PSMピストル より詳しい説明
PSMピストルとマカロフPM(頑住吉製)およびワルサーTPH(アカデミー製)
左右側面。マカロフやスチェッキンに比べると独特のロシア風味は薄い気がする。
ホールドオープン状態。スライドストップによるのではなくシアによってストップしているのでトリガーを引くとスライドは前進する。
厚さ16mm説が正しければ実銃より多少厚いはずだが、「非常に薄い」という実銃の特徴は出ていると思う。
カートリッジを後方に押すピストンはバレル後端いっぱいまでストロークを取っている。その後スライドが慣性で4mmほど後退するとすぐカートリッジのリムがエジェクターにあたって排出される。
セーフティオン、ハンマーダウンの状態。
上の状態から銃を握った手の親指を使い、一挙にセーフティとハンマーを動かしてすぐにシングルアクションによる射撃ができる。セーフティの解除とハンマーコックの方向が同じというのは安全の面からやや疑問があるし(意図しない外力によってセーフティが解除されると同時にハンマーがコック寸前まで起こされてから離されるということがないとは言えない)、この状態から親指でセーフティをかけてデコックすると倒れてきたハンマーにはさまれてしまうそうだが、なかなか面白い工夫ではある。
製品の場合ハンマーにはスプリングのテンションはかかっておらず、トリガーとも連動しないが、Oリングの抵抗で任意の位置に停止できる。セーフティにも機能はないが可動。完成品にはファイア表示のレッドを入れている。セーフティと一体のモールドだがファイアリングピン後端の表現もしている。
薬莢はボトルネック風だが、カートリッジの長さ=ブローバック用スプリングの有効ストロークであるこのシステムの性格上やや実物の空薬莢より長くせざるを得なかった。基本的な寸法はマルシンの.25オート用プラグファイアーカートリッジと共通にしてあるので流用できる。ただし重いので当然飛距離はずっと短くなる。
制約上マガジンは実物よりひとまわり以上小さい。スプリングの表現は悩んだ末1mmピアノ線をこのように縦一列で鋳込んで行った。間近で見ると笑われてしまいそうだが、コストや製法の制約下で、なるべく感じが出る方法として選んだ。ぱっと見には例えばよくある開口部を一段下げただけの表現よりもっともらしく見えると思う。
フィールドストリップはマガジンを抜かないと行えない点を含め実銃通り。マガジンキャッチは実銃通りグリップ後下部にある、いわゆるコンチネンタルタイプ。
以前イベントのコンチネンタルホルスターズブースで購入した実物ホルスターに入れたところ。付属のタグには「No.81
東ドイツPSM(未使用品) 東ドイツ・シュタージ(秘密警察) ショルダー、ヒップ兼用ホルスター 内務省(MdI)制式スタンプ入り ナチュラル皮製 入手難 珍品 ¥7,500.-」とある。問題なく入るが、ややきつめなので変形を避けるためこの状態で長期間保管するのはやめた方がよさそう。