二十六年式拳銃 より詳しい説明

 

左右側面。




マズルには4条のライフリングを表現した。強度の低いモデルなのでシリンダーにインサートは入っていない。ちなみにバレル後端には逆転防止ラッチが入っており、仮にバレルを筒抜けにしても正常に作動しない。




微妙なリアサイトの形状、左右非対称のグリップフレーム、ヒンジ結合のサイドプレート後端など表現に苦労する部分が多かった。




実銃のバレルラッチは前方に支点があって後方が回転上昇するが、製品ではストレートに後退する形式にアレンジしてある。




矢印部に実銃にはない切込みがあり、バレルラッチの前向きの突起がはまって確実にロックする。実銃通りの形式ではうまく機能しなかった。なお、この方式は実銃でも採用可能なはずであり、その場合切り込みの反対側、つまり前面を傾斜させればバレルを戻しただけで自動的にロックがかかるようにできる。しかし製品でそれをすれば実銃にはない斜面が閉鎖状態でも露出してしまい、非常に目立つので外観を優先している。このためバレルを戻す際にもバレルラッチを手動で後退させなければならなくなった。これらは再現上の欠点ではあるが、総合的にこれがいちばんましな方法であると判断した。実銃と同じようにバレルラッチの後端を持ち上げたり、バレルをそのまま戻したりしようとすると部品の破損につながるので注意してほしい。




肉を薄くできない、精度が低い、強度がないプラキャストではエジェクターの再現はまったく不可能なので省略している。ちなみに二十六年式は何故か当時まだ非常に珍しかったカウンターボアード(シリンダーにリムまではまりこむ)になっており、再現に苦労した。




トリガーガード後端を下げると‥‥




サイドプレートをスイングして開くことができる。この後左のグリップを取り出すこともできる。右のグリップは内側からネジ止めされている。これらは実銃通り。


  

ハンマースプリング、トリガーリターンスプリングは引きバネに、シリンダーハンドのスプリングはキックバネにアレンジし、リバウンドメカは省略しているが、ダブルアクションシステムの基本は実銃に近い。シリンダーストップは実銃通りトリガーに設置しているが、固定ではなく可動(伸縮)式として精度が低くても信頼性を持って動くよう余裕を持たせてある。実銃ではトリガーガード後端はフレームの固定した突起にひっかかって自身の弾性で保持されるが、プラキャストでは充分な保持が得られない(当初得られても部品の収縮、変形によって機能しなくなる可能性が高い)ため、フレーム側の突起を可動式として確実に保持されるようアレンジした。




中田商店のホルスターに収まるが、革が硬く、閉じようとする力が強いので出し入れはあまりスムーズではない。特に入れるときハンマーなどの可動小部品を強く押して破損させないよう注意してほしい。また革に締め付けられたまま長時間放置すると変形するおそれがあるのでホルスターに入れて保管することは避けたほうがよい。




コルトSAAとの比較。役者の違いは歴然だが、例えばドイツのライヒスリボルバーよりはずっとカッコいいスタイルだと思う。




右から二十六年式、南部式、十四年式、九四式、二式。採用された(南部式は海軍のみだが)歴代軍用拳銃。












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