ナックルダスターリボルバー「マイ フレンド」 より詳しい説明

 

 左面にサイドプレートとハンマー軸となるネジの頭があることを除けばほとんど左右対称。実銃には原則として全てエングレーブがあったが、製品では省略している。フレームはゴールドで塗装した後、汚し塗装で古い感じを出している。普通リボルバーは内部パーツ着脱のためフレームが左右(サイドプレート)、または上下に分割するが、この銃は基本的にフレームが一体という珍しい構造だ(この銃のサイドプレートにはメインスプリングテンション調節の機能しかない)。




フレーム前面には穴があるだけでバレルは基本的にシリンダー内のみ。シリンダー軸先端は回して抜きやすいようにつまみ状になっている。その下にあるのは実銃では後方に押すと突起がシリンダー前面にくいこんで回転を止め、ハンマーがコックできなくなるという携帯時のためのセーフティだが(後に廃止)、製品ではセーフティの機能はなくシリンダーの逆転防止ラッチになっている。




フレーム上面後部はハンマーがコックしやすいようにやや削られている。その前にはサイトの代わりになるミゾが彫ってあるが、あまり役に立ちそうにない。




基本的に保持はこのように中指をフィンガーホールに入れて行ったのではないかと思うが、正直あまり使用感の良いグリップではない。




ナックルダスターとしての使用時はこのように保持したらしい。




ねじ込み式のシリンダー軸を抜くとシリンダーが外れ、装填、排莢ができる。リアルサイズの.22ショートダミーと比較すると、シリンダー内だけである程度の銃身長が確保されていたことが分かる。




実はいろいろ資料を探しても内部構造が分かるものは皆無で、せいぜいシリンダーを外した状態の画像しかなかった。精度、剛性の低いプラキャスト製キットで確実に作動させる都合もあり、構造は実銃ではありえないオリジナルなもの。シリンダーストップはハンマーダウン時は下降していて、コックすると上昇してシリンダーを止める。トリガーを引いてハンマーが一定以上倒れるとシリンダーはフリーになってしまうが、下降するシリンダーハンドがシリンダー後面のラチェットを引っかくようにして逆回転させようとし、逆回転は逆回転防止ラッチで防がれているので結果的に動かない。




ほぼ同時期の銃であるレミントンダブルデリンジャーとの比較。おおよそ同じくらいのサイズだ。なお製品は.22口径7連発として再現しているが、制約上やや大きい.32口径5連発のサイズになっている。.41口径2連発と.32口径5連発、またひとまわりサイズの小さい.22口径7連発ではどれが護身用としていちばん役に立つかは難しい選択だろう。さらにサイズの大きい.41口径5連発の「マイ フレンド」は人気がなく、短時間で生産中止されている。








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