実銃はベレッタ社が1940年代の後半に一連の次世代ウェポン開発作業の一環として生み出した初の9mmパラベラム仕様量産軍用ピストルだ。第二次大戦時のイタリア軍制式ピストルだったM1934を拡大強化するところから出発し、多くの類似点を残しているが、ワルサーP38に強い影響を受けた独立ロッキングブロックを持つショートリコイル作動システム、独立したスライドストップ、右サイドに移されたエキストラクター、クロスボルト式のマニュアルセーフティ、押しボタン式になったマガジンキャッチ、ワンタッチで分解できるディスアッセンブリーラッチなど変更点も多い。命中精度、信頼性などに優れた当時一流の軍用ピストルであり、イタリア軍だけでなく特に中東地域の国々の軍に制式採用された。その後発展型としてフルオートモデルが作られ、小数がイタリア特殊部隊で使用された。またこの銃は1985年に米軍制式拳銃ともなったM92シリーズの開発母体でもあり、多くの特徴が引き継がれている。

 製品はリアルロックドショートリコイル擬似ブローバックモデルで、装填後トリガーを引くとまず実銃同様に独立ロッキングブロックによってロックされたスライドとバレルが一緒に短距離後退し、これによりロックが解除されてスライドが勢いよく後退、排莢が行われ、リコイルスプリングによってスライドが復帰し、前進の最終段階でバレルを前方に押して共に前進、再びロックされるという、この点に限っては実銃通りで、発火式モデルガンよりリアルなプロセスが進行する。

 ハンマーはトリガーと連動せず、機能はないものの可動で、任意の位置に停止できる。クロスボルト式セーフティはスライドをロックすることによって作動を妨げる。スライドストップは可動で、マガジンと連動はしないがこれによりスライドをホールドオープンさせ、作動のためのダミーカートをエジェクションポートに入れることができる。マガジンキャッチはライブで、マガジンはフルサイズ。マガジン上部には1発のみダミーカートがセットでき、スライドをホールドオープンさせた状態でこのマガジンを入れ、スライドを押し込むことによって装填することもできる。ただしマガジンにはスプリングが入っていないのでスライド閉鎖状態でカートをセットしたマガジンを入れることはできない。実銃とほぼ同様にフィールドストリップすることもできる。製品にはプラキャスト製ダミーカート3発が付属する。

当時の価格  完成品:22,000円  キット12,000円


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実銃について

製作記













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