中国、「日本の潜水艦が中国艦隊を追跡したが発見されず」に反論

 そもそもそんな報道知りませんでしたが。

http://military.china.com/important/11132797/20160503/22566491.html


吹牛不打草稿:日本の潜水艦が中国艦隊を18日追跡できた? (頑住吉注:「吹牛不打草稿」は大風呂敷を広げてもデタラメばかりですぐ見破られるみたいな意味らしいです。)

最近ある日本メディアの報道は、去年の春節の時期、日本海上自衛隊は陸上基地航空隊、水上艦艇および先進的な通常潜水艦を出動させ、第一列島線を突っ切って西太平洋に実弾演習に赴く中国海軍艦隊に対し追跡監視を行い、特に日本のそうりゅう級潜水艦は、2015年2月13日から3月2日までの間、連続で18日中国艦隊を追跡し、かつ秘密裏に中国艦隊の演習の画面を撮影し、しかも中国海軍は全く気づかず、ずっと水中で追跡する日本の潜水艦を発見しなかった、とした。

日本メディアの報道に対し、中国の軍事専門家は次のように指摘する。これは日本のそうりゅう級潜水艦がオーストラリア海軍次世代通常潜水艦の競争の兵器購入案件契約締結で放出した世論向け煙幕弾に違いなく、そうりゅう級潜水艦の先進性能を吹聴し、中国艦隊を「做筏子」(頑住吉注:北京語の特殊な方言らしいですが、説明自体が極度に難解でさっぱり意味が分かりません)するためである。実際上この種の吹聴には海軍の常識が全くなく、人に非常に可笑しいと思わせる。

日本海上自衛隊が中国艦隊を追跡した、この件は存在する。2015年2月13日、日本海上自衛隊は「おおみなと」号護衛艦(頑住吉注:そんな艦はないようですが)と第一航空群所属のP-3C海上哨戒機を出動させ、宮古島の東北方向110kmの海域で中国海軍の水上艦隊を発見し、これはそれぞれ東海艦隊の「現代」II級956EM型138艦(泰州号ミサイル駆逐艦)と054A型530艦(徐州号ミサイル護衛艦)で、当時両艦は東南に向け航行し宮古海峡を通過しつつあった。

(頑住吉注:これより2ページ目)

18日後の3月2日早朝、日本のせんだい号護衛艦とP-3C対潜哨戒機は中国海軍のこの2隻の軍艦を奄美大島北東140kmのところの海域まで追跡し、西向きに奄美大島および横当島の間の水道を通過した。我が国の国防部スポークスマンは、上述の2隻の中国の軍艦は西太平洋で射撃訓練した後帰投し、両艦が通過した水域は日本の領海からの距離が22kmしかなかったが、日本の領海に進入してはいない、と言明した。

日本はこの時の追跡に対し、さらに初めて中国艦隊の演習を秘密裏に撮影した画面を発表した。検証と判断を経て、この写真は潜水艦が潜望鏡の深度で撮影した写真によく似ており、写真は日本の潜水艦が中国艦隊の航路の後方にいたことをはっきり示しているが、距離は判断できず、この時中国サイドの軍艦は火砲の射撃演習を行っているところだった。

日本は現在8隻のそうりゅう級潜水艦を持っており、排水量は4100トン、世界で排水量最大の通常潜水艦の1つで、水中排水量6200トンの中国海軍032型ミサイル試験潜水艦のすぐ次である。

そうりゅう級潜水艦は世界で最も静かな通常潜水艦の1つで、水中航行の騒音は105デシベルしかなく、潜水艦の外殻には先進的な消音スレートが敷設され、艦内はフロート減震により機械騒音が極めて小さい。敵サイドのアクティブソナーの探知計測距離を50%低下させることができる。一般の通常潜水艦の水中航行時間は比較的短く、例えばロシア製キロ級潜水艦はモーターを使用して水中を3日しか航行できず、もう水面に浮上、あるいはシュノーケルを利用してディーゼルエンジンを始動して充電することが必須である。一方そうりゅう級潜水艦はそれとは異なり水中で少なくとも15日連続航行でき、もし4ノット未満の速度をもって低速水中航行したら、航行を20日持続できる。

(頑住吉注:これより3ページ目)

そうりゅう級は水中性能を向上させるためAIPシステムを採用しており、すなわちスターリングエンジンで、このようにすると水中で蓄電池のために充電が行え、潜水艦が長時間水中航行できることを保証できる。日本のスターリングエンジンの技術の出所はスウェーデンである。スターリングエンジンはヒートエンジンに属し、外部熱源を用いて加熱しピストンを往復運動させる外燃機関で、液体酸素を燃焼補助剤として利用してピストンを推し動かすことができ、このようにすると大量の空気の補充も必要なければ、さらにシステムの空気騒音も減少できる。

全てスウェーデンから導入したスターリングエンジン技術なので、そうりゅう級のAIP動力システムは中国の039型潜水艦と大同小異のはずである。この種の動力の出力は比較的小さく、潜水艦に比較的高い航行速度をもって航行させることは難しく、典型的な作戦状態は4ノットの静音航行速度をもって1600海里連続航行するというものである。

そうりゅう級潜水艦が中国艦隊の演習を全過程追跡したと日本が言明するのは、ごくはっきりとぬけぬけとしたデタラメである。

現代の水上艦艇の最高航行速度は30ノット前後、経済巡航速度は18ノット前後で、この速度は通常潜水艦の最大水上速度と同等だが、通常潜水艦が最大水上速度をもって航行する時間は非常に短く、さもないとメインエンジンの寿命が損傷を受けるだろう。もし中国海軍艦隊が熟知した航路を出て、戦備演習あるいは日本列島を抜ける水文情報の偵察を必要としたら、航行速度は12〜14ノットまで下がるが、ならばこの速度でもそうりゅう級の追跡を置き去りにすることは何ら難事ではない。

(頑住吉注:これより4ページ目)

例えば2014年6月、中国海軍北海艦隊のミサイル護衛艦528綿陽艦、565葫芦島艦および補給艦の洪澤湖艦は遠海戦備パトロール艦隊を組成し、19昼夜の航行を経て5500海里航行し、西太平洋海域の遠海戦備パトロール任務を完成させた。帰投途中日本の大隅海峡に入り、日本本土からの距離はたった8海里だった。この19昼夜5500海里の航行では、平均航行速度は12ノットである。

日本のそうりゅう級潜水艦の水中性能をもって18日内全過程秘密裏に中国水上艦隊を追跡したければ、中国艦隊の航行方向を事前に判断し、中国艦隊の航路前方にあらかじめ行って潜伏し、水中をAIP動力を使用して低速航行し、低速をもって待ち伏せ区域に潜入し、水中をごく静かに潜航し、あるいは機関停止して命令を待ち、中国水上艦隊がやって来るのを待ち、中国艦隊が高速で通過する時に、モーターを再始動して水中高速航行を行い、一定の接触を保持するしかない。リレー方式により、再度中国艦隊の航行方向を事前に判断し、もう1隻の潜水艦によって継続して前に出て待ち伏せしまた追跡するのである‥‥

(頑住吉注:これより5ページ目)

このような戦術なら理論上中国艦隊を全過程追跡できるが、必要とされる潜水艦の数は非常に多くなるだろうし、日本の現有の8隻のそうりゅう級だけに頼ったのでは、おそらくやる気があっても力不足で、そこでメディアを通じて大風呂敷を広げるしかなかったのである。

通常潜水艦のかたつむりのような低い航行速度に比べ、原潜の水中航行速度は顕著な優勢を持つ。大多数の原潜は30ノット近い高速をもって潜航でき、しかも長時間最高航行速度が保持できる。このため各海軍には全て原潜に対し抑えきれない欲望があり、これときたら水中を走るのが速すぎなのである!


 「全過程」追跡したかどうかはこの際さして重要ではなく、問題は写真撮影できる距離まで接近したが発見されなかったということでしょう。実は気づいていたが気づかないふりをしていたという可能性もゼロではないでしょうが。
















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