アイバージョンソン.32セーフティハンマー

 実銃はアイバージョンソン社が1894年に発売し、1941年までにシリーズ総計数百万挺が生産された大ヒット作。史上初めてトランスファーバーによる完璧な安全性を実現した。初期のハンマーレスモデルにはグロックと同じ構造のトリガーセーフティが装備されていた。サードモデルは史上初めて板バネを廃止し、全てワイヤー、コイルスプリングとした銃。1901年、第25代大統領マッキンリーを暗殺したのはこの銃だとされている。このような歴史的意義からしても、生産数からしても、大変に有名でしかるべきだが、国内では全く無名で可動モデルとして製品化されるのは初めてだ。
 実銃はファースト、セカンド、サードモデル、ラージフレーム、スモールフレーム、ハンマー、ハンマーレス、使用弾薬などによって分類されるが、再現したのは1896年製造のファーストモデル、スモールフレーム、ハンマー露出、.32S&Wの非常にポピュラーなタイプだ。実銃はニッケルフィニッシュ、ハードラバーグリップが標準だが、ブルー、木製グリップも実在した。
 ダブル、シングルアクションで作動し、ブレークオープンもできる。ほぼ実物大のダミーカートが装填できるがエジェクターはダミーとなっている。トリガーの一部であるシリンダーストップは再現していない。現在のものと違いハンマーを起こす機能も持つトランスファーバーの働き、バレルロックラッチの機能、ファイアリングピンの固定法(いずれもアイバージョンソンが当時パテントを取得したもの)など可能な限り内部構造、メカニズムも再現してある。ハンマースプリングとして独特な使用法がとられる板バネもほぼ実銃通り再現している。フレームは実銃通りサイドプレートを持たない構造で、モナカ(左右分割)のパーツは1つもない。バレル内にはウェイト、安全対策を兼ねて太いネジを内蔵、グリップ内にウェイトを内蔵している。

当時の価格 (完成品のみ):20,000円 

より詳しい説明

実銃について

製作記

戻るボタン