イーサン・アレンのペッパーボックス

 1837年、つまりサミュエル・コルトの翌年に取得したパテントに基づいて作られた、アメリカ初のダブルアクション・リボルビングファイアーアームズがイーサン・アレンのペッパーボックスだ。構造がシンプルで信頼性が高く、タフで使いやすいなどの点で高く評価され、大ヒット作となった。初期コルトリボルバーの最もシリアスなライバルであり、アレンの大成功と対照的に1841年コルトの会社はいったん倒産に追い込まれている。
 シリンダーとバレルを一致させる必要がないため精度が低くても許され、主要パーツを鋳造で作れたため非常に安価だった。ダブルアクションのため速射性が高く、至近距離では恐るべき威力を発揮した。また、全体にスムーズな形状でコンシールドキャリーしやすかった。
 しかしバレルが多数あって固定されていない、ライフリングがない、サイトがない、トリガープルが重いなどの理由から命中精度が低く、バレルまわりがかさばり、重い、極端にフロントヘビーでバランスが悪いなどの欠点もあった。
 コルトのパテントが切れた1857年頃から本格的リボルバーが安価に量産されるようになると、ペッパーボックスの人気は急速に低下し、南北戦争で一時人気が再燃したものの、1860年代まででほぼ姿を消した。
 製品は1847年から1854年までに生産された最もポピュラーなタイプのひとつをできるかぎりリアルにモデルアップした。メカニズムは実物とほとんど同一になっている。

当時の価格  完成品17,000円  キット8,000円

より詳しい説明

実銃について

製作記


戻るボタン