二式拳銃 より詳しい説明

二式左側面二式右側面

 左右側面。旧軍の拳銃は現在の目で見るとエキセントリックなデザインが多いが、二式拳銃は外観からも明らかにブローニング系とわかる、比較的オーソドックスなスタイルを持っていた。


マズル

 マズルには実銃通り6条のライフリングを表現した。バレル内部にはウェイトが入っている。フロントサイトはスライドと一体だ。浜田式はスライド前部がバレルのみによって保持されるデザインだが、二式はスライド、フレーム前部が補助レールでかみあっている。


リアサイトまわり

 スライド後部には重量軽減のための大きな削り込みがある。リアサイトもスライドと一体だ。


セーフティ

 マニュアルセーフティはライブ。実銃通り「安」の表示だけで「火」の表示はない。意味不明だがセーフティの少し前のフレームは一部切り欠かれ、ディスコネクトの様子が見えるようになっている。トリガーバーがスライドによって押し下げられるディスコネクトのシステムも実銃通り。


エジェクションポート閉エジェクションポート開

 エジェクションポート。エキストラクターはスライドと一体のモールドだ。開くとダミーカートが見えるが、都合上位置は実銃より下になっている。


マガジン

 マガジン。上部には8mmナンブの実物ダミーがセットされるが可動部分はない。内部にはウェイトが入っている。


マガジンキャッチ

 マガジンキャッチは旧軍制式としては珍しいコンチネンタルタイプ。そばのランヤードリングはスチール製だが、接着なのであまり強い力には耐えられないし、フレームの強度上グリップ側に接近してしまったので太いループは通らない。グリップ内部にもウェイトが入っている。


スライド引き

 スライドの後退量はほぼ実銃通りだと思う。説明のため停止しているが、製品はホールドオープンしない。


ディスアセンブリープレート上昇ディスアセンブリープレート下降

 フレーム後部のディスアセンブリープレートを、下部のロックを前進させて解除してから押し下げる。ファイアリングピンスプリングがディスアセンブリープレートにひっかかるので、この操作は銃口を下向きにして行う。


スライド分解1

 ディスアセンブリープレートを下降させた状態でスライドを2cmくらい後退させるとスライドは上にもち上げて外せる。外せるのはこの1点のみのため、浜田式には位置合わせの矢印がスライド、フレームに刻印してあるが、二式にはない。
 変わった分解方法だが、要するにスライド、フレームのかみ合いはこの1点で途切れていて、この位置ではスライド後部がもち上げられる。通常はディスアセンブリープレート上部の「Ω」状部分がファイアリングピンの入るスペース(下が開放されたパイプ状)に入っているからもち上げられないが、あらかじめディスアセンブリープレートを下げておくともち上げられる、というわけだ。


スライド分解2

 ここからワルサーPPシリーズのようにスライドを前進させて外す。ただし、スライドとフレーム前部がレール状にかみあっているため、本来はこうはできないはずだ。スライド側のレールがごく短く、上下方向にルーズにしてあるため一応可能なのだが、ちょっと無理のある方法という気がする。ワルサーのようなつもりでスライド後部を思いきり持ち上げるとこわれるので注意してほしい。なお、製品ではファイアリングピンスプリング後部をディスアセンブリープレートで保持しているが、実銃はフレーム内部の突起で保持している。スライドを後退させた状態で後部を持ち上げれば、フレームから外れた時点で圧縮されたファイアリングピンスプリングは後方に勢いよく飛び出すはずだ。このためファイアリングピンまわりの上部に板バネを配置し、下方にテンションをかけ、スライド分解時にファイアリングピンスプリングガイドが自動的に段差にひっかかって飛び出しを防ぐようになっていたらしい。資料不足だし複雑微妙なシステムなのでこれは再現できなかった。


バレル分解1バレル分解2

 バレルは上から見て90度回してから右に抜く。この方法は1920年代に高い人気があったドイツ製中型オート、オルトギースの方法によく似ている。


フレーム内部メカ

 フィーディングランプは十分な再現ができなかった。ただ、これは型抜きの都合だけで分解、組み立てには支障がないのでキット購入の方はパテで埋めてから削り出し、形状を再現してみるのもいいかもしれない。



戻るボタン