアの同業者に転じると、中国人がプッシュするWS-10は決して特別に成功したものではなく、ある公開された資料は、その最新改良型の寿命は200時間でしかなく、AL-31Fのたった1/5である、としている。

中国サイドは少し前、ロシアから購入したAL-31Fエンジンの寿命を1,500時間にまで延長する方法を探し出し、しかも関連の技術をWS-10の改良に用いることができる、と言明した。だが、現在までに中国は決してロシアから大量にエンジンを輸入することを停止してはいない。だが我々は、機動性から見て殲ー15が採用するWS-10「太行」エンジンは1つの発進模式を追加しており、短時間エンジンの最大推力を128キロニュートンにまで向上させることができ(頑住吉注:何で単位を変えるの)、したがってさらに一歩飛行機の発進距離を短縮させることができる、ということを見ておくべきである。このエンジンの最大推力は132キロニュートンに到達しており(頑住吉注:何で短時間可能な最大推力よりさらに高いの)、ミグー29Kよりはるかに大きい。ミグー29Kの新たなRD-33の3M系列エンジンに換装した後の最大推力は87.4キロニュートンである。

航続距離方面では、殲ー15はサブタンクを必要としない片道航続距離が3,000kmを超えることができ、最大作戦半径は800kmである。一方ミグー29Kの航続距離は2,900kmで、新式のタンク(頑住吉注:材質などの説明があるんですが専門的すぎて意味不明です)を使用すると、その機体内部燃料は3,340kgから4,560kgにまで増加し、作戦半径は1,150kmを超える。中国の殲ー15は良好な超音速性能を持ち、制空および防空作戦に適し、一方ミグー29Kは推力:重量比が出色で、優秀な超音速機動能力を持つ、ということが見て取れる。。このため、殲ー15の全体的飛行性能はミグー29Kと差異が大きくない。だが一方スホーイー33は700km余りの作戦半径をもってこの勝負の中で劣勢に立ち、特にミグー29Kとの隔たりは顕著で、これこそインドがミグー29Kを殲ー15より優れていると考える根拠かも知れない。

ロシアから見て、中国メディアが宣伝する殲ー15のもう1つの大きな優勢はこの機が地上目標を攻撃できることだが、具体的な弾薬の配備は決して公開されておらず、このため対地火力配置が乏しいスホーイー33を根拠に分析し、インド人は殲ー15の対地攻撃能力も非常に限られていると「信じている」。だが殲ー15の画像から見て、この機は8つの大型武器を搭載できる大型吊り下げ搭載ポイントを持ち、しかもそれぞれのポイントの間隔は大きく、各種の大直径の武器が搭載でき、機体腹部の2つの前後に配置された吊り下げポイントと組み合わせて使用すると、さらに1発あたりの重量が4トンを超える超大型武器を搭載することができる。この機は霹靂ー8および霹靂ー13型空対空ミサイルを搭載できるだけでなく、さらに射程が100kmを超える鷹撃-83K空中発射対艦ミサイルが装備できる。また、中国は殲ー15のためにより先進的な武器装備を研究開発中である。

ミグー29Kも同様に多用途艦載戦闘機であり、各種の武器装備が搭載できる。これには8種の空対空ミサイル、25種の空対地武器が含まれる。さらに一歩の武器テストには亜音速のKh-35、超音速の「ネオン」ミサイルおよびインドの「ブラームス」対艦ミサイルが含まれることになる。だが遺憾なことに、ミグー29Kにはちゃんとした重搭載吊り下げポイントが1つとしてない。このため、武器搭載方面では中国の殲ー15とミグー29Kを比べてどちらがやや優れているのかは言わずとも明らかである。

航空電子方面に関する問題はロシアの専門家をやや困らせる。何故ならこの点は外観から判断するのは非常に難しいからである。彼らは中国が、殲ー15の配備するコンピュータの計算能力はスホーイー33の数倍高いと言明していることを知っているだけである。だが、ロシアの専門家は、性能が良くないレーダーはコンピュータのポテンシャルの発揮を制限する、と語る。また興味深いのは、今に至るも殲ー15のレーダーに関する情報公開がまだ全くないことだ。中国の殲ー15は航空電子性能方面で現在まだ定型を完成していないが、我々はとっくにMIL-STD-1553Bに基づく双方向データバスの連合式航空電子システムの大量採用を開始しており、中国の梟竜戦闘機上にはさらに光ファイバー高速データバスを加えた総合式航空電子システムが採用され、火力コントロール、ナビゲーション、飛行コントロールという3種の異なる機能の電子システムの連絡が実現できる。殲ー15と同系列の殲ー11B戦闘機はすでに先進的な総合特性を持つ連合航空電子システムを採用しており、このため現時点で言って、殲ー15の航空電子システムは少なくとも殲ー11Bに相当する。

(頑住吉注:これより2ページ目)

もし保守的な方案設計によったものなら、基本的にフランスの「ラファール」やAN/APG-79レーダーにまだ改装されていないF/A-18E/Fに相当する。もし先進的方案設計によったものなら、基本的にAN/APG-79レーダーに改装されたF/A-18E/Fに相当する。ミグー29Kの航空電子設備も、MIL-STD-1553Bデータバスを基礎としている。機載コンピュータ制御システムは中央処理機x1、目標指示システムx4、ヘッドアップディスプレイx1を含む。この機はいくつかのフランスやインドの会社が生産した航空電子設備を採用することになり、新型のミグー29KはさらにSUV.29M型武器管理システム、RLPK-29UMシステム、「ビートル-M」パルスドップラー多模式レーダー、改良型電子光学ナビゲーション攻撃システムを採用している。このため、殲ー15はミグー29Kとの対抗の中で決して劣勢には立たされず、甚だしきに至ってはミグー29Kに比べさらに優秀である。

最後にビートル-Mレーダーについて単独でちょっと紹介する必要がある。ビートル-Mはロシア初のデジタル信号処理機を持つ機載レーダーである。このレーダーは全く新しい処理機とソフトウェアを採用しているが、依然最初のN-010ビートル-Mレーダーの直径688mmの機械スキャン平面スロットアンテナと発射機を留保している。新型レーダーは初期のものに比べ70kg軽い。その最大探知計測距離は原型のレーダーの1.5倍で、追跡しながらスキャンする模式での作動ができ、同時に20の空中目標を追跡し、かつこのうち4つを攻撃できる。このレーダーのスキャン扇区は非常に大きく、かつ地形追跡、地上目標の正確な位置決定、高精度地図作成などの模式を持つ。ビートル-Mの地図作成模式下での解像度は3mにまで向上し、将来はあるいは1mにまでさらに一歩向上するかもしれない。また、この新型レーダーはさらに非常に高い信頼性を持ち、無故障作動時間は150〜200時間である。興味深いのは、多方面の改良設計を行っているにもかかわらず、インド海軍が依然ミグー29KにN-011「雪豹」フェイズドアレイレーダーの装備を渇望していることである。

実はロシアの専門家がこのようにミグー29Kを絶賛するにはそれなりの現実的目的があるのだ。ソ連解体と共に、ロシア海軍はもはや世界の大洋で覇を争う意欲と財力がなく、依然存在するクズネツォフ号およびその艦載機群は実行の上ではすでにイメージプロジェクトとなっており、航海や飛行員の訓練の維持はすでに非常に苦しく、継続して非常に高価な大型艦載機を購入、使用することは実際不必要で、ミグー29Kでもう充分なのである。ミグー29Kは中型戦闘機であり、日常の運用費用はスホーイー33よりはるかに低い。さらに重要なのは、ミグー29Kの技術的グレードアップと生産始動の費用はすでにインドによって支払われている(またカモにされたわけだ)。ロシア海軍は座ってその成果を享受すればいいだけで、直接生産コスト通りに購入すればもうOKで、さらにインドの発注がもたらす規模経済効果がさらに一歩調達コストを低下させている。これに比べ、スホーイー33はロシア自身が大規模技術グレードアップに出資し、かつ生産ラインを再開する必要がある。ロシアにはこの金はない。このためこのように見てくると、何故ロシア人がミグー29Kを絶賛するのかが説明され得る。ロシア・インド双方間違いなくそれを望んでいるのであるのである。


 ミグー29Kは小型なのに航続距離で上回っているのはたいしたもので、レーダーに関してもスホーイー35を欲しがっている中国の能力がロシア以上とは考えにくく、また最近ではロシアは大国としての力を取り戻そうとしており、あえて性能の低い安い機で我慢することはあるまいと思います。













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