PDW右側面

PDW右斜め上方より全体像

 H&KのPDW(パーソナルディフェンスウェポン・ペルソンリッヒェディフェンシブバッフェ)は、サブマシンガンと似ているが新しいジャンルに属する銃だ。任務の性質上制式アサルトライフルを装備していない航空機パイロットが敵地に不時着した場合の自衛戦闘などに用いられる。このため小型軽量でありながらサブマシンガンより射程、貫通力の大きい、敵のアサルトライフルと正面戦闘できるものが求められた。H&Kはプラスチックを多用したUZIを近代化したようなデザインと、ライフル弾を縮小したような新型超小口径弾薬とを組み合わせてこの要求に応えた。性格やサイズが最近装備され始めたらしい日本の新型機関拳銃に似ているが、PDWと比較するとあまりに遅れているという印象を受ける。


実銃データ

○全長:340mm(ストック縮小時) 540mm(ストック伸張時) ○全高:172mm ○全幅:42mm ○銃身長:180mm ○重量:約1.4kg ○使用弾薬:4.6mm×30(初速725m/s) ○装弾数:20発(ショートマガジン) 40発(ロングマガジン) ○発射速度:950発/分 ○有効射程:約200m ○作動方式:ガスオペレーション 回転閉鎖式ボルト クローズドボルトファイア セミ・フルオート 


 1999年末の兵器ショー、ミリポルで初めて一般公開された新兵器で、国内ではまだどの専門誌もレポートしていない。決定的に資料不足で、本来ならモデルアップなどとうてい無理だったが、自国の強みかドイツの銃器専門誌「VISIER」がレポートしているのを発見。主にこれを資料として作ることができた。

 キットは啓平社のH&K USPガスガンの内部メカを使用するエアソフトガン形式。本当は垂直のグリップが傾斜しているなど実銃そっくりの外観ではないが、可変ホップつきでパワーもある、頑住吉にしては珍しい「実用的な」(?)機種になっている。マガジンはUSPのものがそのまま使える。セレクターは両方ともダミーで無可動。真のセーフティはフレーム後下部にある。
 こうした機種でいちばんネックになるのはストックだ。ヒンジ部分にテコの原理を利用して破壊しようとする力がかかるため、強度が確保しにくい。いちばん困難なのはAK47Sのような回転式(蛇足だがもっと難しいのは折りたたみ式バイポッド)、次にサイドスイング式、比較的やさしいのが伸縮式だ。PDWの場合この伸縮式だったため、ゲームで酷使するには不安があるとはいえ、一応の強度を確保することができた。左右のストックバー内には補強のため、長い5mmネジが鋳込んである。

当時の価格:キット12,000円 完成品26,000円

PDW追加説明

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